「海外で老後を・・」の過去にあったブーム&「引きこもりをする為」にMM2Hを取ってマレーシアに来るという選択

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MM2Hを取ってマレーシアで住もうという日本人はかなり減っていて、一時のフィーバーは消えた。では他国が代わりに台頭してきたかというとそうでもなさそう。

やっぱりこういうのって流行り廃りがあるんですね~。

私は若い頃から「海外に出よう」と思っていましたから、そのへんの動きは昔からみているわけですが、1980年代もすごかったんですね。この時は政府機関が「海外に出て老後を過ごそう」と後押しをしていて、それこそ昔のハワイやブラジルに渡る移民を奨励していたのと同じような感じを受けました。

シルバーコロンビア計画ってのがあったのをご存知ですか?

これは通産省が主体となって「ジジババを海外に出そう」とした計画なんですね。これが凄かったのは、近年の「老後は海外で」みたいな個人個人の動きだけではなくて、「老人を受け入れてくれる国々には日本政府が援助をする」という内容ですから各国がそれに賛同して、手を挙げた。詳しくは覚えていませんが、スペイン、ポルトガル、アルゼンチンとか。

オーストラリアに関してはかなり大きな話になっていて、オーストラリアに日本政府と日本企業群が協力して「都市を作る」なんて話でした。その都市は日本の筑波とかアメリカのシリコンバレーをイメージしていたようで、大学や研究所、そして病院などを作り、ハイテク企業も誘致すると。当然、居住区には多くの一軒家やコンドを建てる計画もあった。そしてですね、おまけとして「老人が住める環境も作る」と(これが主目的 笑)。もちろん日本食料品を扱うスーパーとか日本料理店も多く誘致し、「老人ホーム」も計画に入っていたはず。

これをどこに作るのかで結構揉めて、当初はブリスベンとゴールドコーストの中間辺りという噂が流れていました。ゴールドコーストの周辺には広大な湿地、平原など土地はいくらでもありますし、場所的にもブリスベンというオーストラリア第三の都市と南半球最大のリゾートであるゴールドコーストの中間というのは多くの人をその気にさせたんですね。

実は私もこれには期待していて、こういう「日本をそのまま持ってきたような都市」ができれば、老後も問題なく過ごせると思っていました。

ところが日本のバブルも弾け、景気も陰りが見えてきて段々とその話も聞こえてこなくなりました。結局は候補地は「アデレード近郊」と決まったようですが、実際にその都市計画そのものは頓挫したはず。通産省内にあったシルバーコロンビア計画を推進した部署も解散し、その流れが後の「ロングステイ財団」となったと聞いています。

そんな大きな話があったのか?って思うでしょうが、時代はバブルでしたからゴールドコーストのコンドやホテルの多くは日本企業の所有でしたし、とんでもない広さのリゾートを日本企業が開発したり、あの勢いが止まらなければ、一つの都市を作ってしまうなんてことも夢物語ではなかったのかもしれない。

この日本の計画に賛同した国々があったものの、日本が一番目を付けていたのはオーストラリアとカナダの様で、またアメリカにも何らかの協力を得られると考えていたんじゃないですかね。この辺が一番の人気地でしたから。

ところがそれらの国々は協力するどころか、「日本はとうとう面倒を見れなくなった年寄りを輸出するのか」と非難轟々だったらしい。輸出も好調で貿易摩擦もあり、輸入や海外投資が奨励されていたJapan as Number Oneと言われていた時代の話です。

これは結果的に失敗したわけですが、その頃にシルバーコロンビア計画に夢を抱いた老人たちは決して少なくなくて、結構、海外に出たんですね。オーストラリアも1980年代後半にごっそり日本人が渡ったわけです。我が家が渡ったのは1991年ですが、その頃にはもうシルバーコロンビア計画は話題には殆ど出ませんでした。でもスペインやポルトガルにも渡った人たちは結構いたんですね。ビザもそれなりのものをその国々は用意してくれましたから。

まぁよくぞそこまで国もやる気を出したなと思うのですが、それの失敗の影響、反省もあるんでしょうが、「今の時代に合ったシルバーコロンビア計画」を再びやって欲しいと思います。

日本は老人が増えすぎて困るのはわかりきっていますし、他国が受け入れてくれるなら積極的に出そうという計画があっても良さそうなもの。フィリピンでもインドネシアでも「日本人村」を作るのが難しいとは思えないし、またマレーシアやタイみたいな国なら、「老人ホーム」のような最後の砦だけでも日本政府がバックアップしてくれればかなりの数のジジババが海外に出られるはず。そしてそこの安い労働力や物価の恩恵をうけることが出来るんじゃないですかね。

