私がいつも載せているチャートに赤と緑のXがありますが、あれはなんでしょうかというご質問を頂戴しました。
とりあえず、サンプルを出します。今の時点のUSD/JPYの日足です。
これは私の秘密兵器で・・・なんてことは全くなくて(笑)、ただの普通のストキャスです。
K = 5
D = 3
Slowing = 2
Ma Method = LWMA
で計算させて
Upper level = 70
Lower level = 30
のラインを交差したところでXを表示させているだけです。元のインジケータは「Stochastic_Cross_Alert」で、それをちょっといじっただけ。
まぁ、このサインでどう行動するってわけでもないのですが、目先のトップボトムはかなり良い感じで出ていますので表示しています。Xは「目先はここまで!」って感じでしょうか(笑)。ただ見て分かる通り、大きな転換時にも出ますが、トレンドの中の小さなトップやボトムでも出ますので、目先の撤退場所とは使えますが逆張りには危なくて使えません。またトレンドが上のケースはボトムのXが出ないことが多く(押しが浅いってこと)これを重要視するとおかしなことになります。
これを使う場合は、少なくとも赤のXで新規のロング、緑のXで新規のショートはしないようにしてください。まさか~と思うでしょうが、実戦ではこの印が出ているような時こそ、買いたい、売りたいって思うんですね(置いてけぼりにされる恐怖だと思います)(天井で買う人、底で売る人が多いのと同じ理由)。それが人間の心理で、心理とは「損するようにしか動かない」と断言して良いと思います。このX印を使うとしたら、目先の撤退場所として考えるほうが良いと思います。でもそれは短期売買の場合であって、中長期保持の場合、いちいち撤退なんかできませんよね。
タイミングを見るのに私が重要視しているのはいつも書いている通りMoney Flow Indexで、X印とほぼ反転場所は同じですし、X印は見た目はわかりやすいですが、上昇波、下降波の強さや期間がわからないので、まぁ、やっぱりオマケでしかありません。でもパッと見た感じはわかりやすいので表示させています。
こういうわかりやすいサインが出ると非常に嬉しいはずですが、でもそのサインはどんな計算をしているのかがわからないとうまい具合に引っかかってしまいます。でもどういう計算なのかわかればどう使うべきかというのもわかりますよね。ってそもそもストキャスがどういう動きをするインジケータかわかっていないと駄目ですが。
チャートを勉強なさっている方は、とにかく明日どう動くのかが気になるとは思いますが(笑)、過去データをイヤってほど見ることが大事だと思います。そしてそれぞれのインジケータの動き、癖を完璧に覚えること(その前に計算式を理解するのは基本中の基本)。その後は(この機能をなんて呼ぶのか知りませんが)過去チャートで足を一本ずつ数秒ごとに表示させて、一体どういう動きの時にどうなるのかをどんどん読む練習が必要になります。これをやらないと実戦では使えないはずです。これがチャート分析で一番大事な訓練のはずなんですが、やらない人が多いんじゃないでしょうか。それで勝てるわけがないんですね。あるいは1分足をボーーっとでも良いですから(何時間でも)眺めるのも良いと思います。金メダルを取るような選手は日頃どれだけ練習しているか想像してみてください。チャート分析も全く同じで、練習に時間を掛けずしてパッと見て、良し!買いだ!売りだ!とわかるわけがないんですね。
それと私はチャートはデジタルじゃなくてアナログ的な見方をするべきだと思っています。カラオケやダンスと同じで、どういう時にどうするのかなんてのはデジタルじゃわからないですよね。チャートも数値がどうじゃ、ラインを超えた超えないなんて見方をしていたら何十年やっても無駄でしょう。でもアナログ的な見方をすると、自分では理由がはっきりわからなくても行動すべき瞬間、動くべきではない瞬間がわかるようになると思います。自分の脳の恐ろしいほどの計算能力を是非信じてみてください。カラオケ(音楽)やダンス(スポーツ)がそこそこうまい人は才能があるかもですね。でも逆の人は・・・・・・ (笑)