パブリカにある田丸屋ですが、ハンバーグとステーキの専門店。
私はハンバーグが大好物なので先日ランチでハンバーグを食べましたが、ま、どうってことのないものでした。ただし、夜のハンバーグはオーストラリア和牛100%だというので、一度はそれを食べてみようと思っていました。
ということでヨメさんと二人で行ってきました。実は他の店に行く予定だったのですが、その店のシェフがおやすみなので急遽予定変更。
7時半なのに、お客は我々だけ。
ハンバーグがステーキを頼むと「デザートが無料」、「ビールを一品頼むともう一本は無料」というキャンペーン中でした。
ということで、ビールは結局2本頼んで、ヨメさんが一本、私が3本。(笑)
とりあえず前菜とサラダを頼んだのですが、少し経ってから、「そのサラダは今日はありません」とのことなので変更。するとまた少し経って「その前菜は今日はありません」と言ってきた。
「じゃ、あるものを教えてくれますか?」と聞いたら、無いのはその2品だけとのこと。大当たり。こういう時にロトでも買うべきなんでしょうかね~~。(笑)
チキンなんとかサラダ。名前は忘れました。なんてことのないサラダですが美味しかった。
テリーヌ。これも美味しかったけれど時間とともにテリーヌが柔らかくなってかなりのデロデロ状態に。
私が頼んだのは「オーストラリア和牛100%のチーズ入りハンバーグ250グラム」ですが、見た感じは小さくて、え?これで250グラム?とびっくりしました。
これで250グラムってことはいつも家で食べるハンバーグは軽く400グラム超えってことか・・。(笑)
さてさてオーストラリア和牛100%のハンバーグは美味しかったのか。
これまた毎度のことで「期待の方が大きすぎ」ました。なんてことのないハンバーグ。でもねぇ、私たちはオーストラリアでオーストラリア牛、オーストラリア和牛をずーっと食べてきたわけですよ。和牛もピンからキリまであって、生産者によっても結構違うのね。またいつも書いているように「オイスターブレード」みたいな部位は味はまさに和牛で、価格はサーロインやリブアイの4分の1みたいな価格なんですわ。
だからそれで焼肉なりミンチを作ったりするんですが、当然それらは「和牛の味」がちゃんとするんですね。
でもこの和牛100%のハンバーグは・・・・。どうしてこうなっちゃうの?
きっと我々が知っているオーストラリア和牛とマレーシアに入っているそれとは随分違うのかもしれません。これはLot10のトラジでも感じたことだけれど、オーストラリア産和牛のトロカルビと呼ばれているものは、我々がオーストラリアでは食べたことがない和牛のレベルでした。当然、お話にならないという意味です。
きっとマレーシア、あるいは東南アジアでは「和牛」と名前がついただけで商売になるのかもしれないと思った。でもそれを和牛だと思って「日本人が」食べると、「オーストラリアの和牛ってたいしたことないね」ってなるんじゃないですかね。でもそれでも和牛である限りそれなりに商売になるんでしょう。
でもオーストラリアで食べる和牛は日本の和牛とは違うけれど、もっと美味しいものだってのはオーストラリアと関係が深かった私としてははっきり書いておかないとならないと思います。
私の中にも「和牛」とか「牛100%のハンバーグ」なんて文字を見ると期待してしまう「愚かさ」があるのははっきりしていて、でもそういうハンバーグを食べてみると、家でちゃんと愛情を込めて作った「普通のハンバーグ」の方が遥かに美味しいと思いました。
このハンバーグを食べていると、中からチーズがとろけ出てきました。ああ、チーズ入りを頼んだんだっけとその時に思い出しました。
きっとお店の責任者がどんなチーズを使うべきかそれなりに考えたのだろうと思いますが、私にとっては「こんな風味がないチーズなら無い方が良い」と思いました。あえて風味の弱いチーズを使っているんだろうと思うしか無いですが・・。
ヨメさんが頼んだのは「オーストラリア牛のテンダーロイン」。和牛ではありません。そしてなぜかいつもヨメさんはミディアムレアを頼むのに、今日はミディアム。
結局、私が最初の味見の一口と、ヨメさんが「もういらない」と言って半分ぐらい残したものを食べることになりました。
そもそも無印のオーストラリア牛がどういう肉かヨメさんもわかっているのに、そしてなおかつ柔らかいだけで味もたいしたことのないテンダロイン。そしてそして、やめればよいのにミディアムなんですから。
ヨメさんも久しぶりにオーストラリアに良くあるステーキハウスのステーキを思い出したんじゃないですかね。(笑)
それを選んだヨメさんが悪いと思いました。自業自得。でもかなりがっかりした様子で、私のハンバーグの味見もしようとしない。
無料のデザートを食べながら、「またここに来たい?」とヨメさんに聞いたところ、「もう十分」だとの答え。
私達が食にうるさいってことじゃなくて、このレベルのハンバーグ、ステーキならどこにでもあるんじゃないですかね。家で食べてももう少し気が利いたものが作れるし・・。
お会計は200リンギ弱。きっとこの値段では文句を言ってはいけないってことなんだろうと思うけれど、でも200リンギあればもっと美味しいハンバーグ、オーストラリア産和牛のステーキを家で食べられる。
こういう店って、家で全く料理をしない人が来る店なのかな?
いやいや、7時半にもなってお客が我々だけってのが、何よりもこの店を表しているってことでしょうか。
和牛100%のハンバーグという甘い誘いに乗った私がバカだっただけか・・・・・。
そういえばこの店はかつて「樹音」というそこそこ評判の良いお店があった場所。多くの方は樹音に起きた不幸をご存知だと思いますが、その後に入った田丸屋は一体何を考えているのかってのを「店の玄関」を見ると思うんですよ。
ドアの横の壁に「TAMARUYA」ってロゴが描かれていますが、そのバックに「樹音」という字が透けて見えるんですわ。ペンキを塗ってそれを消してその上に描いたんでしょうが・・・。
田丸屋って本当に面白い会社だと私は思っていて、スリアKLCCの伊勢丹では焼き鳥を売り、Lot10では肉類を売り、そしてパブリカではハンバーグとステーキの店を開いている。でも田丸屋って日本では「山葵」を扱う店の様子。
食品関係でそこにチャンスがあればいろいろチャレンジして広くやっていこうという会社なんでしょうが、この小奇麗に見えるパブリカの店も変にコスト削減が見えるのは前に書いた通り。そしてこの「樹音という文字が透けて見える」玄関ですわ。
マレーシアってきっと多くのチャンスもあって面白い市場なんだろうと思いますが、なんだかなぁ・・・、私にはプロ意識が見えてこない。
ここはマレーシアだからこれで十分だってか?
ま、頑張ってください。