MM2H申請時の収入証明って変&そもそもマレーシアでいつまで生活できるのか

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息子のMM2H申請が受理されたと連絡がありました。でも受理されたというだけでMM2Hが発行されるのかどうかはわからず。

でもちょっと問題というか気になる点が無くはないんですわ。それは収入証明。今、就職していませんから給料のような収入証明は取れないんですね。でも債券を持っているので基準を超える十分な収入があるのはわかる。

ところがですね、債権による収入ってたとえば年に1度だけなわけですよ。これって定期預金もそうだし毎月入る収入じゃないのね。だから過去3ヶ月の銀行口座の内容を見ても、たまたまその支払日がない限り記載されることはあり得ない。でも資産証明の中にはその債券が記述されたものを出しますから、それを見れば年収は計算できるわけです。

でもどうも観光省はそれをすんなり受けない可能性がある様子。

つまりですね、どれほど年収があったにしても大昔の日本の武士みたいに「年俸いくら」ってのは駄目ってことになる。(笑)

では去年のその収入を証明できるものを出せば良いとなりますが、去年はその定期、債権も持っていなかったなんてことは普通にあることですし、仕事にしても今年から勤めた会社だったら去年の年俸は意味が無い。定期なり債権なり「いついつにはいくら支払われる」というのがはっきりしている証拠はあるわけですが、それでもすんなり行かない可能性があるみたい。金融のことをまるでわかっていない担当だとは思えないんですが・・・。

逆には自由業で不定期、不安定な収入でも数ヶ月に渡ってまとまった収入があれば、それを年換算して年収を計算するってことなんですね。極論を言えば、3ヶ月に渡って毎月50万ぐらいのお金を誰かに振り込んでもらって、「これが私の収入です」と言えば、月収50万X12で600万になって条件はクリアってことになる様子。

そもそもこの条件がおかしいのは、本来「マレーシアで生活するに足りる収入があるのか?」ってことですよね。だから申請時に会社勤めをしていて年収1千万でも、マレーシアに行く時にはその会社を辞めていくわけだから、年収1千万は過去の話となって、マレーシアでは収入ゼロってことになる。でもそれでもビザはおりちゃう。いい加減なんてもんじゃありませんよね。

オーストラリアの場合はもう無くなってしまいましたが、MM2Hに似たような退職者用のビザがかつてあって(永住権ではない)、それも50万ドルという資産が必要でした。あるいは年金が3万5千ドル+資産がいくらか(15万ドルだったかな?)あるという二本立てだったような記憶があります。つまり、収入がなくても50万ドルあれば生活は出来るであろうという考え方。あるいは年金が3万5千ドルそしてそれプラスある程度の資産があれば生活できるであろうということで理にかなっていると思います。

ところがマレーシアの場合は、マレーシアに渡った時点で収入がゼロになっても構わないというルール。15万リッギット(50歳以下は30万リンギット)の定期預金が必要ですが、それの金利だけではまず生活は不可能なのに、ビザはおりちゃう。

まぁ、細かいことは言わずに、「ある程度の収入と資産があるような人(あったような人)」ならOKというアバウトなものでしかないのでしょうが、でも担当官のさじ加減で突っ込まれればアウトになるケースもあるんじゃないでしょうかね。

いつだったか、定期預金を200万リンギットにするべきだなんて話が出てきて、こりゃ変化がでるかな?と思ったものもそれはそのまま立ち消えた。でもその言い方にも一理ありますよね。要は十分な収入、資産がある人に来てもらいたいわけで、マレーシアに来てから収入もない人(国によっては年金がない)が増えたら社会問題になりますから。

でもそういう意味でもマレーシアは穴場ですよね。もしも「マレーシア滞在中に月収1万リンギットは確保できる証明書」を条件にされたら多くの人が取れないんじゃないでしょうか。年金も毎月30万以上って人は決して多くはないはずだし。自由業の人が「頑張りますっ!」なんていくらやる気を書いたところで1万リンギット以上マレーシアで稼げる証明にはなりませんし。日本では稼げた額がマレーシアで稼げるかの証明は簡単ではない。

逆を言えば、今のルールだと「銀行に3億円あるんですが、金利は年間300万にもなりません」という人はビザが取れない(ある程度の金をマレーシアの銀行に入れるということで話は付けられる可能性もあるらしい)。(笑)

実はオーストラリアでもかつてはかなりいい加減で、5千万円も「見せ金」で良かった時代があるんですね。資産証明でそれ以上あれば良くて、それをオーストラリアに持ってきて定期にするとか投資しろとかいう決まりもなかったと聞いています(私より前の世代の話し)。だから5千万円を融通してもらって資産証明を取得、そしてお金は返すってことでどうにかなっちゃった。

じゃぁ、オーストラリアに来てどうやって生活するんだ?ってことになりますが、かつては永住権もそんな感じだったんですよ。永住権なら就労の自由もあるし適当な仕事を見つけて働けばどうにかなっちゃうってことなんですね。

いい加減だなぁって思いますが、こういう資産は関係ない独立移住と呼ばれるカテゴリーも似たようなもんで、自分にそれなりの教育、能力があればお金なんかなくても永住権は取れるわけで、あるいはビザも何もない状態で雇ってくれる会社を探して、頼み込んでまずは就労ビザを取ってもらって、その後永住権を申請して取るなんてケースは今でも同じ。永住権を取った後は好きなことをすれば良いし、仕事がなければ当然失業保険ももらえて、仕事が見つからなければ何年でもそれを受給できるんですから。

