金(ゴールド)が面白い?

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今年に入ってからの金(ゴールド)の動きってファンダメンタルズからは(私の場合)全く動きがわからず、というか欧州の問題と関連して上がっても良さそうなのに下がってヨコヨコの動きでした。しかし8月にレンジを上に抜けてからは面白い動き。

まぁ、長期のことは考えてもわからないし、後で後講釈を聞いてなるほどと思うだけで先のことはわからず。

でも上がってくると金投資は良いと言う話が増えてくる。こういう話っていつも同じなのね。上がる前にはこれを言わない。いや、言う人は言っているんだろうけれど注目されないってことなのか。で、上がってくるといいぞいいぞと大合唱。

大体、これで素人は高値をつかまされるというパターンはいつの時代も同じで、きっと300年前に大阪は堂島で世界初の先物が始まったわけだけれど、その頃から同じことが繰り返されているんでしょう。

ちょっと気になったのが、前に読んだ記事で、現在の傾向として「マネーゲームはしたくない。だから金投資」という考え方があるという話。その記事を探してみたら、まだあった。これ。

「マネーゲームはしたくない」――投資意識にリスクを避ける傾向 ←クリック

多分、日にちが過ぎると消えちゃうはずだから、ここに引用します。

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「マネーゲームはしたくない」――投資意識にリスクを避ける傾向
Business Media 誠 9月25日(火)13時57分配信

投資に対する意識(出典:田中貴金属工業)
 円・ドル相場での円高が継続しているが、消費者は投資についてどのように考えているのだろうか。20歳以上の男女に聞いたところ「マネーゲームになるような投資はしたくない」(78%)と答えた人が最も多く、次いで「ネット取引は不安なのであまりやりたくない」(71%)であることが、田中貴金属工業の調査で分かった。

【グラフ:現在購入している金融商品と今後購入してみたい金融商品】

 このほか「投資は長期のスタンスで行うべきだ」(41%)や「資産運用は株式以外にも分散したい」(37%)と答えた人も目立った。この結果について、田中貴金属工業は「安全に資産を運用したいという心理からか、安易にインターネットで取引を実施することに不安を感じていたり、投資を短期的な売買による利益目的ではなく、リスクを最小限に抑えて分散投資を実施し、長期的な資産形成を目指していくという消費者の堅実なスタンスがうかがえた」としている。

●今後購入してみたい金融商品

 現在、どのような金融商品(預貯金は除く)を保有している人が多いのだろうか。この質問に対し「株式」(20%)が最も多く、以下「投資信託」(14%)、「外貨預金」(8%)、「国債」(7%)という結果に。

 一方、今後購入してみたい金融商品を聞いたところ「金投資」(9%)がトップ。次いで「株式」「外貨預金」(いずれも6%)、「投資信託」「国債」(いずれも5%)と続いた。

 訪問による調査で、20~69歳の男女500人が回答した。調査期間は6月8日から29日まで。

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私はこれは駄目だと思うんですよ。不確かな世の中になると確実なもの、安定したものを求めるようになるけれど、そもそも相場物って不確かな物であるわけで、それに投資をしつつ安定を求めるって、そんなうまい話があるんだろうか。

多分、金の場合は特殊事情があって、長期投資向きだと勧める人が多いから、そんなものかと洗脳されているのかもしれませんね。

でも過去の動きを見てみろと人は言う。まぁ、このグラフを見れば凄いと思うのは誰しも同じで、金は長期投資向きであると信じたくなりますよね。

10年のチャート。

また金は上がり続けるように出来ているという説明に使われるのがこれ。

為替王 ←クリック

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■世界債務問題
欧州ではギリシャやポルトガルなどが財政危機に陥っています。米国でさえ格下げされる可能性も指摘されています。そして日本も相変わらず借金が増え続けています。世界の主要国の不安が高まれば高まるほど、金のような安全資産への逃避が活発化しやすいと考えられます。

■新興国の台頭、工業用品
金はもともと電子部品など工業用品としても優れた特性を有しています。近年、新興諸国の経済は急速に発展しており、それに伴い需要が増加していることも価格上昇につながっていると考えられます。

