日式焼肉の「新日本焼肉党@デサスリハタマス」が美味しかった、なんて書くと、このブログの常連さんは「え?」と思うかもしれない。
だって私は何度も「新日本焼肉党」の愚痴を書いていますから。
ただ今回は、私の父と姉の要望で「どうしても焼き肉を食べたい」ということで行ってきました。もし私達家族だけだったらやっぱり「韓日館」になるのですが、父と姉ってワガママと言いますか、マレーシアに住んで10年近くなるのに「日本のレベルを追い求める」タイプなのね。だからいつもあの店はああじゃ、この店はこうじゃ、美味しい店がないと文句たらたら。でも我が一族はみんなケチだから高級店には行かない。(笑)
そういう二人をどの焼肉屋に連れて行くべきか?
これってかなり難しいんですよ。
LOT10のトラジでも行けばまぁまぁかなと思うものの、彼らは「トラジは美味しくない!」と断言しますし(我が家の長男も同じ)、そしてまたKLCC界隈には遠くて混んでるから行きたくないっていうんですわ。KLCC界隈なら良さげな店は数件あるんですが・・・。
ということで「新日本焼肉党@デサスリハタマス」。
この店は「美味しくない」とは思わないものの、「難しい」といつも感じるんですよ。
ちょっと良さげな「和牛の盛り合わせ」なんてのは、美味しい肉が1種類と全然駄目なのが3種類、みたいな。じゃぁ、その美味しい種類の和牛だけ頼もうとするととんでもなく高いのね。
つまり、私達が好きな「普通のカルビ」「中落ちカルビ」「ハラミ」みたいなのがないのね。あったにしても全く美味しくない低レベル。だから私達は「こなれている韓日館」にいつも行くわけです。
でも今回は特別な食事会ですから(母の月命日)、「ケチるのはやめよう」ということに。となれば、「新日本焼肉党@デサスリハタマス」でも問題はない、はず。
案内された個室にはテーブルが一つ、そして「焼肉のコンロも一つ」。
ましてやあの店のコンロは小さいし、我々5人が皆で焼いたら喧嘩になること間違いなし。(笑)
ということで個室ではないけれど、長いテーブルに引っ越し。コンロも端と端で、これなら喧嘩っぱやい我が一族でも平和に食べられるはず。(笑)
このお店は「安い肉は全然駄目」なのはわかっていますので、和牛も「プレミアム」で行くことに。
やっぱりプレミアムは見た目も違う。「日本橋」とかいうプレミアムのセット。
いつも我々が韓日館で食べる肉とはかなり違う。(笑)
この「赤身」と書いてあった肉も美味しかった。
ま、確かに美味しいし、そして様々な部位を食べられるのは面白いと思いました。でもいつもはこういうレベルの肉を食べない私としてはちょっと「プレゼンテーションのやりすぎ」だと思いました。パフォーマンス過多とでも言うんですかね。「どうだ!これ!」みたなのは我が家の感覚には合わない。
って思うのは普段は良いものを食べてるわけじゃない我が家のヒガミみたいなもんなんでしょうが(笑)、いつも書いているように我が家は「大したことのない肉を美味しく食べさせるのが焼肉屋の腕」だと思っていますので、こういう肉を食べても「ふ~~ん、それで?」みたいな感じがしちゃうんですよ。
でもこのプレミアム和牛は及第点。全く問題がなく、美味しいと思いました。でも逆に「店の腕の見せどころ」みたいなのがないのね。感動がない。
そしてこの手の肉だけを食べるわけにはやっぱりいかないし、安い「ハラミ」や「切り落とし」も頼みました。
ハラミ。これは匂うと息子が文句タラタラ。
ところがこの「切り落とし」はかな~~~り美味しいと思い、追加注文。(写真が汚くてすいません)
でも切り落としってまさに切り落としで、どんなのが来るのかはわからないのね。当たり前ですが、以前、大ハズレだったこともあり、「切り落とし」ってギャンブルだと思います。
そしてそして、この店のハイライト。この店で絶対食べないと駄目だと思うのが、「上ネギタン塩」。これって本当に美味しくて、これに限って言えば、私の知ってる店の中ではダントツの一番。
そしてこれまた美味しい「特上厚切りタン」。
結局は、タンって「どれだけ無駄な部分を切り落とすか」に掛かっているんじゃないですかね。どの店も使っているタンに大きな違いはないはずだけれど、タンって「美味しい部分は全体のある一部だけ」なんですよね。これって自分でタンを一本買ってくるとすぐにわかりますが、美味しい部分って全体の3分の1もあるのかないのかって感じ。そういう意味で、この店は「良いところだけ使っている」と言って良いはず。
その他、ヨメさんの定番のレバー。
私と息子の定番のユッケ。
でもこれはイマイチでした。だって私が目を離した瞬間に、息子がこのユッケを全部混ぜてしまうという馬鹿なことをしたから。まだ息子はこういうことがわからないんですね。
その他、同じ経営で店は並びにある「(焼き鳥の)鶏鬨」から「長芋ガーリック揚げ」を頼んだり。
場違いのような、しかし美味しいかもしれないと思った「ビーフシチュー」。食べかけの写真ですいません。
これがですね、なんとも言えない味で、ヒジョ~~~~~~~~に懐かしい味。神田、新橋の味って感じで、赤坂六本木の味じゃないのね。こういう味のビーフシチューを食べたのは本当に何十年ぶりで嬉しかった。
