簡単な円・リンギット交換の時期を見る方法

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私の相場の話はややこしすぎるという指摘を受けます。

でも私としてはかなり単純化した見方をしていると思っていて、これ以上単純にはできません。逆にチャートの動きだけで売買するテクニカルアナリストはもっと面倒なインジケータ、ルールを作っているのが普通だと思うくらい。

でもどこを見てもそんなのは出てこないと思うでしょうが、そりゃ当たり前で、全くの初心者を前提として話をするしかないからでしょう。

そこで、もし自分が全く何も知らないとしたらどうするかを考えてみました。ややこしいことはわからないし、したくない、でもチャートを見るぐらいのことはわかるというレベルという仮定。

目標は「今の方向性を把握すること。そして目先の売買タイミングを理解する」です。つまり、「最近流れが変わったね」、とか「円をリンギットに変えるならもう少し待ったほうが良いね」とかそれを見れるようにするのが目標。

まず使うチャートはヤフーファイナンスで見ます。そして円とリンギットの交換であれば、このチャートを作ります。

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なぜ「作る」という言い方をするかというと、この状態をお気に入りの様にキープできないから。見る度に設定する必要がある。

URLはここですが(クリック)、円・リンギットの基本的なチャートが表示されます。こんな感じ。これに手を加えます。

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まずここで一つ気がついたはずです。チャートが上下裏返しになっている様だと。その通り。円高とか円安とか言いますが、我々がいつも見るチャートは上下が逆ですよね。チャート上では数値が上がると円安、下がると円高という。なぜそうなるかというと、あのチャートは1ドルが何円かという、「ドルを中心に」見たチャートなわけです。世界は常に米ドル中心。(笑)

ですから日本人が見る場合には1円は何ドルなのか、あるいは何リンギットなのかという見方のほうがわかりやすいんですね。チャートが右上がりなら円高、下げれば円安。

でもこれだと逆にややこしいと思う方はリンギットから見たチャートに変更すれば良いだけ。シンボルを入れる場所(ボックス)が左上にありますが、そこにMRYJPY=Xと入れるだけです。

手を加えるのは3箇所のみ。まずここで2つのインジケータを表示させます。TECHNICAL INDICATORSと書いてあるプルダウンメニューを選びます。

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このプルダウンメニューを開くと幾つかインジケータが並んでいますが、次の2つをチャートに表示させます。(略して)EMAというのは移動平均線。Slow Stochasticというのは値動きの方向と強弱を見るインジケータ。

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まずEMAを選んでクリックしますと小さな窓がでまして、そこに数値を入れるようになっていますので「150」を入れます。次にSLOW STOCHASTICを選び、小窓に出てくる数値はいじらずにOKを押します。

EMAですが、もちろんデフォルトのままの50でも良いわけですが、自分に合う数値を入れれば良いと思います。50ですとこんな感じです。要は細かく動く波を平均化して方向を見やすくするだけ。数値が大きければ長い期間での大きな流れを見ることになります。

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次に表示期間を変えます。矢印のところで変更可能でここで「5Y」を選びます。これは5Years、5年間。

これで目標のチャートが手に入りました。

チャートに重なったラインがありますが、これがEMAという移動平均で、これで方向性を見ます。上がっていれば円高、下がっていれば円安。ラインが平行になっていれば「方向性無し」と見るわけです。

これは「今は円安の方向ですねぇ」という動き。

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これは「今は円高の方向ですねぇ」という動き。

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これは「今は方向性がないですね。さてどちらに行くんでしょうか」という動き。

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ここで大事なことは、大前提として「将来のことは絶対にわからない」とするべきだということ。どうも世の中の多くの人は「先を読む」ことばかり考えるようですが、考えてもわからないんですね。もしそれがわかるなら、トヨタもソニーも為替だけで本業以上の利益が出せるはずです。彼らがどれだけ優秀なエコノミスト、評論家、為替アナリストを抱えているか想像してみてください。大手はどこも同じ。それでも為替差損が出るの出ないのと大騒ぎになるのですから、我々一般素人が将来のことはわからないと「決める」ことが重要だと思います。

将来のことがわからなければどうする?

ってことなわけですが、その答えは簡単で「流れに付く」それだけなわけですよ。でもその流れがいつ変わるかは「誰にもわからない」。でも流れが変わればそれがチャートに出るわけですから、それに乗れば良いわけです。つまり「行き先のわからない自動車」に乗っていると考えればOK。その車がいつ方向を変えるかわかりませんが、窓から外を見ていれば進む方向が分かるのと同じで、それだけ見ていれば良いんですね。自分が行きたい方向とは違う方向へ向かっていると思ったら、その自動車を降りて乗り換える。それだけのこと。

ところが「この自動車はそろそろ方向を変えるはずだ」とか余計なことを考えるからおかしくなるわけです。

ところが大手企業のプロたちは、それがわからないと商売にならないんですね。どこまで行くのか、どの辺で曲がるのかを想定しないと、自分たちの商品をいくらで売るべきか、将来どの程度の利益(差損)が出るか全くわからない状態では商売にならない。

だから「想定」をして、そうなる「前提」で動くわけです。だから大ハズレした莫大な差損を出したり、逆に棚からボタ餅で利益が出たり。

そういう大手のやり方を我々一般が真似る必要は全くないということなんですね。でもテレビでも新聞でもそういう「大手の視点」で為替を見て、解説しているわけです。ここに気が付かないと「為替そのものから利益を出す」のはもちろん「資産防衛」も出来ないことになるんじゃないでしょうか。

