最近ベトナムのフォー(Pho Bo)に凝っているのは日記に書きましたが、早速作ってみました。
結論から書きますと、大成功。美味しかった~~~~~~~~~~。
ベトナムのフォーですが、スープが命なんですね。あれに特徴があるわけであって、麺に特徴があるわけじゃない。
今回はうまくいきましたし、細かくレポートしたいと思うので、3部に分けて書くことにしました。
まずはスープから。
フォー(Pho 発音はファーに近い)のベトナム人のレシピをいろいろ見ていましたが、スープにかなりこだわりがあるのがわかりました。そしてスパイスに特徴があるんですね。それを出来る限り再現してみました。
まず基本のスープづくりですが、Pho Bo(牛のフォー)の場合、牛の骨や肉から「透明で綺麗なスープ」を取ります。この時に使う骨ですが、ナックル(関節)がベストと言われているようですが、マローボーン(骨髄のある大腿骨などの太い骨)、ネック、肋骨、何でも良さそうで、また数種類を混ぜて作ることも良くある様子。肉は脂身の少ないシルバーサイド(外腿肉)やスカート(大隔膜・ハラミ)、あるいはオックステールなどを多く使う様子。
今回は骨はナックル、肉はシルバーサイドを使いました。
ナックル。一袋で5ドル。
肉はシルバーサイドでキロ11ドルぐらいの肉を約1キロ。
まず下茹でですが、これらを沸騰したお湯の中に入れて10分ぐらい放置。アクが出てきますが、適当なところで流しに全て出して流水で洗います。その後、鍋に水を入れて茹で始めます。
ここで大事なことは「絶対にボコボコ煮ないこと」なんですね。クリアで雑味のないスープを取るところにフォーの良さがあるようで、これは鶏のフォー(Pho Ga)も同じ。ここは非常に重要な点で、どんなレシピを見てもはっきりこのことは書いてあります。
こんな感じの煮立て方。いわゆるシマー状態にする。コトコトと煮るってやつですね。そして大事なことはアクはこまめに取ること。浮いてくる脂も同じくこまめに取り除く。
一緒に煮る野菜を用意します。野菜は玉ねぎのみ。他のものは入れません。その代わりスパイスがいろいろ入りますが、一緒に入れる「しょうが」も皮のまま切って焼き目をつけます。オーブンではなくてガス台の火で焼いたり、電熱式の場合は直接電熱器の上に乗せたり。
これを入れて煮続けます。
ベトナムでは昔から一晩掛けて煮込むらしい。ガス台が無い時代は火の調節が出来ないので、家族が交代で夜通し火の調節(薪)をしたとのこと。で、朝ごはんで食べるんですね。
これにスパイスを入れるのですが、スパイスに関しては詳しく書きたいので別に書きます。
スープは5-8時間煮るのですが、何度も書きますが「絶対にボコボコ煮ない」のがポイントで、火が強すぎて濁ったスープ、雑味のするスープにはしないのが特徴。
良くあるパターンでは肉の塊は2時間ほどで取り出して、それは後で一緒に食べるために取っておきます。ただ私の場合、濃い味のスープにしたかったので肉の塊は捨てるつもりでそのまま煮続けました。スープに使った肉を食べるのは普通の様ですが。
スパイスを入れるタイミングは終わらせる2時間ぐらい前。つまり、8時間煮るとすれば6時間目にスパイスを入れるということ。理由は簡単で長時間煮るとスパイスの大事な香りが飛んでしまうから。そして風味が一体化し過ぎることを避けるため(風味にそれぞれスパイスのレイアーを残すという言い方をするシェフもいる)。
スープを煮だして2時間後に肉だけ取り出し、6時間後にはスパイスを入れるという感じですね。
8時間後。
漉し器で漉します。
これをまた火に掛けて、フィッシュソース、塩で味を整えて完成。
継ぎはスパイス編に続きます。