この一つ前のエントリーでは「不味いマグロの赤身」を食べた日記を書きましたが、今回はかな~~り美味しい「ミズダコ」の話です。
捨てる神あれば拾う神ありってのは本当ですわ。
年末年始用の日本食材ですが、少しずつ納品が始まっています。でも注文した冷凍庫がまだ来ないので、冷凍ものが来ると困る~~。
ということで、「食べちゃおうか?」という話になって、「ミズダコの冷凍」を食べることに。解凍は自然解凍ですが、まず大きさにびっくり。
ミズダコって大きいのはわかっていますが、これほどの大きさのものは初めて。画像からはわかりませんが、全長60センチ以上あるし、根本の太いところは直径7センチはあるんじゃなかろうか。これほど太いタコの足を間近で見るのも初めてかもしれない。この10年ぐらいは「マダコ」ではなくて「ミズダコ」の美味しさに気がついて、随分、買ってきましたが(オーストラリアでもニュージーランド産が手に入る)これほど大きい足は初めて。重さは1キロちょっと。
今回のこれを買うのは初めてなんですが、これはちょっと茹でてあるみたい。そしてミズダコの足って、「オバーサンの二の腕」みたいに皮がベロ~~んと付いているのが普通。そしてヌルヌル。だからまずは塩でゴシゴシ洗ってヌメリを取って、それから皮を剥ぐ作業はMustなんだけれど、これは皮は剥いであって、色から見るとちょっと茹でてある様子。(生は全体的に真っ白)
こりゃ便利だと思って、まず細い足の先っぽだけ切って試食。
が~~~~~~~~ん。美味しい~~~~~~~~~。
まさにミズダコの刺し身で、中は生でトロッとした食感。そして固くて噛み切れないなんてこともない。私の大好物中の大好物の「タコの吸盤」もコリコリしていて美味しい~~~。これって完璧。
今までこういうミズダコと出会ったことはありませんでした。一般的には処理が面倒だし、ちょっと茹でて食べてみたら「固くて噛み切れない」なんてこともあるのね。(基本的にミズダコは硬いのが普通)
でもこれは、解凍してすぐそのまま食べられる。さすが日本の業者で、面倒なことはしないようにしてある。製造元は北海道の「孝子屋」。
嬉しいなぁ~~~。もちろんこれだけ美味しいミズダコをマレーシアで食べたことがない。
マダコも良いですが、ミズダコの半生の刺し身って美味しいんですよね~~~。
真ん中が生なのがこの画像でわかりますかね。また中心部分と皮の間のプヨンとした部分がこれまた美味しい。
マレーシアに来てからミズダコを買ったのは4度目ですが、最初のは手がかかった割にはいまいちだったし、二度目は固くて美味しくなかった。でも今回のは「手も掛からない」「美味しい」そして「安い」んですよ。
下の画像みたいに見た目は良くてもイマイチだったり、やっぱり美味しいものと出会うのは結構難しい。運というべきですかね。
これは完全な生で、吸盤だけちょっと炙った時。美味しくなかったとは言わないけれど、がっかりでした。じゃぁ、茹でてみようということで茹でたら固くてもっと美味しくなかった。
マレーシアに来てから、タコっていうとマダコを買うことが多かったのですが、今後はこれがあればマダコはいらないと思うくらい。
今までよく買っていたマダコはこんなやつ。
日本食材輸入商っていろいろなタコを扱っていて、「活マダコ」「冷蔵ゆでタコ」「冷凍ゆでタコ」「生ミズダコ」「冷凍ミズダコ」がある。そしてランクが違うものがあったり。当然、生きている「活マダコ」を茹でるなり蒸すなりすれば一番美味しいとは思うのだけれど、私は性格的に「安いのから試す」のが普通。そして一番高いものを試すこと無く、途中で幸せを手に入れた。(笑)
スーパーで売っている「(丸ごとの)冷凍のゆでタコ」とは月とスッポン。
そして今回のこのミズダコは一番安い部類で、私のツボにビッタしハマった。\(^o^)/
私が今まで食べたミズダコの中でもこれはトップクラスで、タコ大好き人間の私としてはこんな幸せなことはない。
私は本当に「タコキチガイ」と言ってもいいくらいタコが好きで、オーストラリア時代から「美味しいタコ」を探し続けてきたし、また「茹で方」も研究して、「一般的に硬いミズダコを柔らかくする特許製法」があるのを見つけてそれを真似してみたり。思い出すと結構長い長い道のりでした。
でも今回のこのミズダコがいつでも手に入るのなら、もうそんな悩みも面倒な作業からも開放される。嬉しい・・・。
これを買ったのは「千里」です。
ただし、これほど美味しいミズダコは今まで食べたことがないくらいに思う私ですが、私は「日本を離れて30年以上経っている」ことを是非、お忘れになりませぬように。だから私の思う「美味しいもの」と皆さんが思う美味しいものとは「大きな大きな違いがある」かもしれません。