どうしても私には理解できない「マレーシアのコロナ対応」。マレーシアには「闇」があるように感じる。

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マレーシアには特殊事情があると私は思っているんですが、それはマレーシアだけじゃなくて他の国でも似たようなことはいくらでもあるんだろうと思うんですよ。

でも他国ではマレーシアみたいに「死亡者数が世界のトップを走る」なんてこともない。本当に不思議です。

マレーシアはマレーシアなりに頑張っていると思うし、医療従事者も本当に大変な状態で頭が下がる思いはあるのですが・・・・。

毎日出てくる保健省のプレスステートメントを見ると腹が立ってしかたがないんですよ。

2021年8月19日にマレーシアで報告された「新しいクラスター」を見てみるとこんなのがある。

ある職場。212人の内、陽性者数が150人。

ある拘置所。570人の内、陽性者数が489人。

これらの陽性者、こういうクラスターがあるのがわかったのが8月19日ですと。

これって「今まで何の対策もしてこなかった」ってことじゃないんですかね。

どうしてこれが放置されてきたのか、現場の責任者、監督する役場なり省庁の担当者、責任者の弁明は出ているんですかね?責任追及は?今後の措置は?

これが去年からず~~~っと起きているって異常じゃないんですかね。

ノール氏って印象も良くて「頑張ってます感」が半端じゃなくて、声援を贈りたいといつも思うんですよ。

でも「放置状態の職場や拘置所」がなぜそんなことになっているのか、どうするつもりなのかの説明を私は聞いたことがない。調べ方が悪いだけだかもしれませんが・・。

それにしてもメディアがこういう状態なのを糾弾しないのはなぜ?

こういう「放置していたとしか思えない職場や拘置所」って、私の感覚だと「報道陣が大挙して集まって、テレビや新聞でも大騒ぎになる」と思うんですが、それはない。

また国民も知らん顔しているようにしか見えない。

なんで?

私はここに「マレーシアの闇」を感じるんですよ。

工事・建設現場、工場など「止めるわけには行かない事情がある」のは理解できるにしても、「感染者が増えることよりも、止めるほうが大問題」と考えているのは間違いがないと思うんですよ。そしてそれをマレーシアの国全体が認めているようにしか思えない。

ところで、感染者とか死亡者の「外国人の割合」は発表されないんですね。Importとあるのは外国人という意味ではなくて、まさにインポートで、海外からの旅行者とか、帰国者であって、国籍は関係ない。

でもマレーシアには外国人労働者がごっそり入っていて、劣悪な環境で生活しているのは誰でも知っていること。それはまさに工場であり、工事・建設現場で働く外国人なんだろうと思う。

つまりですね、放置状態に見えるクラスターの人たちって「外国人が多い」のではないかと思うわけです。でもデータとしては発表されない。(訂正:保健省のレポートには非市民の%が出ているのを確認しました。ただし、新規感染者全体の中の%)

マレーシアって外国人に対する考え方って、私達日本人の一般的な考え方と大きな違いがあるように感じるんですよ。

マレーシアは外国人がいないと「国が成り立たない」のにも関わらず、マレーシアの移民法ってガチガチに厳しくて、外国人には永住権さえも出したくないのがミエミエ。マレーシア人と結婚しても永住権を取るのは簡単ではないと聞いています。でもちょちょっと働く人達には比較的簡単に就労ビザがおりる。

その外国人って低賃金で働く肉体労働者だけじゃなくて、高度な技術や知識を持っている人も多い。これはマレーシアが誘致した企業、工場を見てもわかるし、KLCCのTRX(Tun Razak Exchange)の国際金融特区も同じで、世界の名だたる企業、プロフェッショナルを誘致(銀行、証券、投資関連)、招聘して、金融立国を目指し、シンガポールに追いつこうとしている。

とにかく「外国人を利用する」のがうまい国。でも「絶対に面倒は見ない」と宣言しているような移民法。

これはマレーシア国民の中でも同じで、マレー系を優待する「ブミプトラ政策」があって、マレー系が得をする、中華系、インド系にその恩恵は無い政策がある。でもそれには「経済的に劣位にあるマレー人を救う」という大義名分がある。

これは私達MM2Hでさえもそれが見えることはあって、進学もそうだし、たとえば仕事にしても【利権を押さえているのはマレー系】で、その権利を使うのにお金を払っているのが中国系、インド系という図式があるのがわかる。私は過去に中古自動車の輸出入をしていたこともあるので、マレーシアのことも気になっていたのですが、【中古自動車の輸入は、その権利を持っている少数のマレー系マレーシア人にしか出来ない】と聞いてかなり驚いたことがあります。輸入業者は、その利権を持っているだけのマレー人に「かなりの高額な手数料」を支払い、輸入していると。

これと同じようなことは食品関係にもあると聞いたことがあります。たとえば、日本から牛肉じゃ魚じゃ、その他諸々を輸入しようと思っても、そう簡単には行かないと。その利権を持つマレー系マレーシア人を通す必要があるとか。(要確認)

どちらにしてもマレーシアってコネ社会で、その中心にいるのがマレー系マレーシア人。

一般社会でも3Kの仕事は外国人労働者に任せて、マレー系マレーシア人はミドルクラスの楽な仕事をしているように見えます。そして最先端の知識や技術が必要な分野では、それなりの外国人を使う。

