久しぶりに悲しい和食を食べた。「Hana@IPC」

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久しぶりにThe Curveへ行く用事があって、我が一族とランチを食べようと待ち合わせ。

IPCに新しい和食の店が出来たからそこへ行ってみようというではないですか。

IPCはハービーノーマンやACE、IKEAに行ったついでに結構行くのですが、新しい和食店なんてあったかなぁ・・・。

一応あることはあるけれど、あそこは・・・。

まさかと思ったらその新しい和食店とは私が知ってる店でした。

ダボ 「やめたほうが・・・・」

姉 「食べてみないとわからないんじゃない?」

ダボ 「そりゃそうだけど・・・」

ということで5人で入店。昼時で結構客が入っているのでもしかしたら・・なんて甘い期待を抱いてしまいました。

初めてのこともあって、いろいろ頼んでみました。

でも「刺身類」だけはやめたほうが良いだろうと皆で決めて、天ぷらじゃの太巻き(生モノが入ってる 笑)、この店のイチオシの「縁側」の握り(これも生モノ 笑)、とかまぁいろいろ頼みました。

私が頼んだのは「親子重」で親子丼がお重に入っているだけのものですが、これって駄目な和食店でも結構食べられるのね。だからハズレても大したハズレではないと思ったわけです。

来たのがこれ。

なんだか日本人なら誰でも知っている親子じゃない。卵がないんじゃね?

メニューを見てみると、ちゃんと鶏と卵と書いてある。

卵がどこかに隠れているんじゃないかと探してみました。(笑)

ないない。どこにもない。

ウェイターを呼んで、「これって親子重じゃないと思うよ。シェフが卵を入れ忘れている」と伝えたところ、「作り直します」と。

しかしこういう間違いってのも面白いですよね。鍋に玉ねぎを入れて鶏肉も入れて、そして卵を入れ忘れるなんて・・・。想像しただけでも笑ってしまう。

そうしたら「すぐに」来たのがこれ。

ま、たしかに卵は入っているけれど、これって作り直してないね。適当に鶏肉を拾って鍋に入れ、そこに卵をいれただけ。見た目も最悪。

ちゃんと作り直さずに足したから、つゆだくなんてもんじゃない。お重の底は汁でジャブジャブ。

でもま、食べないとか残すのは嫌いだから食べたんですが。

姉 「美味しい?」

ダボ 「わからない」

姉 「え?どうして?」

ダボ 「この親子重のことは全く考えずに、他のことを一生懸命考えながら食べているから」

一同 「(爆笑)」

美味しいかな?なんて考えるのも嫌で、とにかく目の前にあるものを食べてしまおうと思ったわけです。

他の料理もなんだか似たような感じで、みんな静かに食べていたし、目の前の料理の話題には一切誰も触れない。

パパっと食べてすぐにお会計。

姉 「もう二度とこの店には来ない」

ダボ 「(だからやめようって言ったのに)」

でもこの店にはお客がかなり入っていました。見渡してみると日本人らしき客はおらず、皆ローカル。

この店って台湾で始まった店らしく、それが海外展開してマレーシアに上陸した店。メニューを見ると刺身の盛り合わせもあるし、ちょっと居酒屋風の和食店。でも日本人、日本企業は全く関わっていないのはわかる。

こういうのを和食と言われると悲しくなるわけですが、でもそれって日本国内の「洋食」「中華」「その他の国の料理」も似たようなもんで、高級店は別にしてターゲットはローカルであってその国の料理を良く知っている客じゃないわけだから、「ローカルが美味しいと思えばそれでOK」だし、あえてローカルに合うように変えているのが普通なんですね。

だから我々日本人が「これは和食じゃない」なんて言うのは的外れで、店に「日本人が喜ぶように作っているわけじゃない」なんて言われてもしょうがない。

でもこういう和食店が増えるってやっぱり日本人としては悲しいですね。

しょうがないんじゃない?なんて言いたくなるけれど、フト頭に浮かぶのは「楽膳」「寿司ざんまい」「蔵」「北海道市場」など、店舗はたくさんあるけれどそれぞれの店舗には全く日本人スタッフがいなくなってしまったグループ企業(日本人はいることはいるらしい)はそこそこの和食を出すじゃないですか。たとえ味付けはローカル向きであったり、醤油が甘かったりしてもです。

でもそれもその企業が何を目指しているかの違いでしかなくて、日本人がどうこういうことじゃないんでしょう。

また経営者が日本人で、和食をきっちり理解しているシェフがいようと、「ローカルに合わす」のが基本中の基本だから、我々が彼らに本物の和食を求めてはいけないんだろうと思ったり。ま、これはゴールドコースト、いや世界中同じで、まやかしものだろうとなんだろうとローカルに受け入れられればそれで良いんですね。

逆に、「ここには本物が少ないから、本物を出せば流行るだろう」なんて日本から視察に来た多くの経営者は思うようで、自信満々で和食店を出したら数ヶ月で撤退、なんてのが普通なのね。

日本人客は味やサービス、そして価格にうるさいわりにはしょっちゅう来るわけでもなくて、日本人相手にしたら店はすぐ潰れるのが世界中で起きている現実なんでしょう。

ただ、駐在組が多い都市は話は別なのね。駐在組だけを対象にしてもやっていけたり、そういう都市のローカルって結構和食を知っているから。

でもマレーシアは・・・、難しいんだろうなぁ。

ただ一つ言えることは、なんちゃって和食店でも増えているのは間違いがなくて、ローカルがそれを評価できるのかできないのかは別にして「日本食って良いね」という広まりは良いことなのかもしれないと思ったり。かつては高級料理だった和食が、たとえそれが和食もどきだとしても今ではどこでもだれでも簡単に安く食べられるんですから。

ちょっと気になったのは、今までずーっと気に入っていたSS15の和食店が最近全くだめになってきたこと。だめってのは我々日本人の感覚としてだめであって、店の客の大半はローカルだし、ローカルにはわからないであろうコダワリは捨てた感じがするんですよ。この10年近く、かつては「蔵」「稔」そして今のSS15の店に日本人シェフが移動する度に追っかけをしてきた我が家ですが、それももう終わりになるのかな、なんて思ったり。我々の好みをちゃんとわかっていて良いところを選んで出してくれる店だったのに・・・。

残念だ~~~~~~~~~。

今後は和食店のレベルが一つ上のところに行くようにしないと駄目そう。参った・・・。

 
 
 

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