誰にでもわかる「リンギットの替え時」& 分析の基本の基本

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海外に住んでいるとどうしても「為替」と付き合わないとなりませんね。

「そのことは考えない」

というのも一つの手だと思います。不動産と同じで自分の家なり別荘なりが毎日、毎週どんな値動きか考えていたらやってられませんから。

ただ為替交換をする頻度が高い人は多いわけで(私はほとんど替えませんが)、やっぱり数日分の生活費を損したり、得したりてなことは頻繁に起きる。特に大きな額を替える時には悩みますよね。一歩進んで、今は替える必要はないけれど、替えておいたほうが、あるいは待ったほうが良いならそうしようとも思う。

でも「今は下がっているのか上がっているのか」それさえも良くわからないのが普通。

ましてやタイミングを見るなんて不可能だと思いますよね。

基本的には「世の中の誰も将来のことはわからない」ですから、「為替も今後どう動くかは絶対にわからない」んですね。これは為替だけに限らず、株でも先物でもビットコインでも同じで、あるいは今は元気でも明日死んでしまうかもしれないわけで、将来のことは絶対にわからない。いろいろ学び、世界情勢なり経済なり、あるいは医学のことを徹底的に勉強すると「将来のことがわかるような気がする」のは誰しも同じですが、それは「そんな気がする」だけの話で、その通りに将来が動くことはまず無いのが普通。

ただし「過去と現在」のことは誰にでもわかるわけです。

これを利用して我々は将来をある程度、予想できるわけで、天気も同じ。自分の健康状態も同じ。空に雲ひとつ無い好天気の10分後に大嵐になることはないし、毎日、元気に過ごしていれば、事故は別にして、明日から寝たきりになるとは思わない。また今日まで仲が良かった夫婦が、突然、明日から仲違いすることもない(これはあるかも 笑)。

我々は経験則として「過去の傾向は将来も続く」、そして「変化には時間がかかる」ことはわかっていますよね。

これを利用して、近未来を想像することは誰でもやっているわけですよね。

為替も同じなんですよ。株でも何でも同じ。でも事故、事件、天災でもあれば日常がガラッと変わってしまうのは当たり前のこと。でもそういう突発的なことがなければ、大きな川が大地をウネリながら流れるように、おおよその検討ってのは付くんですね。

それにはチャートを使います。

チャートとは自分の体で言えば「健康診断の記録」みたいなもので、それを見ることによって過去と現在、そしてこのまま行くとどうなるかの予想が立つのと同じことができる。

でもこんなチャートを見てもなんだかよくわかりませんよね。これは「マレーシアリンギットと日本円」の「毎日の動き」です。画像をクリックすると大きくなります。

このチャートはネット内のチャートで無料でそこそこの事ができます。TradingViewというサイトで(ここをクリック)、メニューから「chart」を選び、何を表示させるか右から選べます。

まずちょっといじくり回して、何をどうするとどう変化するのかはやっぱり最初にやらなければならないことで、その後、どういう形で「値を表示するか」決めます。世の中で一般的なのは「ローソク足」と呼ばれる「長方形に上下にヒゲが出ているもの」が多いですね。これは日本で発明されたもので世界に広がっています。それが上のチャート。このローソク足の表示を「Hikinashi(平均足)」に変えます。平均足はまさに字のごとく、「細かい動きを省略して大きな動きを見る」のに最適です。

ローソク足をHeikinashiに変えるだけで、随分見え方が変わりますよね?(もしこの時点でちんぷんかんぷんならこの日記をこれ以上読み進めるのは無意味です 笑)

これにIndicatorsから「Donchian Channnel」を足して、パラメータは24、中心線を見やすいように太くします。

この中心線は(これまた日本で発明されて世界に広まった)「一目均衡表」というインジケータの「基準線」とほぼ同じものです。基準線というくらいこれは重要なラインで、よーくチャートを見てみてください。

「値がこれより上なら上昇中」「値がこれより下なら下降中」

という一つの見方ができます。どうですか?ポイントポイントで、「トレンドはここで変化したと考えるのか・・」というのがわかってくるはず。えええ?わからないと思う人もいると思いますが、ちょっと時間を掛けてよーく見てみてください。

