欲しい「牛ミンチ」が手に入らない & クアラルンプールの食糧事情

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マレーシアで「牛ミンチ」を探すのは難しいと思っています。

いや、どこでも売っているんですよ。

でもこれぞと思うのがないのね。

どう違うかと言うと、まず「あまりにも細かい」のね。というか、「粉っぽい」というべきか。ミートソースを作ろうと煮込んでいたら「砂のような」肉が底にたまる。

これは「冷凍肉をそのままミンサーに掛ける」と「削られるようになる」からだとネットを調べてわかった。そうやっていた日本の肉屋があまりにも評判が悪いので、冷凍肉をミンチにするのを止めた、なんて記述もあった。

冷凍されていない肉だと「ミンサーの刃に絡まる」事が多いから、「ミンサーに掛ける時には【半解凍にする】のは常識」みたいなもんですが、カチンカチンに凍った肉の塊をミンサーに掛ければ「削られるようになる」のは簡単に想像がつく。

これはマレーシアに来た当初からわかっていて、だから「ミンチ類は自分で作る」ようにしたわけです。フィリップス社製のミンサーも買ったけれど「非力」でまるで使い物にならないので、だからといって「強力なミンサー」や「ミンサー機能が着いているホームベーカリ」なんか追加で買おうものならヨメさんが怒りますし、しょうがないので「フードプロセッサーは強力で良いものがある」のでそれをつかっていたわけです。でも「出来上がりが違う」のね。だから世界中どこでもミンサーを使う。

そして自作はやっぱり面倒なのね。それと「ミンチに合う肉」を買うのが難しい。

そんな時にソーセージや豚肉を買うショップカーが扱う「合い挽きミンチ」がそこそこ良いので、それで良いやと思っていたわけです。そして牛ミンチも「合い挽き」を使うことが多く、その店の合い挽きをここのところ、使い続けてきました。

ところが~~~~~~~~

今までミンチに文句を言ったことがないヨメさんが、「牛、合い挽きのミンチはどうにかならない?細かくて使えない」と言い出した。

だったら「牛肉の塊り」を買って、ちゃんと使える「ミンサー」を手に入れるしか無いと言うと、「キッチンがぐちゃぐちゃになるから駄目だ(私に問題があるだけのこと 笑)」という。ま、フードプロセッサを使う手もあるのだけれど、私もミンチを作るのは、肉探しからやらないとならないので面倒くさい。

せめて「ミンチに使えるような牛肉の塊り」が簡単に手に入れば「美味しいハンバーグ」はもちろん、大好きなボロネーゼも作れる。今の状態でボロネーゼを作ると「底の方に細かい削りカスみたいな牛肉が残る」様になってしまう。だから「ミンチの塊を崩さないように使う」なんてこともするのだけれど、ハンバーグにしても「肉らしい歯ごたえ」がなくて「アメリカ的ハンバーグ」を作るのは難しい。でも混ぜものも多く柔らかく作るミートローフみたいな「日本的ハンバーグ」なら大きな問題にはならないかもしれない。

だから「ミンチは自分で作るしか無い」と考えるわけですが、そもそもミンチに合う牛肉を探すのが難しい。

本来なら、ミンチは「半端な肉」で作るのが普通だけれど、また「スネ肉」を入れるから味わいもよくなるけれど、マレーシアって牛肉の多くは輸入品でそれも「部位ごとのパッケージ」で輸入されるケースが多いから、「解体時に大量に出る半端な肉が少ない」のね。また「スネ肉」もオーストラリア牛、アメリカ牛のものを見たこともないし、あるのはインド産とかちょっと手を出したくないものしかない。だから自作も簡単にはいかない。

せめてオーストラリア牛の「キロ単価が100リンギ以内(3500円以内)」があれば、それを使うにしてもその手の安い肉はモントキアラ周辺には売っていないし、いつも牛肉を買うWmartやFeasMarketでも売っていない。

でもサイバージャヤまで遠出をすれば、ビレッジグローサーでは売っているのはわかっている。

こんな価格帯の牛肉を私はモントキアラ周辺で見たことがない。殆どは「この2倍以上の肉」と考えて間違いがないくらい。

穀物飼育のオーストラリア牛ブリスケ。


穀物飼育のオーストラリア牛肩ロース。

穀物飼育のオーストラリア牛ハラミ。この手の肉がいつも簡単に手に入れば良いのだけど・・・。日本流に言えば「グラム230円」。

穀物飼育のオーストラリア牛ソトモモ。

穀物飼育のオーストラリア牛トウガラシ(腕肉)

