究極のスープを作ってみた

古いエントリーが表示されているかもしれないので、是非、「投稿日」を確認してください

皆さんに取っての究極のスープってなんでしょうか?

オニオングラタンスープ、コンソメスープ、ブイヤベース、ミネストローネ、伊勢海老のビスク、あるいは酸辣湯(サンラータン)、トムヤムクン、スンドゥブチゲ、そして土瓶蒸し、潮汁など考えだしたらいくらでも美味しいスープが存在する。

ところがですね、私にしてみるとそれらのスープよりも~~~~っと美味しいスープがあるんですよ。それは「寄せ鍋の最後に残ったスープ」。美味しいだけじゃなくて、強烈に濃厚なあの味。

これほど美味しいものはないと私は思っていて、最後に少量残ったスープを飲んだ時のしあわせ感、もちろんオジヤも最高に美味しいし、捨てるなんてとんでもないって思います。うちのヨメさんもどの店だから忘れましたが、寄せ鍋を食べた後にどうしても残ったスープを持って帰りたいと駄々をコネたこともありました。また私にしてみると「寄せ鍋」のスープだから美味しいのであって、海鮮鍋やテッチリのスープがさほど美味しいとは思わないのです。鶏鍋も同じで、ましてやシャブシャブの汁は飲もうとも思いません。

ところがあれもこれも入っている「寄せ鍋」だから摩訶不思議な素晴らしいスープが出来ると思っています。ただし私は関東人ですし決してグルメではないし、上品な味より下町の味と言っても良いような物が好きです。

さて、ではどうやって「寄せ鍋の最後のスープ」を作るのか?

なもの簡単で寄せ鍋を食べれば良いじゃないかってことになりますが、昔から寄せ鍋じゃなくてあのスープを作る目的だけの調理をしてみたかったんですよ。寄せ鍋は大量の具材を使いますし、それから出た味の集合体があのスープなわけですが、「出汁」とか「ストック」の考え方であのスープを目的として作っても良いと思うんです。

なんでそんなバカなことを考えついたかですが、調理に興味を持って勉強していく中で、特に洋食の出汁の取り方を見てびっくりしたんです。大きな肉の塊や海産物を「出汁のため」だけに使うんですね。そしてそのカスは食べずに捨ててしまう。びっくりしましたよ~。そりゃ和食だって、煮干しや昆布、鰹節でだしを取った後、それを有効利用する人もいますが、捨ててしまうことのほうが多いわけで、考え方は同じですよね。

でもあの洋食みたいな使い方ってもったいないと思うし、でもカスを食べてもしょうがないし・・そんなことを考えていた時にテレビのラーメンの番組を見たんです。これもびっくりで、ラーメンのスープを取るためにとんでもなく勿体無い食材を使う店っていくらでもあるんですね。スープのためだけに鶏を丸ごととかホタテを使ったり。それを見て自分でもやってみる決心が着きました。これは無駄ではないのだと。究極のスープを得るためにはアタリマエのことだと。(笑)

で、出来たのはこれ。見た目は美味しそうでもなんともありませんが、クックック、旦那、これ最高でっせ。

RX1R-05507

まず海産物系で用意したのはこれ。出汁を取った後に捨てますからできるだけコストは抑えました。

RX1R-05493

大きな土鍋に水を多めに張り、そこへ多めの羅臼昆布をケチケチせずに数時間漬けておきました。そして中火で火を掛け、沸騰する前にその昆布は取り出し、次に煮立ててから鰹節を入れます。

RX1R-05496

その後、出来たベースになる出汁がこれ。まずはこれの味見にちょっとだけ取り出して塩を少々入れてチェック。まいう~~~~~~~。今回、化学調味料のたぐいは一切使いません。

RX1R-05497

さてこれに具材を入れていくわけですが、私の好きな寄せ鍋には絶対に鳥のもも肉が入っていないと駄目なんですが、(鶏肉にかぎらず)ミンチを使うと良い出汁が出るのがわかっていますので、鶏肉のミンチをこれの半分量細かくして投入しました。

RX1R-05500

でもそれだけでは心もとないので、冷蔵庫にあった牛の骨付きスペアリブを数本。そして戻した椎茸+汁、人参、玉ねぎ(これはオマケ)、人参、ネギ、そして私は寄せ鍋の旨味は「白菜」にあると信じていますので(笑)、これも入れる。あああ、味が強いエノキを入れるかどうか悩んだのですが、悪くなりそうなのがあったのでそれも投入。

