心に残る一曲

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ビリーホリデイ。洋楽を聴く人でこの名前を知らない人はいないと思う。ジャズ界の大御所。黒人歌手。そして彼女は波瀾万丈の人生を送ったことでも有名。

私生児として産まれ、母は売春婦。ビリー自身も売春容疑で捕まったことがある。11才で強姦され、流れ流れる生活が始まる。15才の時にはもう才能は認められジャズ歌手として活動するものの、貧困、麻薬、酒との縁は切れず、44才で病死。死亡時の遺産は1345ドルであったとのこと。

まぁ、ジャズ界の大御所とは言われながらも、寂しい人生であったことは想像できる。彼女の歌にも退廃的な曲が多いし。しかし彼女の影響は強く、フランクシナトラからダイアナロス、ニーナシモン、そしてジャニスジョプリンに及ぶ。

そうそう、ダイアナロスが演じたビリーホリデイ物語なんてのもありましたね。あれはダイアナロスだから演じることが出来たんだろうと思う。

ただ、私としてはビリーホリデーの歌はあまり好きではなく、アルバムも2,3枚しかない。そしてほとんどそれを聞くこともない。なんていうか、古すぎるんですよ。声や歌唱法も私の趣味じゃない。

ただ、彼女の曲で好きな曲があります。好きどころか、この曲は私の一生の中で切っても切れない大事な曲。

「Left Alone」

初めてこの曲を聴いたのは私がまだ高校生の頃。多感だったこともあって、この曲のあまりの悲しさ寂しさにびっくりして、聞いては涙を流したこともありました。今では音楽を聴いて涙するなんてことはなくなったけれど、この曲はいまだに私の心にグサッと来るのは同じ。

この歌詞はビリーホリデー自身が書いた。しかしビリー自身はこれを歌うことなく(録音がないだけ?)世を去ったといういわく付きの曲。私はこの曲こそビリーに一番合っている曲ではないかと思う。

で、この曲はかなり有名で大御所といわれる人達が良く歌う。また日本でも角川映画の「キャバレー」で使われたり。

でもねぇ、いい曲で大好きではあるんだけれど、どの演奏も歌も私には納得出来なかったんですよ。何か違うなぁ、という感じがいつも残った。そしてこの曲のことも忘れていたある日のこと。3年前かなぁ、この曲を歌う新人が現れた。Lady Kim。

まだ若い歌手だけれど、ビリーホリデーの再来と言われた。Lady Kimという名前からもビリホリデーを意識しているというのがわかるけど(ビリーは Lady Day と呼ばれた)、私は似てるとは全く思わないんだよね。でも彼女が歌うこの Left Alone は私は一番だと思う。ビリーの再来もへったくれもなくて、Lady Kimの歌として私は受け止めたいと思ってます。

で、この Lady Kim だけれど、発売されているアルバムを全部買いました。って、3枚だけだけど(その後のアルバムは知らない)、正直なところ、やっぱりイマイチでした。このLeft Aloneの曲が入ったアルバムは名前もLeft Aloneなんだけれど、アルバムとしては失敗だろうと思う。

どんな歌手でも演奏家でも1,2曲は良くてもアルバムで成功するって本当に難しいってのがこれを聞いてわかります。アルバムを最後まで聴いていられなくなっちゃうのね。その理由は何かってのを明確に表現することは私にはできないんだけれど、やっぱり名盤と呼ばれる物とはまるで違うのがわかる。

でもま、この Lady Kim はこの一曲だけで私には存在価値がある歌手。

この歌手がその後売れているのかだけれど、どうなんでしょうか。売り出した時も日本で売り出したという感じでアメリカでは評価されていないのかもしれない。そういう歌手っているんですよね。本場では駄目で日本では有名ってのがいる。あのベンチャーズもそうだったし、ジャズ歌手で言えば、まぁ、名前は書くこともないか。とにかく日本だけで売れてる外人歌手も少なくないってことなんですね。この Lady Kim はブルーノートに出ても結構安いみたいで、それなりの評価なのかもしれない。

ま、通しで聞いてられない可能性もあるけれど、私としてはこのLeft Alone一曲だけでも目の前で聞いてみたいです。

Billie Holiday / Mal Waldron

Where’s the love that’s made to fill my heart?
Where’s the one from whom I’ll never part?
First they hurt me, then desert me
I’m left alone, all alone

There’s no house that I can call my home
There’s no place from which I’ll never roam
Town or city, it’s a pity
I’m left alone, all alone

Seek and find they always say
But up to now it’s not that way
Maybe fate has let him pass me by
Or perhaps we’ll meet before I die
Hearts will open, but until then

I’m left alone, all alone

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