市場の動き、世界の行く方向

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大きな流れとしてUSD/JPYとNikkei225CFDを例にあげますが、今のところは前にも書いたとおりチャート的には非常に素直な動きをしていますね。前に書いた下げ止まり、下げ一服するであろう場所でちゃんと反発している。

で、その反発は結構大きかったですが、逆張りはしない前提でいえば、ただ見ているだけ。

さて、問題はここから。順張りで言えば、次の陰転場所はショートということになりますが、日足で見る大きな動きはファンダメンタルズが大きく影響しますので、また市場心理が動きを決定するぐらいに思っていまして(だからチャートが機能する)、それを考えると、さてショートで良いのかどうか。

まず反発した場所はチャート的には節目であって、今の小さな上昇波は下げ波動の中の戻りと考えるべき(トレンド重視の私の見方ではそうなる)なのですが、それとも節目から上昇に転じた第一波なのか。どうもその可能性も結構あるような気がするんです。

アメリカのテーパリングが切っ掛けで新興国からお金が引き上げたというのは、なんていうのかなぁ、実際にテーパリングが大きな問題というより、市場に大きなニュースが欲しい投機筋のでっち上げというか騒ぎ過ぎというか、そんな気がします。世界規模の仕手株情報合戦みたいな。で、それに世界は乗せられて短期間に新興国の株、ファンド、通貨が売られた。これって投機屋から見ると、シメシメうまく行ったみたいな感じがしないでもない。実際に、各国はテーパリングに文句を言いながら、それなりに対応が始まって市場も戻してきた。また冷静になってきたのが今の状態だと思うんです。

でも先行きの不透明感はそのままで、アメリカの好景気(本当か?)だけに世界が頼っている姿に何とも言えない違和感を感じます。またそろそろアメリカのデフォルトの問題も出てくるはずですし、来週そうそう(現地時間11日)FRB新議長のイエレン氏が何を言うかでまた世界は動揺して大きく動きそう。で、まさにチャートもそろそろ転換点に来ているわけです。ここでトレンド通りにズバッと下げてくるのか、それとも今の小さな上昇波はトレンドとして育っていくのか。来週(今週か)、それが見れるはず。つまり、本来はここで陰転してくればショートですが、その陰転は見逃すべきだと思います。あるいはすぐ逃げられるようにして出るか。もちろん今じゃなくて陰転したらの話。

USD/JPY 日足

2014-02-09_10h59_50

Nikkei225CFD 日足

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しかし、この不透明感って嫌な感じですね。希望が見えない。ああ、ひとつ私が楽しみにしているのはFRB新体制ですが、副議長のフィッシャー氏ってかなりの大物らしいですね。もしかしたらFRBの存在、意向が今以上に世界に影響を持つかもしれない。でもねぇ、アメリカはアメリカのことだけしか考えないと考えるべきで、助けてくれるだろうみたいな期待は無しですね。今回のテーパリングも世界に「自立しろ」と言っているようにも感じます。で、それを騒ぎ立ててまたヨーロッパ危機の再来みたいにヘッジファンドは狙ったのだろうけれど、どうもそれも不発の感じがある。

日本もどうなると思います?私は相変わらず悲観的で、確かにデータ上は景気が良くなっているし、失業率も下がった。ただ給料が下がっているじゃないかという筋もありますが、これは非正規雇用者が増えたことによる平均値が下がっただけとのこと。ほんとですかね。また、輸出関連企業は利益をガンガン出していますが、さて今後シェアを伸ばせるのかはまた別問題。そして私が一番気になるのは日本の(政府じゃなくて)経常収支がマイナスに転じたままだというところ。日本はまだ大丈夫だというのはまさにこの経済収支の黒字に頼っていたはずで、これのマイナスが大きくなる方向にあるとすれば非常にうまくない。またアベノミクスも金融緩和と円安による資産バブルが起きているだけのような気がします。第三の矢がはっきり見えないまま、消費税増税となってどうなるんでしょう。春闘の行方も気になります。

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もっと大きな目で世界を見て思うことは、今の世界に技術的なイノベーションが起きていないのが一番の問題のような気がします。「世界を変えよう」という運動をしている「Thrive」ですが、彼らの主張の中に「人類の進歩は技術革新によるものであって政治は関係ない」みたいな内容がありました。これってそのとおりだと私は思うわけで、古くから言えば、アジアにおける水稲技術、ジャガイモの発見であり、また産業革命、電話、自動車、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、原子力、インターネットの普及、携帯電話など、時代を変える発見、発明が人類をそして経済を支えていたと思うんです。新しいものが出たからその需要を元に経済も発展した。でも今の時代、それがないのが何よりの問題だと思います。韓国が伸びてきましたが、韓国のGDPの内、サムソンが22%だったかな占めていて、つまりサムソンのギャラクシーという携帯電話、液晶テレビのみで韓国が支えられていると言っても過言じゃない。この2種の電化製品が売れなくなっただけで大変なことになる。でも、逆に、新しいものを創造できれば国も世界も伸びるんでしょう。それがない限り、生産設備が需要を超えるほどある今の世界で、どうやって既存の製品の売上を伸ばすことができるのか、そんなのは何かの切っ掛けがなくては起こりえないと私は思うわけです。それなのに、もっと安く生産できる国を探しまわるという、新たな需要を喚起できない対処療法しかできないのであれば、いつかそれは破綻しますよね。

