どうにもスシローが気になって仕方がありません。
私としては「期待外れ」だったことは前に書きましたが(これ)、どうにも納得がいかないのね。こうも簡単に「期待外れだ」と決めつけて良いようにも思えないし、「良いところもあるはず」と思うし、それを確かめたかったのね。
ところがそれを息子に言ったら「やめようよ。意味がない。スシローに行くくらいなら毎日家で即席ラーメンを一週間食べて、鮨家(プラザモントキアラ、パブリカ)に行ったほうが良い」とまでいう。なんだか私が感じたガッカリ感より息子のそれのほうが大きかった様子。
じゃぁ一人でスシローに行こうかとも思うのだけれど、スリアKLCCって我が家(モントキアラ)からは「遠い」というイメージだし、あの近辺の「車の渋滞」を考えると意気消沈するのは確か。またわざわざKLの中心地に行くのなら、「他に行きたい店はゴマンとある」わけで、あえてスシローに行くということでは盛り上がらないのは間違いがない。
でもま、そのうち一人で行ってみますかね。
ああ、知らないうちに閉店していたドンキの「鮮選寿司」ですが、お寿司自体の販売をドンキが止めたわけではないので、「ドンキのお寿司をデリバリで取って、この前のスシローと比べてみよう」ということに関しては息子も「うんうん、やってみよう」と大賛成。
そして話は「バンサショッピングセンターの和食店である【厨(くりや)】に行こうと話になった。
厨(くりや)は私もかなり好きなお店で、厨(くりや)の「マグロ丼」はマレーシアで一番美味しいと思っていたのだけれど、次男坊がシドニーから家族で遊びに来た時に厨(くりや)に行ったときは正月の時期だったせいか、「いつもとまるで違う内容」だったことはそれもブログに書きました(ここ)。
厨(くりや)の海鮮ものが美味しくないなんてことは絶対にないと信じていた我が家は本当に驚いたのですが、「いつも安定した美味しさを維持する」のは非常に難しいことはわかっていますし、特に海鮮系は1日2日売れ残っただけで味は変わってしまうから、今回、「確かめに行こう」という意味もあったのね。
で、厨(くりや)に到着。
厨(くりや)って高級店ではないのに、いつも小綺麗にしているのも私が好きなところ。
とりあえず確認のために板場の真ん中にいるヘッドシェフである中川さんに挨拶をして「今日のマグロはどうですか?」と聞いたところ、「昨日入ったばかりで赤身も中トロもばっちりです」という答え。
ということで私はマレーシアで一番美味しいと思っている「マグロ丼」を頼みました。実はこのマグロ丼ってメニューにないのね。で、赤身ですか中トロですか?と聞かれたので迷わず「赤身で」と答えました。
ワクワクしながら私が待っていたのは、今までも何度と無く食べた「マグロ丼」。これが来るのを期待していました。
ところが来たのはこれ。全然、違うし、これは前回、次男坊たちと食べて驚いたのと同じ「マグロ丼」。切り身じゃなくて【漬け】です。そして以前には「大きな海苔がついているなんてこともなかった」のね。それは上の写真の通り。「器」の違いにも注目。「高級店と大衆店の違い」とも言える。
あじゃ~~~~~ (┰_┰)、と思いました。でもこれ自体は「漬けの本鮪の赤身としては美味しい」けれど、よく見ると「赤身は赤身でも部位が違う」のはマグロ好きならわかるはず。上のマグロ丼は多分「天身」と呼ばれる赤身でも一番筋がなくて美味しい部位。
私としては、「そうかぁ、厨(くりや)も方針を変えたのか」と納得しながら食べたわけです。これが美味しくないなんてことは全く無くて美味しいのだけれど、私が求めているのはこれじゃないのね。あえて言うなら、この程度の美味しさなら「家でインド鮪を使って作るマグロ丼」と美味しさにおいて大差はないのね。
下の画像は家で作るマグロ丼。海苔と大葉はマグロの下にたっぷり敷いてあります(見た目重視ではない)。マグロの量も2倍以上で、コスト的には激安。マグロは本マグロ(クロマグロ)ではなくて、インドマグロですが、私はクロマグロとインドマグロの違いを正確に言い当てるほどの「スキル」も「ベロ」も持っていない。(笑)
半分ぐらい食べたときでしょうか。ヘッドシェフの中川さんの奥様(しほさん)はフロアにいますので、やっぱりちょっと言ったんですよ。「いつもと違う」と。
ところがよくよく聞いてみると、メニューにない「マグロ丼」ですが、「切り身と漬けがある」とのこと。で、これは当然漬けなわけですが、その時、私はスマホで前から食べていた「マグロ丼の写真」を見つけて見せたのね。その写真は上に上げたマグロ丼の写真。
そうしたら彼女は「ああ、切り身ですね?」という。なるほど、私はマグロ丼と言えば切り身だと思っていたのが漬けもあるということ。でもそれは注文時には聞いていない。
「あああ、そういうことなんですか」と納得した私が言った時、彼女は「申し訳ありません。取り替えます」と言い出した。やっぱりこういうところも厨(くりや)の良いところですが、半分は食べてしまった私が「はい、お願いします」なんて言えるわけもなく、丁重にお礼を言って断りました。(心のなかでは違うことを思ったにしてもです 笑)
