スペアリブは我が家の皆の大好物。ビーフでもポークでもどの部位が好き?と聞かれたらスペアリブと答えるぐらい。高級なフィレミニオンが好き、みたいなことは我が家では誰も言わない。(笑)
ポークのスペアリブですが、マレーシアのレストランで食べるスペアリブって「かな~~り柔らかいのが普通」だと思っています。これってマレーシアの特色なんだろうか。
我が家は(特にヨメさん)はネアンデルタール人の血筋じゃないかと思うくらい野蛮なのかもしれませんが、この「柔らかすぎ」ってのがどうも気に入らないのです。スペアリブは骨を手で持って、肉にかぶりつき、剥がれづらい肉をむしり取るようにして食べるべきもので、ホロッと肉が骨から外れるのはスペアリブじゃない~~!!なんて思うわけです。それも味付けは単純な塩コショウが一番美味しいと思う。まさに原始人みたいなもんです。
でもフト思ったのは、あの柔らかいスペアリブはどうやって作るのかってこと。
やってみるしかないじゃないですかね~~。
ということでやってみました。出来上がりはこれ。もう皿に盛った時点で骨が肉から離れていて柔らかいなんてもんじゃなし。
使った肉はスーパーで買ったスペアリブを切ったものと、冷蔵庫の中で余っていた「バラ肉の切ったもの」。これをブライン液に浸けるのですが、ここは適当で私の好きな味付け。「醤油」「スリラチャ(ホットソース)」「玉ねぎ」「ニンニク」「塩」「コショウ」「はちみつ」「ごま油」をブレンダーに掛けてドロドロにします。中華風味のスパイスは一切入れず。
これと肉を混ぜて真空パック。
さてこれを冷蔵庫で寝かせようかと思ったのですが、長時間の低温調理をするのでそのまま火に掛けることに。低温調理の温度は62度でいつもより低め。でも長時間やることにしました。なんと24時間。(笑)
使った低温調理機はAnovaの新型の方。ヒジョーに気に入っている旧型は壊れたままで、簡単に直りそうだけれど電気関連の知識がない私にはお手上げ。
温度設定は62度です。
24時間後。
出してみるとこんな感じ。
これをオーブンで焼きました。Grill機能を使って8分焼いてひっくり返してまた8分。
これで出来上がり。かんたーん。低温調理の時間はかかりますが、鍋に放り込んで放置するだけですから全く問題なし。
これがまぁ、柔らかいなんてもんじゃなくて、歯がないジーサンバーサンでも食べられそう。特にバラ肉ですが、メチャ柔らかい「角煮」を焼いたみたい。
ここまで柔らかいスペアリブ、バラ肉の「焼いたモノ」って今まで食べたことがなく、私はこれはこれで良いと思いました。
ところがですね~。我が家のネアンデルタール人はこの柔らかさが気に入らないのはやっぱり思った通りで、ブツブツ文句を言っておりました。
せめて「これはこれで良いわね」ぐらいのことは言えっつーーの。息子は「美味しいね~~~~」なんてお世辞をこいていましたが、たまにはヨメさんも息子を見習え!!
でもま、24時間の低温調理をするとここまで柔らかくなるのがわかったのは収穫でした。今まではバラ肉などを低温調理してそれを「素材」として角煮を作ったりローストポークを作っていましたが、せいぜい長くて6時間程度。当然、ここまで柔らかくはなりません。
というか24時間なんて低温調理をしてもそれほど変わらないんじゃないかと思っていたわけです。でもかなり違う。
実はですねぇ、最近、「長時間の低温調理」に興味が出てきて、36時間、48時間やったなんていう「オタク」としか思えない人たちのレシピをユーチューブで見ているんですよ。食べてみないとわかりませんが、ちょっと想像しているような柔らかさじゃないみたいで、でもシチューを作るときみたいに高温で煮込むわけじゃありませんから、「味は外に出ていなくて半端じゃなく柔らかいモノ」ができるんですね。
だからこれを素材にしたら何か面白いものができるんじゃないかと。最近はいささか飽きて作らない「角煮」ですが、これだけ長時間低温調理をしたら、今まで全く知らない食感の角煮ができるのかも。そして「角煮」といえば私が忘れられない絶品の五反田にあった「上海園」の角煮(東坡肉トンポーロー)もこうしたら出来るのかもしれないとの予感もします。なんせ「ひたすら蒸す」みたいなことを言っていましたし、それは低温調理で再現できるはず。
とまぁそれなりにいろいろ勉強になった「長時間の低温調理をした柔らかロースト・スペアリブ」でした~~。
美味しかった~。ごちそうさま~~~~。
文句ばっかり言うな~~~~。お世辞の一つも覚えろ~~~~ > ヨメ