マレーシアの卵って美味しくないですよね。そしてデレ~~~っとしているのものばっかり。これって新鮮さの問題じゃなくて、そういう卵なんだと思います。
(スーパーで売っている)カンポンエッグもまだ美味しいものに当たったことがなくて(マーケットで買ったことはありません)、そしてカンポンエッグもカンポンチキンも調べれば調べるほど、わけがわからないと思うのです。つまり、カンポンと付くと私達は「田舎で放し飼いにされて育った安全な鶏、そしてその卵」をイメージしてしまいますが、それってまさにイメージだけなんですね。
カンポンチキン、カンポンエッグの規定って無いようで、またカンポンチキンはスーパーで売っているブロイラーとは違う種類であるものの、ブロイラーと同じ育て方をしたらなんと呼ぶんでしょうか?
あるいはブロイラー、他の種類の鶏を、放し飼いでそして自然の餌で育てたらどうなるんでしょう?
この辺のことはかなり前の日記に書きましたが、結論は「確かなことはわからない」「カンポンチキン、エッグ」と言われているものにも色々あって信用できないということ。
世界的には「オーガニック」という分類があって、これはマレーシアも同じで、これには認定組織もあるし、規定もしっかりしているのが普通なんですね。それも結構厳しくて、ある日突然オーガニックとして育てるというのは不可能らしい。つまり、土壌改善、鶏舎の改善をしなくてはならず、餌だけオーガニックに変えてもその鶏はオーガーニックとは呼ばれない。
こういう現代的な流れに乗って頑張る農場もあるんですね。その中の一つが前にも紹介したDQ Farmという農場。ここのDQ Clean Chickenは丸ごとの状態で袋に入っていてビレッジグローサーやジャヤグローサーで売っている。彼らはその鶏を「カンポンチキン」とは呼びませんが、我々がイメージするカンポンチキンに近いと思います。でも鳥の種類はカンポンチキンとは違うはず。
このサイトを見ると、マレーシアの鶏がどういう鶏なのか、それらの違い、問題点などもわかります。
私は詳しくはわかりませんが、「オーガニック」の動きはまだ歴史が浅いのでしょう。認証をとった農場ってたくさん無いようで、でもこのDQ Farmはマレーシアでの第一号とのこと。この認証があるのかないのかって私は非常に大事だと思っていて、鶏に限らず野菜類でも「安全安心なもの」を目指して頑張る農場があったにしても、それが「自己満足」であっては意味がないわけですよね。前にKL近郊の農場を色々調べてみましたが、良さそうなところはあるものの、認証がないというのは「何か問題があるのかもしれない」わけで、どれほど彼らが真面目でオーナーが素晴らしい哲学を言おうと、彼らの言うとおりに手を挙げて喜ぶわけには行かないと思うんです。
ということで、マレーシア第一号のオーガニックファームの卵を手に入れてみました。買ったのはワンウタマショッピングセンターにあるOPIKAというオーガニック専門店です。
DQ Farmのオーガニック卵。10個入り。
開けてみると卵の色が一定ではありません。いかにも自由に育つ鶏の卵をピックアップした感じがします。でもそんなことは信用する元にはならず。
でも一つ試しに割ってみましたが、これぞ私が探していた卵という感じで、黄身も白身もしっかりしています。これほどの卵を見たのは初めてです。
箸でつまみ上げてみましたが、スーパーの卵とは大違いで、黄身がしっかりしています。
こういうのを「新鮮だ」という人が多いですが、新鮮である前に、そもそもその親鳥はどういう親鳥でどう育てられているかが問題で、スーパーの卵も新鮮ならこうなるということじゃないはず。当然、古くなると水っぽくなるにしても、新鮮でもだらしなくデレ~~っとしている卵が多いと思う。ここは重要だと私は思っていて、鮮度よりももっと大きな問題があるってことじゃないんですかね。そこが改良されずに、オメガ3がどうじゃとかそんな宣伝文句ばかりの卵を私は信用しません。
ちなみに卵の鮮度を測るには、ボウルに水を入れて卵をそこに入れる。新鮮なものは底に沈み、時間が経ったものは若干浮いてくる。完全に浮いちゃうものはかなり古い。
このDQ Farmのオーガニック卵ですが問題は価格です。10個で26リンギでした。
