和風激ウマ「コムタンクッパ」が出来た~~~

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久しぶりに「オックステイル」を食べようと思って、またごっそり買ってきました。スープ取り用の「牛の骨」も。

これを洋風のオックステイルスープなり何なりする場合はそこそこ美味しいのが出来るのですが、今までどうやっても美味しく出来ないのが「韓国風」のオックステイルスープなんですよ。「コリコムタン」っていうのかな?よく「コムタン」ってのは牛のスープでありますが・・・。

この際まとめてみましょう。

◯ コムタン 牛肉や内臓を煮込んだスープ。
◯ ソルロンタン 牛骨(マローボーン=骨髄のある骨)を煮込んだスープ。
◯ コリコムタン オックステイルを煮込んだスープ。

これらの共通点は

◯ 白濁している。乳化させるんですね。(ボコボコ煮る)
◯ スープを取る時に野菜類をいろいろ入れない。(ネギ、ショウガ、ニンニク、(大根)を入れることもある)
◯ 肉や骨は調理前に流水に2時間ぐらい浸け血抜きをしっかりする。(韓国式はこれをよくやる様子)
◯ 最初に茹でこぼしをする。
◯ 骨や肉を最初に焼かない。キャラメライズさせないんですね。ここは大きな違いでこれで味に差が出ます。
◯ 味は基本的に付けずに、食べる時に勝手に味付けする。

大雑把に言うとこんな感じ?

洋風の場合だと

◯ 白濁させないクリアなスープを取る。(絶対に沸騰させない)(圧力鍋を使うとクリアーにならない)
◯ 牛骨、牛肉でスープを取る。
◯ スープを取る時にミレポア(人参、タマネギ、セロリ)を入れる。
◯ 煮込む前に、牛骨、牛肉、ミレポアを焼いてキャラメライズする。
◯ 仕上げはブラウンソース、デミグラスソースなどを使う。

こんな感じですかね。

私にとってはこの洋風の方が簡単で、最後の仕上げをする前の状態がシンプルな味で結構好きだったりします。(塩コショウだけで食べる)

ま、この辺は何度も何度も試行錯誤したのをこのブログに書いていますが、問題は韓国料理としてのコリコムタンなんですよ。これがどうもうまくいかないというか、美味しくないんです。二度作って二度失敗しました。

作り方は韓国風の方がはるかに簡単なんですよ。でも美味しくならない。不思議です。どこがどう悪いのかさっぱりわからず。

ということで今回もチャレンジしようと思ったのですが、前回の実験では一応私なりの結論が出まして、それは

◯ ミレポア(人参、タマネギ、セロリ)を入れたほうが美味しい。
◯ 牛骨もオックステイルも両方使う。
◯ 野菜も肉類も焼いてキャラメライズした方が美味しい。

つまり、洋食の作り方の方が美味しいと思うわけです。白濁させるかどうかはまた別で、白濁するってことは油分と水分がマヨネーズの様に混ざる(乳化=エマルジョン)するからコッテリとして美味しいのですが、私としてはできるだけカロリーは落としたいですし、ヨメさんもその方が喜ぶので白濁させるのはやめました。

ちなみに白濁させる(乳化)のは簡単で、火を強火にしてボコボコ煮れば「撹拌される」ので乳化し白濁します。この辺の実験も以前やっていまして興味がある方は検索して見てください。よく「白濁させるには蓋をする」「蓋をしないとクリアーなスープになる」と言われますが、これって「蓋をすれば熱が逃げずにボコボコ状態になる」ってだけなんですね。ですからハンディミキサーで撹拌しても白濁する。ゼラチンが界面活性剤=乳化剤として「油と水を混ぜる」んですね。

ということでまずは牛骨(骨髄のあるマローボーン、関節もゼラチンが多く美味しいスープになる)を焼きますが、買う前に、関節が切られておらず大きいままなのに気が付きませんでした。失敗です。でもま、大勢に影響は無いのですが、オーブンで焼く時に大きな骨は都合が悪いのね。デスクトップオーブンを使いますから。

ちなみにこの骨はスーパーで買ったもので、10ドルぐらい。800円。

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オーブンの設定はRoastに合わせて200度で50分ぐらいでしょうか、焼きました。ここで結構脂が落ちます。途中で油を捨て、骨をひっくり返しました。

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この骨を鍋に入れて水から煮込みます。ここではおまじないで日本酒を入れた程度でその他は何も入れません。