「他人の褌を利用するマレーシア」というのが私の印象なんですが、それはそれで良いと思うんですよ。

でも私が気がかりなのは、そういう外国人を人間と思っていないフシがあるのね。利用するだけ利用して、用済みになればサヨウナラ。これは飲食業にもそれがあるのは、私でさえ何度か見てきました。和食のプロである日本人板前を招いて和食店を開き、順調に経営が進み、他のスタッフ(マレーシア人、あるいは安く使える外国人)が仕事を覚えると、「突然、その日本人は解雇」になったり。これが常態化しているという人もいる。

外国人に対する考え方がマレーシアってちょっと変わっているんじゃないかと思うんですよ。

それがまさに、今回のコロナ渦でも見れるんじゃないですかね。

工事・建設現場などで働く外国人は【感染しても構わない。仕事優先】なのを感じるし、それがまさに上に書いた「いつになってもどんどん出てくるクラスター」になるんじゃないですかね。

そしてそれは政府だけじゃなくて、メディアも国民も【問題視していない】のが見える。

外国人を利用するだけ利用して、外国人の人権は気にしないみたいな【現代の奴隷制度がマレーシアに存在する】ような気がしてくるんですよ。

私達にもつい最近、それが見えた出来事がありますよね。

【新MM2H】の発表。

「金持ちはマレーシアに来て、金を使え」。「金が足りない?既存のビザ保持者?そんなの知らねぇよ。外国人だろ?」みたいな。

この内容を見れば、「参加者(外国人)不在のマレーシアの都合だけ」で話が進められたのはどんなアホでもわかると思う。

また拘置所、刑務所で大きなクラスターが発生しているのは去年から同じ。570人の中から489人の陽性者が出ました。昨日そのクラスターを確認しましたって、関係者は全く仕事をしていないってことじゃないですかね。そしてここでも私が問題だと思うのは、拘置所に収監されている人たちの人権が無視されているんじゃないかってこと。どういう人達が収監されているのか知りませんが、【俺達とは違う人たち】【コロナに感染しても大した問題じゃない】という考え方が根底にあるんじゃないですかね。

今更ながら、なんでマハティール氏が「ルックイースト、日本を見習え」というのを国策としたのかもわかるような気がするんですよ。

でもマレーシアがやったのは「美味しいところだけ頂いた」だけ、みたいな。

マレーシアの一般社会を見ていても、「日本の根本的な大事なもの」を理解したようには私には見えないんですよ。たとえば簡単な例にしても、日本飲食店に行くと「ませ~~~~(いらっしゃいませの意味)」という人達が多い。でもそこには「客を向かい入れる気持ちは皆無」なのはほとんどのお店がそうで、「日本流の飲食業のあるべき姿」を学ばないまま、「日本食を提供し、和食店だと体裁だけは繕う」。

でもそれはそれで全く問題はなくて、マレーシアがどうしようとそれはマレーシアが決めること

MM2Hビザもそうだし、外国人労働者や犯罪者の健康や命を軽視するのも結構。マレー系マレーシア人が多くの利権を押さえるのも勝手。ブミプトラ政策に外国人が文句を言う筋合いもない。

でもねぇ、マレーシアって近代化している割には変に古いところも垣間見えるわけで、こういう国がなぜTPPに入れたのか私は本当に不思議だと思うんですよ。中古車の輸入さえ自由にできない制限がある国なのに。これって「マレーシアはマレーシア、外国人に文句を言われる筋合いはない」とは【絶対に言えない】んですね。TPPは関税だけではなくて、制度や幅広い習慣まで事細かい制約があって、それに合意した国だけが参加できる条約。(だから中国がTPPに参加したくても出来ない)

ま、そういう風にいろいろ考えると、コロナの現状も理解できるような気もするわけです。

ただ外国人は見殺しにすると決めるのならそれも好きにすれば良いですが、世界のトップクラスを邁進する「コロナによる死亡者」ってどの国の人達なのか。それが気になりますし、そこが最も重要な点じゃないですかね。

私は外国人労働者は意外に少ないんじゃないかと想像しています。現場や工場で働く人達はきっと健康で若い人たちだろうから。

なぜマレーシア人は、世界のトップを行く死亡者が出ているという現実に向かって立ち上がらないのだろうか。マレーシアの人口あたりの死亡者って日本の50倍ですよ。50倍。

なぜ、「感染しようがしまいが関係ないね」みたいな企業、工事、建設現場、そして拘置所や刑務所の状況を見逃すのか。

メディアは何をしているのか。

それらが結局、ブーメランの様にマレーシア人の安全が脅かされることに繋がっているんじゃないのか。

不思議な国だと思う。

まさかマレーシアのあらゆる分野の要人やアッパークラスのマレーシアを牛耳る人たちは、皆、同じことをしているんじゃないかなんて疑いたくなります。

これ。

ナジブ・ラザク元首相。

とりあえず、多くの外国人労働者にイベルメクチンを飲ませたら、「問題解決」になったりして。

インドでは何が起きたのか・・・・・・・。

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こういうことを書くと、「それならさっさとマレーシアから出るべきじゃない?」なんて言う人も出てきそう。

でも勘違いしないで頂きたいのは、私はマレーシアとの契約にのっとって今マレーシアにいるわけで、こういうマレーシアだというのは了解済みです。

マレーシアが何を考えどう外国人を扱おうとそれはマレーシアの勝手。変わるべきだ、なんてことは一度も書いていないのをお忘れなく。

ただマレーシアが大好きで、日頃から「マレーシアの良いところしか言わない人」には理解できないかもね。

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