クアラルンプールはかなり暑く湿度も高いですが、ゲンティンハイランドは涼しくていい感じ。
これですよ、これ。
雲より上に行ったことって過去にあったかなぁ。ちょっと思い出せないのですが、少なくとも雲の上の標高で泊まったのは初めてのはず。
雲が下に見えるって面白いですねぇ。また雲もいろいろで高さも違うのですが、雲の中に入ると突然、視界が真っ白で何も見えなくなる。これってまさに飛行機に乗って雲の中に入るのと同じ。
ゲンティンハイランドってやっぱりマレーシアらしい場所で、多くの期待を持ってはならないと思いますが、この標高を経験するっていう意味においては来てよかったと思いました。そしてこの涼しさってクアラルンプールにはない。ただ日が暮れるとやっぱり寒いですわ。温度計がないからわかりませんが、12,3度かなぁ。寝るときには布団をかけて寝ないと寒すぎます。
この「布団をかける」ってのも、思い出してみると日本在住時、日本に旅行に行ったときしか経験がないかも。25年間のゴールドコースト在住時にも布団を使った経験は一切ありませんし、マレーシアでも掛け布団は使わない。
ただ今回泊まったSky D’Mont Suitesの寝具がこれまた全くだめで、布団も枕もフワッフワの化学繊維で作ってあるメチャ安いものなんですわ。温かいことは温かいのだけれど、「熱を持っちゃう」のね。だからすぐに頭も熱くて眠れなくなる。ベッドも同じで、体がジワジワと熱くなるんですわ。体を動かせば大丈夫なんですが、気持ち良い眠りとはお世辞にも言い難い。
ヨメさんはせめて枕だけでも売っていたら買いたいと言い出すほど。
こういうレベルの低さってホテルでは経験した覚えがありません。それどころかさすがホテルってそういうのをちゃんと考えていて、寝心地は良いのが普通。ところが今回のSky D’Mont Suitesはホテルかと思っていたらAirbnbと同じで、調度品はオーナーの都合で決めている宿泊施設で、半端じゃない安物ばかり。これって一般的なAirbnbも同じで、その場に行ってみないとわからないのね。私達は結構Airbnbを経験しましたが、今回ほど悲しい寝具は初めての経験かも。アメニティもちゃんと揃ってないし、バスタオルもペラッペラのが2枚あるだけ。
でも今回のゲンティンハイランド逃避行に関しては「悪いところは探さない、考えないほうが良い」と思いました。それを言い出したらキリがないし、途中で切り上げて帰るしかなくなりますから。
いろいろと考える時間がありすぎますし、ちょっとクアラルンプールから離れて遠くの山々を見ながら考えてみたら、「悪いところは探さない、考えない方が良い」ってのはマレーシアにそのまま当てはまると思いました。
人生も同じ。夫婦生活も同じ。(笑)
人生って諦めることが多すぎるくらいで、そうそう良いことばかりじゃないですが、「良いことを探してそれを見つめて生きる」しかないのかもしれませんね。不平不満を言い出したらキリがない。
だから嫌なこと、どうにもならないことは見ないようにして、そしてそれは「無いこと」として生きるのが賢いのかもしれない。
「マレーシアでのロングステイ」も全く同じで、「良いことをたくさん見つけた人」が一番幸せなのかもね。そして皆がそれを競っているようにも私には見えます。
でもそこには「悪いところはあえて言わない、見ない」ということがあるわけで、良いことばかり聞いて、「よし、私もマレーシアに行こう」なんて決めてしまうと、実際に上陸してから「なんだか随分違うなぁ」なんて思うんじゃなかろうか。でもその人達も「今更悪いところを言ってもしょうがない」なんて思って、「自分の決断は正しかったと思いたい」のが普通ですし、同じく良いところばかり探すようになるんじゃないかと思ったり。
人間ってそもそもそういうふうにできているんですよね。
自分の子供や伴侶に関していろいろ言いたいこともあるし愚痴も言いたい部分もあるけれど、「それを他人に言われるとブチ切れる」ことが起きる。(笑)
ま、良いことばかり見ていれば良いのだろうし、それが賢い生き方だと思うのだけれど、私はそういう意味で賢くなりたいとは思わないタイプ。
ゲンティンハイランドも良いところばかり見ていれば、地上の楽園かもしれない。