これらの肉に「和牛の脂身」を混ぜたらかなり良いミンチが出来るだろうとは思うものの、やっぱりスネ肉とかもも肉があればその方がもっと安いしミンチには合うと思うのだけれど・・。

とりあえず、まずはあちこちのスーパーに行って、「牛ミンチ」を買ってみますかね。でもB.I.G.や豚肉やソーセージを扱っているショップカーの「合い挽き」も駄目となると、「マレーシアの牛ミンチ」がそういうものなのが普通だと考えるのが妥当なはずで、どこで買っても同じのような気がするわけです。

でも「豚ミンチ」は細かすぎて粉っぽくなるなんてことは経験したことがないわけで、本当に不思議。

困ったなぁ。

ヨメさんは「探してよ。あるはずだから」と全く根拠もなく、自分で買って調べたこともないのに、簡単に言う。

ちょっと買ってみようと思っている「スネ肉」もあるから、そんなのを買い集めて「牛ミンチ」を作ってみますかね。

しかしマレーシアにはそれなりの人数の日本人が住んでいて、毎日の生活をブログに書く人も多いのに、「牛ミンチが細かすぎる」とか「美味しくない」とか一度たりとも聞いたこともなければブログで読んだこともない。

我が家だけがおかしいのか、贅沢なワガママを言っているのか。

そんなことはないと思うんですけどね~~~。

普通の「牛ミンチ」が欲しいだけなのに・・・・。

ヨメさんがブツブツ言いながら作ったカレー。

なぜかミンチの細かさは気にならなかったけれど、「ミンチがかなり硬い」と思った。歯ごたえがあるほうが私は好きだけれど、料理によっては気になるレベルだと思う。

私は「料理レシピ」を見るのはユーチューブ専門で’、中国人が中華料理を作る時に「豚ミンチ」を結構使うわけですが、「肉の塊を自分で切って叩いてミンチを作る」ケースが非常に多いのね。

日本では「自分でミンチを作る」なんてのはよっぽどの凝り性か変わり者だと思うのですが、それだけ「日本には良いミンチがいろいろある」ってことだと思うんですよ。

私は日本在住時のことを覚えていないのですが、今では「赤身と脂身の割合」が指定できたり、鶏ミンチも「胸、もも」と2種類あるらしいじゃないですか。また粗びきにしても「指定して作ってもらう」ことも簡単にできる様子。なおかつ牛、豚、鶏も拘る人用に様々なブランドがある。

そういう「なんでもある日本」に住んでいるとそれが当たり前になりますが、世界は全く、全然、信じられないぐらい違う。

日本ってつくづく凄い国だと思いますわ。

そういえば、先日、「食料の自給率がヤバい」という討論番組をユーチューブで見つけて見ていたのですが、その手の話になっても「絶対に出てこない話」があるのね。

それは「日本の自給率の低さ」は「日本人は世界中から食べ物を集めるのが好きな民族という一面がある」んじゃないですかね。

だから日本の食料生産を増やしても、「それらが売れない」という現状があるんじゃないかと思ったり。また世界各国は「食料は安全保障上重要な戦略物資」という考え方が強いようで、「補助金が凄い」と聞いた。そして「日本は山国」だから大量生産も難しく、価格的にも対抗できないんでしょう。日本産の海外輸出も増えているけれど「高級品」の位置づけ。

どちらにしても、輸入ができないことはないにしても、何らかの理由で「輸入品が減る」とその「代替品」としての国産の食料が足りないとすれば、大変なことになるのに変わりはない。ま、それは「エネルギー関連」も同じで、万が一「台湾有事」でも起きたら、日本は大混乱に陥ると思う。

世界中からありとあらゆるものを輸入して食べるのが好きな日本と対象的だと思うのはオーストラリア。

ゴールドコーストに25年住みましたが、「いろいろ無い」のは間違いがないにしろ、ちょっと田舎に行くと「嘘だろ?」と思うような事が起きるのね。

当然、どんな田舎にもスーパーマーケットがありますが、田舎のスーパーって、まず入口に「大きな袋に入った小麦粉、じゃがいも」が山のように積んである。

中に入ればいろいろあると思うじゃないですか。でも「無い」のね。

肉売り場に並んでいるのは「ソーセージばかり」だったり、「魚売り場」には魚がないと言っても良いくらいで、シャケを中心にした切り身の冷凍が若干ある程度。

冷凍庫は大きくてそこにはいろいろ入っていますが、いわゆる「そのままオーブンに入れて焼いて食べるもの、電子レンジでチン」みたいなものばかりで、「選べるほどの商品」って無いんですよ。というか、そもそもそういう「需要がない」のね。

