焼き鳥を食べたくなって、さて、どちらに行くか?それとも違う店か?
でも我が家の答えは一発、全員一致で決まりました。「酉玉」。
いえ、炭家が駄目ってことはなくて、一番の大きな理由は「我が家からの距離」。酉玉は10分以内に行ける。しかし炭家は道が混んでいたら40分は掛かる。駐車場を見つけるのも大変。だからいつも運転をする私としては二の足を踏んでしまいます。
もし炭家が近くにあったら・・・・。
多分、半々ぐらいの頻度で両方に行くんじゃなかろうか。炭家の方が安いのは間違いがなくて、お腹が空いていてガッツリみんなでワイワイ食べたい時は炭家を選ぶはず。そしてそういうときって「ねぎま」とか「かしわ」「手羽」を食べたい。
でもちょっと静かにいっぱい飲みながら美味しい焼き鳥を・・と思うとやっぱり酉玉。でも酉玉ではねぎまも手羽も食べたいとは思わない。
それらが酉玉では駄目ってわけじゃなくて、もっと食べたいものがあるから。
やっぱり筆頭はこれかなぁ。チョウチン。
これもただのチョウチンだけじゃなくて、チョウチンのすぐ下には「レバー」そして「せせり」を刺してあって、それをチョウチンとそれぞれ一緒に食べることによって旨さが倍増。こういう気の使い方が酉玉の良さだと私は思っていて、一本一本の完成度が高い。作り方、焼き方も丁寧だし。
でも炭家とレベルが違うと言っては違うはずで、店が目指す方向が違うだけでしょう。
このチョウチンは最初の頃に食べて、そして最後の〆近くにもまた食べる。そんなパターンが決まってきました。(笑)
そして絶対に外せないのが「そろばん」。これはセセリの一部。歯ごたえがあって味が濃くて、肉としては私はこれが一番好き。
ありゃりゃ、これはそろばんじゃないですね。「銀皮」かな?これも好物なんですが、砂肝の皮。でも砂肝は食べない。(笑)
最近、この銀皮のファンが増えているそうで、すぐに品切れになると。チョウチンも同様で、絶対に食べたい場合は「予約時に言ってください」と。
そして「心残り」。これはハツの一部で血管がある部分を集めたもの。これは必ず頼みますが、ハツそのものは食べない。(笑)
そしてゲンコツ。脚の「関節(ナンコツ)」だけれど、普通のナンコツと違って味がある。普通のナンコツって美味しいと言えば美味しいけれど、ミンチに混ぜて歯ごたえを作ったりするのは良いにしても、「そのまま焼いて食べる」としたらゲンコツのほうが遥かに美味しいと思う。
そして忘れてはならないのが「モミジ」鶏の脚。骨を綺麗に外してあって、これは醤油味。
「オタフク」という珍しいものがありました。これは「胸腺(かな?)」。歯ごたえは柔らかくて脂っぽいようだけれど脂じゃない。まさに珍味。
そして外せないのがやっぱり「レバー」。この焼き方って好き好きがあるはずですが、焼き過ぎは駄目なのは当然ながら、火の通りが足りないのも駄目で、また外側をどう焼くかの違いもある。自分では絶対に焼けない私の好きな焼き方。でも出来たらもう少し外側だけ焼いて欲しい。でもそこまで注文できるほど人間関係はできていない。気を使い過ぎか?(笑)
やっぱりこれらが酉玉の良さだと思うんですが、でも焼き鳥といえば定番の「ネギマ」や「かしわ」「手羽」を食べようとは思わないんですよ(ハツも砂肝も食べない)。でも炭家に行くといの一番にネギマを食べたいと思うんです。そんな話を焼き手の古川氏(力ちゃん)に思わず言ってしまったところ、「うちのネギマも美味しいですよ~」なんていうので、頼んでみました。
う~~む、美味しいのだけれど、なんか違うと感じます。身がしっかりしすぎているというか、もう少し柔らかく仕上げて欲しい。それがあるからか、こういう「鶏肉の定番」は炭家で食べたいと思う。
しかし今日(水曜)は混んでいました。いや、混んできたというべきか。
我が家はゴールドコーストにいる頃から、「開店時に行く」習慣があります。5時半開店なら5時半に行く。(笑)
評判の良くて混む店でも開店時は空いているのが普通で(炭家は開店と同時に混む)、我が家は酒飲みですし、「尻が長い」んですよ。ダラダラ飲んで、ダラダラ食べる。だから早めに行かないと店によっては閉店の時間になっちゃう、なんてこともあります。
酉玉は5時半開店ですが、我々が行くのは5時半~6時ぐらい。いつもガラガラで一番乗り。その代わり、古川氏(力ちゃん)とも話せるし、焼き物も待たずに出てくる。
今日もそんな感じでおしゃべりしいしい食べていたのですが、段々と混んできて、2時間後の8時頃には9割ぐらいの席が埋まってきました。それとともに古川氏も忙しくなって、顔つきも変わってくるんですね。厨房のカウンターには客が注文した「これから焼くもの」が順番待ち。
この状態で注文を出しても、注文順に焼くとしたら30分は待たされることになる。でもだからと言って(まだ)キッチンハンドには焼かせずに古川氏一人で一つ一つ丁寧に焼いている。
これって我々みたいな飲ん兵衛には全く問題がないのですが、酒を飲まない客だったら待ちきれなくてイライラするんでしょうね。そんな話を古川氏と話たら、なんと酒を飲まない客も結構多いとのこと。お茶を飲みながら焼き鳥だそうです。
そういうお客も混んでいれば30分ぐらいは普通に待たされるわけで、追加注文なんかしたらいつ出てくるかわからない。古川氏も「たまに怖い視線を感じることがある」と言っていました。(笑)
カウンターだけでも客がいっぱいだとかなり忙しいのに、今日はこれから「個室」の方にも予約が入っているということなので、我々も引き上げることにしました。
やっぱりこの店は良いと思いますわ。たかが焼き鳥だけれど、一本一本一生懸命手を掛けているのがわかるし、ブレもなくて美味しいと思います。そういう満足感って他の店では知らないので(高級店に行けばそうなのでしょうが)我々としては嬉しい。
お酒が安ければなぁ・・・・・、文句なしなんだけれど。
私達が注文するものって「ちょっと変わったもの」が中心ですが、どうも常連さんのほとんどはそうだとのこと。周りにいた他のお客だけれど、ほとんどがセットを頼んでいました。このセットってそんなにお得でもないし、普通のお馴染みの焼き物が中心ですし、これじゃ酉玉の良さがないんじゃないかと思ったり。あるいは好きなものを2本ぐらい「必ずいれてもらって」セットを頼むのもよいとのこと。
しかし焼き手の古川氏もプロで、あるメニューの野菜ですが、私が「食べたこと無いはずだ」と息子と話していたところ、「いや、以前にお出ししました」と古川氏。我々が何を今まで食べて、どういう趣向なのかもう完全に把握している。嬉しいんですよね、こういうのが。そのうち、私がいちいち注文しなくても、好きなものが、好きな順番で、私の望む(長めの)時間差で出てくるようになったりしてね。「いつものでお願い」で全て通じる店になったら嬉しいなぁ。
古川氏は2年契約だそうです。もう半年が過ぎた。どうなるんでしょうかね~~~。
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