円安の勢いが凄い! 今後の動きをどう読むか?

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円安の勢いが凄いですね~~。

ドル円は一気に140円を超えて145円一歩手前。

USD/JPY 日足

対マレーシアリンギットでも32円を超えた。

MYR/JPY 日足

参考のために2008年から今までの変化を載せておきます。私がマレーシアに拠点を移すと考えた2008年からの動きですが、この中で多くの「泣き」「笑い」があったのを思い出します。

マレーシアリンギットは米ドルに対しては下げっぱなし。

MYR/USD 日足

我が家は米ドルを基本に生きていますから、今の動きは大歓迎なんですが、これとてたまたまそうなだけでこの状態を予想して米ドルを中心にしたわけでもなく(でも2018年に今後は激動の世界になると読んで、世界の変化に弱い豪ドル中心から強い米ドル中心に移行した)、この動きが逆に動いて「円高」に向かうときは必ず来る。あるいはドル安と言っても良くて、マレーシアリンギットが盛り返すときは必ず来ると考えています。

要はアメリカのFRBが今後どうするかが焦点。また日本の日銀は動くのかどうか。

先日のFRBバーナンキ氏の話では、「今後も引き締めは継続する」とインフレ退治を最大の目標としていますし、私たちは「アメリカのインフレ」に注目しないとなりませんね。それも「コアCPI」と呼ばれる「食料品とエネルギーを除いた」インフレ。(日本で言うところのコアコアCPI)

アメリカ時間の9月13日に直近のコアCPIが発表されますが、「インフレ抑制が効いている」となれば、FRBの引き締めは緩むわけで、この辺のFRBの動きは要注意で、【引き締め過ぎれば景気が停滞する】のはFRBも心配していますから、機敏に動くはず。

アメリカのコアCPIの推移。

参照:Trading Economics

ただし、アメリカには「ブラックアウトルール」なるものが存在し、中央銀行の政策決定メンバーは一定期間、踏み込んだ発言をしてはいけないことになっている。今年は9月10日から9月22日まで。詳しい内容は20日、21日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の発表を待つしか無い。でも9月13日の発表されるコアCPIなり市場の動きから判断しないとならず、この間は「相場が荒れる」ことになるんでしょう。

日本はと言えば、日本もインフレインフレと騒いでいますが、アメリカや他の主要国のインフレに比べたら全く問題がないレベルと言ってもいいくらい違う。これもコアコアCPIの動きを見るべきで、エネルギが~~~、食料品が~~という声ばかり聞いていると読み間違えるはず。要は日本の場合は「需給バランスが悪く、需要が弱い」から恐ろしいインフレにはなっていない。

日本のコアコアCPI。アメリカと全く数値が違うのがわかる。ここが重要。こんなレベルで金融引締をしたらどんな恐ろしいことになるのか。

日本のコアコアCPIの推移。


参照:Trading Economics

アメリカを含む他の国はエネルギーの高騰、食料品の高騰に加えて、「実際に景気が良くて需要が強い」から全体的なインフレになるということ。失業率も低く、働き手の確保も大変で、物価はどんどん上がってきた。ここが日本との大きな違い。だから【海外で起きていることは日本でも起きる】と考えるのは大間違いだから日銀は「引き締めには積極的ではない」わけですね。

この状態を理解している為替トレーダーは【円売りは安心してできる】わけです。そしてアメリカが引き締めを続けるのならまだ円安方向は続くと考える。私はこれが今の円相場の動きの理由で、「円そのものの価値が大きく下がっている」とは思っていません。世界中の為替ディーラーがこの円安を引っ張っているだけだと考えています。今の状態ほど「安心して円を売れる環境ってない」かもしれない。

ただし、金融緩和を主導してきた黒田日銀総裁は来年の3月には交代する。

その後の総裁や審議委員の人選は「財政再建派」が主導する形になるだろうと言われている。それは今までの安倍=黒田路線の否定であり、岸田政権がそもそも財務省側の考え方を持っているのは内閣の人選や彼や宏池会のバックグラウンドを見ればわかるわけで、【来年からは金融緩和路線に変更があるだろう】と私は考えています。

自民党内ではどんどん「積極財政派が増えている」とは言うものの、その総大将である安倍さんがいない今、なおかつ旧統一教会問題を利用して「安倍派を一掃しようとした」ようにみえるわけで、【安倍さんの意思を継ぐ】ことは岸田政権ではあり得ない。というか、岸田政権は「安倍さんの意志を継いで憲法改正をちゃんとやります」とうまく話をそちらへそらすつもりだと思っています。