でもま、クアラルンプールに出来た通商産業省の肝いりの「LOT10の伊勢丹」を見ればわかるように(クールジャパン政策の一環)、そして日本国内でもお上が手を出すとろくなことがないのを私たちは経験してきたわけで、きっと「コンセプト」と「箱物」だけはそこそこ良いのを作ってもオペレーションは全く駄目。採算は合わないなんてのが当たり前になって、結局は関わった人たちが苦労するなんてことが起きるのかもね。

また老人を海外に送り出すなんてのは1980年代の金持ち日本が考えることであって、もし今の日本がそれをやったら「内需が減る」「税収も減る」「仕事も減る」ってことになって良いことではないのかもね。

私が気になるのはこのシルバーコロンビア計画でも考えられていた「最後をどこで過ごすか」ってことなんですよ。

「元気な内に海外で」ってのは問題なんか無いって言っていいくらいだと私は思っていて、「いつか日本に帰る」のなら好きにできる。

結局、今の「ロングステイ」ってのはそれが前提になっていて、マレーシアで最後を迎えるとか永住するとか言う人はそれなりにいますが(我が両親もそう)、それって本来は無理なんですよね。そもそもマレーシアは永住権を出さないし、MM2Hは長期観光ビザみたいなもんで永住権とは全く違うしろもの。ただし、10年毎に(多分問題なく)更新が出来るというだけのことであって、死ぬまで住み続けることは不可能ではないってことだけだと思うんです。

最後はピンピンコロリが理想ですが、寝たきりになったり、ボケて徘徊したりする時が必ず来ると考えるべきだし、その時の身の回りの世話はもちろん、「お金がないと何も出来ない」わけで、それの管理はどうするのか。また「金の切れ目は縁の切れ目」であって、貯蓄は使い果たし、マレーシアリンギット高やマレーシアの物価が高くなるようなことがあったらどうするのか。

口を開けてボーッと天井を見る生活をしている時に「ここから出ていってください」なんてことが起きる可能性ってなくはないし、動けなくなって頭もパーになった自分が強制送還のように日本に送られたらどうなるのか。

ビジネスビザで頑張る人たちも同じで、仕事が傾いたり重い病気にでもなったら国外に出なければならない。

海外で生活するってことはこの問題から絶対に逃れられないわけで、その解決策がない限り「ある程度の時期に日本に帰って最後の準備をする」のが当たり前になるんじゃないですかね。

もし日本に帰りたくないとするなら、オーストラリアやカナダの様な社会保障先進国の永住権を取って渡るしか無い。

こういうことは考えないようにして、楽しめる間は楽しもうという考え方も良いと思うんですよ。人生って所詮思うようにはならないものだと諦めるのが上手い人は、この辺の考え方も臨機応変で、美味しいところ取りを考えるんでしょう。

ま、私は違う考え方を持っていますが、それを書いてもしょうがないので今日はやめます。

楽しめる間だけでも楽しもうというのはアリですが、フト最近思うことは「何もしたくない人でもマレーシアに来るってのもアリ」ってことなんですよ。

なんだか人生って目標とか趣味を持たないとならない、なんて考え方は私は日本人的だと思っていて、特に今の時代のジジババ世代にはそれが多いハズ。

本当にやりたいことがあるのなら当然それを追い求めるのが一番ですが、「何かしないとならない」という強迫観念を持ったら駄目だと思うんですわ。

何もしたくないと思うならなにもしないのが一番ですよね。

そしてそういう人でも「マレーシアは住みやすい」のではないかと私は思うのです。

海外に出ようとする人の多くに「日本的な面倒な人付き合いをしたくない」という理由があります。ゴールドコーストではそれをよく聞いたのですが、マレーシアではまるで聞いたことが無いどころか、「人付き合いが楽しい」という人が多い。

これって良いことでもあるけれど、大きな危険をはらんでいるのは前に随分書きましたが、海外生活をやめて帰る理由に「人間関係」ってのも実は多いのね。(私がマレーシアに来る前なのに、全く会ったこともない人から「ダボ排斥運動」を起こされたこともありました)

日本人同士だから仲良くしましょうよ、助け合いましょうよってほぼ全員が同じことを言いますが、実はこれには闇の部分があるのは間違いがないのね。

下手なグループに入ったら「親分」「女帝」の言うことを聞かないとならないし、そういう人がいなくても「多数決」で多くが決まっていく。そして特定の人の「排除」もそれで決まるのね。また噂の広まる速さは何よりも早いと言っていいくらいで、あることないこと言われてみたり、聞かされたり、そんなことが日常茶飯事。

うちのグループはそんなことはないなぁ、なんてのは非常に稀で、逆に「噂好き」の人を排除するとか結局同じことをしているケースもある。要は「似たものが集まらないとうまくいかない」のは日本人特有の特徴じゃないですかね。

ま、そんなのは日本に居ようとどこに居ようと同じですが、海外在住者って付き合いの範囲が狭い人も多く、どうしても「心のなかに不安がある」から「うまく皆に取り入ろう」という気持ちが芽生えるのとともに「危険を排除したい」という思いが強いから排他的になったりするのが、世界共通の日本人村で起きていることじゃないですかね。

だから「日本人とは付き合わない」という選択をする人も少なくなくて、意外や意外、駐在組にもそういう人が多い。

でもそれも一つの生き方で良いと思う私。

趣味もない、やりたいこともない、人付き合いは下手。そんな自分がマレーシアに行っても大丈夫なのか。そんなことが古くからの読者とのメールのやり取りで書かれていましたので今日はこんな日記を書くことにしました。

ダイジョブ!!

