オヤジの料理実験の趣味ですが、あれやこれやと調理器具も欲しくなってきます。我が家にあった方が良いものや小物は「キッチンの天皇」であるヨメさんに聞かずに買ってきちゃうのですが、やっぱり「無くても良いもの」を買うと五月蝿いんですよ。
それでもめていた(笑)のがミンサー。肉をミンチにする器械。
手で回す昔からあるタイプのものなら目立ちませんから良いにしろ、電動のものだとヨメさんの許可を得ないとうまくない。
今までにヨメさんの機嫌の良い時を見計らって、「ミンサーがあればなぁ・・」なんて話題に出していたのですが、無視するか「冗談じゃないわよ」というかどちらか。(T_T)
でもねぇ、今回、お許しが出ました~~~。\(^o^)/
ミンサーがあればこれだけ違うものが作れるんだというのがヨメさんにもわかったみたい。今までも包丁で叩いたり、フードプロセッサーで自家製ミンチは作っていたのですが、やっぱりミンサーで挽いたものとは違うのね。
包丁で叩いたほうがミンチらしくなるのはわかっていて、でもかなりの重労働。フードプロセッサを使えばほんの一瞬でできるものの、「大きさの調整が難しい」のと「肉が切れるだけで潰されていない」のね。だから食感が違うわけですよ。
それでもフードプロセッサで小さく切って、それをまた包丁で潰したりして作ったある日の「豚ミンチ」なんですが、これで作った料理がヨメさんのツボにハマったようで、やっとミンサーを買う許可が出ました。\(^o^)/
ヨメさんの心を動かした料理はこれ。
「豚団子餅米蒸し」。(笑)
そしてただの「茹でワンタン」。
なんてことのないものですが、(いつもの自画自賛ですが)激ウマだったんですよ。味付けも凝りましたが、豚肉は「ショルダー」と「背脂」をフードプロセッサーで細かくして叩いたもの。歯ごたえがなんとも言えず、また背脂がマジで良い味を出していました。
ヨメさんだけではなくて長男もシドニーから来ていた次男坊も絶賛。こんなの食べたことがないって、オヤジを喜ばすつもりだったにしても、かなりの好評でした。
ポイントは「ミンチを自分で作る」というより「好きな肉を好きな配合でつくれる」ってところにあると私は思っていて、「クズ肉」「ラード」を集めているだろう「普通のミンチ」とはまるで違うのね。我が家はトンカツでもショルダーが好きなんですが、ショルダーって美味しくて良いと思う。そして「背脂入り」ですから美味しくないはずがないのね。
こんな味で、こんな歯ごたえのものを食べたい・・・ってのが誰しもあるはずで、肉選び、そしてミンチも自分で作れば「自分にとっての理想」に近いものができちゃう。だからお店で食べるより美味しい。(他人がどう思うかは関係なし)
私が大きなショルダーブロックや背脂を買ってきたり、それをミンチにするのに苦労しているのをヨメさんも見ていて知っているわけで、それだけ手をかければ本当に美味しいものが出来るってのを今回は認めざるを得なかったのでしょう。
早速、ミンサーを買いに行ったのですがお目当てだったPanasonicのミンサーはなぜかどこも在庫を持っていなくて、第二希望だったPhilipsのがハービーノーマンでかなり大きな割引率で売っていたのでそれを買うことにしました。459リンギの定価のものが270リンギ。\(^o^)/
ただし、売っていなかったパナソニックのミンサーもそうですが、マレーシアでは需要がないのでしょう。フィリップスのこれも一番安くて一番機能が低いものしか売っていないのね。パナソニックの製品なんてマレーシアで何機種も生産しているのに、良い機種は国内では売っていない。(T_T)
でもま、これがあるだけで大きな進歩ですので、それでOK。
早速このミンサーを使おうと思ったのですが、何を作るか。
実は「ヨメさんと喧嘩してでもミンサーは買う」と決めていたので(笑)、ソーセージを入れるケーシング(豚や羊の腸)も日本から取り寄せて持っていました。
ということでソーセージを・・と思ったのですが、ここはヨメさんを立てて「何を食べたい?」と聞きましたところ「ハンバーグ」との答え。(笑)
でも牛肉の美味しい部位って結構高いじゃないですか。豚や鶏とはまるで違うし、悩んじゃいましたよ。わざわざ和牛なんて買ってミンチにするほど我が家は贅沢はしませんし。(オーストラリアみたいに「安い部位」が売っているならオーストラリアの和牛ってことも考えますが・・)
ということで、いつもビーフジャーキを作る安い肉を使うことにしました。腿肉ね。
この手の肉。
でも腿肉には脂が殆ど無いわけで・・・・、どうしよ。
なぜか頭の中には「牛肉100%のハンバーグ」があったのですが、我が家は牛肉100%なら喜ぶ家ではないし、何十年も食べ続けてきた「合い挽き」で十分。
ということで、この牛肉と「豚のショルダー」と「背脂」を足して合い挽きを作ることにしました。当然、そんなハンバーグは食べたことがありません。
それの用意をしていた時に、フトひらめきました。これにいつも使う「すじ肉」を足したらどうだろうかと。これを入れれば歯ごたえはもちろんのこと、ゼラチンたっぷりですからかなり美味しいものができるのではないかと。
まぁ、面倒くさいって言えばその通りなのですが、オヤジの調理実験としては最高。興味津々。(笑)
そしてハンバーグもどう作るかヨメさんに聞いたのですが、「煮込みハンバーグ」が良いと。「次の日が美味しいのよね~~~」なんて一人で喜んでいました。(笑)
で、作ったのがこれ。なんだかわけわからないと思いますが、「牛の腿肉」「豚のショルダー」「豚の背脂」、そして「牛のすじ肉」入りハンバーグ。
気になったのは「すじ肉」で、これをそのまま入れると臭いが出るかな?と思っていました。またすじ肉って煮込むから美味しいのであって、普通にミンチにして混ぜても美味しいはずもないのね。
ということで、すじ肉はデロデロになるまで「フードプロセッサ」でしつこく砕きました。そして「牛の腿肉」「豚のショルダー」「豚の背脂」はミンサーで「粗挽き」に。
まずは姿形がデロデロになったすじ肉だけ「チン」して味見をしたのですが、臭さは全くないのを確認。\(^o^)/
そして全部混ぜまして、ハンバーグにした。
これも美味しかったですよ~~。和牛じゃないですから和牛香はもちろんありませんが、味に深みがあって、そしてなんとも言えない歯ごたえがある。良いわ~~、これ。どこぞやのハンバーグより美味しい。
作るのが面倒ですが、餡がかなりの量になりましたので、玉ねぎやパン粉を入れる前の「ミンチだけの状態」で半分は冷凍にしました。後にこれでまたハンバーグを作っても良いし、ソーセージにしてもよし。
ミンサー・・・。嬉しい・・・・。
調理実験の課題がいろいろ頭に浮かんできます。
楽しみです。