凝り性ですしやる気がある時にやらないといつのまにか忘れてしまいますので、また「タコ焼き」に挑戦しました。
今回の焦点は
1 外はカリカリで中はトロリ
2 中に隙間をつくらない
3 味的に美味しいものにする
まだほんの数回しか作った経験はありませんが、まんまるに作るのは難しくない。ただ、中に隙間ができてしまうことが多いんですね。ですから見た目はOKでも食べると変な感じ。そしてオタフクの「タコ焼きの粉」を使いましたが、いわゆるよくあるインスタント食品と同じで、味が非常に情けない味。これをどうにかしようと思っていました。
まだオタフクの「タコ焼きの粉」は残っていますので、これにいろいろ足してみること。
まず出汁が大事ですが、しっかり昆布と鰹節で取ろうと思ったものの、そもそもタコ焼きって「安くて美味しい」のが基本であって、コストを掛けすぎても意味が無いと思いました。ということで、まずはこれを使ってみようと。
味に深みがないのでこれも使うことに。「桜えび」ですが、もしかしたらこれが一番コスト高かも。
そしてこれがないなら「お好み焼きは作らない」と決めている「切りイカ」。
そしてこれまた、これがないなら作りたくない「紅しょうが」なんですが、ビレッジグローサーで買ったものは塩っぱいばかりで美味しくないんです。ということで寿司で使う「ガリ」を使うことにしました。ちょっと甘めですが生姜の味はしっかりしているので良いかと。
そしてそして、大事なタコですが、これもビレッジグローサーで冷凍のものを買いました。110リンギぐらいだったかな。
これを解凍したらびっくり。こんな醜いタコを見たことがありません。エイリアンそのもの。もしこの状態で売られていたら絶対に買わないと思います。(笑)
ちょっと切って味見をしたのですが、案の定、美味しくないし、スポンジのような歯ごたえ。orz
これじゃタコ焼きは当然美味しくないし、かと言って炊き込みご飯にしても味も出ないどうしようもないタコでしょう。でもこれを使うしかありません。
そして今回用意した道具ですが、竹箸の先端を削りました。前は竹串を使ったのですが、細くて短くて柔らかいから使い勝手が悪すぎる。でもこの竹箸なら大丈夫なはず。
それと油を敷くのに必要ななんていうんですかね、あれ。油用の筆みたいなやつ。あれも売っていたので買おうと思ったのですが、そうそう使うわけでもないので手作りをすることにしました。
十分使えます。
作り方ですが、キッチンペーパーを一枚丸めます。それをもう一枚で包んで「てるてる坊主」を作る。
そして柄の部分に相当する場所をアルミホイルでぐるぐる巻にする。それだけです。
バター液(こういう言い方をすると勘違いする方がいらっしゃるようですが、なんと呼ぶべきなんですかね)を最初に作りますが、目分量で「ゆるゆる」に作りました。まずは卵と水をよくかき混ぜて、それに「昆布出汁の素」と「鰹出汁の素」を足すだけ。
慌てないように材料を準備しておきましたが、こんなもん。
座りの悪いタコ焼き用鉄板を用意します。
今回は「非接触型の温度計」を使い、火を付けた後にどんな感じで温度分布があるか調べました。これがけっこうあるんですね。200度になったらバター液を入れようと思ったのですが、右下が200度でも左上は130度とか。
でもこれでやるしかありません。ここにバター液を流し込もうとしたのですが、どうももう少しゆるくしたほうが良いと思ったんです。そんな時にヨメさんが見に来て「出しならあるわよ」ですと。ったくよー、早く言ってくれ~~。
ということで(かなり美味しい)出汁を足して、それを鉄板に流し込みます。
流し込む量はこんな程度、タコや揚げ玉を多めに入れるのでこんなもんでしょう。
タコと揚げ玉だけ入れた状態。かなり量が増えています。
これにネギ、生姜を足してから、その上にまた液を流し入れます。そして最後に、細かくした「桜えび」と「切りイカ」をバラバラと乗せ、しばし待ちます。
ちょっと硬くなってきたかなと思った時に、それぞれの穴に液や具が収まるようにして、ちょっとだけ回転させて浮かします。
ここでまた液を投入するんですね。これをしないと「小さなタコ焼き」か、「中身がスカスカ」になるのは理屈でわかります。ということで液を投入。
この方法は多くのプロがやっているのをユーチューブの動画で見ましたし、これをやるからちゃんと「中身が詰まったタコ焼き」になるんでしょう。でもまとまりが付きません。焦っていじればいじるほどおかしくなる。
もうギブアップしようかと思うくらいだったのですが、根性でどうにかやっつけます。(笑)
冷や汗をかきながら焦って面倒を見ていたのですが、どうにかそれらしくなってきました。
火の強い所弱い所がありますので、焼け具合を見て場所を移動させたりして、どうにか出来たかなと思う辺りで、「油を投入」します。これは「銀だこ」のやりかたですが、関西ではこの方法馬鹿にするプロもいる。
でも周りをカリッとさせるにはこれが一番簡単なのは理屈でわかりますので、初心者はそれを真似するべきかと。
面白いことに、油を入れて火を強めますと、それぞのタコ焼きがプワ~と膨れたような感じ。タコ焼きの穴より大きなタコ焼きになりました。(笑)
アオサ海苔が無かったのですが、まずはこれで試食。
