コロナ関係の情報ですが、私の場合はやっぱり「日本からの情報」が多くて、その次に「世界の動向」があって、そして最後にマレーシア。
マレーシアの実情をもっと詳しく知りたいと思っても、どこをどうやって調べたら良いのかがわかりません。ちょっと細かいことを調べようとすると「マレー語」だったりするのは毎度のこと。
だからマレーシアに関しては本当に「表面的なこと」しか私にはわかりません。重要人物の発言とか、新聞に出ていることまで。専門家の掘り下げた議論、様々な考え方、海外との比較、海外とは違う動きをしている原因追求など、そんなのは見たことがありません。
でも逆にそれが良い部分もあって、政府や保険省が何を言おうと、どんな作為的なグラフを見せられようと、私は公表されているデータを見て「世界の中のマレーシア」という位置づけていつも見ているんですよ。
で、思うことは、【マレーシアだけ世界に置いていかれている】ってこと。
そりゃワクチン普及も頑張ってるし、他国みたいに、ワクチンパスポートの発行や、行動制限、規制の緩和なんて話を聞けば、【世界の流れに乗っている】とは思う。
ところが「データから見えるマレーシア」って世界とは全く別の動きをしているのがわかる。
【ワクチンの接種率がまだ十分に上がっていないからだろう】【ワクチンがもっと普及すれば大丈夫だろう】【ワクチンを打ち始めるのが遅れたからだろう】【デルタ株のせいだろう】なんて思っている人が多そうですが、【何を根拠にそれを思うのか】が私にはわからない。
世界のデータを見てみると、マレーシアよりワクチン接種率が低い国はいくらでもある。デルタ株もマレーシアより先に洗礼を受けた国も多い。ワクチン接種が全然進んでない国もある。
でも世界を見ると【死亡率は下がっている】のは間違いがなくて、マレーシアもそうなるのだろうと考えてしまいがち。
今日も、日本の討論会を聞いていたのですが、「死亡率も下がってきて、コロナとインフルエンザとの大きな差がなくなってきた」とか、「死亡率は交通事故のほうが年代によっては多い」とか、そんなことを中心に話されている。
そういう彼らが見ているグラフはこういうグラフ。日本なんて「コロナの影響があったのか?」ぐらいに見える動き。まさに私には「さざ波」にしか思えません。
今年に入ってからの「100万人あたりの死亡者数」の推移。7日平均。
彼らの討論を聞いていると、「マレーシアがとんでもないことになってるのを知らないんだろうなぁ」と思うわけです。
上のグラフにマレーシアを足してみましょう。
マレーシアだけが除け者にされているような気がします。
なぜマレーシアだけがこんな事になっているみたいな現実を掘り下げないで、各国の動きに追従するのか?
ま、世界の動きは誰でも知っているわけで、「マレーシアも早く彼らのように政策を変えろ」という圧力があるのは理解できます。でも世界がそうだからって、「真似」すりゃ良いってもんじゃないじゃないですか。
ワクチンパスポートが出来てそれの効力があれば、XXXができる。YYYも大丈夫だと、それを待ち望む人が多いのはブログを見てもわかりますが、ここに「何かおかしいんじゃないか」という疑問を持たないんですかね。
私達が待ち望んでいるのは、「コロナの影響が減ることのみ」であって、死亡者も世界のトップを走るぐらいの勢いなのに、「ワクチンパスポートでXXXが出来る。YYYも大丈夫」と喜んでいて良いのか?規制が緩和されたらそれで喜ぶべきなのか?