ただこの中心線(基準線)を絶対のものとして見ては駄目なんですね。あくまで参考でしかありません。

でもこれだけでも結構見えてくるものがありますよね。で、では同じ様にトレンドが見えてくるインジケータは他にないのか?となる。そこでもう一つ足します。

「HMA」という移動平均線です。移動平均線はまさに平均線でごちゃごちゃ動く値を丸めて表示するラインですが、この平均を出す計算方法って多分30種類ぐらい世の中に出ているはずで、古くから使われているのは「単純移動平均線(Simple Moving Average=SMA)」と呼ばれるもので、これを見たことがある人は多いはず。ただこれはやっぱり古くていろいろ使えそうで使えないと私は思っておりまして、ではどんな計算が良いのか。これは人それぞれで、またどういう使い方をするのかで何を選ぶかは変わるんですね。

でもここで「HMA=Hull Moving Average」を選ぶのは、「ラインの傾きと位置関係」でトレンドが見やすいということと、「値動きの【勢い】の変化」にこのHMAは敏感に反応しますので「値動きの力が弱まった、強まった」のが見やすいのです。つまり値動きの方向は変わらなくても、「変わる前兆」を掴むことが出来ます。

このHMAをチャートに足して、パラメータは100、ラインも太くしてみてください。こうなります。

ちょっと時間を掛けて、HMAと値の「位置関係」、HMAのラインの「傾き」を見てください。ただし、HMAと値の【交差】そのものを重要視しては駄目で、それをするとHMAは非常に危険な移動平均線となります。(一般的な「支持線」「抵抗線」の使い方は出来ないということ)

これだけで、今は上を向いているのか、下を向いているのか、大体の見当が付きますよね?

つまり、「日本円をリンギットに替える」場合、値動きが「上を向いている場合」には【慌てないほうが良い】というのがわかるし、「下を向いてる場合」には「急いだほうが良い」のがわかります。

今現在はどうかというと、2017年の9月4日から円高方向に動き、2018年2月6日に円安方向へ変わった。そして3月28日に再び円高方向へ動いているところ。

今後の動きは「誰にも絶対にわからない」わけですが、一応「円高で動いている」と考えます。これはこのチャート、二種類のインジケータから考えられることを基本にして「円高である」と【決めます】。この決めることが重要で、それは単に自分の中の決めごとでしかありませんが、ここで「いや~~~、下がるんじゃない?」とか考えては駄目なんですね。考え出すといろいろなことが頭に浮かんで来るのが普通ですが、それを無視することが重要です。

この決めごとだけで「自分の行動を決める」わけで、一切悩まずその決めごとだけで「そこそこの結果が出る」のはおわかりになるはず。

ではもっと大きな動きを見てみたいと思いますよね。過去もどうだったのか知りたいですし。その場合は毎日の動きの変化ではなくて「週」のチャートに変えます。左上の「D=Day」をクリックして「1 Day」を「1 Week」に変えるだけ。

このチャートをパッと見てわかることは、2つのインジケータ(Doda DonchianとHMA)をなぜ併用するのかってこと。

例えばDoda Donchianの中心線と値の「交差」を見て、「そうか、ここでトレンドが変わるのか」と見るわけですが、その時にHMAは何を示しているでしょうか。大事なのはこの2つが「同じ方向を示している」ことで、片方だけを見ていると「小さな動きに翻弄されてしまう」んです。ですから、「2つのインジケータが同じ方向を向いた瞬間」が大事なポイントとしてこのチャートを見るとなるほどと思う動きをしているんじゃないですか?

わかりやすい例を出します。下のチャートを見ると赤丸のところでDoda Doncianの基準線を値は超えてきましたが、ブルーのHMAが示している方向とは逆ですね。黄丸のところも同じです。大事なのはそれらではなくて、緑色の矢印のところだというのがおわかりになりますでしょうか。ここを理解しないとこのチャート設定の意味がありません。

またもう一歩進んだことを書きますが、私がいつも書いていることとして「トレンドが変化するポイントはわからない」ということがあります。つまり「新しい波動の第一波」は後で「ああ、あそこが転換点だったのか」とわかるだけで、その時にはわからないんですね。続いているトレンドの「押し目、戻し」かもわからないわけです。まさに真ん中の赤丸がそれで、上昇トレンドに転換するか?と見えるものの「下げ波動の中の戻し」でしかない。(ブルーのHMAの傾きもちゃんと見ておいてください)