■新興国の台頭、宝飾品
新興諸国の経済発展は、その国の人々の資産を増やします。特にアジアの新興諸国では昔から宝飾品や投資先として金は人気が高く、増加した資産の一部が金に向かうだけで、それなりの価格上昇圧力につながると考えられます。

■伝統的資産の伸び悩み
1999年末のNYダウ株価は1万1497ドル。それから11年後の2010年末の株価は1万1577ドル。ほとんど水準は変わっていません。株の長期投資のような伝統的な投資手法のリターンが低迷しているため、投資家の目が金など期待できる資産に向かいやすくなっていると考えられます。

■投機マネーの流入
世界的には膨大な額のマネーが有り余っています。ここ数年、食料、エネルギー、貴金属などいわゆる商品相場に実需とは別の投機的マネーもたくさん流入していると見られます。結果、金相場も買うから上がる、上がるからまた買われる、という面があることも否定できません。
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こういう考え方もわからなくはないですが、でもちょっとリーマンショックの時を思い出してください。あのような世界の動きでは金(ゴールド)にお金が集中するだろうと私は想像したのですが、なんと金は2割も下がったんですね。あれで大損した人も少なくないはず。

どうしてあの時下がったのか、後にわかったことは、アメリカではとにかくお金がなくて、お札を刷るのと同時に、金の現物を低金利で大量に貸し出したそうですね。それを借りたほうはその金を市場で売ってキャッシュにする(暴落する)。あの時はよっぽどお金がなかったんでしょう。(金のキャリートレードをしたということですね)

で、借りたほうは後で金を買い戻してそれを返さないとならないわけで、当然、その後、金は大きく上がるはず。HSBCが金のファンドを勧めてきたのも丁度その頃だったような気がします。ですので、まぁ、乗ってみてもいいかなと・・・。

つまり、金とはそもそもどういう動きをするかとか、そういうのって日々の動きには関係ないし、それを長期で見ても、本当にその通りかという点においては私は疑問を持っています。たとえどんな商品でも、値を決めるのは需給関係のみだと私は考えています。

そして最近のニュースでは

日経ビジネス ← クリック

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 「金はバブル」と切り捨てたはずの著名投資家ジョージ・ソロス氏。ところが米国証券取引委員会(SEC)への四半期運用報告(通称13F)で2012年4~6月期に金ETF保有を倍増させていたことが明らかになりました。同じくヘッジファンドの雄、ポールソンも、昨年後半は保有する金ETFの売却を続けていたのですが、ソロス氏と同時期に再び買いに転じています。

 さらに最大級ファンドのレイ・ダルドも自ら金保有を推奨し始めました。金市場の流れが再び変わってきたことを現場では感じています。

(続きはサイトへ)
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米QE3など相次ぐ世界的な金融緩和政策で「金」への投資チャンスが訪れるか!? ←クリック

こういうのを読んでいると私も金を買いたくなってしまいます。(笑)

まぁ、もしかしたら買ってもいいのかもしれない。こればかりは誰にもわからない。でも誰かのもっともらしい考えや読みを聞いて、「自分ではわからないのに」買っても良い様な気になる。

ここに全ての元凶があると思うんです。自分では何もわかっていないのに、誰かの話を聞いて「その気になる」ってこと。

買えという人もいれば、売れと言う人もいる。誰が正しいのか?その答えを見つけるためにいろいろ勉強するんでしょうが、それって、上がるのか下がるのかを見極めようとしているようだけれど、実は「誰が当たるのか探している」のに近いと思いませんか?

まぁ、もしかしたら理屈は抜きにして、勝てる人の真似をするのが一番かもしれません。でもやっぱりどの競馬の予想屋の言うことを聞くか?に近いですよね。私はこういう相場との付き合い方は時間の無駄だと思ってます。また資金も増えることはないでしょう。

私としては、金(ゴールド)だろうと小麦、石油だろうと、FXだろうと株だろうと、値が決まるのは需給関係のみだと思っています。買う人が多ければ上がる。売る人が多ければ下がる。それだけのことじゃないでしょうか。また買おう、売ろうという人たちの理由は様々で、それも時と共にどんどん変わる。それはアンケートでもとればわかるのかもしれませんが、相場って綱引きと同じで、力は均衡してるのが普通じゃないでしょうか。つまり、そもそも値が決まると言うのは売り手も買い手も同数(同量)いるから値が決まるんですよね。買い手ばかりだったら値がつかない。ここは売りだと思う人が同数いるからその値で決まる。

つまり、これから上がると思う人と、下がると思う人と常に同数いると考えても間違いじゃないと思うんです。それが相場を形成している。ここを忘れてはならないと思うんです。自分が買おうと思うと買う側の理屈しか考えないのが普通ですが、市場には常に買い手と売り手は同数(枚数で言えば)存在するってこと。もう駄目だ、売りだと思っても、そこには売る人と同数の買い手が存在するんですね。

さぁ、誰が正しいのか?

