自宅売却が新しいフェーズに入った&人生って面白い

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隣の家から「増築に関して承諾書がほしい」と言われ、それがキッカケであれよあれよと我が家の売却が決まり、契約もした(売値はかなり安い)わけですが、その契約は「感覚的」には「仮契約」みたいなもので一定の時期「クーリングオフ」みたいなものがありました。

それも今日で終わりで、これからは「アンコンディショナル(無条件)」で契約通りに動かなくてはならないフェーズに入りました。「感覚的」にはこれこそが「本契約」で、そういう状態になりました。一安心です。条件としては「買主の銀行ローンが受けられること」、「雨漏り+エアコンの修理」がありましたが、それはすんなり終わりました。

今後、もし契約解除したいとなれば買主は「頭金」を放棄しなくてはなりませんし、我々の方から解除する場合には「頭金の倍返し」というルールや慣習はないとのことで、「損害賠償」みたいな形になるらしく、金額に折り合いがつかなければ裁判になるらしい。でもま、こちらから契約解除して欲しいなんて可能性はまるで無し。

ただ我々に不利な条件が元々付いていまして、決済日は150日以内となっています。ですから長くて1月。早ければ10月いっぱいということもあるとのこと。私としては「1ヶ月後」みたいなのが普通だと思っていまして、ここのところはちょっと面食らっています。

ま、契約の条件は双方とも言いたいことを言えば良いわけで、双方が納得すればそれでOKで、ルールだ慣習だは一つの目安でしかないんでしょうね。

家の中はまだ私物や家具が入っていますが、これを早急に持ち出して欲しいとこれまた「買主からの要望」が入っています(改築に早く着手したいとのこと)。引き渡しの期限は1月ですから、本来はそれまでに私物の整理を済ませば良いわけで、今月、来月中にしなくてはならないという決まりは無いのですが、ま、早いうちにやろうと思っています。

受け取るべきものは受け取り、権利書も渡して一件落着になるのは1月ですが、それまで何事も無く順調に行くことを願っています。

しかし売買ってなんでもそうですが、慌てて決めたい方が弱いってのは世の中の常ですね。でも私達としては価格も安く、いろいろ条件が付いた契約でしたが、それでも買ってくれて有難いと思うようにしています。

マレーシア行きは順調に行けば「間違いなく来年中」になりますが、かと言って、1月に一件落着したらすぐに行くという考え方は持っておりません。今のコンドは来年の8月までの契約ですが、それまで行ったり来たりしながら徐々に軸足をマレーシアに移すつもりでいます。また当然、コンドの中途解約も考えていて、本来それはできないのですが、違約金を払えばどうにかなる。大体の目安としては5月、6月ぐらいには引越し完了にしたいと思っています。

マレーシアに行こうと思ったのが2008年だったでしょうか。すぐにMM2Hも取り、早々に渡るつもりがリーマンショックの後遺症で今までズルズルと長引いてしまいました。それはゴールドコーストの不動産市場の崩壊と言っても良いような動きで、自宅が思うように売れないのが原因でしたが、結局、目標としていた売価には遠く及ばず、それの6掛けで売ることになりましたし、この5年間、そしてあと1年間、コンドミニアムを借りて余分な経費を使い、オーストラリアには税金を払い続けて来ましたし、そして毎日毎日この物価高の中で生活していたことを考えますと、リーマンショック後の最安値で叩き売ってマレーシアに行ったほうが、シミュレーションとしてははるかに有利であったはず。

これはレバタラでしかなく、読みが甘く、優柔不断な性格が全ての原因だと思いますが、ま、私の人生はいつもそんな感じです。好きなことに飛びつくのは早いですが、「やらねばならぬこと」をさっさとやるのは本当に苦手。(笑)

自分の人生を思い出してみますと、大きな転換期がいくつかあって、それの決断と実行は早かったと思いますし、特にオーストラリアに関しては「行こうか・・」と思うようになった1年後にはすでに永住権も取ってゴールドコーストに渡っていましたし、なんで今回はこんなにズルズルしたのかとっても不思議。

でも歳ってあるなぁと思います。もともと優柔不断ではありますが、若いころは視野が狭いのか、夢が勝ってリスクが見えないのか、それが故に行動が早いという一面は大いにあると感じます。良く言えば決断と実行が早いということなんでしょうが、今思えば綱渡りに飛び乗ったアホのような気がしないでもありません。でもそれが人生に取って一番大事なことなんだろうと思ったり。

38歳の時にわけもわからぬゴールドコーストにヨメさんと幼子(3歳と1歳)を二人抱えて渡ってきましたが、この24年間は本当にあっという間でした。オーストラリアの土になるつもりでいましたが、このままでは単に枯れて消えていくだけの人生がはっきり見えましたので、また人生の第三フェーズで最後の挑戦をしたいと張り切っている「経済難民」ですが、これからどんな展開になるのかワクワク、ドキドキ、そして心配しています。