どの国も金がない状態ですが、アメリカが原爆を開発したマンハッタン計画のように今の金額で言えば数兆円という開発費と何万、何十万という人を集中して、新たなもの、世界に存在しなかったものを作り出した。原爆が良いということじゃなくて、世の中に存在していないものを作り出すことなくして、人類の進歩、経済の拡張はあり得ないと思うんです。もし似たような資金と人材を投入したら、今の時代何が作れるのか。くだらないと思うかもしれませんが、電池、あるいは電気を貯めるなんらかの新方法を開発しただけで、世界は変わる。原発ではなくて核融合もそうでしょう。また日本で言えば(私の大好きな 笑)オーランチオキトリウム(藻から石油を作る)とかメタンハイドレートとか、大きな期待を持てるものも無くはない。こういう次世代を担うであろうものを選択し集中し開発して、それを世に出さない限り、日本も世界もどうにもならないと思うんですよ。でも調べてみると石油メージャーの妨害であるとか、政府内でも潰そうとする、あるいはやっているフリだけで止めておこうという強い勢力があると聞いています。代替エネルギー開発も同じ。利権とか目先の金にこだわってそこから抜け出られない限り、人類は終わると本当に思うんですよ。金融緩和だとか財政出動だとか、そういう目先のことで将来は明るくならない。そういう意味で第三の矢を期待しているんですが、無理そう。これは安倍政権の限界というより、人類の限界とさえ思うくらい。人間そのものが変わることができずに、小手先の政策でどうにかなると思うことそのものに問題がありそうです。

そういう意味で、もう技術的に飽和状態に世界はなっていると思うわけで、設備投資だとかコスト削減とか、あるいは減税とかやっても所詮対処療法から抜け出ることは不可能。癌があるのに、栄養補給の点滴だの痛み止めだの一生懸命やっているのと同じに思えてきます。これって単なる私の世界観の話じゃなくて、実際に投資を考える上で、昔のように物が足りない、売れる市場もある、夢のある新製品がどんどん出てくる、つまり、昔の需要と供給のバランスが今では違う形になっているわけで、昔と同じような考え方で投資はできないんじゃないかってことなんです。その代表がソニーだと私は思っていまして、あれはソニーだけの問題じゃなくて現代のすべての企業の問題に見えます。こんな世界で、どの会社が良いかとか、どの分野がよいのか、どの国が良いのか考えるとするならば、目先の動きを取る「投機」意外に生き残る道は無しと思います。では昔で言う投資が成り立つのはどういう分野かというと、それはベンチャー投資という世界に移行していると思うんです。さすが物づくりでは勝てない国になったアメリカやイギリスが金融で進んでいるのは当たり前で、またヘッジファンドの様に結局は彼らが相場を動かすようになっているし、今までの投資の概念は通用しないと思うわけです。

ここで嘆く必要はなくて、こういう時代になったからこそ、大=強という図式が崩れているはずで、偏った富は分散されるであろうと考えたほうが良いし、「大」から富を剥ぎとってやろうという意気込みで次世代を考える必要があると思うわけです。つまりヘッジファンドの動きを否定するのは「既存の大」に沿った考え方を我々「極小」も一緒になって騒ぐのと同じで、我々こそが「小ヘッジファンド」になって戦いを挑むべきだと思うわけです。言葉を変えれば秩序に変化が起きている、あるいはカオスの中でどう生きるのか、ここに焦点を当てないで古臭いセオリーを持ち出してきても全く意味がない。

ま、もともと中小企業のオヤジですからこういう発想になるのだと思いますが、こういう時代だからこそ中小が大と戦えるのは間違っていないと思います。ただこれはやっぱり弱小の生き残り作戦でしかなくて、日本としては王道を歩んでもらいたいなぁ。世界の金は短期で利を出す方向性がはっきりしていると私は思うわけで、グローバリズムというインチキ宗教を流行らせて新興国を食い散らす金融植民地主義に入ったと思っています。君たちのためだと言いつつ、自分の利益を出す方策を押し付ける。大国も余裕が無いという背景があるんでしょうが、私は日本はWinWinの関係をまじめに考える数少ない国だと信じています。だからこそ日本には勝って欲しいし、日本流のグローバリズムを進めてほしい。それが日本の戦後レジームからの脱却に繋がると思ってます。

またいつものごとく長文になりましたが、これは最近変えたPCの日本語入力システムのせいかもしれません。Windows付属のIMEからGoogleに変えましたが、これ本当に素晴らしいです。今日のこの日記も、がががが~~~と一気に打ち込めて全くストレスがありません。その代わり読む方はストレスが増えるのでしょうが。(笑)

皆さん、騙されたと思って一度Googleの日本語入力システムを使ってみてください。こういう変換ができます。WindowsのIMEよりはるかに賢いし、スムーズ。

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また、お時間がる方は、上に書いた「Trive」を紹介しますので見てください。現代の社会の見方に変化が起きると思います。内容はリベラルどころか理想主義の塊みたいな話ですが、つまりいつも私が書いている思想的なものと相反するところが多いのですが(特に安全保障の考え方が抜けている)、歩み寄れるところは多くあると感じます。

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