日本の名店が海外に進出する時代になりましたが、「中間に入った業者」によってはうまい具合に食われてしまったり、「話が違う」なんてこともあるのはオーストラリア時代でも見聞きしていました。
移住する人達が夢を見ちゃっておかしなことに巻き込まれるのと全く同じことが企業にも起きていると思っていました。日本ではやり手だった人、店舗、企業が普通じゃ考えられないような簡単なことで躓いちゃうのね。(893でさえも 笑)
当時ゴールドコーストで仲の良かった(日本人の)公認会計士が面白いことを言っていました。
「皆さん、成田から飛行機に乗った瞬間、性格、人格が変わるんですよ」
って。これってなるほどで、誰でも浮足立ってしまうのは同じなのね。
先日、紹介した「ホストのローランドがマレーシアに脱毛サロンを開店させようとして6000万円損した」話もそうで、日本だったら十分調査して気をつけることでも、なぜか海外では「相手を盲目的に信用」してしまったり、自分できっちり調査をしなかったり。
私達がマレーシアに来てからも、日本の有名店が変な場所で変なお店を開店させてあっという間に閉店した例も見てきました。でもま、その手のお店の多くは「名前貸し」とでもいうのでしょうか。日本の本店は「名前とノウハウだけ」提供して、実際のオーナーはマレーシア人という例が多い様子。私が大好きなパブリカにある焼き鳥屋もそういう形態。オーナーはローカルの人達で4人。
だから失敗しても日本の本店が大損することは無いのだろうとは思うものの、自力で出店して失敗する例も見ましたし、もちろん成功している店もあるにしても「簡単にはいかない」のはなんでも同じ。
今日、面白い話を見つけました。
「本物の和食の良さをアメリカに持っていこう」ということで、ある企業が中心となり、超有名店をピックアップして合同で進出しようというビジネス。
ま、マレーシアのホテルにもそういうのがありますよね。日本の有名店がホテルの中で並んで出店していて、実は経営は同じみたいな。
その類と似ているといえば似ているんでしょうが、なんだか「かなり本格的」みたいに見えます。
これに興味がある「職人」も募集していて、本店で1年修行した後に、アメリカでの出店から関わるということらしい。修行の1年は、月給30万と住宅を保証し、渡米時には140万円のボーナス。米国に渡ってからは年収1500万円と住宅。ビザの取得手続きなどは本部が全部やるようす。
やる気がある職人には良い話だと思いました。なかなか採用されるのは大変でしょうが、面白そう。また世界に進出したいお店としても、このグループの一員として進出するのも良いのかもしれない。
かなりお金も掛ける様だし、「地元の有名人頼り」みたいな海外進出に比べたら良いのかもしれない。
でもねぇ、やっぱり商売は水物で成功する約束なんてないし、流行っても本部の方でしっかり利益を取られるなんてこともあるんだろうし、「本店の考え」がどこまで通るのか。
でも「良い経験」は積めるんじゃないのかなぁ。
これって一店一店、お店を開くのではなくて「ジャパンストリート」みたいに有名店だけを集めるようだけれど、それってまさにローランドが6000万円を飛ばした話を思い起こします。業務スーパーがあるあの場所です。日本の名店が並ぶ「ジャパニーズモール」を作るという構想。飲食店も何件かあるようですが「閑古鳥」状態。もうすでに撤退した店舗もある。
ただ今回の話の大本の企業は「それなりの実績」もあるようで、本物のプロ集団だったら面白いかもですね。
そういうのがクアラルンプールに出来たら?
どうせ我が家は「見に行く」ことぐらいしか出来ない。(笑)
おまかせコースは一人2000リンギ(約6万円)からスタートって感じかな?お酒も高いものばかりだろうし、サービス料、税金を入れれば一人3000リンギ(約9万円)は行くのかもね。でもきっとアメリカではも~~っと高いんでしょうね~。
アメリカの高級店事情、そして最近の日本へ来るインバウンドの外国人の中でも「湯水の如くお金を使う金持ちが多い」のも報道されているし、需要は結構あるのかもね。
そういう店がマレーシアに来たら、どうなるんだろうか。LOT10を見ても皆さん苦戦しているのがわかるけれど、超高級店はちゃんとやって行けてるのかな?
我が家は「おまかせで400リンギ(約12000円)」と聞いただけで腰が抜けちゃうくらいだから別世界だけど・・・。(笑)