これを高いと思うかどうか。ヨメさんはこれを気に入ったようで、これを今後買ってきてくれというのですが、卵を買いにワンウタマまで行きたくありません。(笑)
この卵をそのまま食べてみました。私が一番気になるのは「味」ですから。でも・・・・・、「特別に美味しいとは思わない」という結果。orz
このお店でもう一種類売っていました。
カンポンエッグとは書いていなくて「Kampung Harvest」ですと。カンポンは田舎の村という意味ですが、まぁ、普通の鶏卵のように「工場で作られたような卵」ではないということなんでしょう。そして「Authentic Chicken Eggs」とある。これぞ本物の卵で、カンポンエッグとは書いていないものの、これこそがカンポンエッグなのだと主張しているように見えます。この農場はそれなりに有名なようで、マレーシア人のブログで見たことがあります。オーガニックとは書いてありませんが、良い卵として有名なのかもしれまえんね。
これは12個で21リンギでした。
割ってみますと、上のDQ Farmの卵ほど白身がきっちりくっきりしているようには見えませんが、黄身はこちらのほうがしっかりしていました。それが箸でつまもうとしてもうまくつかめず、力を入れたらパンク。(笑)
黄身の盛り上がりが半端じゃない。
これも生のママ食べてみましたが、味は上のDQ Farmのものと変わらず、「味の濃い卵」という感じはありません。
正直な所がっかりです。私の本音はオーガニックである必要もカンポンエッグである必要もなければ、黄身や白身がしっかりしている方が良いのは間違いがありませんが、「味の濃い卵」を探しています。
そういう意味においてはこの2種は失格。残念です。
でも火を通すとまた違うかもしれませんね。ヨメさんは食べずに見た目だけで「良い卵だ~~」って喜んでいますし、ヨメさんは「温泉卵」が大好きですので、これらで温泉卵を作ってみようと思います。68度で30分ですが、もしそれがスーパーの卵より美味しければ、私は週に一度はワンウタマショッピングセンターに通わなければならなくなります。(笑)
もう一箇所、気になる農場の卵があるのですが、それを扱っているお店に注文をしたのは2週間前。まだ入荷の連絡がありません。
私はまだマーケットで卵を買ってことがありません。私は基本的にマーケットの食材の「安全性」には疑問を持っていて、それこそ昔はよかったとは思いますが、現代はありとあらゆる薬品が氾濫していて、それの規制や縛りとは無縁とは言いませんが、自由なマーケットに出品する業者が何をしているのかが疑問なんです。薬品が怖いのは、それを「見ても」「食べても」わからないってことなんですね。これって「使わないやつはバカ」と言っても良くて、私は家庭菜園を趣味でやっていましたが、農薬があるのと無いのじゃ天と地の差が出るんですね。でも見ても食べても全くわからない。
ましてや動物の場合はホルモン剤じゃ、抗生物質じゃと使うのは養鶏の世界では常識なわけで、これは田舎で鶏を放し飼いする農家とて、使ったほうがよく育つ、病気もしない、死なない、そして「儲かる」となれば使うのが当たり前だと思うんですよ。そういう意味で、私はまだスーパーの食品のほうが安心だと思っています。企業責任がスーパーにも卸商、生産者にもあるわけで、馬鹿なことはしないだろうと想像しています。
でもここでもう一つの本音。「危険だとしても美味しい卵」を私は食べたい。それが言えるのは後先短い年寄りの特権。(笑)
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ヨメさんが卵焼きを作って食べてみたようですが、「美味しい~~」「美しい~~~」と感激しておりました。(笑)
オープンサンドで使ってみましたが、形が崩れなくて綺麗で美味しい感じはします。でも黄身が濃厚で美味しいってほどじゃないなぁ。ヨメさんは「全然違う」って言いますが。(笑)
温泉卵ですが、ヨメさんはちょっと黄身が硬めなのが好きでそういう風に作るのですが、黄身の形も全く崩れていなくてネットリして美味しいと喜んでいます。
あーーあ、これで私は毎週ワンウタマに行かなくてはならない・・・・・。ちょっと憂鬱。