でも緑の矢印のポイントを「大きなトレンドの転換点」から数えてみてください。あとからわかるトレンド転換の最初の波動を1とすると3番目の波動の始まりなのがわかりますよね。

うーむ、図に書き足しましょうか。

トレンドの転換点は「あとになってわかること」なんですね。でもそこが転換点であるとどう後で決めるのかは、第三波まで見ないとわからないんですね。そしてこのブログの読者はおわかりになっていると思いますが、「(転換点の)第一波は狙わない」。しかし「第三波は必ず狙うべき」と何度も何度も書いていますが、こういうことなんですよ。まさに緑色の矢印が示している、Doda DonchianとHMAが同じ方向を見せたところが第三波でしょ?

ここが実は一番大事な場所で、基準線と値の交差でトレンドの変化を見るというのは基本ですが、それ以上に大事なことはこの「第三波」の確認なんです。トレードするとしたらここから出撃の準備に入るわけで、単に基準線と値の交差で(及びHMAの傾き、位置関係を見て)出撃サインとはしません。言葉を変えれば「交差では【ここでトレンドが変わるかな?】」みたいなもんで、「第三波を確認した時点で【トレンドは変わった】」とする。

この波動カウントはエリオット波動の考え方ですので、チャート分析をする場合、知らないとうまくない理論です。でもエリオット波動理論はかなり深く難しいし、それを全て理解できなくても「波動カウントの常識」のところは抑えておくべきでしょう。

ま、結構話がややこしくなってしまいましたが、こういう見方がわかるようになると、円をリンギットに変えるにしても、その逆にしても、大きなお金を動かす時にも、どうしたらよいかの「指針は見えてくる」んですね。

まずは「今、どちらの方向へ動いているのか」を見るのが基本中の基本です。

でも上昇トレンド、下降トレンドも細かく見ていくと、小さな波動の集合体なのがわかります。つまり円をリンギットに替えるにしても、そしてトレンド方向がわかったにしても、「そのトレンドの中のどのタイミングで替えるか」という次の問題が出てくるんですね。

今回はその説明はしませんが、それには「オシレータ」と呼ばれるインジケータを使います。これで長いトレンドの中の小さな波の「山と谷」を見るわけです。そして円をリンギットに替えるとしたら「山で替える」「谷では待つ」わけです。

大事なことは何度も書きますが「トレンド方向を見る」ことで、その次に「どうやってタイミングを取るか」、そして「精度を上げる」と延々その作業が続くわけですが、「トレンド」が何よりも重要なのは変わらないし、そのトレンドに沿って行動するのがベストだと思います。

今日紹介した誰にでも使えるチャートですが、これは私がいつも使っているのと「基本的な考え方は全く同じ」で、私のは細かいところが見えるようにした発展型なだけです。

そういうのがわかってくると、「円をいつリンギットに替えようか」から「為替の売買で利益が出せるんじゃね?」と進化し始めるんですね。(笑)

でもその事は今日はここには書きません。

逆を言うと、「トレンドの見方もわからない」「タイミングのとり方もわからない」のにFXに手を出すのは「自殺行為」だということです。あるいはギャンブルだと言うべきか。競馬の予想をするのと同じ様に、為替や株の動きをああじゃこうじゃ考え、悩み、そして仲間とそれを論じ合うのは一つの楽しみではあるかもしれませんが、そういう「当てることを楽しみにする」のは遊びでしか無いと私は思います。

でも「どれだけ頑張っても将来のことは絶対にわからない」という前提で、でも「ボールを投げると放物線を描いて落ちるように」、値動きには「慣性が働いている」んです。そしてその方向が変わるには「時間がかかる」ということと「前兆も見える」ことから、それだけわかっていればトレードで勝つことができるということ。

とは言ってもそれは「一つのアプローチ方」でしかなくて、いろいろな方法があるわけで、今日はその中の一つの方法、そして私が基本としている方法を書きました。最初は難しく面倒に感じるかもしれませんが、実はこの方法ほど「単純で簡単な方法は無い」と言っても良いくらい基本に忠実で初心者向きなんですね。これを理解するだけで生活が一変するはずですので、興味がある方はちょっとだけ頑張ってみてください。m(_ _)m

 
 
 

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