家族3人で久しぶりに行ったLOT10ですが、4階のThe Tableでランチを食べることに。
すったもんだした挙げ句、行くことにしたのは「博多水たきの【とり田】@LOT10」。
前回、行った時にはフルコースを頼んだのですが、その時に出てきた刺し身の「カンパチ」が抜群で、未だかつてマレーシアであれ以上美味しいカンパチを食べた覚えがありません。不思議な店。
席に座って見たメニューにちょっと驚きました。ランチメニューがいろいろあるのですが、安い。安いのは良いのですが、苦労しているんだろうなぁと思いました。
水炊きのフルコースを食べる予定だったのですが、3人でメニューを見ている内に、「水炊きのランチ」を2人前。そして美味しいと評判の「担々麺セット」に決めました。この水炊きのランチって「二人前で65リンギ」ですよ。ウソみたいな値段。そして担々麺セットは25リンギだったかな。それに一品料理をつけると一品12リンギですと。
私がこの店の関係者なら、さっさと撤退したほうが良いと思うんですが、そうも行かないんでしょうねぇ。
まずはビールで乾杯。久しぶりのキリン一番絞りですが、美味しかった~。いつもは日本のビールと言えば「スーパードライ」なんですが、このキリンの方が美味しいと感じました。息子に言ったら「当たり前でしょ」ですとさ。
3人で2人前の「水炊きセット65リンギ」ですが、普通のコースを頼んだときと同じようにセッティングが始まりました。
出てきたスープもコースと同じ。
びっくりしたのが、二人前で65リンギのランチセットですし、自分たちでやるのかと思ったら、普通のコースと同じようにスタッフがつきっきりで面倒を見てくれるんですよ。なんだか申し訳なくなってきました。
で、コースと同じように、スープの味見からスタート。
ああ、薬味もコースと同じ。ちゃんと付きます。赤・青の柚子胡椒、柚子の強い胡椒(?)、塩、そしてポン酢。ここに手抜きは一切なし。
このスープの味見で、私は頭を後ろから殴られるぐらいの衝撃を受けました。
美味しい~~~~~~~~~~~~~~~~~。
半端じゃなく美味しい。
前にフルコースを食べた時も美味しいと思いましたが、今日の美味しさはまた格別。この感覚の違いって「自分で料理をするようになってわかったこと」だと思いました。我が家は皆、鶏好きで、いつも骨付き肉を買うので骨でスープを取るのは日常化しています。そしてたまには「ガラ」や「モミジ(足)」も買ってきてきっちりスープも作るんですよ。
でもそれとこのスープは全くの別物。これほど違うのかと思うくらい違う。なんなんだ~~、これは。
鶏肉も美味しかった。この切り身を見ると「胸肉」がいやに厚いし、普通の鶏じゃないんだろうと思いました。
鶏の違いに関しては聞きませんでしたが、スープは「鶏丸ごと」使い、それにモミジも足すらしい。6時間煮込んでから絞るらしい。この味、この濃さって半端じゃなくて、この2人前のスープを作るだけでも丸ごと一匹は使っているんじゃないかなぁ。これだけの濃さって家で作るとなかなか出ないんですよ。もっと薄い。だからといってガラの量を増やしてグツグツやると色も汚くなるし(グツグツ煮ないと白濁しない)、雑味も増えるのね。う~~む、このスープのとり方だけでも有料で良いから教えてもらいたいくらい。
この写真はスープを足し入れる前の写真。
その後、野菜類をいれてくれるのですが(それもスタッフがやる)、野菜類が入るとスープの味が変わるので、その前に何杯かスープだけ美味しい美味しいとヒーヒー言いながら飲んでました。(笑)
いかんせん二人前で65リンギだと大食いの我が家としては具が少ないのね。だから鶏肉を二人前、鳥団子(つくね)を二人前追加。これも安い。
そしてこのつくねも美味しいなんてもんじゃないんですよ。ミンチがかなり荒くてあえてスジ(あの白いやつ)も入れているんでしょう。そして軟骨も入っていある。歯ごたえが素晴らしい。
本当に満足なんてもんじゃありませんでした。家で作る鶏鍋とは雲泥の差。天と地の差がある。そりゃプロはプロですが、これほどまで違うのか本当にびっくりするやら、ある意味がっかりするやら。(笑)
私が黙り込んで考えていたら
ヨメ 「どうしたのよ。急に黙っちゃって」
ダボ 「いや、どうやったらこんなふうに美味しく出来るのかと思って・・」
ヨメ 「無理に決まってるでしょ」
ダボ 「それを言ったらおしまいだろうが~」
ヨメ 「食べたかったらここに来ればいいだけのことでしょ」
ダボ 「じゃ、明日また来るか?」
ヨメ 「あんた、バカじゃないの?」
ってなもんでいつもの会話。(笑)
流石に二人前65リンギですと、最後の雑炊、あるいはラーメンは着いていません(注文可能)。でもなぜか頼んだ担々麺セットにご飯が着いていまして、そのご飯で雑炊を作ることに。ご飯一膳分でしたが、3人でも多すぎるくらい。
美味しかった~~~。
ああ、そうそう、一品料理で鶏のから揚げを二皿頼みました。一皿に唐揚げが3個ですが、これで12リンギ。これを二皿。
唐揚げはいつも家で作りますが、鶏のプロが作る唐揚げを食べて新たなアイデアが欲しいので良く頼みます。これは確かに美味しいですが、まず感じたのは鶏がそもそも違うということ。まさかカンポンチキンなんて使っていないと思うんですが(コストがまるで違う)、歯ごたえも良い鶏肉。でも味付け、揚げ方そのものは感激することはなく、でもシンプルで良いと思いました。良い鶏肉が手に入ったらこういう味付けじゃないと駄目なんだろうと思ったり。(最近、我が家はしっかり下味をつけるようになっています。衣にも味を付ける。粉はカタクリ粉、コーンスターチ、米粉を同割で使いかなりカリッと仕上げます)
ということで、最後に担々麺も持ってきてもらいました。
これが・・・・・・・・・、激ウマ~~~~!!
あのスープで作る担々麺だから美味しくないはずがないですが、本当に美味しい。
私はドラゴンアイの担々麺が好きなんですが、全くの別物。ドラゴンアイの担々麺が美味しいだなんてもう恥ずかしくて言えない。
このとり田、凄いと思います。客も少なく売上も十分にはないだろうに、そして安いランチでも手抜きは一切なしです。赤字も半端じゃ無いだろうに、こういう根性というか商人気質を感じると私はすぐに感動してしまいます。
3人でビールも4本飲んで(税前80リンギ)、お腹いっぱい食べて会計は税込み260リンギだったかな。この店の隣の「麻布」だったらこの金額じゃ一人前も食べられない。(笑)
なんだか申し訳ないぐらいでした。
苦労しているのはわかるけれど、絶対に撤退しないでほしい。これほど頑張ってる真面目な店って私は他に知らない。