とうとう今までで最高の「蒸鶏」が出来た~~~:低温調理

苦節50年・・・な~~んてことはなくてせいぜいこの2年ですが、やっと悩みが解決しました。何の悩みかって?そりゃ「美味しい蒸鶏」を作る悩みです。

ま、蒸鶏というと範囲が広くて、また蒸鶏と言っても茹でるのが普通なんですが、例えば海南チキン、白切鶏、紹興醉雞も基本は同じで、味付けに違いがある程度だと私は解釈しています。で、この茹で方が難しいんですね。

この手の蒸鶏って1羽まるまる茹でることが多いですが、低温調理で鶏を調理してみるとこのまるまる1羽ってとんでもなく難しいのがすぐわかるんです。つまり鶏には「胸」「腿」「皮」という主要部分がありますが、それぞれの火の通り方が全く違うんです。だから胸に合わせたら他は「生だ~~~」ってなりますし、腿に合わせたら胸は火が通り過ぎで皮はまだ生で、では皮に合わせたら胸も腿もダメとなる。

私はこれが蒸鶏料理の難しさだと思うんですよ。味付けなんかっちゃぁ悪いですが、それはどうにでもなるし好きなようにやればよい。

実際にいろいろレシピを調べてみると、1羽の鶏を茹でる時に、胸の位置を上にしてお湯から上に出して火の通りを弱めるという方法を取る調理人もいた。また白切鶏や紹興醉雞でも、腿だけを出す料理も多いのがわかった。ま、本来鶏って1羽ずつ手に入る食材であって、ある部分だけ手に入れる、調理するというのが「伝統的」に少なかったんだろうと思うわけです。でも今では腿だけだすのがあって、つまりやっぱり腿が美味しいってことなんだろうと(笑)。そしてその方が簡単で、腿を美味しく調理することに専念できるんじゃないですかね。

ま、美味しいと言われる店のプロにはその火の通り方が全く違う部分がそれぞれある1羽丸ごとをうまく茹でる技術があるわけで、これって私に言わすと神業に近く、「鶏を沸騰したお湯にいれて、5分後に火を消して60分放置」とかそんな簡単なもんじゃないのね。これはやってみればすぐ分かる。このやり方だとほぼ胸肉は火が通り過ぎになるはず。でもそういうレシピを公開するプロも多くいるのは確か。ただ、この方法が「最大公約数」であるのも間違いがないのね。

ま、低温調理オタクは低温調理、それも一度二度の違いで出来上がりが大きく変わるのがすぐわかりますし、低温調理をやっているとどうしても細かいことが気になるんですね。でも牛肉なんてその細かい温度調節がわからないと、レア=ミディアムレア=ミディアムの調整なんか不可能。だって、それぞれ2-3度の違いしかないんですから。温泉卵に至っては、1度の違いでまるで出来上がりが違うから、どうしても低温調理オタクは「ベストの温度」で調理したいという願望が出てくる。で、そういう目で鶏を見ると「難しさの固まり」に見えるわけです。

これは蒸鶏、茹で鶏でも作った経験のある人は火の入れ方が半端じゃなく難しいのはすぐに分かるはず。炊飯器に入れて炊飯のボタンを押せば良いんですよ、なんて乱暴な作り方では絶対に良い物はつくれないんですね。

でもその難しい鶏を美味しく火を入れる料理人はいくらでもいる。ジグショーなんてもんじゃありません。

これを悩み続けて2年ぐらい経つわけですが、先日フト、ヒラメキがあったんですよ。

火の通り方が違うのなら、別々に調理すれば良いと。簡単な解決策です。

実際には、胸は胸、腿は腿で全く違う料理として一緒には茹でないというパターンは決まっていたものの、問題は皮なんですね。この皮が嫌いな人には全く関係がありませんが、私は蒸鶏の美味さを決めるのは皮だと言っても良いと思っているんですよ。もともと皮が大好物だってこともありますが。(笑)

要は「身の方は上手く火が入っても、皮がダメ(ほとんど生みたいな)」という状態になることが多いってこと。

そもそも皮は低温調理向きじゃないんですね。それなりの高い温度でそれなりに茹でないと美味しくならない。脂も適度に落とさないとオェってなりますし。(笑)

だったら、まず「皮だけ茹でちゃえ」ってなったわけです。

鶏皮はただみたいな値段で売っているのが\(^o^)/です。

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これを沸騰したお湯に「塩」「紹興酒」「ショウガ」を入れて茹でます。15分ぐらいかなぁ。かなり脂も出てきます。

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これを氷水に入れて一気に締めます。これで皮に弾力が出るんですね。おいしさの秘密はそれですし、また毛穴の大きな鶏の場合、毛穴も締まるらしい。

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これをホイルの上に適当に並べます。

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その上に、今回は「皮なし、骨なしの腿」を使い、これを皮の上に乗せます。

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鶏に塗っているのは「紹興酒」「ショウガの絞り汁」「塩」を混ぜたもの。