私は今の時点でワクチンパスポートなり、あるいは規制の緩和をしたら、「とんでもないことになるかもしれない」と考えるのが順当だと思うんですよ。
でもワクチンパスポートによる制限の緩和を待ち望む人は、「自分はワクチンを打ったから大丈夫」という安心感があるからそう考えるのだろうと思う。
ではそう考えない私は「貴方はワクチンを打っていないから不安に思うのだ」と言われれば、「違う」と言っても誰も信用しないはず。
是非、私という存在を無視して、データを見て、「マレーシアの現実を見て、じっくり考えてみて欲しい」と思います。
世界では「ワクチンの効き目は見えている」のは間違いがないと思います。でも今は、ワクチンを打っても感染する「ブレークスルー感染」や、「3回目のワクチンを摂取する」動きが注目されていて、マレーシアでワクチンを打った人たちもそこの辺りが気になっているんじゃないかと思います。
でもそれは一通りの動きを経験し、死亡者も減ってきてワクチンの効き目も確認できた【他国の話】でしかないんじゃないですかね。
それをマレーシアの私達が気にするのは、「小学生が高校卒業後のことを気にするのと同じ」に私には見えるんですよ。
その前に「まずは確実に小学校を卒業する」ことが重要じゃないんですかね。
2020年の1月からの「死亡者の推移」のグラフを見てください。
今のマレーシアの死亡者と同じような数字だった「過去の各国」がどれほど慌てていたか。それなのに、そういう数字の今のマレーシアが、ワクチンパスポートじゃなんじゃ言えることにおかしさを感じませんか?
「ワクチンが普及すれば大丈夫」というのなら、まず、【それを確かめることが重要】じゃないんですかね。他の国々はそういう順序を踏んで今があるわけで、【周回遅れのマレーシアが同じ様に考えるのは時期尚早】じゃないですかね。
マレーシアには「解明すべき大きな問題」が隠れたままだと私は思えるし、それを解明せずに【世界のマネをして】次の段階に行くのって危険極まりないと私は思うわけです。
今一度、このグラフを見て、なぜマレーシアはこうなっているのか。その原因を考えてみてください。そしてそれが「デルタ株」、「ワクチン接種率」、「ワクチン接種スタートの遅れ」などだと思うのなら、他国のそれも一緒に調べてみてください。そうすればその考え方が合っているのか、ズレているのかすぐにわかるはず。
ダボは何をいいたのか?と思う人もいると思いますが、私にはどうするべきかなんてわかりません。
ただ、マレーシアも世界の動きに追従するだろうという単純な考え方は成り立たないんじゃないかと思うだけ。そしてマレーシアは、「なぜ他国と違って死亡者が減らないのか」を徹底的に調べる必要があると思うだけ。
もし原因がわからないにしても、それが減ってくれば、たとえ「新規感染者は多い」にしても、【次の段階を考える】のは良いと思いますが、今はそれを議論することさえ時期尚早に思えるんです。
ましてやワクチンパスポートが出来て、制限が緩めば嬉しいなんてのは、何かとんでもなく大事なことを見落としているんじゃないかという発想が大事だと思う。それだけです。
ワクチンパスポートを導入した国、導入しようとする国は多いようですが、もしそれらの国々の「死亡者数の推移」がマレーシアと同じなら、それを決定することはないんじゃないですかね。
でもその裏には、「早く開放しろ」という国民と経済界の強い圧力と、安全策を取りたい当局との激しいせめぎ合いが行われているのだろうとは思っているし、結果的には「開放に向かう」と私は見ています。
だからといって、「恐ろしいことになる」とも言えないのがコロナの不思議なところで、世界のデータ、特に日本のデータを見ていると「国の政策と新規陽性者の増減」に【関係がない】のも見えるわけで、一体何をすれば効果的で、何が危ないのか、よくわからないとしか言いようがないと思っています。これはマレーシアも同じ。インドなんて、本当にコロナに感染したのか?デルタ株がインド発なんてウソだろ?と思うような動き。
理屈はどうでも良いですが、早くマレーシアの死亡率が激減することを心の底から願っています。
もしマーレシアの死亡者数が他国のように減ってきて、「ワクチンパスポートに効力を与えます」というのなら、私も大賛成します。ワクチンを打ってない人は「差別と感じる」様で、海外ではそういうデモやアピールがなされていますが、私としては「自分が打たないことを選んだのだからしょうがない」という考え方です。