プロスペクト理論再び

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前の日記、「なぜ人は損するのか」に書いたプロスペクト理論ですが、これは面白いという反響(メールなど)が若干(笑)ありました。

こういう心の動きがあるのは誰しもうっすら感じているはずですが、それをはっきりさせて数値で表そうとする学者がいたなんて面白いですよね。その学者はこの理論でノーベル賞を取ったそうです。

社会心理学、行動経済学を学んだ人には常識なのでしょうが、これってどんな分野でも是非知っておきたい理論だと思います。これが世に出たのは1979年だとWikiには書いてありますが、この理論を若いときにはっきり理解していたら自分の人生は随分違っていたような気がします。

私の人生は失敗の繰り返し、後悔ばかり積みあがる人生だったと思うのですが、その失敗の原因はこのプロスペクト理論でいう心の動きそのものだったと思います。仕事的にもチビチビ儲けてはドカーンと損しての繰り返し。相場と全く同じで、どうも様子がおかしいなと思ったときにどうしたらいいのかがわからなかったのです。「頑張ればどうにかなる」なんてよく言われる言葉を信じて特攻隊のように突撃して玉砕って感じでしょうか。そんなことが結構ありました。でもオーストラリアに来る頃にはそもそも会社とはそんなもんだと割り切って考えるようになりましたので、どうも様子がおかしいなぁと思ったときにはその対処を考えるより、撤退を決めるような性格になりました。これは相場で言う損切りみたいなものですが、これで救われたことはやっぱり多かったような気がします。

また、それは仕事やお金儲けだけじゃなくて、人付き合いにしても何にしても、今の私のように後悔や反省ばかり頭に浮かんでくるということ自体、私はこのプロスペクト理論通りに今も動いているんですね。利益より損失の方がインパクトが大きいから、損失、失敗のことばかり記憶に残るんでしょう。

性格もかなり影響するんでしょうね。前向きな人ってこの理論の影響度って小さいような気がします。ところが私みたいな後ろ向き(笑)な人間、気が小さい人間はますますこれの影響が強くなる。利益:損失の価値は1:2ぐらいの感覚があるとプロスペクト理論の解説にありましたが、私は1:4ぐらいかも(笑)。

こういう性格や心の反応を変えるのは簡単じゃないと思います。でもそれがあることだけ理解できれば対処方法はあるのでしょう。

まだまだ勉強です。

実はまたちょっと落ち込んでいます。どうしようもないことばかり身の回りに起きてきて、どう対処したらいいのか、どう考えたらいいのか、どこに心を置いたらいいのかそれがわからないでいます。若い頃ってハケ口が結構ありましたが、こんなオヤジになると誰に話すこともないし、話したところでどうなるわけでもなく、自分で解決するしかないのがチトつらい。

世の中を見回すと震災で被害にあった方々も多いし、またこんな世界的な不景気で明日も知れぬ生活をしている方々も多いはずですが、そういう方々はどうそれを精神的に乗り越えているのか私にはとても不思議です。

いつかテレビで見た東北の被災地ですが、またやり直せば良いとニコニコしていた人たちの姿が今でも目に浮かびます。私よりよっぽど困った状況にありながら、あそこまで前向きに考えられるって本当に不思議です。

「まだはもうなり、もうはまだなり」という相場の格言があります。まだ大丈夫はもう駄目かもしれないし、もう駄目はまだ大丈夫かもしれない。そんな意味ですが、自分が失ったものの大きさばかり考えていると、もう何もないなんて落ち込みますが、まだ残っているものを考えれば、まだこれがあるとやる気も出てくるわけですが、その切り替えって言うは易し、行うは難し。

世の中を見渡しても為替の乱高下、世界的な株価の暴落、まだまだ深刻化しそうな景気、希望が見えない将来。こんな中で皆さん、どういう風に気持ちをしっかり持ち続けているのでしょうか。

着ているものを全部脱いで、背負ってるものも全部おろして、楽になりたい・・・・・・

相場ならとりあえず全てのポジションをスクウェアにしてちょっと様子を見るなんてことができますが、人生の小休止なんてできないですもんねぇ。

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