一番の心配は「ヨメさん」です。ゴールドコーストが大好きで一生ここに住みたいといつも言っていたヨメさんを「無理やり」マレーシアに連れて行くわけで、多分それが原因で罹ったであろうストレスが大きな要因と言われるわけのわからない「乾癬」という病気(ひどくなると歩くことも出来なくなる)がマレーシアに行ったらどうなるのか。

この身体的、あるいは精神的な問題が大きくなりますと、マレーシアに住み続けることは出来ませんし、ではオーストラリアに帰ってくれば良いと簡単に考えることも出来ず。つまり、遠くない将来、私が先に黄泉の国へ旅立った後、ヨメさんが一人でゴールドコーストで生きていけるとは思えず(子どもたちは世界のどこで生きていくのか全くわからず)、結婚してしまった責任(笑)も考えますと、いつか日本に帰る必要があると考えています。

でも24年の歳月ってやっぱり長く、今ではマレーシア以上に日本を遠く感じます。親類縁者、友人とも繋がりが無いような状態ですし、日本の事情がまるでわかりませんし、「日本に帰る」という言い方はしますが、「言葉に不自由さは無い見知らぬ外国」のような感じがしています。ヨメさんは「日本で住みたい」とは一切言いませんし、マレーシアに一緒に行くことになった長男も「日本には住みたくない」と言っているのを無理やりマレーシアに連れて行くのが本当に良いことなのかどうか。

息子は息子でまだ若いですから将来は自分で決めれば良いのですが、マレーシアにズルズル滞在していますと彼が言う「故郷」であるオーストラリアには「旅行者」としてしか入れなくなります。つまり永住権がなくなることも考えないとならず、オーストラリアを出てマレーシアに渡るのは「我が家にとっての一つの問題解決法」ではあるものの「さらなる問題との遭遇」であるのは間違いがありません。

今思うのは「故郷」ってなんだろうってこと。「いつでも帰れる家」があるかないかの重大さも感じます。

若いうちには自分が歳をとってお金も稼げなくなり、頭はスカスカになり(笑)、身体も思うように動かなくなった時のことを想像するのは簡単ではありませんでした。「どうにかなるさ」と思っていた。

でも現実は「どうにもならない」のであって、「もはやこれまで」と思った時に自分で自分の人生を終わらせることもできず、今、日本で言われている「下級老人」、ましてや「定住場所もない浮草」になる可能性も非常に大きいわけで、また脳天気に生きてきたヨメさんの将来に責任をとらなくてはならず、先に逝ってしまうであろう自分は一体何をするべきか。こんなことを60を過ぎてから考えだすなんて全くどうしようもないやつだと呆れています。

でもま、それが俺の人生だと思うしか無いんですね。(笑)

いつの日か、最後の時にヨメさんや子どもたちに「有難う」って言いながら逝きたいし、また「有難う」と言われて送られたい。どうやったらそういう状態を作れるか、最後の仕上げをこれからきっちりやらなくてはなりません。自分の資産なんか使おうと思えばあっという間になくなるレベルですが、私は出来る限りのものを子どもたちに残したい。「美田を残すな」と世の中では言われますが、私が残したいのは「美田」ではなくて、「荒れ放題の裏山」かな(笑)。

そんな荒れ地を開拓して、住む者たちが笑顔を見せつつ、何かあったら助け合えるような一族のコミュニティーを作って欲しいと思っています。そしてそれが大きな輪になり、村になり、街になり、都市になり、国ができるのだと私は考えていて、親と子は別々で子どもたちは「放浪者と同じようなゼロスタート」が良いなんてことは絶対に嘘だと思っています。

小さな商店も会社も、あるいは国にしてもあらゆる組織は「過去から引き継いだもの」を大事に育てるから存在できるのであって、親は親、子は子という考え方は、私は「奴隷の管理方法」だと思っています。かと言って大きな富を残す必要はないし、それが人間を狂わせるのは間違いがありませんが、「種籾」を残すのは先に逝くものの責任だと思っています。

とりあえずどうにか世界のどこででも生きていける力を子どもたちが付けたであろうことは間違いがないと思っていて、そういう意味で私はオーストラリアに来たことに後悔はなく、でも海外で育てればどうにかなるようなことでもなく、その辺はうまく行ったし、なにか目に見えぬものに感謝したいの同時に、そういう環境を与えてくれたオーストラリアには心から感謝しています。

さてさて、我が人生の新たな幕開け。最後の仕上げ。

どうなりますか・・・。

 
 
 

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