上海蟹の季節ですよね。
どうもマレーシアには9月に初入荷があったようで、その時、いつも海産物をお願いするPiau Kee Marineに聞いてみたところ、100g~120gというとんでもなく小さな上海蟹で、これじゃ子供を食べるみたいで嫌なので買うのはやめた。そのことはブログにも書いた通り。
私も上海蟹は昔から好きですが、昔から高い蟹でしたよね。それが中国の発展に伴って益々高くなって手が届かなくなってきた。だからといってあまりにも小さいのは「イジメ」みたいな気もしてくるし、満足感も少ないし、かと言ってその気になってレストランに行っても「大きいのは売れ切れ」なんてのが普通なんですよね。(セレブは馴染みの店から良いのが入ったと連絡をもらったら行くのが世界共通でしょう)
だから食べたいと思っても、思うだけで止めておくのが良いと思っていたわけです。(笑)
ところがヨメさんが突然「上海蟹を食べたい」と言い出した。(┰_┰)
きっといつも見ているユーチューブで「上海蟹の季節~~」なんて何かの番組でやっていたのでしょう。
いつもはあれが食べたいこれが食べたいと言わないヨメさんだから、上海蟹を食べに行くのも良いと思ったんですが、今までマレーシアで上海蟹にチャレンジしても「満足したことがない」のね。高いのはもちろんだけれど、コスパはかなり悪いし、食べに行ったのに在庫がなかったり、本当に小さいのしかなかったりで、なかなか思うようにいかない。
そんなことをヨメさんに話しても、「どこかで美味しい上海蟹が待っている」と夢を見ている様。(笑)
だったら「とりあえずお店に行ってみて、良いのがあったら食べよう。あまりにも小さいものを妥協して食べるのはよそう」と言ったんですよ。そうしたらなんと敵は「小さくてもいいから食べたい」と。(笑)
「俺は小さいのは食べたくない」から「お前だけ食べれば良いじゃん」と言ったんですよ。
ヨメさんって本当にカニ好きで、小さな蟹、細い足でもチマチマ食べるのが好きなのね。でも「やっぱりお店で小さいのをチマチマつついて食べるのは恥ずかしいなぁ」なんて言い出した。
「じゃぁ、どうすんだよ」と言ったら「どこかで売っているんじゃないの?この前、そんな話をしていたじゃないの」と。「家で食べれば好きなだけお酒も飲めるし~~」ですとさ。
でもPiau Kee Marineでは小さいのしかなかったし・・・・。
でもま、9月って走りの時期でメスは10月ぐらいが旬で11月に入ると卵が固くなる。オスの旬は11月12月と言われているのね。だからもしかしたらこれからがまさにシーズンと言っても良いのかもしれない。ということでPiau kee Marineをチェック。
早速送ってきたのがこれ。Piau Kee Marineのフェイスブックはここ。Whatsappでやり取りして注文も可能。またPiau Keeは海産物商の大手で冷凍物も多く扱っている。(たとえばここ)
おおお、大きいのもあるじゃないか~~。やっぱり季節なのね。
ということで在庫を聞いたらオスは全てある。メスはXLまでしかないと。その大きさの上海蟹があるのならやっぱり食べてみたいわけで・・・。我が家は3人だからオスの5XLを三杯、メスのXLを三杯頼むことに。5XLって中国式で言う「七両」でこれほどの大きさの上海蟹は見たことがない。お店に行っても「5両(XL)があればラッキー」とも言える大きさ。
結構高いけれど、お店で食べたら二倍以上はするみたいだから(調べてみた)、Piau kee から買うのは良いと思いました。
注文をして少し経ってから、「メスはSサイズしかない」と連絡。Sサイズって三両で重さは120グラム。これじゃ「サワガニのお姉さん」程度の大きさしか無いわけで、私は食べたくない。だから全部キャンセルしようと思ったんですよ。やっぱりオスメス両方食べたいですものね。
そうしたら、私の後ろで腕を組んで鬼の形相をして立っていたヨメさんが・・・・
な~~~んてのは冗談で(笑)、ヨメさんに「オスだけで良いよね?」と確認して、オスだけ6杯、注文することに。上海蟹としては7両って大きい方だけれど、所詮、小さな蟹だから一人1杯だけだとストレスがたまる。
Piau Keeって配達が早すぎるくらいで、Whatsappでそのやり取りをして、総額を銀行振込をしたら2時間後には配達。
じゃじゃーーん。
上海蟹としてはかなり大きい方。全て間違いなく生きていて、スケールで測ったら全て260g以上だった。(確認しないとたまにインチキされる)
これを蒸したいのだけれど、蒸すのって塩味を入れるのが難しいんですよね。だから茹でることに。これらの上海蟹は細い足も紐で縛ってありますので、「締めずにそのまま茹でても大丈夫(足がちぎれない)」だろうと判断し、大きなお鍋にたっぷりのお湯とお塩、そして日本酒。その中に全部投入し、再沸騰してから火を中火にして15分。
