コロナの対応、ワクチン接種にしても各国バラバラですが、私はやっぱりイスラエルに注目しています。
イスラエルはワクチン接種も早くからスタートし、接種率も高い。
このイスラエルで何が起きているのかは、後を追っている各国の将来と考えても良いんじゃないですかね。
良い意味でも悪い意味でも同じことが起きるという決めつけはできませんが、【先行指標】として見ておくのは大事だと思っています。
で、そのイスラエルでは感染者も大きく増えて問題になっている。9月に入ってからマレーシアを大幅に追い越した。
新規陽性者数の7日平均。6月1日~9月7日。
イスラエルだけを表示。
ここで多くの人は「ワクチンは重篤・死亡を減らす」のだから新規陽性者数を重視するべきではないと考える傾向がある。
でもそれって「そう思うしかない」からじゃないんですかね。
私達は「ワクチンが救世主だと期待した」。でも陽性者は思ったように減らず大丈夫かよと思い出した頃に「ワクチンは重篤・死亡を減らす」という言い方に世界は動いた。そしてそれがデータでも見える。
だからそこに私達は期待していて、新規感染者数は大して意味がないという国も出てきた。
この考え方にマレーシアも追従しているわけで、ワクチン接種をどんどん進め、それと同時に「規制緩和」もするようになった。
もしそれでも「重篤・死亡」が減ってくれば良いし、希望も見えてくる。多くの人が望んでいるのはそれ。
当然、イスラエルも同じことを考えてやってきたはずだけれど、今はどうなっているのか。
死亡者は?
イスラエルだけ。なんと日本の5倍もの死亡者。
ワクチン接種率。
ワクチン接種率の推移と、ワクチンが効いていれば減るはずの死亡者の関係を見て何を思います?
ま、それは人それぞれだと思いますが、私は「ワクチンは救世主ではない」と思います。
でも「接種しないよりは接種したほうが良い」とは思う。
さてさて、ワクチンも行き渡った国での【次なる手】はなんなんでしょうか。3回目の接種を推める?
新たな気になる変異株も発見されたようで、それに合うワクチンの開発を急ぐ?
治療薬、予防薬をいろいろ試してみる?
どうなるんでしょうか。
私が思うに、「政府としては推奨できないこと」ってあると思うんです。イベルメクチンもそう。「自己責任でやってください」というのは【政府の責任放棄】と言われてもしょうがないですから、「有効性がしっかり確認できたものでない限り、推奨はできない」「有効性が見えてもそれを治療薬、予防薬として認可するまでは遠い道程がある」のは当たり前だと思うんです。
でも「たとえ1%でもそれで良くなるかもしれないなら、試すべきだ」と考える現場の医師も多い様子。
武田教授が虎8ニュースの中で喋っていましたが、彼の知り合いに「以前から重症患者も受け入れている病院」があるそうです。そして「いまだに一人の死亡者も出していない」と。イベルメクチンを含め、使えそうなことはなんでもやるらしい。
そんなことがあるんですかね。ちょっと信じられませんが、最近、私達にもわかってきたこととして、【問題は保健所にある】のではないかということ。
保健所が中心になって采配をふるっているわけですが、もうここがパンク状態なのは私達にも見えていますよね。自宅待機で放置され観察されること無く亡くなってしまった人まで出てきた。これは間違いのない保健所のミス。
「私達に任せてくれればもっとうまく出来る」と言う医師も居るのが最近のユーチューブを見ているとわかること。つまりですね、彼らも保健所の言うとおりに動かないとならないわけで、「すぐに診察治療すれば助かる。あるいは重症化しないというケースでも【保健所の指示を待たねばならない】ようになっている」んですってね。勝手に治療ができないらしい。
実際に、「感染の疑いがあれば保健所に連絡をしてくれ」ということになっているはずで、そりゃ一般の病院にコロナ患者が押し寄せたら大変なことになるのは当たり前で、一般病院の本音としては【関わりたくない】のは簡単に想像ができるし、最近、「コロナ病床を増やすと補助金が出る」のに、【それを受け取っても患者を受け入れていない病院が少なからずある】のも報道されている。
だから政府も患者を受け入れる要請を強くだすことになったのも、流れとしてはわかる。
でも保健所が真ん中で采配をふるっているのに変更はない。
コロナに関わりたくない医師や病院があるのはしょうがないにしても、逆に、「私達にやらせてもらえればもっと多くの人を救うことが出来る」と主張する医師もいるということ。でも今のシステムはそういう人たちが頑張れる環境にはないらしい。
