相場師養成 その後

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あれはいつの事でしたでしょうか。私が相場の手法をこのブログに書くのを読んで、是非それを自分のものにしたいと連絡を頂いたのは。

今まで何人かそういう方がいらっしゃったのですが、ほとんどは断っていました。というか待ってくれと。でもある方が非常に熱心だったのと、私の手法に非常に近いやり方でトレードするタイプであったので、これなら簡単に行けるかもしれないと思い、メールでのやり取りで始めました。

結論からいうと、失敗だったと思います。なぜ「思います」と書くかというと、やり取りが自然消滅してしまったから。そして最後に頂戴したメールにはかなり弱気のことが書いてあったから。

相場ってトレーダーの性格に左右される部分が非常に大きいと私は思っていまして、誰しもが同じことを出来るわけじゃないんですね。だからどんなに世間で絶賛されるトレーダーが書いた教則本を読んでも学んでも誰もがそれが出来るようになるわけじゃない。でもそれに沿って良い結果を出すようになる人もいる。

この辺は最初からわかっていましたので、まずその方がどういう性格か、どういう癖があるのかをこちらがわかっていないとどうにもなら無いので、そこを知ることから始めました。

初めてすぐわかったことは、やっぱり相場を簡単に考えているフシがあるということでした。また「勝つ手法」もなにか虎の巻や秘伝書みたいのがあって、それを学べば勝てると考えていたようです。つまり、どういうチャートでどういうインジケータを使い、それがどうなったら買いだ売りだとやれば勝てると思っていたようです。(巷に溢れる書籍はそういうものが多い)

また自分なりのやり方で、デイトレードだとすれば一日に20回出撃するとして、勝率が五分五分なのを、私の手法を取り入れればその勝率が上がると考えていたようです。つまり20回の出撃で10回負け、10回勝ちだとすれば、5回負け、15回勝ちになるような。

ここに大きな誤解があるわけで、極端な言い方をすれば、危なさそうな出撃をやめて「ここぞ」と思うところだけ出撃して、つまり20回を5-8回に落として勝率を6割7割と上げるしかないんですね。

これってスナイパー(狙撃手)に喩えるとわかりやすいと思うのですが、自分は限られた銃弾数しかないし、一発一発を丁寧に撃つしかないんですね。下手すれば自分が殺されるかもしれないわけで、機関銃みたいに撃ちまくったらうまくない。デイトレやスキャルは狙う値幅(PIPS)も小さいのだから撃ちまくって数で稼ぐしかないと思うのは大間違い。その小さな値幅を一発一発確実に狙うのが大事。そして一撃必殺。

こうやって書くと、そうだろうなぁ、と思うはずですが、多くの方は意外にそれがわかっていなくて、例えば株式でも何でも良いですが、日足を見て、さて今日は買いか売りかと悩むんですね。そしてその答えがいつでもどんな状況でもわかるようになるのが相場分析の技術だと思っている。

そんな毎日毎日、今日は売りか買いかなんてわかるわけがないというのが私の基本で、たまに来る「わかる」あるいは「見えた」と思った時に出撃するしかないんですね。その瞬間って、日足で言えば数ヶ月に一度ぐらいなもんでしょう。

私が相場をやっているのを知っている人で、私に会うと「今は買いですか、売りですか?これから日経平均はどう動きますかね」と聞く人がいるんですが、私は「さぁ?どうなるんでしょうね」と答えるとキョトンとします。そんなのもわからないで何をしているのかと思うんじゃないでしょうか。

これってカラオケに例えると簡単にわかるはずなんですが、誰でも自分の得意な曲があるし、自分の好みのリズムやメロディラインがありますよね。新しい歌に挑戦するにしても演歌好きが突然ロックやブルース、あるいはラップが歌えるわけが無い。

相場もそれと同じなのに、いつも決まった(FXだとすれば)通貨ペアを選び、(デイトレだとすれば)いつも自分の都合で決めた時間帯にトレードする。これってカラオケだとすれば全ての曲が歌える人じゃないと歌えないのは明白。でもそんなことは有り得ない。つまり歌える歌を選ぶしかないんですね。相場の世界ではどんどん違う曲が垂れ流しで掛かっているのと同じってこと。だから適当にパッとチャートを見て、よし買いだ、売りだ、なんてわかるはずが無い。(というのが私の考え方)