ここでも悩んだんですよ。美味しくて上品なスープにするなら圧力鍋は使わないほうが良いのですが、それだととんでもない時間がかかりますので、やっぱり圧力鍋を使うことに。はい、手抜きです。というか、私には恥ずかしながら味的な違いがわからないのです(笑)。ただ見た目は圧力鍋を使うと綺麗なスープにはならないんですね。温度が120度程度までになるらしいですから、余計なものも細かくなって溶け出すってことじゃないですかね。これをベロの良い人は「雑味がする」というのかも。でも私にはわからず。(笑)

圧力鍋で約90分ぐらい圧を掛けました。その間に、オックステイルも焼いておきます。

これもスーパーで買ったもので、全部で27ドルぐらい。2200円。

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これはオーブンの設定をRoastではなくてGrillにして20分ぐらい焼いて、そして裏返して焼きました。焦げ目を付けるのが目的ですから、中に火が通る必要はなし。

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この焦げ目が「美味しさの素」になるなんて面白いですよね。だからカレーを作る時などに鍋で最初焼くにしても、きっちり焼かないと意味が無いんですよね。もっと焼いても良いくらい。

ミレポア(人参、タマネギ、セロリ)もオーブンで焼きます。フライパンを使うと面倒なので、ここでも手抜き。

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そうこうしている内に、牛骨スープが出来上がりました。骨やブヨブヨした脂や健、その他諸々を捨てて漉します。

油が3-4ミリの厚さで溶け出ていましたが、それを適当に取った状態。

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油に関してはこの後オックステイルからごっそり油が出るから適当で良いと思います。そこに焼いたオックステイル、ミレポアを入れました。香辛料などは黒胡椒、ベイリーフ、ニンニク。そして酒ですが、ワインじゃなくて日本酒にしてみました。意味はありません。(笑)

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これにまた圧力を掛けて60分。出来上がりです。

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まずは味見ですが、塩も入っていませんから味は濃くないのですが、出来上がりとしては大満足で、まぁ美味しいのなんの。最高~~~~。

これから肉を取り出して、スープは濾して野菜くずなどは捨てて、そして油も綺麗に取ろうと思いつつ、ちょっとこのまま放置しておいたんですよ。意味はありませんが、ちと休憩。

30分ぐらい経ったころでしょうか。

長男 「あのオックステイルスープ美味しいね~~~~」

ダボ 「え?食べたのか?」

長男 「だって、さっき出来た~とか言っていなかった?」

ダボ 「そりゃ言ったけれど、最後の仕上げはまだ。味付けはどうしたの?」

長男 「塩コショウだけで抜群に美味しかったよ」

ダボ 「野菜類はどうした?」

長男 「食べたよ」

ダボ 「食べちゃったのか?美味しくなかったろう。あれは全部捨てて綺麗なスープにしようと思ってたのに・・」

長男 「そうかぁ、焦げてるのもあるしおかしいと思った。」

てなことになりました。(笑)

スープを濾して、別の鍋でご飯を入れてちょっとだけ煮込み、そして肉を入れて、「ソルロンタン+コリコムタン」クッパの出来上がり~。

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塩コショウで味付けをしただけで、あとはネギの刻んだものと「青唐辛子の醤油漬け」を乗せました。

いや~~~、また自画自賛ですが美味しかった~~。韓国料理じゃないし、洋風でもないし、和風とも違うかな?

でも日本人には合う味になりました。青唐辛子の醤油漬けが良いアクセントになりました。また、スープそのものの塩気は抑えて、別途「塩+コショウ」を用意し、肉はこれに付けて食べる。これがまた良かったです。

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調理としては洋風に近いですね。骨や肉、ミレポアも焼いてキャラメライズしましたし。

パッと見た目は韓国風ですが、スープは白濁(乳化)させませんでしたし、骨とオックステイルと両方使っていますから、ソルロンタン(骨のスープ)+コリコムタン(オックステイルのスープ)、そしてご飯を入れましたので、クッパ。(笑)

きっとこういう料理は正式には存在しないのでしょうが、ダボ流調理実験としてはこれがオックステイルのベストな調理方法です。

でも韓国料理屋で食べるオックステイルスープは若い頃から大好物で、どうして家で作るとあの味が出ないんでしょうか。とっても不思議。

そのうち、またいろいろ研究してみますかね。

あ、そうそう、ヨメさんは作るんですよ。韓国風の白濁したオックステイルスープを。そこそこ美味しい。なんでだ?

作り方を聞いても「別に特別なことはしていないわよ」としか答えてくれない。orz

 
 
 

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