政府も自治体も【法律遵守】【慣例遵守】なのはわかるけれど、そこに柔軟さが欠けているのは間違いがなさそう。
今にも死にそうな人に対して、「はい、並んで順番を守ってください。診療願いを提出するのは忘れないように。保険証か住民票も忘れずに。ハンコも押してください。あ、ハンコはいらないか」みたいなことをやっているように感じます。
私は今、世界は非常事態、戦争時と同じだと思っていて、だから超法規的なことをいろいろやるじゃないですか。ワクチンの認可もそうだし、歯医者にワクチンを打たせるとか。
だったらやる気があって「助けられる」と主張する医者にも締め付けを緩めて、【患者との合意のもと】にいろいろ出来る環境を作らないと常に後手後手にまわるんじゃないですかね。
自宅療養の人たちを回って面倒を見ている看護師も多いそうだけれど、「解熱剤ひとつ出してはならない法律」らしいじゃないですか。
アフガンの邦人救出も日本が後手に回った大きな原因として「自衛隊法」がある。自衛隊機を送るにしても「そもそも危険な場所には派遣できない」ことになっている。だから外務省がもたもたしている内に、間に合わないことが起きた。でも自衛隊機は飛んだのは間違いがないけれど、これも「超法規的措置」で【自衛隊機は危険な場所には行ってはならない】のを無視した。
いつだか随分前のこと、当時の小泉総理が「(その地は危険地域なのではないかという質問に)自衛隊が行くということは、そこは危険ではないという意味だ」と国会答弁をしましたが、いつまでこんなことをやっているんでしょうか。
日本人がマニュアル好きなのは今更始まったわけではないですが、緊急時に法律書やマニュアルを読み読み行動するしか無いっておかしいですよね。
結局これも【憲法の縛りがある】からしょうがないわけで、もし実際にどこかで武力衝突が起きたにしても、自衛隊は法律書を片手に「これ、やってよかったんだっけ?」みたいなことになる。日本にはポジティブリスト(これはやっても良いというリスト)はあるけれど、ネガティブリスト(これ以外は何をしても良いというリスト)がない。日本の常識は世界の非常識がここにもある。
そんな中で自衛隊員は命を賭けている。と同時に、がんじがらめの中で誰が損をするかといえば国民。今の法律では自衛隊は国民を守れない。それがはっきり見えたのがアフガンの邦人救出じゃないんですかね。
これってコロナも同じだと思うんですよ。
命を救いたいと心底願っている医師が勝手なことをすれば、違法となる。【手順を守る】のは大事だけれど、それは平常時の話であって、緊急時にはもう少しは臨機応変に動ける仕組みも大切じゃないんですかね。政府が使うお金もそう。手続きじゃ順序じゃとそれを重視するからお金が必要なところに回らない。
これじゃ駄目だろうと強く主張する政治家はトップクラスにはいない。でも今回の総裁選で、頼もしい女性政治家が総裁になるチャンスが巡ってきた。これって日本が現実を見据えて改革すべきところは改革ができるかもしれないってことだと思っている私。
マレーシア?
う~~む、私にはマレーシアで何が起きているのかはさっぱりわからず。とりあえずデータを見ているだけで、その数字の原因になるものはわからない。
でもま、ワクチン接種が進んでいる都市部はかなり改善しているのは前の日記にも書きましたが、それが各州も同じ様になり、全体の数字が改善されるのかどうか。
また改善が見えても、その後、何が起きるのかはさっぱりわからず。先頭を走っていたイスラエルの状況を見ると、ワクチン接種が広まっても【次なるものが来る】のは間違いが無いようで、どうなることやら・・・。
でもやっぱり気になるのはインド。
地獄のような状態だったのが、突然、潮が引くように新規感染者も死亡者も激減。そしてその動きは継続中で、再燃する動きは全く見えていない。
一体インドで何が起きたんでしょうか。ワクチン接種率もまだ10%を超えた程度。
インドの死亡者数推移。日本の半分以下で、まだ減り続けている。もちろんこの数字は人口100万人あたりの数字。
(注)この日記で使ったグラフは「Our World in Data」というサイトで作ったもの。皆さんの気になる国、気になる項目での比較をグラフで可視化出来ます。是非、いろいろ試してみてください。そして何か興味ある動きを見つけたら教えて下さい。