やっぱり日本からの食材って良いですね~~。
でも高いのは明白で、そして自分が欲しいものがどこで売っているのかわからない。
多くの和食店はもちろん、スーパーのような小売店でもそういう食材を扱っていますから、必ずどこかで売っているんですね。「日本からの直送」を謳うお店でも「独自で輸入」するケースって殆どないんじゃないですかね。大体、結構多く存在する「輸入商」を通して仕入れている。
この輸入商って「定番モノ」は常時在庫として持っているし、生鮮ものは「客からのオーダーを受けてから日本から輸入する」ようになっている。その生鮮ものも「定番」があって、輸入商が持っている「商品リスト」から選べるし、店によっては「特定の品々」を輸入してもらっている。
ま、世界どこでも日本でもこういうシステムって同じですが、そういう輸入商ってのはプロの世界の存在であって、我々一般は「そこから買えない」のが普通ですね。
小さな額しか買わないのに、ごちゃごちゃと面倒なことを言うトーシロを相手にしない問屋って世界中にあるわけですが、なぜかマレーシアの輸入卸商は小売りもするところが多い。当然、「小売はしません」と明言する輸入卸商もあれば、自社でアウトレットを持っていて「そこから買ってください」という業者もある。でもその場合は価格的にも全く面白さはないし、定番のものしかなかったり。
でも我々個人が欲しいものを小売してくれる、日本から輸入してくれる輸入卸商がいるのも確か。
その中で有名なのがF社じゃないでしょうか。
先日行ってきましたが、その時も「日本人の一般客」が二組来ていました。最近、F社に行くと必ず日本人一般客と会うようになってきました。
でもそこは卸商で一般的な店舗を持っているわけではなくて、「大きな倉庫の片隅の事務所」に行って、あれが欲しいこれが欲しいと言えばそれを用意してくれる。でも店舗じゃないですから、大きな倉庫のあちこちを見て、商品を手にとって、値段や品質を確かめて買うか買わないか決めるということは出来ない。
「XXとSSSとYYYをください」とリストを書いて手渡し、それを揃えてくれたら事務所でお金を払って受け取るだけ。
そういう意味では不便なんですが、まぁまぁ恐ろしいほどの商品種があって、価格も安い。だから日本人の一般客もどんどん増えているんでしょう。
そこってどこ?なんていう会社?
と知らない人は思うかもしれませんが、私はF社としかブログには書けません。その会社の若社長に「ブログで紹介していいか?」と聞いたところ、「それだけは勘弁してくれ」と数回同じことを言われています。
なんで?なんて思うほうがおかしくて、彼らは輸入卸商ですから、業界の仁義ってのもあるんですね。大手のスーパーや小売店、レストランが顧客で卸で食っている会社なのに、「お前のところは小売もやっているんだって?」なんてのは絶対にうまくないんですね。
でもマレーシアって弱小の小売店舗やレストランも多く、ほんのちょっとしか仕入れないプロも多くいるわけで、彼らと我々とどこが違うのか?と問われてもそこに明確な違いはないとも言える。でもブログには書かないで欲しいというのがその会社の立場ですから私は(この程度までしか)書きません。でも「F社っていう和食材を扱う輸入卸問屋を知ってる?」と日本人の友人に聞けばわかるはず。
まず最初にやるべきことは「彼らが持っている商品リストを入手すること」です。メールで送ってくれます。乾物と冷凍物は彼らはごっそり在庫として持っていますので、リストに乗っているものならすぐに手に入ります。
それを見て商品を選ぶわけですが、基本的に小売店舗じゃありませんから、「アジの開きを二枚。鯖の冷凍を二匹、ホッケの干し物も二枚」ってわけにはいかないんですね。でもダンボール一箱買わないと駄目ってこともない。大体、一つの目安として1キロ単位だと思うのは良いと思います。でもそうかと思えば(最近どこのスーパーにも売っていない)「油揚げを一つください」なんてのもOKだったり、いろいろ。
今回もいろいろ買ってきました。明太子を1キロとか、特大鰻を6枚とか。この特大鰻はスーパーで見たことのないような大きさですが、一枚35リンギ程度。鰻の小さいのもあって、共に「キロいくら」で売っています。大体1キロが100リンギと思えばOKで、小さめの鰻なんて一枚25リンギ程度の安さ。
今回は「タコ」も買ってきました。茹でダコの冷凍ものです。
キロ単価は90リンギで、このタコ一杯で111リンギ。このタコってスーパーで売っている全く美味しくないものより安くて、そして美味しい。
タコブツが大好物の私としては本当に嬉しい。大きめのぶつ切りにして食べます。(笑)
ただ本当に美味しいかというと、いわゆる「冷凍の茹でダコ」でどうしても歯ざわりが悪いんですね。高野豆腐のパサパサ感は無いにしろ、いかにも冷凍という歯ごたえ。
もっとまともなタコが欲しいとなれば、彼らが常時ストックしているこの手のタコではなくて、「日本からの空輸」で注文します。当然、生の状態できますが価格は倍以上になる。でも満足感は倍以上でたまには良いと思うし、半生で茹でた美味しさなんてきっとマレーシアでは食べたことがないと思う人も多いんじゃなかろうか。