マレーシアの場合はMM2Hであって永住権ではないですから、勝手に就労は出来ないし、政府は何の援助もしませんし、生きて行け無くなれば勝手に帰るだろうと考えているのは間違いがないし、違反を犯せば強制退去を命じるだけ。ま、マレーシアにしてみれば損はないスキームで、良く考えられていますよね。アバウトな基準だというのもちゃんと考えての上じゃないんでしょうか。

ま、どちらにしても我が家の場合は一族全員野良犬の自転車操業状態ですから、死ぬまで頑張って稼がねば。(笑)

でもマレーシアのMM2Hですが、大きな変化は無いにしろ、資格テストを厳重にするとかそういう改変はいつかあるんじゃないでしょうかね。今のままの変な審査基準が未来永劫続くほうがおかしいと思います。

ところで10年後の切り替えですが、その条件らしい条件ってないですよね。簡単に更新できることになっています。でもこれが変更される可能性を心配する人が多い。

私としてはどうなりますかね、と言うしかありませんが、世界の一般常識から考えると、更新を難しくするとかそういうことは無いように感じています。でも変更が必要だとしたらそれは「これから取るMM2Hに適用する」という形を普通とるんですね。だから古いビザを持っている人はその時の条件は続くってこと。

でもそんな確約はないわけで、我々にあるのは「権利」ではなくて「許可」でしかありませんから、「変更になりました」と言われれば「はい、そうですか」というしかない。こればかりは誰にもわかりませんが、「変更はない」「死ぬまで居られる」と信じこむのはその人の勝手ですが、MM2Hで「永住できる」と考えるべきではないと私は考えています。

それは「それもできるかもしれない」ということでしかなくて、未来永劫住み続ける「権利」も「許可」ももらっていないんですね。いやいや、そんなことはないとおっしゃる人がいるなら、その証拠を見せて頂きたい。パスポートに貼ってあるビザになんと書いてあるのか?それが全てのはず。

ああ、それと子連れの家族が忘れてはならないことですが、子供が成人すれば子供は自分で自分のビザを取る必要があるということ。永住権なら子供が成人してもそのままですが、MM2Hは自動的に子供にも付与されるものではないので、場合によっては子供だけ国外にでなければならなくなる。もしも子供がマレーシア人的で、あるいはマレーシアを心底愛していても全くそんなことは関係なし。子供がマレーシアで就職して就労ビザを取ろうがMM2Hを取ろうが社会保障も就労の自由さえない国で子供は生きて行くことになります。

いや、俺は永住するというのなら、永住権という別のカテゴリーがありますから、それを取るしか無いのは世界共通の決まり事じゃないんでしょうか。

でも永住権なんか取れるわけがないというのなら、それはマレーシアという国の「貴方に永住してもらいたくない」という意思表示だと考えるべきで、あの手この手を使って「自分に都合の良い様に考える」のが良いとは思えません。

逆を考えればすぐにわかることで、もし自分が日本に住んでいて、外国人が永住権も取れないのに日本に永住するつもりだと息巻いていたらどう思います?

それでも永住が出来ると仮定しましょう。でも年老いてから病気になったらどうするんでしょうか。最愛の伴侶にも先立たれ、自分は持病を持ちそれを治療する保険もなくてどうするのか。

どうにかなるだろうと思ってる方は是非、前にも紹介したことがありますが、このフィリピンのケースの番組を見てじっくり考えるべきじゃないでしょうか。

もしも日本企業がマレーシアに老人ホームを作ったところで、病気の治療費まで面倒見てくれませんし、その企業とて倒産、撤退するかもしれない。またマレーシアの物価の変化、金利の変化、あるいは対円の為替の変化に自分は間違いなく対処できるのか。今以上に年を取り、頭もボケて、「俺がいるのはどこ?ここはマレーシア?」なんていうようになって、どうやって自分の老後を守るんです?

私にはどう考えても、マレーシアを死に場所にできるという人たちの考え方が理解できないのです。

中には「嫁がどうにかしてくれるはず・・」という人もいましたが、ではヨメさんはその後どうなるんでしょうか。あるいはヨメさんが先に逝ったらどうするんでしょうか。二人でボケても大丈夫?(笑)

こういうことを考えるのって考え過ぎだと思います?マレーシアの友人やボランティアをあてにして老後を任せられます?

多くの人たちは「具合が悪くなったら日本に帰る」「いつか日本に帰る」とおっしゃる。それって至極まともな考え方だと私は思います。

反論がある方は是非、どう考えれば「大丈夫」だと思えるのか、是非教えていただきたいです。私もそう思えるようになったら幸せかもしれませんから。もう私たちには日本に帰る場所もなければ、子供は日本にいませんし、親戚知人もすでに赤の他人と同じ状態ですから。そして祖国だった日本が今となっては遠く感じるのです。

「マレーシアを最後の地とする」という考え方があっても良いと思うのです。ただそのためにはクリアしないとならないことが多すぎて実現は不可能だろうというのが今の私の考え方です。

 
 
 

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