野球も同じで、どんな天才バッターでも、ピッチャーが投げる全ての球を打てるわけじゃない。それどころか、見逃す、手を出さない球の方が多いじゃないですか。それと相場も同じだというのがなかなか理解できないようです。

ただ「今はどう動いていますか?」という質問なら答えるのは簡単です。カラオケで「今どんな曲が流れていますか?」という質問と同じ。これは小中学生でもチャートを見ればわかる。大きな流れが上なのか下なのかヨコヨコなのか、なだからに動いているのかチョッピーなのかは誰にでもわかる。ま、その流れが近未来も続くと考えるのが順当なわけですが、でも売買タイミングを見るのはまったく別なんですね。

これがわからずにトレードしますと、上げトレンドなのに買って負けたり、下げトレンドが読めているのに売って負けたりするわけです。

ま、そんなこんなで、少なくとも私の手法でやるとすれば、まず基本的に押さえておかないとならない「考え方」があるわけです。それなくして先には進めません。

やり取りしていた方とは多くの時間、メールがその手の考え方の話になりました。その中で、なるほどーとか目から鱗が落ちたみたいなやり取りが続いて、勝てるようになったという報告をもらったこともあります。私がまだ手法の話しに入る前の時点でです。これって良かったね、じゃないんですね。それでどうにかなると簡単に考えて自分の手法でやっているだけなんですから。

でもま、それはそれで良いと思っていました。私と同じ手法である必要は全く無いわけで、話しの中で何かヒントがあって勝てるようになればそれで十分なわけですから。

でもその程度のことはいろいろ学んでいるといつでも起こる事で、そんなことで満足してもまたすぐに壁にぶち当たるのが普通。

そこでこれから細かい手法の話に入ろうかという段階で、まず私がお願いしたのは、使っているチャート、インジケータの詳細、そして売買譜を見せて欲しいってこと。特にこの売買譜ってヒジョーーーーーーーーーに大事で、それを見ればどういう考え方で何を狙っているのか、また問題点があるとすればその売買譜に全て出るんですね。

でも残念ながら一度たりとも売買譜を送ってもらえませんでした。

面倒なのだろうと思いますが、私にしてみれば、その方の何十というトレードを全て私のチャートにプロットしてそれぞれの評価をするのは半端じゃなく面倒なわけですから、ま、いいかと思っていました。

段々とこちらもやる気が失せてきまして、その方も弱気のメールを最後に連絡が来ませんし、一体何がどうなったのかはわからずじまいです。きっとダボ流ではやっぱり勝てないと結論を出したのだと思います。でも私からすればこれからが本題というところでストップしましたので不完全燃焼ですし、今までの時間はなんだったのかと思うというのが本音です。

その方を責める気持ちは全く無くて、やっぱりメールのやり取りでできるわけがないということだと思います。実際に面倒でしかたがありませんから。多大な時間と労力を掛けても、伝えられることは本当に少ないんですね。実際に並んでチャートを見ながらああじゃこうじゃやれば10分で済む話が何百何千語のメールで何度もやり取りしないとなら無いんですから。そしてお互いの話が通じているかの確認もできないわけです。勝手に言いたいことを言っているようなもので、どこまで通じているのかがわからない。

ま、これはこれで良い経験で、書籍などから手法を学んで勝つことの難しさを確認したようなものです。ですから相場を本当に学ぼうとする方なら、人と人のつながりがあるセミナーへの参加じゃないと無理でしょうし、そしてその中でマンツーマンでの質疑応答がなければ単に書籍を読むのと同じになると思います。

これはダンスを習うのに似ていて、どういう曲のどういう場面でどう動くかというのを本を見て習うのは不可能で、また教官と一緒に踊ることなくして踊れるようになることはないのでしょう。

そういう点では前にも書きましたように、アメリカは進んでいると思います。内容としてはこんなんで勝てるのか?と思う手法でも実際に勝っている人がいたり、オンラインでそしてリアルタイムでチャートを共有して見ながら世界中からの参加者とああじゃこうじゃやりながら実際にトレードし、学んでいく方法を取るセミナーが多くあります。

