プーチンはネオナチとの対決姿勢をはっきりさせているわけですが、ネオナチってそもそもなんだかよくわからない。ま、私としては反ロシアの極右組織ぐらいの知識しかなくて、彼らが一体何をしてきたのか、何を企んでいるのかはわからない。
プーチンが何を考えているのかを知るのに、このネオナチをスルーしたら何もわからないとは思うのですが、正直なところ、プーチンは「それをネタにしているだけ」という思いが私の中にも強くて、踏み込んでいろいろ調べる気は起きないわけです。
ところがですね、おかしなことが起きた。
3月8日に「国際女性デイ」なる催しがあって、それに関連してNATOが公式ツイッターに「勇敢なウクライナ女性兵士」の写真を載せたんですね。
この写真。
ほ~、女性も男性と同じく母国を守るために戦う人達もいるんだ、なんて思うわけですが、この画像が問題になったんですね。
この写真をアップすると、女性の軍服にある「紋章」があるのがわかる。
これがですね、まさに【ネオナチ】とのこと。
この紋章の説明はこれ。
問題の紀章は、ドイツ語でシュバルツェ・ゾンネ(黒い太陽)またはゾンネンラート(日輪)と呼ばれるもの。ナチスのオカルト的な秘儀に使われたとされるシンボルで、今では世界中の極右が誇らしげに見せつける図案となり、ウクライナの準軍事組織「アゾフ連隊」の公式ロゴともなっている。
ウクライナの東部では「ロシア系住民が殺戮されている」とプーチンは言い、助けに行く必要があると言うわけですが、西側メディアは「そんな事実はない」という。
でも何もなかったというのは無理筋のようで、虐殺は起こり、ロシア系住民との戦闘が起きていたのは間違いがない。
で、そのロシア系住民を迫害しているのは「ネオナチ」。
プーチンはウクライナ軍そのものをネオナチと呼んでいるわけで、西側もウクライナもそれは否定しないとならない立場ですよね。
そんなところにこんな写真が出てきてしまった。ウクライナ軍の女性兵士がネオナチの紋章を付けている。
これに気がついたNATOはこの写真を即効で削除したのと事。
だからなんだよ?と思うかもしれませんが、西側は西側で「隠したい事実」があるのは間違いがなくて、でも西側からの情報しか入らない私には「善意のウクライナ。悪意のロシア」という図式しか頭に浮かばない。
だからといって、ロシアの肩をもつ気もなければ、あの侵攻を正当化することはできないどころか、私は、プーチンが考えられるすべてのことをこじつけているとしか思えなくて、「ウクライナが生物兵器を開発している」ということも含めて信用はできない。
ところがですねぇ、中国の武漢の研究所じゃないですが、似たような施設は10箇所以上ウクライナにはあるようで、そこで何が行われてきたのかはわからない。ロシアが今でも口にする「日本の731部隊」ですが、大量殺戮用の生物兵器を開発していたことになっていますが、実は「防疫の研究が主だった」とも言われていて、真相はわからない。武漢も同じで、ウクライナのそれは「良いことだけをしていた」と考えることはできない。
ま、各国は歴史的にも隠れていろいろやってきたわけで、それが表に出ることもあれば、隠され通して今も続いているなんてことがきっとあるんでしょうね。でもそれは「表の世界ではない」わけで、我々がああじゃこうじゃ考えてもどうにもならず。
でも西側は善で、ロシアは悪だという色眼鏡を付けたまま見てはならないんだろうなと思う程度。
先日、紹介した元ウクライナ大使の「馬渕睦夫氏」の話にしても、へ~~~、そんなことがあるんだと思う反面、彼はあちらサイドの情報に浸かりすぎているとも思ったし、「ロシアの侵攻をウクライナ住民は喜ぶはずだ」なんてのは狂っているとしか言いようがない。(でもウクライナにもロシア派は間違いなくいるはずで、彼らはそう考えているのだろうとは思う)
かといって、彼の経験から彼のあの考え方が出てきたわけで、全てを無視したり否定することも出来ないと思うんですよ。
でも馬渕氏が正しいと考えるのも危険だと思っていて、彼に反論する人もいて、その内容はそれなりに理が通っている。
私はこの「古谷経衡氏」はあの桜ちゃんねるのメンバーの頃から知っていて、あまり良い印象はないのだけれど、ま、意見は意見として聞いておこうと思う。
<ヒトラーは追い詰められてポーランドに侵攻した、プーチンのウクライナに侵攻もそうだ、新型コロナウイルスは世界支配のためア…
私達は西側の世界に生きているのだから、西側の論理だけを考えていれば良いような気もするんですが、あのIS(イスラム国)ですが、当時、マレーシアの意識調査結果を知り驚いたことがあります。ISに共感できるというマレーシア人の%ってかなり高かったのね。
