やっぱり「海外で住むには永住権が必要」とあらためて確信した

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私はいつも「海外で住むには永住権が必要」と書いています。そして「海外では【命の次に大事なのはビザ】」とも書いてきた。

それがこのザマで、新MM2Hが出てきて翻弄されるなんて想像もしていませんでした。

「更新時の更新は簡単」ということをなぜか信じ込んでいました。もう随分前のことですが、あるSNSで「MM2Hビザで永住が可能」と主張する人たちに対し、「それは出来ない」と書いて顰蹙を買ったのを思い出します。そんな私でも「更新は簡単」と信じ込んでいたのですから笑い話です。

ダボ一族は5人で4つのMM2Hビザを持ちマレーシアに滞在していますが、新条件で全て簡単に更新出来るかというと否で、サラワクMM2Hの取得を視野に入れないとなりません。それにしても4つのビザを更新(取得)しないとならないとなれば、どれかが引っかかる可能性も考えなくてはならず、その時には、ダボ一族のマレーシア滞在は終了となります。

これって非常によろしくない。

私達5人は、マレーシア以外に拠点を持っていません。日本には住むところももちろんないし、資産も収入源も全く無く、日本には全く関係ない外国人と同じ状態。

もしマレーシア滞在を終わらせることになると、また一から出直し。そして一番の問題は、ダボ一族が今までのように「一つの国で住む」のではなくて、かつてそうだったように「また世界に散らばる可能性がある」ということ。そしてそれは年齢から考えても「最後のお別れ」になるってこと。

本当にこんなことになるなんて全く想像もしていませんでした。

ま、人それぞれ事情も考え方も違うと思いますが、私の落胆は半端じゃありません。(読者からダボさんは新条件でも動じないんですね、なんてイヤミなコメントを貰いましたが)

マレーシアで永住権を取るのはほぼ不可能なのは最初からわかっていましたし、マレーシアは地理的にも歴史的にも「外国人を使うのがうまい国」なのも間違いがない。低賃金で3Kの仕事をする外国人労働者を大量に受け入れ、職能が高い外国人(&企業)も多く受け入れ発展をし、今後もそれを狙っている(たとえばKLCCで発展を続ける金融特区でシンガポールに追いつき、追い越そうと計画をねってる)。

それでいて「外国人を使って金儲けをしても、外国人の面倒を見なければならないようなことは避ける国」で「仕事が終われば絶対に帰ってね」という国で、どれほどマレーシアを愛し住み続けたいと願っても「永住権への道は針の穴と同じ」で取得はほぼ不可能。外国人の思いや都合は一切、関係ない国。なおかつ国内でも差別と言って良いようなマレー系マレーシア人を優遇するブミプトラ政策が存在する国。(レジデントパスというビザがあるけれど、永住権とは程遠い内容)

こんなことはすでにわかっていたのに、MM2Hさえあればどうにかなると考えていた私。甘かったです。

またMM2Hそのものも、「長期で住んでも良いよ」というだけのビザで、それ以外にMM2Herに出来ることは殆どない。もちろん就労も不可、何か起きても社会保障も関係なし、全ては自己責任。これって「観光ビザ」と同じで、違いは「長期である」ということだけ。

関係ないけれど、我らが日本は「移民大国になる」のを目指していて、「外国人いらっしゃ~~い」という移民政策。起業ビザの所得も簡単で、確か風俗の仕事を始めてもビザが出る(それは廃止になったと聞いたような気もする)。ラーメン屋でもオッケイ。そして真面目に働いていれば、永住許可、市民権(国籍)への道もオープンで短期間で所得が可能、私はこれほど外国人が住み着くのに簡単な国は他に知りません。

いやいや、そんなに簡単ではないとこのブログにコメントを頂いたこともあるのだけれど、その人は、「他国で永住権、市民権を取るのはどれだけ難しいか」を知らない人だった。

ま、どの国に住むにもやっぱり永住権って必要で、それがない限り、「自分の意志に反して海外に出ないとならないことは起きる」ってことですね。そんなの当たり前だろうと思う人もいると思うけれど、そういう国に「移民は集まらない」のね。というか「移民は成り立たない」。私達日本人が、もし日本で自由に働くことも許可されない、社会保障も全く無い、おまけに滞在許可は期限付きとしたらどうなるか考えればすぐわかること。

だから自国民とほぼ同等の権利がある永住権が無い限り、「いつか帰るのが前提」「ビザが切れれば追い出される」わけで、これは当たり前のこと。

ということは、やっぱり新MM2Hに文句を言うのは筋違いってことですね。(笑)

