去年は、日本からのEMSですが、税関で止まって課税されることが多かった。二度続いてなんてこともあったくらい。
今までの経験だと【キッチンウェア】は課税される傾向がある。でも当然、全てではなくてそのまま到着することも多い。
キッチンウェアって輸入税も高く、これが税関で引っかかると「課税価格にはEMS料金(運賃)もプラス」されるし、POSの通関代行を頼むとかなり高いものになる。
ということで、今回、そこそこの量のキッチンウェアを買ったので、それだけ別便にして送ってみました。二個口ね。
キッチンウエアだけのEMS小包は荷姿も大きく(ザルやボウル、バットなどが入っている)、重さも8キロぐらい。インボイスの品目には「Kitchenware」とだけ書いた。
これって「課税してください」というのと同じ。
でも課税されなかった・・。一体どうなっているのか。
本来は喜ぶべきなのに、課税されるつもりで課税されないと、なんでだ~~~?なんて思ってしまうアホ。
KLIAのPos+税関には何度も行ったことがあって、そこで税関吏に聞いたときには「全品検査」だという。うそつけ~~。
でも「検査」って何をもって検査というのか、そこがわからない。
小包を開けて検査をするのか、それともインボイスのチェックだけか、あるいは「荷姿を見るだけ」も検査といえば検査。
ただ言えることは、「税関で勝手に小包を開けて検査することはない」のは明らかで、KLIAに通関のために行くと、そこにあるEMS小包に開けられた形跡はないし、通関するときも、税関吏が小包を開けたり、中身に触ることもない。
全て彼らの指示通りに、「私が開封する」し、「これを見せてください」と指差しされたものを「私が取り出して見せる」し、あるいは彼らがインボイスを見ながら、「これを見せてください」と言えば、「私がそれを探し出して見せる」という手順。
だからEMSが送られてきたときに、「どれを課税するか」ってどうやって決めているのかが良くわからない。インボイスも見ていない感じがするし。
そういう意味ではオーストラリアって厳しくて、本当に全品チェック。
家に配達された小包を見ても、全て開封した跡がある。
課税されたことは一度もないのだけれど、彼らは「禁制品のチェックをしている」のね。それも健康食品だとすれば、その内容物までチェックしているという厳重さ。だから税関が厳しいと言うより「検疫」が重視されているのだろうと思う。
かつてオーストラリアに到着する旅客機は、到着直前に「CAが殺虫剤を機内にまく」のがお決まりだったのを思い出す。今の若い人はまさかと思うかも知れないけれど、それがオーストラリアの常識だった時代がある。オーストラリア大陸って「隔離された大陸」でオーストラリア独自の生態系があって、それを守ろうという意識が強いのね。また「畜産」と「農業」はオーストラリアの柱で、それに影響を与えそうなものは徹底的に排除する。
飛行場での税関検査も「そのまま素通り」ということはなくて、結構、細かく検査する。そして「虚偽の申告」なんかすると重罪で、「次の日に裁判所」なんて話も何度か聞いた。
私が困ったのはやっぱり食品関係でした。日本から転送するなんてことがない1990年代は「買い出しのために日本に行く」ことが結構あって、また「輸入不可の対象商品も良く変わる」ことがあって、「昆布」「種つき梅干し」も駄目だった時代がある。「イクラ」もだめで、泣く泣く2キロのイクラを税関で破棄したことがあったっけ。
あの当時はそれなりに面白かったなぁ。醤油の「鎌田醤油の出汁醤油」に凝っていて、二升持ち込んだこともあった。友人で「種つき梅干しが駄目」と言われて、税関で梅干しの種だけ全て取り出したツワモノもいた。
通販で買うのが増えた時代に何度かあった経験では、家に届いた小包の中に「XXXXという商品にはXXXXという輸入許可が必要な内容物が含まれているので、税関で保管しています。二週間以内に破棄するか、送り返すかを決めて連絡をしてください」という紙切れが入っていて、大丈夫なものはそのまま送られてくる。こういう場合、放置すれば勝手に破棄してくれるのでそれを選んでいました。
つまり、輸入許可が必要かどうかって、食品なり健康食品の「内容物」まで私達が調べることはできないので、「彼らが駄目だというものは破棄すればよい」と考えていたわけです。
ところがある日、「XX月XX日、XXX時に、クーランガッタの税関に【弁護士とともに】出頭するように」なんてハガキが来て慌てたり。アメリカから買った健康食品の中に成長ホルモンが含有されていて、それが引っかかった。私が買ったのはたった二瓶なのに「密輸の容疑」を掛けられた。
弁護士と税関に行ったら個室に入れられて、捜査官は二人。目の前にごっついテープレコーダーがあって、「これからの全てのやり取りは録音します」なんて調子。事情聴取が終わり、二週間後には係官が家まで来て「結果報告」。お咎め無しだったけれど、そこまでやるかぁ?と驚いたっけ。ちなみにその健康食品はアメリカでも日本でも普通に流通しているもの。
全品チェックなんて聞くと、このオーストラリア流の全品チェックを思い出すのだけれど、マレーシアの場合はもしかしたら「目視による小包の見た目をチェック」もチェックの内に入っているのかもね。
どちらにしても、「キッチン用品」は課税される場合、税率(関税)も高い(送料もプラスされ30%だったかなぁ)。そしてそれにSSTも課税されるからかなり高いものになる。
でもそれは建前でしかなくて、課税されずにそのまま届くことも多い。
課税されると「じぐ~~~」と思うけれど、本来は課税されるのが当たり前。
でも課税されないこともあるし、全てのEMSを考えてみれば、その税額は微々たるもの。
全体を考えれば、大した問題じゃないのかも知れない。
ところで今回のEMSだけれど、日本の川崎から発送したのが1月25日。マレーシアの自宅に届いたのが2月2日。土日を挟んで9日間ということ。
ま、早いときにはとんでもなく早くて4日で届いたなんてこともあるけれど、ま、9日なら全く問題なし。