またアメリカとイギリスが「イラク戦争」を起こしましたよね。フセインは大量破壊兵器を持っているという理由で。でも結果的に「それはありませんでした」と。え~~~?と思いましたが、それで終わり。ブッシュもイギリスのブレアも責任を問われることもなかった。
ところがですね、当時マレーシアのマハティールさんはあの戦争には大反対していたとのこと。そしてブッシュとフレアを戦争犯罪人として裁判に掛けたのですね。そして有罪判決を出した。これがどういう裁判なのかは私にはわかりようもありませんんが、私は衝撃を受けたし、マレーシアってまともな国だと見直したことを思い出します。
9年前の2013年に書いたこんな日記があります。
古いエントリーが表示されているかもしれないので、是非、「投稿日」を確認してください 「ブッシュとブレアがマレーシアの裁判…
話はロシアのウクライナ侵攻に戻りますが、ちょっと気になっていることがあります。
間違いがないのは、かつてウクライナが世界第三位の核大国であった時に、ロシア、アメリカ、イギリスが「ウクライナの安全は保障する」ということで核を放棄させた経緯がある。
だからウクライナの外相はもちろん、大統領も強い口調で【西側は我々を助ける義務がある】みたいな言い方をする。外相は「だまされた」「核を捨てるべきではなかった」というような言い方までする。
だから「ウクライナ上空に飛行禁止空域を設定してくれ」とか「武器弾薬や戦闘機まで送ってくれ」とかなり突っ込んだことを言う。
でもそれは西側にしてみれば「ロシアと戦闘状態に入る」ことを意味するから動けない。
ということは?
私がもしウクライナ大統領の立場だとすれば、「西側諸国を戦闘に巻き込む」ことを第一に考えます。「私達だけでどうにかします。見守っていて下さい」なんてことは絶対に考えない。ありえない。
つまりですね、西側が「要請を聞き入れてくれない」と判断したときに、「じゃ、諦めようか」とはならないと思うんですよ。負けるのは目に見えているわけですから。だからなんとしても西側諸国、NATOを引きずり込もうと考えるんじゃない?
単に要請しても無理だとするなら、それなりの「荒業」とて考えるはず。
ウクライナはロシアのやり口を熟知していると思います。それどころか一時は同じソ連として行動をともにしていたことさえある。だから「ウクライナは善」「ロシアは悪」と考えるのではなくて、「基本的なところは似ているかもしれない」と考えることも重要だと思うんですよ。
改めてウクライナの国歌を聞いてみて下さい。彼らが歴史的に戦う民族であったのは間違いがなくて、「勝つためには何が必要なのか」も熟知しているはず。
すくなくとも日本みたいに平和ボケはしていない。ウクライナは「したたかな作戦」を持っているかもしれない。
私達は「プーチンが何を考えているのか理解できない」と思いますが、ウクライナ人にしてみるとそれは「良く分かる」のかもしれなくて、だから【妥協したら大変なことになる】と考えるのだろうし、「生きるために降伏するのも一つの手」という日本人とは真逆の、「生きるために徹底抗戦をしなければならない」と考えているんじゃないですかね。戦争に負けるとは何を意味しているか彼らは熟知しているはず。なおかつ相手はロシア。
国の存亡が関わる大事な時に「どんな作戦を考えるか」は、「戦前の日本人ならどうするか」と考えるほうが近い答えは出るかもしれない。
玉砕をも覚悟した戦闘集団が次にどういう戦法を考えるか・・・。
国家の存亡が掛かっている時に、自国だけが滅ぶ道を選ぶとは思えないわけで、わざと世界を巻き込むんじゃないですかね。
それはウクライナもロシアも同じだと思う。北朝鮮もそうで、だから怖いんじゃないですかね。
「全会一致でより強力な制裁を決定した」程度のことで、国家存亡の危機にある国に効き目があるとは思えず、それどころか逆効果になるかもですね。
昭和16年、日本がどういう立場に追い込まれ、何を考えたのかを思い出すべきだと思います。
「どうもすいません。私が悪うござんした」と自らの首を差し出すことを選ぶ国があるとは思えず。それはウクライナもロシアも同じでしょう。
喧嘩してはならない同士が喧嘩を始めたような感じがします。始まれば行き着くところまで行くしか無いみたいな。
そしてそういう国であるのをアメリカを始めとする西側諸国もわかっているのかもしれない。【何か】を最初から想定しているのかもしれない。
私が欧米人を恐れるのはここなんですよ。彼らは歴史的にあえてそういう状態を作り邪魔者を叩きのめしつつ、のし上がってきたってこと。日本人には想像もできないストーリを考え出して実行する人たち。
結局、プーチンを止められるのはロシア人だけだと思う私。
第二次世界大戦後のドイツの様に「ロシア人自らが悪者を特定し西側に差し出し、私達が悪うございました」と世界に頭を下げるしかロシアの生きる道ってないと思う。いや、それが世界の生き残る唯一の道かも。