チョ~~久しぶりの中華料理「Ti Chen@Saujana Hotel」は美味しかったけれど・・・

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サウジャナホテルの中にある「Ti Chen」という中華料理店ですが、我が家にとっては特別な店。

 

我が家、我が一族のマレーシアでの歴史と大きな関係があります。

私達がオーストラリア(ゴールドコースト)からマレーシアに拠点を移そうと決めたのは2008年、それを日本に住む両親に伝えた時、なんとアメリカ(サンディエゴ)在住だった姉はすでにマレーシアに移る途中なのがわかり本当にびっくりしました。姉のその動きを私達は全く知らず、こんな偶然ってあるのか?と思いました。

姉と私がマレーシアに移るということは、日本に住んでいた両親からすれば「マレーシアに行けば、世界に散らばっていた一族が結集できる」ことを意味するわけで、両親も「俺たちも行く」ということになった。もうすでに80代だった両親のその決断と実行の速さは異常と言って良いくらいで、あっという間にMM2Hを取得し、住んでいたマンションも売り、娘が住むマレーシアに渡った。それが2008年。

ちんたらしていたのは私達家族で、リーマンショックで経済的に大打撃を受けた私としては「自宅の売却」に手間取りMM2Hは取得したものの(2009年)、7年間も無駄な年月を過ごしてしまいました。そしてマレーシアに渡ったのは2016年。

その2008年からはマレーシアで一族が会い、食事に行く時には必ずと言ってよいほどサウジャナホテルにある「Ti Chen」に行きました。当然、KLCCなり他の地区の店にも行きますが、「Ti Chenには必ず行く」ようになりました。

そして私達が2016年にマレーシアに渡ってからも同じで、「皆で食事に行く」場合、中華ならTi Chenで待ち合わせというのが70%ぐらいの頻度ですかね。一族の誰かの誕生日とか、シドニーから次男坊が来ても同じで、Ti Chenには必ず行くようになりました。また和食を皆で食べる時にはBSCの「厨(くりや)」が定番。

Ti Chenが抜群に美味しいとか、コスパが良いとかそういうことでもなくて、姉や両親の住まいから非常に近いというのが一番の理由ですね。近年は90代に入った両親は歩くことは出来ても、ヨロヨロしていますからKLCCの街、人の多いところを歩くなんてのは不可能で、Ti Chenはホテルの中にあって、そもそもサウジャナホテルはいつ行ってもガラガラで、それはTi Chenも同じく。閑散としていると言ったほうが良いくらいですが、それだけにゆっくり出来たわけです。

そして料理も我が家にとっては十分に美味しかった。

今回、久しぶりにTi Chenに行ったわけですが、何年ぶりですかね。2年ぶり?

意外だったのが、ワクチンを打っていないと入店できないことになっていたこと。入店時にその証明を見せることになっていますが、チェックはなし。

土曜日ですし、父の日がらみで客も入っているかと思ったら、そんなのは全く関係なくていつもの通りガラガラで、客は私達だけ。後から数組入ってきましたが、暇なんてもんじゃないのはいつもの通り。

席に座り、注文は姉と息子に任せたのですが、私もチラッとメニューを見てびっくり。

大幅値上げなんてもんじゃない。

かつて良く行っていたころは、皆で食べたいだけ食べても「一人2000円ぐらい」で、安いね~、美味しいね~と言っていたのが嘘の様。

この店の点心である「ハーガォ(エビ蒸し餃子)」は私の大好物で、点心のある店では必ず頼む(店のレベルがそれでわかる)のですが、な、な、なんと値段がRM33++ですと。税金とサービス料を入れるとRM40程度になる。これって円安の今では1200円!!