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これをグルグル巻にします。ホイルは二重にする。

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これを低温調理するわけです。皮は十分に火が通っていますので、腿のことだけを考えればOK。今回は、腿の美味しさを出すためにギリギリの温度の67度にしました。この温度って結構微妙で、肉がちょっとピンク色に仕上がりますし、それを「生だ~~」と思う人も多いので(ヨメさんみたいに)、普通は70度ぐらいが良いのかもです。実際の所、大した違いはありませんし。ここが牛肉と大きく違うところですね。

これが胸肉だとしたら温度が高すぎで、胸肉なら60度がギリギリの線でうっすらピンク色に仕上がる。でも皮が付いていたら「これって生じゃね?」となる。胸だけなら62,3度が万人向けじゃないですかね。腿肉でこの温度だとやっぱり「生じゃね?」みたいになる。不思議ですよね。牛肉で62度だったらミディアムを超えちゃうのに。

60分経ったらこれも同じくキンキンに冷えた氷水の中に入れて一気に冷やして締めます。腿肉もこうすることによって弾力がでる。ですから氷水で締めるのはもしかしたらこの料理でもっとも大事な部分かもしれません。これってエビ料理も同じなんですね。あの皿に並んででくる蒸しエビですが、あれも茹でて(蒸して)一気に冷水につけないと火がどんどん通るし身が締まらないのね。

それを新たに作った「タレ」の中に入れて寝かせるわけですが、タレは「お湯」「紹興酒」「塩」「砂糖」「クコの実」を入れて一度煮立たせます。結構薄味です。

これが常温に冷めてから数時間浸した方が良いと思いますが、30分でもOK。

出来上がりがこれ。見た目最悪。(笑)

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これを切るのですが、結構難しいです。皮がすぐ外れちゃいますから。

火の通り具合は私の望んだ通りで、ちょっとピンクが残っています。これがダメな人も多いはずで、その場合は70度程度が良いかも。

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皿に盛った所。浸けておいたタレも少々入れます。クコの実も忘れずに。今日は葱が無いのになぜかコリアンダーがあったので、ガーニッシュはコリアンダー。私としては「白髪ネギ」がベストだと思うのですが、白髪ネギに出来るような葱は売ってない。それでもネギを使うのが私の好み。

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これには海南チキンで使うような「葱」「ショウガ」「ニンニク」を刻んだものに「塩」を混ぜて、そこにキンキンに熱した油をいれてブクブクさせたものを付けて食べるのも良いですし、単に「醤油と赤唐辛子」のラーチュウシーヤォでも美味しいし、あるいは海鮮醤(ホイシンジャン)に唐辛子ソースでも良いし、もしかしたら「醤油+辛子」でも好きなものを使えば良いと思います。というか、パーティならいくつか作って選べたら良いと思います。

また最後の出来上がり時に「ごま油」を塗るのもアリだと思います。ま、味付けは好みで好きなようにするのが良いかと。

実はですね。皮が足りなかったのに腿だけ余りましたので、皮は付けずに同じようにして低温調理したものも作りました。

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これはこれで美味しいですが、皮がないとやっぱり大事なものが足りないような感じがします。

やっぱりプリっとした歯ごたえは重要だし、皮って美味しいと思うなぁ。作りながら考えたのは、買ってきた皮そのものは小さいんですよ。上の写真を見てもわかりますが、もしかしたら、皮に合わせて一口大に切った腿をその皮でくるむのも良いかと思ったり。また皮が本当に好きな人は多目に皮を使うとか。

これって本当に美味しいと思いました。私が今まで作った蒸鶏の中では間違いなくベストです。皮もプリっとして美味しいし、ぎりぎりの温度で調理された腿肉も絶品。安いスーパーの鶏でこれが出来るんだから、地鶏やカンポンチキンでこれを作ったら・・・・・、うーーむ、それは今後のお楽しみにしようと思います。

美味しかった~~~。大成功~~~~~。幸せ~~~~~~~~~~~~。(笑)

あ、そうそう、この作り方にヒラメキ、これなら行けるはずだと私に自信を持たせてくれたのがこのレシピです。これでは80-83度で調理せよと言っていますが、皮が付いている、そして骨が付いている場合はこの温度じゃないとダメなんですね。皮に関しては上に書いたとおりですが、骨付きも難しいんですね。私の思う丁度よい火の入り方だと、骨の周りに血が浮き出てしまいます。私は平気なんですが・・・。(笑)

それと骨を外すならどうして最初から骨なしにしないのかと思いますが、鶏って骨付きのほうが(なぜか)美味しいんですね。骨付きで調理すると「身が縮まない」というのも大きなポイントだと思います。ですから、総合的に「まともな調理」だとすれば、この動画レシピがベストとなるんじゃないでしょうか。

またホイルで包んだり、味付けに関してはこの動画レシピを参考にしました。この人は台湾人ですが、結構面白いです。いろいろ喋りながらやっていますが、中国語がわかったら良い勉強になるのに残念です。

 
 
 

     
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