当然、今まで以上に【歳出は抑える】方向に行くでしょうし、【増税も近い将来始まる】と考えています。まずは「防衛増税から始まる」んじゃないですかね。岸田政権も財務省も「防衛国債で防衛費増大分を捻出しようとは考えていない」と断言できると思っています。

つまりですね、来年の春以降は日本の金融政策の方向も大きく変わるはずで、それが見え始めた頃には「円高方向に振れる」と考えて間違いがないだろうとは思っています。これは日本の事情

で、アメリカの事情としては、アメリカの今後のインフレ(コアCPI)の動きと、FRBを注視していれば為替の動きはある程度読めるのではないかと思っています。

でもこれもまた頭の体操の域から出ていませんし、為替の動きはそう簡単にはわからない。ただし、相場参加者が一体何を考えているのかは想像できるわけで、それが上に書いた内容。

とりあえず、直近の注目時は9月13日のアメリカのコアCPIの発表待ちってことですね。

この数値をどの程度と相場参加者が読むかで、その変化は9月13日前に為替の動きに出てくるわけで、その辺の読み合い合戦はすでに始まっている。

これは株式の動きも同じじゃないですかね。私は株式投資をしていませんし、アメリカ株も持っていませんが、やっぱりFRBの基本方針で大きな流れは決まるはずで、「ドル高(金融引締)=株安」の関係は続くのだろうと思っています。ただ大きな流れを見てみますと、「アメリカのインフレが収まり、金利も頭打ち」となったところで、株式が上昇基調になるとは思えず。まだまだ調整が必要じゃないですかね。

ナスダック 日足

ナスダック 週足

アメリカのインデックスファンド信奉者が多く出たのは上のような動きがあったからですが、2021年頃にその信者になった方々は今どうしているんでしょうか。【放置】で儲けるつもりで30%の含み損が出るって精神的にはかなりつらいものがあるはず。だから私は「放置でローリスク」で運用する場合は債券投資に特化するわけです。先日買った債権のように7%の利回りを確保できれば、単利で7年でほぼ50%の資産増になりますから(実際にはこれを複利で回す)。それと共にもっと利益を追うのであれば、トレンド重視の短期売買を併用すれば良いという考え方なのはいつも書いている通り。

ここでの注意点は、一般的に長期投資の場合は【投資額が大きくなる】という点。また短期投資で利益率が高くても【投資額は小さい】のが普通で、全体のパフォーマンスとしては【総資産への貢献度は小さい】という点。この前提を理解してやっていかないと、「勝負をして資産を大きく減らす」「裸になる」なんてことが常に起きるわけですね。「良い時には良い」のは当たり前で、【どんな時でもある程度の利益を確保して行く】のが重要でそれを前提に【負けないことに徹する】のが【一般人の】投資の王道だと考えています。

儲かるときもあれば損するときもある。これは事実ですが、それを自分の言い訳にすること無しに「何が何でも損失は出さない」ととことん考えてみることは重要だと思います。

放置でウハウハ儲かるなんてのは夢物語で、またそこそこの利益が出ても「次には為替の落とし穴」が待ち構えている。これもクリアしないと資産は増えない。本当に難しいと思いますし、世の中には【こうすれば儲かる】なんて夢みたいなストーリーばかり溢れていますので注意が必要ですね。でも逆に今回の私のように、知らないうちに対日本円で資産は40%増えたなんてことも起きる。でもこの時に「含み益を実利にしないとならない」わけで、放置しておけば元の木阿弥になって「良い夢をみさせてもらった」で終わったしまう。

どんな時代でも儲ける人は出てくるわけで、その方法を大きく宣伝しても【それは過去の話】であって、将来はわからない。ましてや凡人の私としては「いつでも一歩だけでも前進する」のを基本にして、一歩前進すれば大成功という考え方でやっています。

どちらにしても、円安がいつまでも続かないというのは間違いがないと私は思っていて、今の私の「含み益が大きく乗っているのをどうするか」が私が考えるべきこと。

本来はそろそろ「円を買うタイミングを探す」のも良いと思っているのですが、円を持っていてもそこから利益を生むことは難しいので、FXを使って「ドル安のヘッジを行う」ということになります。当然、資産額全部をヘッジするなんてことはしませんしできません。でも3分の1でもヘッジ出来れば、それだけでも大きなプラスアルファの利益になりますし、もしもっと円安が進んでも3分の2はその恩恵を受けるわけで、3分の1の部分の今後の利益を放棄するだけで(その部分だけ利確したのと同じ)、円安が逆に動いた時には大きな実利が出る。

一般的に「資産の為替ヘッジをする」ことは考えない人が多いと思います。特に日本に住んでいて、日本円の資産を持っている人が【円のヘッジをする】ことは考えないのが普通。どうしてです?その合理的な理由を説明できますか?