と私は言いたい。

一人で、あるいは夫婦で誰とも付き合わないで引きこもりみたいな生活をしているのは我が家も似たようなもんですが、好きなことをするのが一番じゃないですかね。そして「何もしない」という選択もありじゃないんでしょうか。

フト、若い頃にアメリカはシアトルの親戚の家で1ヶ月近くお世話になったことを思い出しました。その時の私ってまるで積極性がなくて、一人で出かけるなんてことはほとんどなくて、毎日、家でボーッとテレビをみているだけの日も多かったんです。そうしたら叔母に言われたんですわ。「何もしないでボーッとしていたら来た意味がないんじゃないの?」って。

私はその時、え?って思ったんですよ。確かに家から一歩も出ずにテレビを見るだけの生活だとしても、英語のテレビをみていると「俺は今アメリカにいるんだ」って感じたし、家そのものも窓から見える風景も「全く自分が知らない異国」なのね。深呼吸をしても住み慣れた東京の空気とは違うし、ぼーっとしているように見えても、私は「アメリアのシアトル生活を満喫していた」んですよ。

当然、誘われて外に出れば「異国そのもの」ですし、ちょっくら小さなボートで釣りに行けば大きなキングサーモンが釣れちゃったり、まさにテレビで見たことしかない外国がそこにあったのね。

日本人って旅行に行くと観光場所は全部見ないと気がすまないし、朝から晩までスケジュールを組んで動き回るのが好きだけれど、「毎日プールサイドで昼寝するだけ」という旅行だって、あるいはそんな海外生活だって良いんじゃない?

無理にあれもしなくちゃ、これもしなくちゃとか、日本人の村社会に入らないと駄目じゃないかとか、そんなことは一切考える必要はないし、そうしたいと思ったらそうすればよいだけで、「自分を追い込む」のは絶対に避けるべきだと思います。

ただし、何かあった時、どうしたら良いのかわからない時って必ずありますから、そういう時に頼れる人、グループとつながりを持つのは必要だと思います。

私の一番のオススメは「セカンドホームクラブ 泉SNS」です。

ここを知らない人はいないと思いますし、まぁ過去にいろいろありましたから噂もいろいろ聞いていることと思いますが、私がここをオススメするのは「自由でいられる」ってことなんですよ。そしてここから「他人や他のグループの嫌な話は発信されない」ってこと。そもそも誰がどうじゃとか、あのグループはやめたほうが良いとか、そういうことを言う人のほうが私には危ない人に見えるんですよ。

ここに登録している人は延べで2000人を超えて、色々な考え方を持った人が集まっているのね。だから「多様な価値観がある」と言っても良い。そして「ボランティアグループ」が嘘みたいに充実していて、なんでも助けてくれるし相談にも乗ってくれるのね。

ここに相談して解決しないことがあるとしたら、他の誰に相談しても無理だと私は思うくらい。

だから登録ぐらいはしておくってのは良いと思います。登録には実名と写真が必要ですが(無料)、登録したら何かをしろとか、イベント時に手伝えとか、たまには集まりに出てこいとか、挨拶ぐらいはしろとか、そういうことが一切ない場所。でも人数が多いから中には変わった人もいるだろうけれど(私もその一人)、そんなのは無視してしまっても全く問題なし。

皆さんご存知の「ご褒美人生マレーシア」というブログはこのグループが運営しています。入会に関することとか、何をしている会かとか、このブログに飛べばわかるはず。

泉SNSの有志が運営している「ご褒美人生マレーシア」というブログ

もし真夜中に何か困ったことがあったとしても、ここのボランティアグループに連絡すれば、必ず有志が集まって問題を解決してくれるはず。私はこれほど他人のために一生懸命になる人達を他に知りません。当然、見返りを求められるなんてことは絶対に無くて、ただし、皆さんボランティアですから経費ぐらいは頼んだ方が出さないとなりませんね。そして基本的には「相互扶助」「弱者救済」の理念がありますから、観光客がガイドを頼むようなつもりでボランティアの方々と接してはならないのは当たり前のこと。

いつか私も恩返しをしなくては・・・と思っているんですが・・・。

ああ、前にこのボランティアの方々にお世話になったことがあったのですが、その時のことを書いたブログがこれです。

「ボランティアの内容が凄い」(ここをクリック)

 
 
 

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