ヨメさんが、「買ってきてもらいたいものがある」と。
それは「花王のマジックリン」で、台所用のもの。
これってどこで買ったんだっけか。B.I.G.かなぁ・・・。
ダボ 「もしそれがなかったらどうする?」
ヨメ 「なかったらいらない」
ダボ 「え?台所の拭き掃除用ならいろいろあるだろうよ」
ヨメ 「これじゃないと【手が荒れる】のよ」
ダボ 「へ~~~~、そんなに違いがあるのか?」
ヨメ 「うん」
ですとさ。
手が荒れるなら、荒れないようにすることを考えればいいじゃないかと思うんだけれど、そんなことを言ったら殺される。あるいは「じゃ、拭き掃除はあんたがやってね」となる。
しかし、こんな洗剤でも違いがあるんですかね。
そういえば、磨き粉が入っている「クリームクレンザーのジフ(GIF)」ってあるじゃないですか。あれは台所の必需品だけれど、あれに似ている「シフ(CIF)」ってのが売ってるのね。「GIF」と「CIF」だから間違えやすいし、でもマレーシアの「CIF」でも同じだろうと思ったんですよ。
でもこれも「これだったら買ってこないで」のリストの一つ。
洗濯用洗剤も同じで、ヨメさんは「花王のアタック」(Kao Attack)しか使わない。それもソフナー(Softner)が入ったもの。
これはオーストラリア時代もそうで、これじゃないと駄目なんだそう。かつてはソフナーは別に買っていたのだけれど、マレーシアに来てからはこのソフナー入が一番良いと。そして前にも紹介しましたが、「ウルトラ」(Ultra)ってのも発売されたのね。それも良いのだけれど、ソフナー入はないみたい。
でもねぇ、私としては「日本製が良い」のはわかるにしても、こういう洗剤系もそうか?というと怪しいと思っているんですよ。ローカルのものは駄目だという先入観がしっかりあるんじゃないかと思ったり。でもヨメさんは「間違いなく違う」という。
でもま、ローカルのものと「違いが無い」のであるならば、こちらのスーパーだってそれを扱うとは思えない。それとも「日本人」や「日本製が良いと信じるローカル」向けなんだろうか。
う~~む、商売ってそんな甘くないですよね。Kaoだって「日本製って凄いんだぞ」というハッタリだけで海外進出(海外生産)するとは思えず。キューピーマヨネーズも同じく。
でも逆をいうと、なんでローカルのものって駄目なんですかね。Kaoの製品に追従することってできないんだろうか。
こんなことを考えるとすぐに頭に浮かぶのが「ラップ」です。サランラップみたいな。
これって日本のサランラップの圧勝だと思うのだけれど、調べているとラップにはいろいろな種類があるのね。材料だけれど4種類ぐらいあったかな。それぞれ個性があって、どれが良いと決めるのは不可能だと思うのだけれど、サランラップとかクレラップはなんとかっていう素材を使っている。だから「綺麗に切れる」のね。でもその他の特性では他の素材に負けていることもある。というか、プロは「何に使う」を決めて素材を選ぶらしい。
でもどちらにしても、サランラップ、クレラップと同じようなものは売られていないのね。
これは「日本製だから高い」ってことじゃなくて、素材自体も高いらしい。というのは、オーストラリアでも「これは使える!」というラップを売り出したことがあったんですよ。ちょっと厚手でサランラップみたいにピッと切れるし、電子レンジで使っても溶けない。ところがですね、1年もしない内にそれは姿を消しました。値段がどうだったか覚えていませんが、「高いから売れなかった」のかもしれない。
そんな状態だったから、ゴールドコーストの「日本食材店」では必ず「日本製のラップ」を売っていて、でもそれは決してサランラップやクレラップみたいに良くは無いのだけれど、ローカルのものよりはかなりマシで、見つけたときには多めに買っておかないとすぐに品切れになる状態だったっけ。
マレーシアの「ダイソー」でも前には日本製(?)のそこそこ使えるラップがあったのだけれど、なぜか近年、ダイソーではラップを売っていない。なんでだろうか。
我が家は「日本から取り寄せる」ことを定期便みたいにやっていまして、日本から転送してもらうのはオーストラリア時代からでもう20年以上にはなるんじゃなかろうか。それ以前は年に一、二度日本に帰る時に「ごっそり持って帰る」みたいなことをしていましたが、ある時、きっちり「日本の通販で買って転送した場合のコスト」を計算して、ローカルの「日本食材店」で売っているものとの価格比較をしてみたんですよ。