そんなことはわかっているんだけどさ~~~~~~~~~~~~

我が家に救いがあるとしたら、若い子供が帯同していないってことかな。子供に取っては「長く住んだ国を故郷と思う傾向がある」わけで、我が家の二人の子供達は二人共「ゴールドコーストが故郷」と言うし、「当たり前でしょ?」とも言う。そして「日本で住みたいとは全く思わない」と。

「海外は良いよ~」と子供を連れて出て、「お前が好きに住める国は日本しか無い」って子供にしてみれば「冗談でしょ?」となる。

だから住み着くことが出来ない国に長く住むということは、私は「難民と同じ」だと思うんですよ。「根無し草」と言っても良いかも知れない。

私達がゴールドコーストに永住しオーストラリアの土となるつもりで渡った時も「帰らなければならないことも起きるかも知れない」と私は思っていたわけで、だから子どもたちには「いつか日本に帰らなければならないかも知れないから、そのつもりで日本語もしっかり覚えて、日本の学校に遅れることがないように勉強もしろ」と言い続けていましたっけ。

でもそんなのは全く関係なくて、子供は環境に染まって育ち、そしていつの日かその地を故郷と思い、その地で生きて行こうとするのね。ま、当たり前って言えば当たり前。私が生まれ育った日本を故郷と思うのと全く同じ。

だからいつか我が家の子どもたちが歳をとった時に帰ろうと思うのはオーストラリア。次男坊はオーストラリアで地盤を築いているし。彼らは「日本で仕事をしようと思わない。住みたいとも思わない」とはっきり言う。

ところがオーストラリアに永住しオーストラリアの土になろうと思っていた私とヨメさんは「死ぬ時には日本で死にたい」と思うように変わってきた。というか、ヨメさんは「オーストラリアが良い」というのだけれど、そして私はどこで野たれ死んでも良いのだけれど、先に逝くであろう私はヨメさん一人オーストラリアに残しておくことは不可能。子どもたちは今の時代どの国へ動くかなんてまるでわからないし、そもそもオーストラリアは「子供が年寄りの面倒をみる」なんてことは全く無くて、我が子どもたちも全く想像さえしていないはず。親は親で、勝手に自分で生きて死んでいくのがお約束。

でもそれはそれで、それを決めるのは私達なのね。私達の意思で決められる。それが永住権であり、国籍(市民権)。

さぁて、これから我が家はどうやってマレーシアと付き合えば良いんだろうか。これからどうすればよいのだろうか。

「お前たちは根無し草だ!」とマレーシアに言われたような気がする今日このごろ・・・

オーストラリアか・・・・。でもそれはヨメさんには言うのはやめようと思う。「そうしよ、そうしよ」って盛り上がるのは間違いがないし。

マレーシアで死ぬ気でいる年老いた父は何を考えているのか。一緒に住む姉には「新MM2Hのことは黙っていよう」と話したのに、言ってしまったらしい。すると「更新の時まで生きていないよ」と笑っていたと。ま、そう思うしかないのはわかるけど・・。

父だけはこのまま更新できるようにあの手この手を使うしか無いかな。でも姉が更新できなかったなんてことになれば全てが終わる。当然、私達だけオーストラリアへ帰るわ、なんて言ったら大騒動になる。そして父も姉もオーストラリで住むことは不可能。ビザがない。

やっぱり「新MM2Hは廃案」「条件の見直し」となるのを願うしか無いか。あるいはタイのエリートビザみたいに5年~20年の「滞在許可を【買う】」タイプのスキームも作ってくれたら良いかも知れない。サラワクも「分前が欲しい」とするなら、それを新設するだけで良いんじゃないんですかね。州の収入に直結するんだから。半島のMM2H取得を難しくするなんてややこしいことをせずに、「買えるMM2Hビザ」を作るほうがよっぽど良いと思うんですけどねぇ。

彼らは「日本人にとっては実は【収入条件】が厳しい」という実情をしらないのかな?収入が少なくても金を持っている日本人ジジババが多いって日本人以外には考えられないことなのかもね。

「再考して欲しい」という嘆願はあちこちから出ているけれど、どうなりますか。でももう時間がない。10月からスタートするんじゃなかったっけ?新しく申請しようとしていた人たちは大変でしょうねぇ。はしごを外されたのと同じだから。(更新は1年の猶予があるらしいけど)

「サラワクが多くのMM2Hを受け入れたいという思惑が新MM2Hが出来た理由」だなんて信じがたいけれど、他に理由は全く想像さえ出来ない。新MM2Hは「誰にとっても、マレーシアにとってもメリットがない」と思うから。

やっぱり私達外国人ってマレーシアにとって【駒】でしかないんですねぇ。日本みたいに「あなた達を家族として受け入れます。日本に定住してください。日本人になってください」というお人好しとは違う。でも私は、「日本はマレーシアに見習うべき」と思っているのだから、身勝手は皆同じか。(笑)

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