そして皆が楽しみにしていた「石焼ビビンバ」ですが、これってこの店の「美味しい料理のトップ5」に入ると私は思っていたのに、メニューから消えていた。本当に残念。
ということで、「石焼ガーリックライス」。
これは好き嫌いが別れましたが、私は良いと思いました。
あと、牛すじ煮込みも楽しみにしていたのですが、もう満腹でこれにて終了。
やっぱりこの「新日本焼肉党@デサスリハタマス」の「高い肉」は美味しいと思います。
でもいつも書いている通り、高くて美味しいのは当たり前で、「大した肉じゃないのを美味しく食べさせるのが焼肉屋の腕」だと思っている私としては「満足感」としてはなかなか微妙なものがあります。
だってお会計はお酒抜きで5人で1500リンギ(高い肉をたくさん頼んだわけじゃない)で、その価値があるか?となれば、その答えは私には簡単には出せません。でもこのお店はいつも超満員。予約無しで行くのは駄目な店。
帰り道でヨメさんと話していたこと。
「この店の上タンはメチャクチャ美味しいし、切り落としも美味しかった。つまりこの店にはその二種だけを食べに来るってのが我々には一番合っているんじゃないか?」
ってこと。それに「牛すじ煮込み」とか、美味しいものをいくつか足して行くのが良いかも。
で、肉をガッツリ食べたいときには「韓日館」。(笑)
余裕がある人だったら、このプレミアム牛肉を好きなだけ食べれば幸せになれる店かも。
ただし、安いセットの肉を頼むと、「なんだ?この店」ってなると思うし、韓日館の圧勝のはず。
あ、そうそう。「美味しい焼肉を食べたい」と騒いでいた父と姉ですが、姉は「そこそこ満足した」様子。でも一番うるさい父は終始沈黙していた。
あのクソうるさいオヤジが、一口食べた時に「うまい!」と目を輝かせるような店に連れて行ってやりたいと思うけれど、どこに行けば良いのやら・・・・。
気になっているのは「鈴木商店」がやっている焼肉屋。一度、偵察に行ってみますかね。
「新日本焼肉党@デサスリハタマス」のホームページはここ(クリック)。メニューもあります。
-----(追記)-----
後日、姉に「オヤジはなんて言っていた?」と聞いてみたんです。
「日本式すぎたし、肉以外食べたいものがメニューになかった。肉は外ではこんなもんでしょ」と言っていたと。
日本式すぎるのかぁ・・・・。
「外では」とはどういう意味なのか聞いてみたら、「家で食べる肉のほうが良い」ってこと。彼らは良い肉(BSCのJason’sで買ってるはず)ばかり食べている。(笑)
でもま、歳をとって量を食べるわけでもないからそういうことになるんでしょうね。
う~~~む、オヤジの感想って的を得てるような気がするなぁ。正直だと思う。
私は「焼肉は日式の方が良い」と思っているんだけれど(韓式の良い店を知らない)、それってオーストラリアでも同じで、韓式って美味しい肉がないケースが非常に多い。そのくせ高い。そして甘い。
ところが日式の場合は、韓式では当たり前の「いろいろ」がないのね。特にスープ系。冷麺にしてもそうだけれど、私が思うに「焼肉屋のスープを作るのは大変」なんだろうと思うんですよ。だから日式にはスープ関連のメニューがない、少ない。冷麺やコリコムタンがあったにしても「期待するもの」とは全く違ったり。
我が家はもう30年もそんな環境にいるから、そういうもんだともう諦めているのね。
だから日式の焼肉屋では「肉を食べる」と割り切っているし、肉以外の韓国料理は無いのが当たり前だと思ってる。でも結構好きなチヂミ(パジョン)、チャプチェ、コリコムタンなどを食べたいときには韓式の店に行くと分けて考えるのが普通になっていました。
でもマレーシアに来てからは、焼肉以外の韓国料理を目的にして店を探したことはなかったわ。それより美味しい焼肉探しに躍起になっていたって感じかな。
そういう意味では日本の焼肉屋って「なんでもある」のが普通で、昔を思い出してみると私のオヤジは「サムゲタン」が好きでよく食べていたっけ。石焼ビビンバもそうで、日本的に言えば、シメで冷麺、ビビン麺、ビビンバを食べるのが習慣になっていたのは私も同じ。
新日本焼肉党がなぜ「石焼ビビンバ」をやめちゃったのかなぁ。私はあれが楽しみだったのに。
それと私は「(カンジャン)ケジャン」(生ワタリガニの醤油漬け)も大好きで、これを出す店はゴールドコーストでも何件かあって良く行ったっけ(焼肉はイマイチでも)。で、マレーシアだけれど、どうも「ソラリス モントキアラ」にカンジャンケジャンを出す店があると、ある女性のブログで見たことがあるし(ソラリスのBong Ga)、ああいう店を今後、開拓してみるのも良いかもしれないなぁ。
キーワードは「焼肉」ではなくて「韓国料理」。
楽しみができた~~。そういえば、「プルコギ」ももう10年以上食べていないなぁ。あれも好きなんですよ。でもヨメさんは「どこで食べても甘すぎるから嫌だ」という。(笑)
そしてそんなお店の中で「焼肉も美味しい」お店があれば良いね。オヤジの為にもそういう店を探してみよう。韓国語がわかればなぁ。ブログで探せるだろうに。
とりあえず「Daorae」に行ってみるか。あの店には焼肉以外のメニューがごっそりあったはず。そういえばオヤジと姉は焼き肉というとDaoraeに行っていたらしい。ああいういろいろある店が好きなんだろうな。
KLCC、アンパン周辺には良さげな韓国料理屋がありそう。