日本酒を飲むのは久しぶりです。もしかしたら今年は初めてかな?
ゴールドコーストの普通の酒屋には日本酒が置いていないのが普通で、置いてあっても「これじゃ・・・」みたいなのがほとんど。でも中には数種類(たったの数種類ですよ)置いている酒屋もあるんですが、飲みたい!って思うものは無いし、値段を見ると・・・・。(T_T)
オーストラリアの酒税ってメチャクチャで罰金じゃないかと思うくらい。マレーシアも高いけれど比べたらどっちがどれほど高いのかな?同じぐらいかな。
ですから料理酒にしても日本にいる時みたいに、そこそこの日本酒でパックに入った安い物を使う、なんてことも出来なくて、料理酒用として売っているボトルに入った合成酒みたいなものしか使ったことなし。
ましてや、美味しく日本酒を飲むなんてのは「それなりの」日本料理屋に行って飲むしか無いわけですよ。でも料金は半端じゃ無いわけで、昔から通ったあるジャパレスでカミさんと二人でそこそこ飲んだことがあるんですわ。そうしたら二人で450ドルでっせ。高級店でもないのに。あの時のショックはその後も引きずっていまして(笑)、日本酒を気楽に飲んだら大変なことになると心のふか~~~いところに刻み込まれました。
でも先月だか先々月だかにどんと札幌という昔からあるジャパレスでの「マグロの解体ショー」に行ってきたのはこのブログにも書きましたが、その時に卸しの会社とのタイアップで日本酒を安く売っていたんですよ。
これを逃してはならないと1升瓶で二本買ってきました。150ドルかな。
これも日本の数倍という価格ですが、これでびっくりするようじゃゴールドコーストで酒は飲めないわけで(笑)、小売店でもこの価格では買えない安い値段です。
でもねぇ、それを私は隠していたんですよ。
なぜか?って答えは簡単で、我が家にはウワバミがいますから、見つけたらあっという間に無くなってしまいます。
ところが敵は天性の才能で、とうとうそれを見つけ出したんですね。
「一緒に飲む?」
なんて白々しいことを私に言うのですが、ここで断るとまるで私の口に入ることはなくなるのがわかっていますので、飲むことにしました。
美味しかった~~。私の好きな部類の日本酒ですが、男山。ロックにしました。
ううう、やめとけば良いのに、今、日本でいくらするのか調べてしまった。2035円ですと。こちらでは安くても3倍以上ってこと。(T_T)
でも好きな男山だからまだ許せるのであって、飲むと喉がピリピリするような酒でも同じような価格ですから、銘柄選びはかなり慎重になります。
問題は、この一升瓶がいつまでもつか。
多分、明日の朝には空になっているでしょうし、今見たらもう半分になっていて、きっと夜中に「足りない・・・」とゴソゴソ動き始めるバケモノが出てきそうです。
我が家のバケモノは九州が原産地で、地元のバケモノ達の風習をそのまま、今でも引き継いでいます。
忘れられないことがあるんですが、バケモノと一緒に初めてバケモノが生息していた九州は福岡県、浮羽という田舎街に行ったんですよ。するとバケモノ仲間が良く来た良く来たと集まってくれたのは良いのですが、皆、それぞれ一升瓶をぶら下げてくるのね。
普通、友人宅で飲み会をするのに、各自持ち寄りだとしても精々一升瓶一本じゃないですか。ところがその九州のバケモノたちは、それぞれが一升瓶を3本持ってきたんですよ。ワラで3本縛った状態で。
飲み会が始まると、これって水か?みたいな飲み方だし、そりゃ飲めば酔うわけで、量も半端じゃ無いですから酔い方も凄いのね。ベロンベロンなんてもんじゃない。
でもみんな慣れたもんで、もう駄目だと思うと隣の部屋でひっくり返るわけですよ。そしてまた起きてきて飲みだす。
恐ろしいなんてもんじゃ無くて、正月はそういう状態を三日三晩続けると言っていました。
後に、我が家のバケモノの友人の結婚式に呼ばれて九州に行ったんですよ。
その時は、九州生まれじゃなくて良かったと本当に思いました。
客は新郎に酒をついで飲ませますでしょ?当然、テーブルの下にはバケツがあって、そこに捨てられるようになっていますが、もちろん客もそれを知っていて、新郎が目の前で飲むまで動かないんですね。それを何人も何人もやるわけですから、簡単に一升は超えちゃうんですね。
殺す気か?と本当に思いました。でも新郎も慣れたもんで死なない。(笑)
まぁ、酒飲みの文化がある土地って怖いと思いました。
でも酒をヘベレケになるまで飲んで冷静なやつっていないわけで、皆が本音の話をするようになるのね。そりゃ掴み合いの喧嘩になることもありますが、それもまた良しなんでしょう。
こういう文化って私が育った街(東京)にはなくて、信じられなかったのですが、今、新潟は長岡での出来事を思い出しました。
20代ですが、仕事で日本全国回っていまして、その土地、その土地の百貨店と組んで「宝石販売キャンペーン」を仕掛けていた頃の話。これって単に宝石のセールって感じではなくて、百貨店の従業員、全員参加型で「売らねばならない」かなり厳しい「売上確保作戦」なんです。お客に対しては年に一度の「感謝セール」みたいな位置づけですが、実態は全ての従業員、派遣社員、パートでも一人30万円以上のノルマを決めて売らせる、押し売りキャンペーンでした。
大掛かりなキャンペーンですので、何度も行ったり来たりして打ち合わせじゃ研修じゃとやるんですが、問題が出たんですよ。当時、私の上司筋に当たる人が百貨店のお偉いさんたちを接待していた場所で酔っぱらい、大暴言。喧嘩になる一歩手前まで行きました。その男は酒が大好きで、いつも「飲むとヘベレケ」になるタイプ。接待だからまさかそこまで飲まないと思っていたのに調子に乗って、客以上に飲んでヘベレケになって接待の場はメチャクチャになってしまった。
こういうのって非常にうまくなくて、取引停止にも繋がるんですよ。
ところがですね、これがどういうふうに進展したかというと、「一緒に酒を飲んで彼の腹の中までしっかり見えた」「今後は彼を窓口にして欲しい」と百貨店側が言ってきたんです。
嘘みたいでしょ?でも本当の話。新潟は長岡での話。その百貨店は北陸では老舗の店で本店は金沢。東京で言う三越みたいな百貨店で、結構ウルサイことをいう百貨店なのにこんなこともあったんですね。
まぁ、場所柄ってあるもんなんですね。
でもうちのヨメさん、あ、違う、バケモノもその人に似ていて、どこでも平気で飲んじゃう人。気が気じゃないのは私で、そういうのに慣れていない人は皆さんビックリするのね。ところがそういうお国柄のところが出身地の人は大喜びで一緒に飲みだして、半端じゃない友人になる。
実はそういうヨメさんがマレーシアに行ったらどうなるのか。それも心配の内。
お上品にお酒を嗜むような人には徹底的にバカにされるでしょうが、似たようなバックグラウンドを持つ人とは半端じゃなく気が合うはず。
私?
私も結構飲みますが、酒好きではないと思います。家で飲むことはまず無いし、晩酌は一切しません。昔は家にサントリーのオールドが一本あれば1年もってしまったぐらい。でも外に出て飲むとかなりのもんで、ヨメさんと二人で二升飲んだり、ヘネシーのボトルを二本開けちゃったり。
しかし歳には勝てませんね。もう二人でも一升は飲めませんし、それでも次の日は一日中調子が悪いです。
ビールを2-3缶飲むぐらいがちょうど良いかな。変われば変わるもんです。