大事なことは最後の最後まで絶対に沸騰させないこと。

RX1R-05502

1時間15分ぐらいコトコトと煮ました。全てしっかり煮えて野菜はデロデロ。入れた鶏肉もしっかり味が抜けていました。海産物もそうでエビなんか全くエビの味もせずに良い出汁が取れている様子。

RX1R-05503

これらの具材は全て捨てます。でもやっぱり勿体無いと思うんですよね~~。でも鬼になって捨てる。(笑)

RX1R-05505

ここで味見をしたのですがやっぱり海産物、特に蟹の味が強すぎましたので、鶏のドラムスティックを解体した骨を入れて5分ほど煮ました(湯引きせずに入れちゃいました)。本当はこれにハマグリやらホタテ、牡蠣でもあれば最高なのですが、今回はとりあえず実験なので、そしてそれらの在庫もないのでパス。

RX1R-05510

ここで味見です。クックック。最高とは言えませんが、生まれて初めて作ったスープとしては全く問題なく美味しい。小さな茶碗にスープを取り、塩、旭ポンズ、柚子胡椒を入れて飲んでみたのですが・・・・・・・・言葉には出来ない幸せ~~~。(笑)

さて、このスープをどうするべきか?私としてはこれはまだ素材だと思っていて、あとはヨメさんにバトンタッチするつもりです。

でもお腹がすきましたので、冷蔵庫を漁って適当に鶏肉、白菜、葉っぱ物、そして冷凍の讃岐うどんを入れてお一人様のお食事。(笑)

白菜はしっかり煮て、しかし鶏肉は煮過ぎることが無いように、これは低温調理ではありませんがその考え方に立脚して80度ぐらいで15分。ちょっと多めの旭ボンズと柚子胡椒を入れて食べたのですが・・・うましっ!!至福の時。

RX1R-05514

それがですねぇ、具材を食べ終わった後の丼に多めの汁が残っているわけですよ。

それを飲んだ時のしあわせ感。半端じゃありませんでした。間違いなく私にとって究極のスープでした。美味しかった~~~~~~~~~~~。

ただし、反省点もあります。

まず時間をかけすぎていて、出汁は昨日の夜作ったんですよ。それを今日、漉したりしたわけですが、本来はこれじゃ駄目なんですね。私の実家は新橋で飲食店をやっていましたが、そこで大量の鰹節の出汁を使っていました。私もバイトをしましたからよく分かるんですが、鰹節の出汁って6時間も経ったらもう駄目なんですね。出来上がりが一番美味しい。実家では開店前に出汁を取るのですが、今思い出せば一番忙しい時間には美味しくなくなっていたということ。

ですからこだわりのある店では直前に出汁をとってすぐ調理をして出すんじゃないですかね。この味の違いは土瓶蒸しみたいな繊細な料理だとはっきりわかってしまうはず。

そういう意味では所詮、ごった煮にですからさほど気にする必要はないとは思うのですが、究極の・・と思うのであればその辺も考えるべきだったと思います。

それと具材の量、バランスがメチャクチャだということ。蟹は一匹しか使わなかったのですがこれの味が強すぎますし、生臭い感じさえありました。また真鯛のアラを使いましたが、寄せ鍋には上品すぎるかもです。多分、銀だらとか、もしかしたら鮭の方が美味しいかもしれません。また魚の骨を焼いてから入れるとかそういう発想があっても良かったかもしない。

それとですね、寄せ鍋っていつまでも煮こまないで食べますから、具材の一番出汁を取っているのと同じですよね。でも今回みたいに具材の味が抜けるまで煮込んでも出来上がりは全く違うものになるんじゃないかと思ったり。

ま、プロでもなく基礎的なことが全くわからない私がまともなものを作れるはずもなく、でも自分としてはこれだけ美味しい「寄せ鍋の残った汁」を再現できたのは嬉しかったです。

いつか入れる具材、量も考えて、また乾燥ホタテだの牡蠣だの、ハマグリは無いにしても貝類を入れるとガラッと変わるはずですからまた実験しようと思います。

でも美味しかった。\(^o^)/

プロの方がもしここを見ていたら(プロじゃなくても構いませんが)、あそこはこうしたほうが良いんじゃない?みたいなことでもあればコメントをください。m(_ _)m

 
 
 

「にほんブログ村」のランキングに参加しております。是非、応援のクリックをお願いします。

にほんブログ村 海外生活ブログ マレーシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 海外生活ブログ ゴールドコースト情報へ