これって開催するほうもよっぽど実力と自信がないと出来ないはずで、オンラインで皆が見ている時に全く勝てなかったり、とんちんかんな売買をしたら客はすぐに離れていくはずですから。

でもオンラインで繋がって勉強するというのは凄いことで、相場の動きって教科書に出てくるような動きはまれで、ほとんどが例外みたいなものですから、その時その時どう読んでどうするのか、読みが外れた場合はどう対処するのかをリアルタイムで逐一学ぶことができる。こういうのは日本でもやっているんでしょうか。やっているのなら是非私も参加してみたいです。

チャート分析って難しくてややこしい理論を使えば勝てるってわけでもなくて、意外に超初歩的なインジケータの組み合わせだけで勝つ人もいる。要は切れ味の良い包丁ならどんな料理でも作れるってわけでもないのと同じで、なまくらでも使い方一つで、それの達人っていくらでも存在するのかもしれません。そしてその手法が自分に合うのかどうか、こればかりはやってみないとわかりませんし、ひょんなところにひょんなアイデアが埋まっているかもしれませんから、トレードに自信がある人でももしそういうセミナーに参加できる機会があったら参加してみるのも良いんじゃないでしょうか。でもかなり高い授業料であるのは覚悟する必要がありそうです。

ま、そんな感じで、相場師養成実験は中途終了しました。

結果は失敗だか成功だかわからない状態ですが、問題点はかなりわかりましたし、どういう順序でどう勉強を組み立てていくべきかも検討が付きました。これは収穫だと思います。

ちょうどそんな時、いつもこのブログにコメントを頂いている常連さんからメールを頂戴しました。

私のチャートのセットアップに関してなのですが、その方が相場に興味があるのは知っていましたが、まさかここまで真剣に考えている方だとは思っていなかったので正直びっくりしています。

その中で心を打たれた一行がありました。

「新しいことをまなぶときは「100回読めばインプットだけは何とかなる」が持論ですが、貴ブログの相場関係のところ、はんぶんの50回くらいはすでに読んだとおもいます。」

この方からのご質問は、ダボ流チャートのセットアップに関して私が詳しく説明せずにやりすごした部分に関してです。これは真剣に読んでいる人じゃないと気がつかない箇所でもあって、本当にびっくりしました。

私はいい加減な気持ち、軽い気持ちで書いているつもりは全くないのですが、でもこれほど真剣な方を想定して書いていません。どうせ誰も読んでいないだろうぐらいにいつも思っていますから。でも大事なことは書きとめておきたいと思っていますので書いているわけですが、これからはもっと真剣に書かないとまずいと反省しております。^^

いつも書いていることですが、本当にやる気がある方にはとことんお付き合いします。私の方から諦めることはありません。でもマレーシアに行くまで少々お待ちください。

ああああ、実は以前この様に書いたときに、相場のことは全く知らないし経験もないのだけれど口座だけは開きました。いろいろ教えて下さいとメールを頂いたことがあります。正直なところ、壁にぶち当たったトレーダーを私は想定していまして、全く何も知らない方からこういう申し出があるとは想像もしていませんでした。ですので、まずは基本をご自分で勉強し、ある程度わかるようになってから・・みたいな大変失礼な返事を書いたことがあります。

初心者は相手にしない、なんて偉そうなことを言うつもりは全くないのですが、でもやるなら私もきっちりやりたいですから、少なくともここまでは自習してくださいというガイドラインはいつか作るつもりです。そして我流にしてもトレード経験は最低でも1年、そして直近の売買譜を100トレード分ぐらいは出して欲しいです。そしてまた私から課題を出させていただく、みたいな感じで進めるのが良さそう。

そして、準備が整ったと判断できたら、マレーシアまで来ていただく(1-4週間)のが条件となります。マンツーマンで勝てるようになるまでやりましょう。無料ですが滞在費は自己負担で。

でもま、その前に息子に徹底的に教えなくてはなりません。それがもし失敗するようであるなら、私もやる気が失せちゃってこの話は無しになるかも(笑)。息子に教えられなくて他人様にどうこう言えるわけがないですもんね。

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