麺類でもこの価格。orz

かつてはKLCCですとリッツカールトンの「麗苑」とかマリオットの「上海」も【美味しいけれど高い】イメージを持っていて、頻繁には行けない店でしたが、その点、サウジャナの「Ti Chen」は美味しさ的にも価格的にも全く問題は無く良く行っていたわけですが、今では私達が「高い!」と思っていた当時の麗苑や上海よりも今のTi Chenの方が高い。

ということは「麗苑」や「上海」、あるいはマンダリンの「ライポーヒーン」はもっと恐ろしいことになっているんですかね。

クアラルンプールの進化って凄くて、あちこちに良い店がどんどん出来ているけれど、なんだか我らは「置いていかれた」感じがします。でもま、バリバリの現役ではない「年寄集団」の我が家ではそう感じるのも当たり前なのか・・。

こりゃ好きなものを頼んだら大変なことになると思いましたが、注文をしている姉と息子は「価格なんか関係ない」という感じでどんどん好きなものを頼んでいます。

「オヤジはCod(タラ)の蒸し物を食べたいんだよね?」という息子に聞かれて頷いた私ですが、チラッとアラカルトのメニューを見て価格を確認した私は驚いたなんてもんじゃありません。それなのに姉は「あれは美味しいから2ポーション(二人前)頼むわね」なんて言っている。

そんな調子でどんどん注文を続ける姉と息子に私が何か言える雰囲気でもなくて、「2年ぶりに来た店で、久しぶりに皆が集まって食事をするのに、ケチクサイことを言う」わけにもいかず、私は腹を括りました。しょうがない。(┰_┰)

私ってやっぱりケチなんでしょうねぇ。もう70を超えた姉は「お金を持って死ねるわけでもないし、これからの限られた人生を考えれば好きなものを食べるのが良い。冥土の土産よ」なんて平気で言う。それは94歳の大オヤジも同じ考え方。(その代わり、分不相応な有名店には行かない 笑)

私ももうジジーですが、まだまだその心境にはなれません。そもそもマレーシアに来たのは「稼ぐために来た」わけだし、口には出さないけれど私が考えている目標額にはまだまだ遠く及ばない状態。ガンガン稼げる状態じゃないのに、好きにお金を使ったらどうなるのか、そんなことが気になってしょうがないわけです。

点心が来ました。まずは「ハーガォ(エビ蒸し餃子)」。

食べてみたらやっぱり美味しい。このハーガォみたいにプリプリの海老が入っているのを他の店では食べたことがなくて本当に美味しと思う。でも「一粒400円かぁ・・・」なんて値段が気になる私。

でも今回は父の日の集まりで、私も父だけれどやっぱり主役は私の父でもう94歳。最近は会うたびに足が悪くなっているのがわかるし、杖をついて歩くのもやっと。そのオヤジが美味しいと喜んでいるし、先々のことを考えると、「この一食一食を大事にしなければならない」のが道理で、姉の言う事が正しいと思うようになりました。ということで、もう価格のことを考えるのは止め。(笑)

次々に点心が来て、やっぱりTi Chenは美味しいと思う。

この店の「糯米鶏(ローマイガイ)」はダーク醤油を使っておらず色が白くて薄味。これもお気に入り。

そしてアラカルトがどんどん来た。

近年、ここの「スモークしたダック」が美味しくて、かつては皆が集まると必ず食べていた北京ダックも食べなくなりました。ま、北京ダックが大好きだった母が2019年に他界したこともありますが・・。

スモークダックは5人で食べるなら「ハーフ」で十分なのに「一羽」頼んだ姉。(笑)

みんなのお気に入りの「牛肉の黒胡椒炒め」。これは家で作ってみようと画策中。

大好物の「タラの蒸し物」。これはほぼ間違いなく「チリアンコッド(マジェランアイナメ=メロ=銀ムツ)で銀鱈ではない。でも十分美味しい~。これも自宅で作れる数少ない中華の一品。

