オーストラリアでオーストラリア産和牛が少しずつ広まっているのはここに何度も書いていますが、世界では凄いことになってるみたいですね。
日本の和牛も輸出を積極的にやろうとしているのは知っていますが、勝ち目があるんだろうか。
先日も和牛、Wagyuと書くべきか、1キロ19ドル99(グラム180円)のブロックを二つ買ってきましたがそこそこ美味しいし、神戸牛と比べたらどうか?なんてことは庶民は考えないわけで、この美味しさでこの値段なら文句なし。ただ、高い部位は1キロ190ドル(グラム1800円)というのも出てきた。こんな高い肉は買ったことがないけれど、日本の本家の和牛と比べてどうなのか気になります。
ただこの動画の中ではオーストラリア産Wagyuは100%和牛でないことに関しては何もいっていないのは片手落ち。日本から精子を買って、オーストラリアの牛(どんな牛かはしらないけれど和牛ではない)に子供を生ませている。
でもそれをアピールしたところで、じゃぁ100%和牛を買おうと消費者が思うとは思えず。また動画の中で、日本は内向きで世界に売る場合のプロモーションが出来ていないとはいうけれど、では例に出すフランスワインのようにブランドを作れるとは思えず。つまり、ワインって私に言わせると非常に難しい趣向品であって、ブランド、価格と味がどうマッチしているのかを素人がはっきりわかるとは思えない。でも牛肉の場合は、美味しいか美味しくないかの判断は簡単で、今やっと和牛は美味しいと広まりだしたばかり。そんなレベルなのに、単に美味しいものではなくて、それよりもっと美味しいものを何倍の金を出して買うようになるとは思えず。日本だって同じで、和牛が良いと思っても、じゃぁ松阪牛にしようとする家庭って極々少数派。
クロマグロで言えば、大間のマグロが世界一だとしても、どこでいつ捕れたかもわからない冷凍クロマグロを食べて「いつも食べているマグロより美味しいね」となればクロマグロを買うことを考える。でもクロマグロが美味しいからといって、大間のマグロを買おうと思う人は少ないはず。まして牛肉はワインのような趣向品ではないから、産地がどうの、ストーリーがどうのと考える人は少ないはず。
このNHKスペシャルは結構良いことを言っていると思うのだけれど、やっぱり海外から見る視点という意味ではまだまだ甘いと思うなぁ。この出席者の言うことを真に受けて実行しても効果は出ないはず。ただオールジャパンでブランドを作り攻めるのは良いと思う。
——————
ついでですが、食の安全という視点から見た肉に関しての話題。日本産は安全だと信じて良いのかどうか。出荷される牛の80%以上が病気の牛であるのにはびっくり。これは厚生労働省の発表したデータとのこと。
また去年のためしてガッテンでやった「牛肉を美味しくする方法」。この中で出てくる「和牛香」そして和牛らしい特徴を決定付ける「ラクトン類」という香りの成分。これの特徴を理解していかに利用するのかが料理のポイントなのでしょう。香りの素は牛脂の中にあるけれど、それは赤身と結合して初めてその香りが出ること。また100度を超えるとそれが壊れること。まぁ、しゃぶしゃぶ等のお約束事がいろいろありますが、その科学的根拠を知るのは面白いと思いました。
プレイボタンを押すと表示が変わり、右上でカウントダウンが始まります。45秒。これが終わると動画が再生されます。