「鶏レバーの刺し身」もどきを低温殺菌で作る「備忘録」

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ダボ 「おーーい、出来たぞ~~。食べてみろ」

息子 「おおおおお、なにこれ?美味しい~~。レバ刺しみたいじゃん」

ヨメ 「なになに?私にも食べさせて。美味しい~~~~」

ダボ 「これ、冷やしたら本当にレバ刺しみたいになるんじゃないか?」

息子・ヨメ 「うんうん、冷やして食べよう~」

ってな感じで、レバ刺し(鶏でも牛でも)大好き親子が久しぶりに皆そろって満面の笑顔。(笑)

鶏レバって美味しいですよね。でもどのレバーも「火を通し過ぎたら美味しくない」のは同じ。だから皆さんいろいろ悩むわけですが、「生は危ない」と思っているからどうしても「火が通り過ぎる」んですよね。あるいはギャンブルをすることになる。

焼き鳥屋でもレバ焼きの美味しいところはありますが、かなり「きわどい」火の通し方をしているのは食べてみるとわかります。外側はちゃんと焼けていても「中が生過ぎる」ケースは多い。これじゃあたってもしょうがない。

またマレーシアの話ですが、「鶏の生レバー」を出して客がテーブルで焼くようにしているところもあるようす。これってもしあたったら客の責任になるわけですが、あるKL市内の店でそれを食べた客全員があたってしまったことがあると業界の人に聞いたことがあります。

なーんて話を聞けば、レバ刺しは諦めよう。火がしっかり通っていない鶏レバは食べるのはよそうとなるのが普通の人。

でもそんなことで諦めるなんて私には不可能。

じゃ、厚生労働省が定める「殺菌」のガイドラインギリギリで調理したらどうなるのか。それをまずやってみようと。

詳しいことは調べていただくことにして、63度で30分、70度で1分というのがある。当然、それは素材の中心温度。

この辺のことを書いたのがこの日記。

マレーシアで「レバ刺し」「ユッケ」を食べたい。どうする? | dabo_gc

また、前に鳥レバーのパテを作った時に参考にしたフランス人シェフが言っていたのは(オーブンで火を入れる時に)「65度以上にしてはならない」ということ。3度違ったらもうだめだと。つまりレバーがいわゆる焼き過ぎのときのように「粉っぽく」なるんですね。

彼が言うのは65度。厚生労働省は63度で30分という。なら63度でやってみるしかないですよね。この温度はそのフランス人シェフが拘る温度より低いわけですから、勝算は間違いなくある。

まず、できるだけ新鮮な鳥レバーを買ってきます。私はいつもワンモントキアラのビレッジグローサーですが、その日にパックしたのを確かめて買います。激安なんてもんじゃなくて、本当に子供の小遣いみたいな値段。

それをできるだけ綺麗に掃除して(スジや血の塊を取る)、冷水に浸ける、あるいは牛乳に2時間ぐらい浸けて綺麗にする。でも私は血の塊が気になるぐらいで、それは出来るだけ取り去りますがそれ以上のことは考えません。

準備完了。

これを真空パックして(ジップロックでOK)、中にオイルを入れて全体になじませて、空気のポケットが出来ないようにします。ここは気をつけるべきポイントで、空気ポケットがあるとそこだけ火がまわらないので注意。

低温調理機に入れます。温度は63度にセット。厚生労働省がいうのは30分ですが、敬意を払って10分おまけの40分とします。

(注意)これって実は駄目で、「中心温度が63度で30分」という意味。中心温度が63度になるにはかなりの時間が掛かるしそれを計算に入れないとならない。でもま、私はその辺は適当で、リスクは受け入れます。

出来上がりがこれ。

素晴らしい~~~~~~~~~~~。

何が素晴らしいかというと、これ以上温度が高いと、例えば68度を超えてくるとレバーから「エキス」が大量に出てくるんですね。それはまさに「血」の様に見えますし、血そのものなんでしょう。レバーは血が多く集まる臓器ですし、私はレバーを食べるというのは「血を食べる」ことと同意語だと思うし、なぜレバ刺しが美味しいのかはまさにその「血」が関係していると思っています。でも温度が高いとこの大事な主役が流れ出てしまう。

これを見てください。血もエキスもほとんど出ていません。

参考のために、もし68度(たった5度の違い)でどう変わるかの過去の画像を出します。これも同じように作ったのですが、違うのは温度だけ。これだけの量の「血」らしいものが大量に流れ出ています。

これが流出していないってことはまさに「生レバー」の状態と同じで、その状態で「低温殺菌」したことになる。

これを取り出してキッチンパイパーで油分、水分を落とし、新たに「ごま油」を掛けて、生姜のトッピングでも乗せれば出来上がり。

口の中でトロリとして、レバ刺しとは違うものの、間違いなくそれを連想する美味しさがあります。

で、この日記の冒頭の「冷やしたほうが良いんじゃない?」という話が出てきたわけです。

嬉しい~~~~。これでも危険だと思う人は厚生労働省に文句を言ってもらうしかないです。(笑)

是非、お試しあれ。

低温調理機がない場合は「炊飯器の保温機能」でも良いかもしれません。いや、やっぱり駄目ですね。多くの炊飯器の保温は70度前後とのことで、それでは温度が高すぎてレバーのエキスが出てしまう。

でもそのエキスが出てしまったレバーでも美味しいことは美味しいし、レバー嫌いの人でも、お子さんにも良いと思います。

このエキスが出ていないからって「血なまぐさい」ことは皆無。また炊飯器の保温で同じようなことをしても、エキスが出てしまうものの、かなり美味しいのに驚くはず。十分美味しいのは今まで何度もやっていますから確認済みです。ああ、そういう意味ではレバ刺しはちょっと・・という人でもこれなら食べられるんじゃないでしょうか。

しかし、嬉しいなぁ。

これがあれば、鶏レバ刺しは一生食べなくても良いと思う。(笑)

で、冷やしたのを食べました。う~~~~む、何とも言えない美味しさ。

フト、フォアグラを思い出しました。まるで粉っぽさがなくてクリーミーで美味しい~~~~。

 
 
 

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