ベイビースピナッチだけれど、我が家ではこれを「雑草」と呼んでいます。でも美味しい。

これらの料理はいつも頼むものばかりですが、見た目も随分変わっていたし、すべての料理で味付けが甘くなっているのがすぐにわかりました。シェフが変わったのかと思って聞いたら、やっぱり変わったとのこと。でも点心のおデブちゃんシェフは変わらず。スタッフに「甘くなった」と言ったところ、【注文時に言ってくれればいかようにもします】とのこと。(油は少なめとかそういう注文もOKですと)

年寄り4人+若者一人では多すぎますが、逆に余らせて「テイクアウト」して家で食べるのも我が家のお約束。

頼んでもいないデザートが来ましたが、私は手を付けず。皆もちょっと食べただけ。あれはなんだったのだろうか。

そして恐怖の時が来ました。マイタン。お会計。

伝票を頼むときに私はすでに覚悟は出来ていましたが、突然、息子が「俺が払う」とええカッコしぃ。そういえば、近年、息子が払うと言い出すことは増えている感じ。でもま、今回は父の日の集まりだから息子に華を持たせることに。

帰り際に「いくらだった?」と聞いたら、「1500リンギだった。でもクレジットカードの割引で1200」ですと。

特別な料理を頼んだわけでもないランチで、酒も飲まずに日本円で45000円ですかぁ。割引があっても36000円。

我が一族は高級店に行かないし、中華料理でこういう金額だったのは初めてのはず。まだ母が生きている頃に6人でこの店で好きなものを食べまくっても800リンギを超えたことってないはず。

この値上がりがこの店だけなら良いのだけれど・・・。なわけないですよね。

我が家で中華を食べに行くときに気に入っている店は「Grand Imperial」やBSCの「Ming Room」が好きなのですが、まさかあの店たちも大幅値上げなんてことになっているんだろうか。そうだとしたらがっかりだわ。安くて気に入っていたチッタモールの「ユニークシーフード(スバン店)」も良く行ったのですが、味が落ちてきたと思ってからいかないようになりました。そして今、チッタモール店は閉店した様子。

私がケチでいろいろな店から安い食材を買ってみるのが好きなのはこのブログにいつも書いていることですが、マレーシアに来て6年。結局やっていたことは「安物買いの銭失い」が90%で(日本からの空輸便は除く)、大当たりは10%程度でしか無い。これって打率としては低すぎるわけで、最近は「価格は正直」だと思うようになって、「ケチの度合いを下げよう」と考えています。

でも「買い物は伊勢丹で~~~♫」みたいになるには、まだ後5年は掛かると思う。(笑)

それはレストランも同じなんですが、今回のTi Chenの価格は「いつでも気軽に行ける価格ではなくなった」のは間違いがなくて、でも年老いた父を考えると今後も行くことになるんだろうと思う。ま、しゃーないね。

というかしっかり稼げば問題がないわけだけれど、69年の我が人生で「十分に稼いだ」と思ったことは一度もない。(笑)

でもね、今回、良いこともあったんですよ。

食事中にシドニー在住の次男坊からLineの映像付きで連絡があって、「父の日、おめでとう。いつもありがとう」という言葉だけじゃなくて、ああじゃこうじゃと延々話を続けるんですよ。「食事中だから・・」とそろそろ電話を切ろうと思ったときのこと。

「オヤジにプレゼントがある」と言い出しました。

何かと思ったら、「ヨメさんが妊娠した」と。( ̄口 ̄∥)

妊娠したのは前からわかっていたけれど、安定期に入るまでは黙っていようと決めていたと。そして「父の日」にそれを告げようと。

私も突然であたふたして、何を喋ったかも覚えていないのですが、私もヨメさんも姉も大オヤジも目に涙をいっぱいためて、大喜び。長男は前から知っていて、この日に発表しようと一緒に相談していた様子。

私にとっては初孫。

最高のビックニュースでした。

私は69歳ですが、やっぱり頑張って稼ごうと思った。心機一転、頑張りますッ!

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