オーストラリア人というと「バーベキュー好き」と多くの人が考えるしその通りですが、普通の家のバーベキューって「ソーセージを人数分焼くだけ」なんてのも多いのね。それをパンに挟んで食べるだけ、みたいな。

オーストラリア人のバーベキューは「特別な食事と思うべきではない」のであって、家族や仲間と一緒に飲み、話し、笑って楽しむ「空間作り」だと思うほうが正解かもしれない。いわゆる日本で言う「家族団欒の場」でしかないのかも。【人数が多いとテーブルでの食事は不可能】で、準備も大変。だからバーベキューなのかもね。だからバーベキューはバーベキューでしかなくて、決してそれを「パーティ」の様に考えてはならないのかもね。でも日本では「バーベキューは特別なパーティ」だからイメージが合わないのだろうと思う。

思い出せば若い頃に入り浸ったグアムも同じで、家族の人数も多くて8人9人は当たり前だから「皆でテーブルに座って一緒に食べる」ことがないところで、それぞれが勝手に食べるのが普通で、「皆で食べる時にはバーベキューとなる」のね。そもそも室内のキッチンで料理を作るより、屋外にある料理小屋みたいなところで「火は薪を使って料理するバーベキュー」が主体と言っても良いのかも。でもそれとて4,50年前の話し。(笑)

日本人みたいにステーキがありぃの、ソーセージもありぃの、魚も野菜もあって「ホイル焼き」がありぃのなんていうバーベキューは、私はオーストラリアで見たことがない。

そしてオーストラリア人って「ステーキばかり食べている」というイメージがありますが、実は「ソーセージばかり」というのが私の印象で、「ステーキは贅沢品」なのは間違いがなくて、バーベキューでステーキを焼いたとしても、それは「大人用」で、子供はソーセージなんてのが普通。

だからオーストラリア人のバーベキューパーティに呼ばれると、私達は「ホイル焼き」みたいなのを用意したり、ステーキの良い肉を買っていったりすると「ヒジョ~~に喜ばれる」のね。逆に、日本人の家のバーベキューパーティにオーストラリア人を招くと、皆さん、本当に驚く。かつてはオーストラリアの物価は非常に安くて、ステーキはもちろん、バーベキューパーティに「活きたアワビ、伊勢海老」を焼く時代もありました。手のひら大の特大アワビが2000円ぐらいで買えたんですから。でもその後のインフレは凄く、アワビじゃ伊勢海老じゃなんてのは「リッチな中国人が中華料理店で食べている」のを横目で見るだけになった。(笑)

ま、お金持ちも多いですから、バーベキューパーティに「豚の丸焼き」なんて出す家もありますが、「一般庶民」が食べているものって本当に質素だし、それはバーベキューも同じでステーキにしても「リブアイじゃサーロインじゃテンダーロインじゃ」なんてことはなくて、「ソーセージや赤身肉の大きな肉」が普通だったり。

でもそれらは1990年代の話で、バーベキューの内容も、オーストラリアはどんどん豊かになりましたし、今では随分違うかもしれない。

でもオーストラリア人って、基本的にケチだし質素で、古いものも大事にする人たちなのは変わりがないと思う。やっぱり「様々な食事にこだわりが強くないイギリス系の文化」なんだろうと思ったり。

日本ってデフレだの景気が悪いだの、円安で輸入品が高いのと言うけれど、「世界中のものが何でもある不思議な国」だと思う。

マレーシアに移住を考えている人たちは「すでにマレーシアに住んでいる人たちからの情報」を重視すると思うけれど、食材に関して、特に和食材に関して「マレーシアには何でもあります」というのを信じるべきじゃないと思う。そりゃ、今どき、味噌や醤油、一般的な調味料の類は世界のほとんどの大都市では売られているわけで、でも「ちょっと良いもの。変わったもの」は皆無で、「サバイバルには問題がない」というレベルだと思う。それは残念ながらアメリカ、香港、シンガポールなどの「日本食品はなんでもある」というのとレベルがまるで違う。でも「日本人、日系人の数と収入、生活水準の違い」「ローカルの生活水準」を考えれば当たり前だと思う。だから和食材を売る店も「日本人、日系企業の経営による大きな和食材店がマレーシアにはない」のね。スーパーの片隅に「日本食売り場がある」程度。近年、「業務スーパー」がマレーシアに進出してきたけれど、品揃えも期待以下で、立地が非常に悪いのを加味しても「苦戦している様子」なのはそういうことなんでしょう。

そういう意味でも、「日本のスシローがマレーシアで開業する」けれど、他国のような品揃えで続けられるか疑問だし、「今まで進出をひかえていた」のもそういうことなんでしょう。そしてドンキの寿司部門の凋落も同じだと思う。