円だけしか持っていない。円しか使わない。将来的にそれは変わらないにしても、【世界的な円の価値は変化する】わけで、利益を出せる時には利益を出す。評価損が出そうな時にはどうにかそれを抑えようとする考え方が無駄だとは私は思いません。積極的に利益を出そうと思わずに「リスクヘッジをする」考え方を身につけることは重要だと思っています。

特に含み益が大きい円高の時にはチャンス到来で、不動産や定期預金、株式や債券を含めた資産を売却して通貨を売買すること無く、資産の一部だけでもFXでヘッジをすれば、本来なら何もしないでみているだけですから、【これ以上の利益の一部は放棄する】(一部だけ利確するのと同じ)だけで、将来にキャッシュの利益が出るチャンスを逃してはならないと思っています。ボーナスですね。

でもマレーシアリンギットには大きな問題がある。リンギットは世界で通用する通貨ではないし(マレーシア政府がハゲタカから守るためにそう決めた)、そもそもFXが存在しないんですね。だから「ヘッジは不可能」なわけです。為替が大きく動くだろうと予想した場合、資産はキャッシュにして、大きな手数料を支払って他の通貨に替えなくてはならない。例えば今、マレーシアリンギットは対円では高く、この辺で日本円に一部を替えようかと思っても「キャッシュを動かすしか無い」わけです。こんなこと、普通できるわけがないのね。自分の家を売ったり、定期を解約します?そして日本円にして、それからどうするんです?

私が「リンギットは必要最低限しか持たない」のはこれが大きな理由で、なおかつ皆さんが高いというリンギットの定期の利回りを高いと思ったことは過去にも一度もないから。

ただ基本は、今の円安は相場参加者が作っている円安であって、このまま将来的にこの円安が続くとは【私は考えていません】。

ま、チャートを見ながら、「流れを掴み、それに乗る」ということしか出来ませんし、少なくとも「XXX円が妥当」と将来の価格を予想することは私は絶対にしません。【予想をするから間違える】のであって、「予想をせずに流れに乗るべし」というのが私の基本。

こういう考え方で良いのは本当に気楽ですよね。もし私が貿易をしていたら、「いつ頃にはいくらぐらいか」という予想を立て、それに従って計画を立てて商売するしか無いですもんね。「為替の動きなんかわからない」と言い出したら、商品の価格も決められないわけで貿易なんか出来ない。でも天才的に優秀な人達を多く抱える大企業でも為替の動き1つで大儲けしたり、大損するのがこの世界。

でもチャートを重視して「川の流れに逆らわなければ私たちはどうにか生きていける」と考えています。将来の予想は不要。未来は「神の領域」であって、誰にもわからない。でもその時その時の「流れ」は誰にでも見えるわけで、【その動きに乗る】ことだけを考えていれば良いと思っています。

持っている通貨が安くなった時には「打つ手がない」と思いますが、だからこそ、【高くなったらこうする】という計画を練っておけば良いんじゃないでしょうか。でもその時に焦っても何も出来ないのが普通で、悪いことも良いことも【想定だけはして、その対処を考えておく】のは大事だと思っています。

これを10年20年と繰り返す内に、知らない間に「自分の引き出しが増える」のね。そして何よりも大事な【経験も増える】わけで、これも重要でジジババになってから「どうしよう・・・」なんて悩むことがなくなる。当然、そう簡単には「うまい話に乗ってしまう」なんてことも起こらない。でもその経験が「先入観」となってしまう危険もあって、「新しい時代にどうあるべきか」が次の問題になるのね。

終わりのない戦い。(笑)

でも何よりも大事なスキルは、「短期売買で利益を出すスキル」だと思っているのはいつも書いている通り。これは低資本からできますし、いつか世界に大変動があって資産がただの紙っぴれなっても、【ゼロから再出発できる自信】に繋がるのね。この安心がないと、資産が増えるほど不安も増えるという面白いことが起きるのが世の中の決まり。(笑)

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