その答えを求めるために努力するのは私は無駄だと思っています。そんなことはわかるはずがない。

でも、需給関係ってのはチャートを見ていればわかるんですね。その時点の需給関係だけですが。将来のことはもちろんわからない。また買う理由も売る理由もわからない。

でもそれで十分だと思うんですよ。

綱引きを見ていると、上手が優勢、下手が優勢と振り子のように動きながら、なんとなくどちらが勝つか見えるじゃないですか。それとも全く勝敗の検討はつきませんか?

力が拮抗している組でも、いつかズルズルと動き出しますよね。その瞬間に、どちらが勝つ!と言えば当たる。(笑)

それってズルイよ~~と思うのが普通ですが、相場はこれができるんですね。勝負が始まる前にどちらが勝つか宣言する必要が無くて、どの時点でも参加できるのが相場ですよね。だから勝つのがどちらかわかる時点まで見ていて、こちらが勝つ!と思ったときに出撃すればOK。

でもそういうやり方を世の中の多くはマネーゲームだと馬鹿にする。危険だという。

本当ですかね。

私としては綱引きのチーム一人ひとりのデータを集めて、どちらが優勢だとか考えるほう(一見もともなファンダメンタルズ分析に見える)が馬鹿げていると思うんですよ。ましてや第二試合、第三試合、来月の試合なんかどうなるかわかるわけがない。

でも多くの人たちはそれを見極めようとする。これって当たるほうがおかしいじゃないですか。でも企業や評論家はそれを見極めないとならない立場があるんですね。海外投資や貿易をしていると常に為替の動きに注目して将来の予測をしなければならない。あれは彼らの職業がそうなだけであって、関係ない我々も彼らと同じように長期的な、あるいはどの時点でどうなっているかの予測は必要ないはず。でも一緒になってあーじゃこうじゃとやるのが好きな人がいる。

我々の場合はもっと簡単に相場に向かえば良いと思うんですよ。あるいは競馬で言えば、第4コーナーを回って、直線に入ってゴール直前にはどの馬が勝つかよっぽどのことがない限りわかる。で、その時に賭ければかなりの確率で勝てる。

私は相場も同じだと考えています。明日のレースなんかどうなるかわかるわけがないけれど、目の前を走っているレースの場合は、ゴールに入る前の時点でも勝ち馬がどれかわかるはず。

ちなみに私は今、金(ゴールド)を売り建てています。CFDです。

これは下がると嬉しいってことじゃなくて、金のファンドをHSBCに勧められて持っているのは何度か書きましたが、それのヘッジとして今月の頭に売り建てました。だから上がっても下がっても利益もなければ損もなし(買いの方が多少大きいですが)。チャート上ではダイバージェンスも綺麗に出て売った方が良さそうに見えました。下欄のオシレータを見てください。美しいほどの売り場を表しています。

私は長期投資はしませんし、というか全くわからないのですが、今回はサインが綺麗に出ていましたし、前回の高値(2011年)には見ていただけでしたので、生まれて初めてCFDでヘッジすることを考えてみました。

でもねぇ、今はまた難しい場所。さてこれからどうしようと考えながら、フト今日、この日記を書こうと思ったのですが(ネタがないですから)、大勢は上げ波動ですが、この押し目(?)というか下げ波動は決して見くびってはならない動きだと思っています。というか、チャート的に下値を更新しているし、その後の上げ波動が弱い(陽線がたったの一本)。だから世間で騒いでいるように、まだまだ金は上がるぞというのには疑問を持っています。

またこれもなんだかんだ言いながら、アメリカの大統領選挙に関係あるんじゃないかと思ったり。高値があったら売っておくのが良いかもしれない。

選挙資金がらみってバカにできないんですよね。

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