すると、なんと「自分で通販で買って転送してもらう」方が安いものが多いのに気がついた。
日本食材店ってごっそり仕入れる(卸価格)わけで、そしてそれを船便で送りますから、我々個人が「日本で買って(小売価格)、航空便のEMSで転送」したら「高くなるはずだ」と信じていました。でもそれは物によってまるで違う。「重さと価格の関係」って大事で、醤油みたいなものは絶対に日本からは買わない。でも軽い「海苔」とか「昆布」はローカルでは売っていないようなものを日本の通販で好きに選んで買ったほうが良いものを安く買えるのもわかった。調味料系も同じく。
でも不思議なもんで、「日本で買ってEMSで転送してもらう」ことになんだか罪悪感があるんですよ。そんな贅沢をして良いのか?みたいな。でも最近はその思いをやっと克服できまして(笑)、あれがない、これがない、どこで売っているんだろうと悩むなら、「日本から買おう」と思えるようになってきました。でも罪悪感がゼロになったわけでもない。古いんでしょうねぇ。
サランラップも日本から買う品目の一つで、これは結構高いものになるんだけれど「使い心地はパーフェクト」だから良いと思います。贈答品としてもこれ以上喜んでもらえるものはないぐらい。
そしてですね、最近気がついたのは、「サランラップのケースが優秀だ」ということ。素材だけじゃないんですね。
だから「空になったサランラップのケースに、ローカルのラップを入れて使う」だけで、かなり改善するんですね。これもバカみたいな話で、切り取る金属をちょっと変える、場所を変えるだけで「簡単に切れる」ようになるのに、なんでローカルのラップって駄目なんですかね。
一時は「ラップ用のケース」なるものが日本で売られていたので、それを買おうと思ったのですが、サランラップの空のケースがあればそれでオッケイなのがわかった。
だからサランラップを日本から買うことは買うのだけれど、コスト削減でローカルのラップも併用しています。でもそういうケチくさいことを考えるのは私だけで、ヨメさんは「コスト削減」にはあまり興味がない人。「必要なものはケチらずに買え」といつもお叱りを頂戴しています。(笑)
また何度か書いている「輸入商から日本食材を買う」というアレですが、調べてみるとかなり格安なのがわかってきた。
例えば「イクラ」だとしましょう。これの価格って「楽天」や「アマゾン」で買う値段と、マレーシアの輸入商に分けてもらうのと「ほとんど価格は変わらない」のね。日本のほうが高いってことは無いにしろ、殆ど変わらない。つまり、日本に帰って近場のスーパーで買うよりは安いってことなのね。これは他の生鮮品も同じで、「マレーシアで買うと高い」ってのは「輸入商にわけてもらう」ことでまるで変わる。アジやホッケの干したものも同じ。でもローカルのスーパーでそれを買えば「当然、高い」。ここは重要な点。
海外に来たらそこで手に入るものでやりくりするって考え方はよくわかります。
オーストラリアって輸入規制もすごくて、手に入らないもの、税金が高いものが多くて、「和食」を作る時にいかにローカルの物を使うかってのにみんな頭を使うし、食材に関しては「中国産」「韓国産」でいくらでも代用がきくものがあるのね。中国産、韓国産って大丈夫?という考えがある人は「高くても日本製、日本産のものをローカルの日本食材店で買う」ということをするしかないのだけれど、我が家がまだ若く、子育て真っ最中のときには中国産、韓国産に随分お世話になりました。特に韓国産はよく使っていて、私は「日本食材店」に行くより「韓国食材店」に行くほうが多かったかもしれない。韓国産ってこの10年で飛躍的に良くなったと思うし。
でも残念ながら、なぜかマレーシアには大きくて商品量も豊富な「中華スーパー」は無いし、「韓国スーパー」もゴールドコーストみたいに韓国人が多くないからだと思いますが、商品量、商品種が多いとは思えない。
だから「日本から買うしか無い」ということになったわけです。こちらのスーパーで売っている日本食材はバラエティに乏しいし、もちろん高いですから。