また、莫大なお金を運用して利益を出そうとする機関投資家って何をしているかというと、彼らこそが金融の中心で値そのものを作る人たちだと思うのですが、彼らは視点の位置が高いんですね。まさに世界、経済の動きを見てケタ違いの金を動かす。

もし自分がその運用を任されているとします。そして今日私が書いたように「将来はわからない」と言ったらどうなると思います?即刻首なんですね。お前バカかとなる。またクライアントからお金を預かっているところもそうですが、顧客に説明責任があるわけですよ。運用者が上司になぜ買いなのか売りなのか説明しないとならないのと同じ。

こういう人たちは「今、上がっているから買いです」とか「下がると思ったから」なんて言えないんですね。必ず根拠を示さないとならない。つまり彼らは「将来を当てなくてはならない」んですね。

さて、私達は?ここがポイントです。

話は戻って、そのEMAという移動平均で今の方向性を判断します。上に書いた見方は「一番単純」な見方であって、本来もう少し突っ込んで見るようにしないとダメなんですが、興味のある方は「グランビルの法則」で検索して、移動平均の使い方を理解するのは良いと思います。ただ、中途半端に覚えてそれを使おうとすると「キチガイに刃物」状態になりますから注意。(笑)

次です。方向性を見る方法はわかった。では売買のタイミングは?という話。

ここでチャートの下の欄にクネクネしたラインがありますが、これがSLOW STOCHASTICで、これでタイミングを見ます。単純化して見ると、波上になっているのがわかりますが、

この波が「頂上の時は売りのみ」「底の時には買いのみ」という見方をするわけです。

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厳密に言うとそれだけではダメなんですが、でも「なんとなく雰囲気で今、売るべきかなぁ・・」とかそういうレベルと比べたら大きな躍進だと思います。

円安に動いていると「早く円を売らなくちゃ」と誰しもが考えますが、人間の心理って面白いもんで、値動きを見ていて「うわーー、こんなに下がった、もう駄目だ、売るぞ!」と思った時が底値だったりするんですね。これは株でも為替でも同じ。

でもそういう時に「慌てて売るな」というサインをこのインジケータが教えてくれると考えたら良いと思います。

あるいは大きな流れは「円安」に動いていて、このタイミングを見るストキャスティクスは天井、もしくは上の方に位置していたら、「それが円を売るベストの位置」だということです。でも心理的にこういう場所でどう思うかですが、「ここで上昇に転じるかもしれない」「まだ大丈夫そうだから様子を見よう」と思うのが普通。これがチャンスを逃す一番の理由だと思います。

ここまで書いたことはヒジョーに簡単な見方、使い方でしかありませんが、ややこしいチャートを見ながらややこしいことをやっているプロやハイアマも、考え方の基本はこれと同じなんですね。ですから決してこのような単純なやり方では無駄ってこともないし、裏付けのない「勘」で動くよりは遥かに良い結果が出るはずです。

最後に同じことを書きますが、円安がどこまで続くかとか、限界はどの辺かとか、そんなことを考えることを放棄することが出来ないと相場とは付き合えないと思います。つまりですね「予想はしない」「当てようとしない」のが大原則で、未来のことは神の領域だと割り切ることが必要だと思います。ただ、過去と現在の動きはわかるわけですから、「それに着いて行くだけ」で相場で勝つことが出来るという事実を是非、経験していただきたいと思います。

でもその頭の切り替えって簡単ではないんです。だからこそ自分の周りから「予想」を排除する必要があります。つまり下手に評論家のいうことを聞いたり、エコノミストの予想を聞いて勉強したり、あるいは仲間の「年末は円はまた下がると思うよ」とかそういうことも耳に入れないくらいの心構えがないと、フト、気が付くと、どこが天井か、底か、いつ反転するんだ?とそればかり考えている自分を見ることになると思います。

どこの誰がなんと言おうと、今、円が上がっていれば円高なんですね。それがいつどう変わるかなんて神様しかわからない。

「相場のことは相場に聞け」という格言がありますが、これを理解しないと多くの意見や読みに翻弄されるだけだと思います。あるいは、「私はこの人の読みが正しいと思う」なんて競馬の予想屋の意見を聞くのと同じで、いつまでたっても「自分では何も判断できない」状態が何年も何十年も続くだけ。

これに気がつくと、いつの日か「相場って思ったほど難しくないんだ・・・」と思う日が来ます。断言します。

でも「予想は難しい」という点においては未来永劫、誰もそれを超えることはできないってことだと思います。相場は難しいという人たちは、実は「予想、将来を当てるのは難しい」と言う意味なんですね。これは全くそのとおりだと思います。

では予想も将来を当てることも必要ないとしたら?

皆が「予想談義」をしているのを横から聞いていて「へっへっへ」と思う気持ちよさを早く手に入れて頂きたく、これを書きました。今日書いたことは非常に単純ですが、全てはここからスタートします。「当てること(予想する)」と「利益を出す(損を減らす)」のはイコールではないんです。さて、どちらを選ぶべきか?

私のややこしく見えるチャートも基本は全く同じです。上に書いたようなことをもっと細かく正確に把握しようとしているだけ。

USD/JPY Day chart

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