美味しい~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
実はいじくり回しているうちに、どうにかハミ出たものを中に寄せてボールにしましたが、きっとこれでは火が入りすぎていて中がトロっとならず、「丸いお好み焼き」になるだろうと思っていました。
ところがなぜか中はトロ~~リ。\(^o^)/
どうだ!とばかりに長男とヨメさんに食べさせた所、ふたりとも大絶賛。
長男 「半端じゃなく美味しいけど、タコがゴムみたいだ」
ヨメ 「タコ焼きって庶民の味なのに、それを超えちゃってどうするのよ」
ですと。こんなことをヨメさんが言うのは珍しいので、思わずガッツポーズ。(笑)
またどうしようもないタコですが、ま、専門店のタコはこんなじゃないだろうけれど、「縁日のタコ焼き」だとすれば許容範囲内。ないものはないのだからしょうがない。
しかし本当に美味しかったです。でもねぇ、これっていつも作る「お好み焼き」のキャベツと豚肉が入っていないだけのものと味は全く同じですので、美味しくてもあんまり感激がありません。こういう味にしようと思って作ったらそういう味になっただけ。
でも最後に油を入れるのは良いと思いました。揚げるのと同じことになりますが、フワっとなったのが面白いし、このやりかたでうまくやれば美味しい「明石焼き」もできそう。
実はですが、私が作ろうとしたいた時にヨメさんが来まして、「少しだけ別にとっといて良いかな?」と聞くんですよ。自分で焼きたいんですと。
つまりですね、私の焼き方だと「美味しいはずがない」と思っていたってことなんですね。
でも私が焼き終わり、それを食べてあまりの美味しさにびっくりしたのか、ヨメさんが「わたしのはもう作らないわ」と言い出したんです。
でも私としては、私を信用していなかったのははっきりしていますので、「お前のやり方で作って見せてくれよ~」と頼みました。嫌だ、お願い、嫌だ、お願いのやり取りの後に、ヨメさんがヨメさん式で作ることに。
横についてヨメさんが焼くのを見ていましたが、いわゆる素人が誰しも考える焼き方なんですね。まずは液を入れる時には穴の半分ぐらいしか入れない。そしてタコだの何だのを入れてから液を足しますが、それでも穴からあふれるようにはしない。
そしてひっくり返せるまで焼けたら90度回転させて、その横に少しずつ一つ一つに液を足していく。でもあふれるようにはしない。
でもま、本来はそれで良いのだろうと思いました。私はプロの焼き方を見て、そのやり方から自分流を考えてやってみましたが、考えてみれば短時間に大量に作るわけでもないのだから、一つ一つじっくり面倒を見て作れば良いはず。
ところがですねぇ、それでもヨメさんのはうまく行かず、途中で投げ出しました。これにて完成、ですと。
なんでこれが完成なんだ~~、と思いましたが、ヨメさんは私以上にうまく作れないと観念した様子。白旗を揚げました。(笑)
しかし、オチがあるんですよ。ヨメさんはただでは転ばない。
ヨメ 「美味しいけれど、いつでも好きな時にちょっと食べられる冷凍ものが良いなぁ」
ダボ 「じゃぁ、100個でも200個でも作っておいてやるよ。エッヘン」
ヨメ 「あんたって何も知らないのね。あれをどうやって冷凍するのよ。冷えてベチャッとなったのを冷凍してもそんなのは食べたくないわ。」
ダボ 「そうかぁ、焼き立てのまま冷凍ってわけにはいかないもんな」
ヨメ 「そうよ、あれはね、瞬間冷凍で一気に零下まで冷やすのよ。」
ダボ 「そうか、だめかぁ」
ヨメ 「当たり前じゃないのっ!」
結局、私が最後に怒られた。(笑)
でもま、まだ思ったようには出来ませんが、どこでどうすべきか基本的なことは理解できましたし、確かに美味しいのですが、いつも食べる「ダボ風お好み焼き」にかなり近い味ですし、なんだかわざわざ面倒なことをしてどうすんだよ?みたいな感じがしないでもありません。
ということは、やっぱり何か「変わったタコ焼き」を作らないと駄目ですね。
何にするかな・・・。小さな子供がいるわけじゃないですから、チーズじゃなんじゃなくて、洋風にしてみるとか、あるいは中に「角煮」を入れてみるとか。トッピングはコリアンダーね。
そういえば、ネットで見た「日本的なタコ焼き」を作るのに「鶏の出汁」を入れるレシピもありましたっけ。
ま、バリエーションは数限りなくあるわけで、何か「まさかと思うようなもの」でも作ってみようかと思います。
肉骨茶風味なんてのも面白そじゃない?(笑)
次回はそれでやってみるか・・・・。
ああ、それとタコ焼きの技術を純粋に追求するとしたら、「冷えても美味しいたこ焼き」を作れるようになってみたいです。それがウリ文句のプロもいる様子。
これって最後にプワ~と膨らませたら、いつかそれは萎むわけですし、粉にも「重曹」は使わないのかもしれませんね。素人は下手くそだからそういう補助を入れて保険を掛けるんでしょうが、プロは小麦粉だけ、あるいはスターチや山芋をいれたりする程度で、きっと最後はうまく「固くならない程度に」焼き固めるのかもしれませんね。そしてそれが「パリっ」という食感につながるんでしょう。
「あんたのは冷凍なんかできやしない」ってはっきりヨメさんに言われたのも同じですから、ちゃんと冷凍できるような、冷えても美味しいたこ焼きを作ってやろうじゃないか、フンッ。