それでも大したことはないだろう、なんて思うグルメの人は「明石の真ダコ」を注文することも可能(違う業者)で、この手の輸入卸商とコンタクトを持つのは重要だと思います。望むなら「生きている鰻」も手に入ります。その他、活き締めの真鯛、ブリ、カンパチ、シマアジ、キンメ、キンキ、一本釣りの大型アジ、サバなんてのは定番で、私達が「ええ?そんな魚も扱っているの?」と思うくらい品種はたくさんあります。当然、本マグロの生もある。
そういうグルメ志向の人も、日本食材のコストを下げたい人でも使えるのが素晴らしいところじゃないでしょうか。ただし、輸入卸商って結構な数存在していて、各社特色もあるんですね。そういう意味でF社ってのは「良いもの、特殊なもの」に関しては弱い業者。でも定番の乾物、冷凍モノに関してはマレーシアで一番じゃないですかね。倉庫の中を見ると最初は驚くと思います。日本の醤油やお酒、カレーのルウも各種、ダンボールが大きな倉庫に山のように積み上げられていますから。
ただここに行くには予約は必要ではないものの、午前中に行くと顧客への配送で大忙しでたまに「お前、何しに来た?」みたいな目で見られることもあるかもしれない。午後1時から2時は昼休みで、私は常にこの後の時間に行くことにしています。これは他の日本人客もその辺はわかっているんでしょう。2時過ぎに行くと必ず日本人客と会いますから。
とにかく「商品リスト」を手に入れるのが先で、「日本からの空輸物」も別のリストになっていますからそれも手に入れるのが良いと思います。
私は調べ魔ですので、彼らの日本の取引先も調べました。(笑)
そしてその日本の会社が輸出用に作っているカタログも手に入れたのですが、総ページ数180ページの写真付きカタログでした。そしてF社に「あなたの会社の商品リストには乗っていない商品でも、この日本の輸出商が扱っているものなら入手できるのか?」と聞きましたところ、「基本的にはOK」との返事をもらいました。
そのカタログには「日本の地方の特産品」まで網羅されていて、欲しいと思えばなんでも手に入るような気さえしてきます。ワクワクしながらそのカタログを見て、何か注文してみようかと思ったのですが、よくよく考えてみると「そこまでするかぁ?」と思うようになる。(笑)
日本からの食材は高いですが、卸商から買うと、「自分で日本で安売りのを買ってEMSで送るよりは間違いなく安い」のね。つまり、下手をすると日本の小売店と同じ値段で買えるものもあるってこと。
それでもローカルの食材に比べれば高い。当たり前です。ましてや「生鮮品を空輸してもらう」なんてことをすればかなりの価格になる。
でも忘れてはならないのは、我々がジャパレスで食べている物の多くは、そうやって輸入されたものだってこと。
それらを卸価格で買えるって凄いことで、だからこそ、日頃の食費を抑えて我慢するのも、次に来る楽しさを思えば喜びとなる。そしてたまには奮発して\(^o^)/の喜びを味わう。
たまには奮発して高級和食店で・・・ではなくて、我が家はたまには奮発して高級和食店で出すのと同じものを安く家で好きなように食べるのが楽しい。(笑)
今までに「生うに」「冷凍うに」「生のナマコ」「生のタコ」「生の穴子」「特大甘エビ」「特大ボタンエビ」「カツオのタタキ」「本鮪の赤身・中トロ」「シメサバ」「いくら醤油漬け」「いくら塩漬け」「カニ味噌」「あんこうのキモ」などいろいろ買いましたが、殆どが「やった!!\(^o^)/」と思えるものばかり。中にはこりゃ失敗したと思う「チューブ入り明太子」「寿司用のエンガワ」とかもありましたが、概ね良好。
缶詰の(大好きな)「ナメコ」なんてのも大当たりでした。そして「大葉」「三つ葉」みたいなものはローカル物で安いし、スーパーで売っている「日本直送の野菜類」もここから買えば・・・、ま、面白いわけです。
そのうち、「活き締めシマアジ・ヒラメ」辺りを注文してみようかといろいろ作戦をねっています。
ここで売っている「冷凍の鮪の赤身」はインドネシア産のブルーフィン。つまり本マグロですので、スーパーで売っているマグロのブロックとは全く違うマグロ。そこそこ美味しい(キロ単価は130リンギ)。でもこれじゃぁ・・と思う人は「生の本マグロを空輸してもらう」ようにすればOK(でもキロ単価は400リンギ以上)。また空輸物の本マグロの柵の冷凍(赤身、中トロ、大トロ)もあって、生のマグロも腹側、背側とあるし、マグロのカマ、脳天、頬肉なんてのも手に入る。
ま、予算に合わせて、趣向に合わせて、その時の気分に合わせてよりどりみどり。ま、当たり前ですよね。輸入卸業者なんですからなんでも持ってる。
こういう輸入卸業社と同じ様に、「和牛の輸入業者」も何社かあるんですね。扱っている牛肉もいろいろ。そしてノンハラルの「松阪牛」なんてのも手に入る。そして和牛と言えば一般的にはキロ800リンギ以上なのが当たり前ですが、キロ単価が200リンギ台の和牛のA5の部位もあるんですね。前に書いたことがある「英語ではCap」と呼ばれる「リブロースのかぶり」は、焼き肉にしたら絶品ですが、それが200リンギ台で買える。巷の焼肉店ではこういう肉を「和牛のA5のカルビ(カルビの部位じゃない)」として恐ろしい値段をつける店があるのもわかってくる。(笑)
卸の世界って食品に限らず、面白いですね~~~~~~。