その他、なんだかんだ頼みましたが、全て美味しかった。
息子たちは「海鮮バラチラシ丼」で、その他のおつまみ系もいろいろ頼みました。
そしてシメはこれ。厨(くりや)で手打ちしている日本そば。
やっぱり全体としての満足度は非常に高いし、お腹いっぱいになりました。
そして細かい話になりますが、会計は3人でRM440ぐらい(約15000円)。お酒は飲んでいません。
思い出すスシローですが、かなりの量を食べましたが、二人でRM414.58。(約14000円)で、一人頭では厨(くりや)のほうが安いし、満足度は遥かに高い。
そんな話を息子とも話したのですが、「満足とは決して量じゃない」ってことでした。
実は厨(くりや)の海産物はそれなりの価格がするわけで、例えばマグロを食べたいだけ食べたら目の玉は飛び出ますし(笑)、今回の「マグロ丼」はメニューにはないですが、聞いたところ78リンギだとのこと。これに税金サービス料が付くと90リンギ程度で約3000円ちょっと。でも寿司のセットにしても特別に高いってほどでもないし、ランチセットもリーズナブルだと思う。ちょっとした「一品料理」は20リンギット台が非常に多く、決して「高い」というイメージはない。
また私の大好物である「チキンカツ丼」は、もしかしたら「楽膳」「すしざんまい」より安いか同じ程度だと思う。でも【美味しさは厨(くりや)の圧勝】だと思う。とくに「すしざんまい」のコロナ禍後の「凋落ぶり」は凄くて、手抜きというか作りが非常に雑になったし、楽膳のチキンカツ丼も「事前に揚げておいたカツを使う(スタッフに確認済み)」で、「カツが冷たいこともあった」という変貌ぶり。
私達が店に入ったのはウィークデイの12時で、広い店舗の中に他のお客は1組しかおらず、「あら~~、暇なんだ」と思いましたが、そもそもマレーシアの昼食は遅いわけで、私達が店を出た1時過ぎには大きな店が、奥の個室も含めて満席。こういう店ってバンサショッピングセンターの他の店と比べると段違いで、私達が帰る時間帯でも「他の店は客がまばら」な状態でした。
やっぱり厨(くりや)は私は良いと思う。
マグロ丼の失敗は「注文の仕方の行き違いが原因」と思うべきで、決して厨(くりや)が悪いわけではないのがわかった。
さてさて、次に行ったときにはこれを間違いなく食べようと思う。でも「その日のオススメ」は絶対にチェックをしようと思う。
中川さんも非常に真面目なシェフで、私が以前、「マグロの赤身丼」を注文しようとした時に、「今日は冷凍してしまったものしかないからオススメしません」と断ったような人(実は赤身は冷凍と冷蔵の違いがはっきり出る)。これが他の店なら「ラッキー、やっと在庫が売れる」と思うのが普通じゃなかろうか。でもそこのところは「客が美味しいと思ったら美味しいとお礼を言い、イマイチのときにはそれなりに通じるような言い方をする」のが大事なんだろうと思う。「反応がない客は本当に困る」のは私の実家も飲食店だったからよく分かる。また、「あの客は何を出しても美味しいという」とか「何を出しても無反応」だとどうなるのかは自ずと知れていると思う。
また「ウンチクをいう客」には「店側もその客が本当にわかっているか試す」のも良くあることで、だからウンチクをいうなってことじゃなくて、ウンチクもほどほどにしてお互い試される関係になると、次に「信頼関係が生まれる」のは間違いがないと思うのね。本来それはおかしなことかもしれないけれど、「海産物」というその日によって変わる、仕入れによっても違う、同じ魚でも部位が違うと美味しさも違うわけで、「店も客を見ながら出すのは間違いがない」と私は思う。でもそういう人間関係ができると「何も言わなくても好きなものが黙っているのにサッと出てくる」ようにもなるし、それが「常連になる面白さ」だと私は思っています。でもマレーシアではそこまでの関係になったお店はない。ゴールドコースト時代にはあったんですけどね~。それがちょっと残念。
さてさて、次回、どんなマグロ丼を食べられるのか。楽しみ、楽しみ。
厨(くりや)@バンサショッピングセンターは超オススメしたい。「高いものは高い店」でしゃぶしゃぶも良い価格がしますが、私達としては「こんな和牛、食べたことがない」というレベル。肉屋でリーズナブルな肉を探すのに命をかけているような私ですが(笑)、厨(くりや)の和牛しゃぶしゃぶスライスみたいな高級な部類は見たこともないし買ったこともない。(笑)
でもいつの日か厨(くりや)で食べてみたい。
厨(くりや)のフェイスブックはここ(クリック)。メニューも写真の中に載っています。厨(くりや)の特徴は「手頃なものから高級なものまで幅が広い」ってところかもしれない。昼でも夜でも「一人100リンギ以内」で満足できる食事ができる店なのは間違いがないと思う。でも「季節の特殊な生鮮食材」が入る時もあって、それはそれなりの値段なのは当たり前のこと。
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