見た感じは全部同じに見えますが、蟹って本当に当たり外れが多いから困るんですよね。前回のマッドクラブは私のは大当たり。ヨメさんのはイマイチだったので、「ヨメさんから好きなのを選ぶ」ことにしたんですよ。そしたらヨメさんは遠慮しちゃって「じゃんけんで決めようよ」と。
そしてじゃんけんをして勝ったのは私。次に息子。ラストがヨメさん。合意して決めた結果は皆が守るのが我が家の掟。(笑)
私は色の鮮やかな物を選びました。手に持った重さで選ぶべきなんですが、「重さは測らないで選ぶ」のも我が家のルール。
私の分。
さぁて、戦闘開始。我が家の「蟹との戦闘に使う武器」は決まっていて、「二本の竹串と1本の蟹スプーンフォークとハサミ」です。
まずは足を外し、殻を開けてみました。いい感じでミソが入っています。
ガニを外して半分に割ると、ミソがぎっしり入っているのがわかった。\(^o^)/
さてさて、これからが上海蟹の儀式の始まり始まり。ミソのところにかぶり付きます。
美味しい~~~~~~~。\(^o^)/
予想よりかなり美味しかった。クリーミーでなんとなくナッツの味がして、これだけ美味しいミソも久しぶり。胴体の身も思ったよりグッド。蟹酢は用意したのですが、蟹の薄塩味だけで十分でした。
でも流石に足は味が薄いし、食べるのが面倒過ぎる。
やっぱりこういう小さな蟹って「身を取り出してもらって食べる」のが正解ですね。ズワイガニのメスの香箱ガニの時もそう思った。
でもヨメさんは、小さな蟹でも細い足でも「自分で丁寧にほじくって食べるのが好き」という変人。
私はミソと胴体の身だけ食べたら満足でしたので、全ての足はヨメさんにプレゼント。息子も同じく足は全てヨメさんに。
こういうのって「嫌いなもの、いらないものを押し付けた」みたいな感じですが、ヨメさんは大喜び。(笑)
とまぁ、皆がハッピーになったある日の夕食でした。
しかしどう考えても私にとって上海蟹が重要とは思えず。年に一度のほんの短い季節の風物詩ですが、所詮、外国の習慣で何が何でも食べたいとは私には思えない。
それなら日本では食べることが簡単でもマレーシアでは難しい、「毛ガニ」や「ズワイガニ」を食べるほうが私は何倍も嬉しいと思う。両方とも「活」「冷蔵」「冷凍」でどうにか手に入れることは可能だし、下手すりゃコスパはそっちの方が良いかもしれない。
でもコスパにこだわるならこれが一番。
マレーシアで売っているカニカマの中でこれが一番美味しいと思う。
紀文の「カニ味」。(笑)
皆さんご存知のFocal Marketingで売ってる。RM25。
またジャヤグローサー、伊勢丹で売っていたのも覚えています。でも他のスーパーで見た覚えは無し。ただ日本食材輸入卸商の「千里」が扱いを始めたので、これから広まるかもね。
このカニカマが「ホンモノの味に近いか?」というと多分、違うと思うのだけれど、食べたときの満足度が高いのね。我が家のヨメさんも息子もこれが一番美味しいと言う。
これを吸い物に入れたり、お鍋の時にしゃぶしゃぶしたときの美味しさって「衝撃的」だと思うくらい。(笑)
さすが紀文。
カニカマと言うと「スギヨの香り箱」が有名で、マレーシアでも売っていますが、私は紀文のカニ味の方が美味しいと思う。
ローカルのものでは「Kanika」ブランドのSnow Crabが美味しいらしいけれど、まだ食べたことはありません。
ついでと言ってはなんですが、「カニカマの雑学」が結構面白いのね。世界にはカニカマを本当のカニだと思っている人がまだ多いらしい。
そして世界1位のカニカマ消費国はフランス、2位スペイン。また生産量の世界一はリトアニアですと。
マレーシア人で日本大好きのマストゥラさんが、カニカマの歴史に関しても詳しく説明している。面白いです。
日本でカニカマが作られたきっかけは「ある事件を発端として、中国からの【クラゲ】の輸入ができなくなった」ことなんですと。日本ではクラゲは重要で、それが入らなくなったから(カニカマで有名な)スギヨがクラゲの代替品を開発した。ところがこれに失敗。しかし開発途中で偶然、出来たのがカニカマなんですとさ。そして1972年に商品化。その後の爆発的な世界での普及は皆さん御存知の通り。
このマストゥラさんってのがまた変わっていて、マレーシア人なのに「日本を愛する愛国女子」なのね。我々日本人がなかなか口にできないような「かつての日本の良さ」を平気で発信している。第二次世界大戦も「日本によるアジアの開放が目的だった」と固く信じている人。マレーシア人なのに靖国神社に参拝する人。
いわゆる「ネトウヨ」とも言われる人で、半端じゃなく叩かれるし大炎上するのだけれど、全くめげること無く「日本は素晴らしい」と発信し続けている。
彼女は日本人以上に日本のことを知っていると思うこともあります。是非、彼女の他の動画も見てみてください。