誰でも「若い頃」ってそれなりの収入だし、食べるものに拘れる家庭は少ないにしても、日本で贅沢を経験したある程度の年令になってマレーシアに来ると「なんでもありそうで、何も無い」と思うはずなのね。そりゃ高級和食店も多くあるし、かなり金銭的に余裕のある家庭なら問題はないにしろ、「自炊も多い」とした場合、ある日あるとき、「こんなはずじゃ・・・」と思うと思う。

また私もそうだったけれど、若い頃には和食にこだわりも少なくて、それより「未知の食べ物に対する興味」の方が大きいのが普通で、そういう世代はマレーシアの食を楽しめると思う。

私の場合は、60歳を超えた頃から「食の好みがガラッと変わった」様に思う。やっぱり和食が良いと思うし、「昔、普通に食べていたなんてことのない料理」が半端じゃなく恋しいと思う。

また年に二度三度は日本に帰る人なら問題はないかもね。「日本に行く楽しみ」と「日本から帰ってきてからの余韻」で1年を過ごせる。

ところが我が家みたいに、「数年に一度日本に帰るかどうか」みたいな生活だと、「かなりの苦しみを味わう」ことになる。な~~んちゃってね。(笑)

これって冗談じゃなくて、特に「新鮮な海産物好き」だとかなりのストレスと戦うことになる、と思う。

ただ、マレーシアに美味しい魚介類がないわけじゃなくて、絶品と言っても良いような魚介類があるにしても、「鮮度を保つ」考え方が日本とは違うし、設備にも多額の投資が必要で、そういう需要もないのだからしょうがないし、もったいないと思う。日本なら一尾1万円以上はするような高級魚(スマ=Tongkol putih)が数百円で売られていたり。またマレーシア近海で穫れた大量の魚介類が船上で冷凍されて日本に送られていたり。でもそれがローカル市場に出ることはない。

下の写真は魚市場で買った50センチを超える3キロ以上の魚体のマグロ(上)とスマ(カツオ)で、共に数百円。でも鮮度が良いものを見つけるのはギャンブルで、偶然に頼るしか無い。下の二匹もかなり真剣に探してやっと見つけた「中レベル」。

大きな魚市場がKLには2箇所あるけれど、そこへ行けば「新鮮な刺し身クォリティーの魚介類がいつでもある」ということは【無い】。また「日本人に馴染みのある魚ではない」こともあって、だから多くある和食店は「日本からの輸入物」を使うのでしょう。

マレーシアの巨大魚卸売市場の「Pasar Borong Kuala Lumpur」。毎日、近隣諸国からも大量に入荷している。向こう側が見えないくらいに大きな魚市場。

我が人生で一番美味しいカツオを食べたのはマレーシアでのこと。それは「たまたま見つけたスマ(カツオ)」で、それ以来、同じような魚は見つけられない。これで「半身」で量としては4人分ぐらい?この魚のコストは400円ぐらいで、日本からの輸入もののミョウガや大葉の方が高いくらい。(笑)

「牛のミンチ」を探している私だけれど、それも信じられないでしょ?

でもそれがマレーシア。

ただ「鶏と豚」はどうにかなる国で、「特別に良いものが欲しい」なんて思わなければ問題はないかもね。日本みたいに様々なブランド肉の良いものは無いし(黒豚、イベリコ豚を売る店は多い)、野菜類は豊富だけれど、たまに日本からの輸入物を買って食べると麻薬と一緒で抜け出せなくなるし、価格がまるで違うから注意が必要だと思う。ただ近年、日本企業がマレーシアで「日本の野菜作り」をしていて、それは結構良い野菜であちこちのスーパーにも広がりつつあるので救われている。

それと「物価は間違いなく安い」と思うけれど、それは【良いものは日本以上に高く、安いものが大量にあるだけ】と考えたほうが良いと思う。それは家電製品を含む日用雑貨、衣料品、その他の必需品も同じ。ローカルの人達の一般的な食事を好きな日本人も多いけれど、何年も経つと「もう、いい加減、飽きた」と思う人も多いはず。それは結構多いエスニック料理も同じで、先日、「バリ料理専門店」に皆で行きましたが、前はかなり好きだったのに「もう、積極的に食べたいと思わくなった」のね。ま、私の年齢も大きく関係していると思いますが。

価格も安く、これで1000円以下。一般的には「美味しい」と言っても良いと思うのだけれど、もう私には無理だと思った。

ただ「炭水化物」が大好きな人は、食費を抑えるのは簡単な国。でも「糖尿病」が非常に多い国で、その点は注意が必要かもね。マレーシア人って体が大きくないから欧米人みたいに目立たないけれど、「肥満」が非常に多い国。

 

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