最近は、我が家の必需品である「甜麺醤」「月桂樹の葉(ローリエ)」「花椒(ホワジャオ)」とかそんなものまで日本から買うようになりました。調味料とかハーブ類ですが日本で売っている「GABAN」の物ってぜんぜん違うんですね。良いものが手に入る。ハーブ類はこれらのローカルスーパーでも売っていますが、クオリティーがまるで違う(胡椒は別)。価格が高くても「大量に消費するわけではない」ですから、日本から買うのはオッケイだと思っています。
マレーシアをディスるつもりはまったくないのですが、やっぱり業界の人達も「現地に合わせる」のが当たり前で、「良いものだけれど高い」のは扱わない、敬遠するのが普通。
これはいつも書いている「メコン川周辺で養殖され全世界に輸出されている【Dory(BASA)】という魚の切り身」も同じで、日本やオーストラリアでも売っていますが、マレーシアで売られているものはクオリティが低い。価格をかなり抑えているってことですね。「売れるものしか売らない」のは商売の鉄則ですから、「これは高品質だけれど高いです。いかがですか?」なんてのは業者の自己満足で終わる。
そして逆に面白いのが、「マレーシアで穫れる魚」でも「日本に輸出したほうが高く売れる」ようなものもあって(たとえば子持ちヤリイカ)、こういうのはマレーシアのローカル市場には出てこない。また私が大好きな「NSKで売っている(生きている)タイガーというエビ」ですが、きっと日本にも冷凍で多く輸出されているのかもしれない。
「郷に入っては郷に従え」という言葉があるけれど、それは「マレーシアならマレーシアのもので我慢しろ」という意味ではなくて、「より良いものを手に入れるのは、自ら輸入する(輸入商にわけてもらう)」のが「海外在住者の常識」なのかもしれないと考えるようにしました。
ただし「できるだけお金を使わないようにする」となれば、ローカル物を活用するしかなくて、物価の安い発展途上国としてはそれが当たり前。
でもその延長線上で、「良いものも安いのではないか」と考えるとそれは大外れで、「返って高いものにつく」というのが現実だと思います。特に「和食からは離れられない」場合、「日本から買う」とか「輸入商を活用する」するのが結果的にはコスト削減になる。
あるいは「同じ価格で、より良いものを手に入れることができる」。
今一度しつこいように書きますが、私はマレーシアをディスるつもりは全くないのですが、「マレーシアは【安いものが安い】【人件費が多く掛かるものは安い】」のであって、【良いものは逆に高い(日本のほうが安い)】という現実をしっかり受け止めて、そこを出発点に考えればいろいろな手はあるってことじゃないですかね。
最近、個人的にどうしようか悩んでいることがあります。それは「日本の上質な蕎麦粉」を日本から買おうかどうか。私はそば好きですが、普通の乾麺でも全く問題はないと思っていました。ところが先日、「日本のそば粉を使った手打ちそば」を食べて(BSCの【厨】)から考えが変わりました。
美味しいそばを食べたくなったらBSCの厨に行けば良いじゃないかと、蕎麦よりうどんが好きな九州女のヨメさんはいうのですが、そういうもんじゃないと私は思うわけです。
ただし、問題がある。私は自分で「そば打ち」なんかしたことはなく、そしてそれは非常に難しいことで素人が簡単にできることじゃない。でも「蕎麦がき」とか「蕎麦湯」だけでも私は嬉しいし、「麦焼酎の蕎麦湯割りが美味しい」なんてことも最近知りました。そして近年、これは凄いという蕎麦打ち器が売られているのね。
「そば楽」というおもちゃっぽい器械。
これってそば打ちの熟練者に言わせれば「冗談だろ?」の世界だと思うのですが、かなりの評判、高評価。
これがあれば、好きな時に好きな蕎麦粉で「10割蕎麦」も食べられると想像しただけで、そば好きとしては我慢ができない。(笑)
でもまだ買うことに決めるには決定打がなく、悩んでいる最中。(この悩む作業がまた楽しいのだ)
一時はフィリップスの「ヌードルメーカー」とか「パスタマシン」をローカルで買おうと思っていましたが、もしこの「そば楽」でそこそこの蕎麦が出来るのなら、かなりの満足を得ることが可能なのは間違いがない。
さてさて、花王のマジックリンを買ってこないと・・・。