シドニーから来た次男坊をどんな店に連れて行くのが良いのか。家の食事でごまかすにも限界がある。

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次男坊に何を食べたいと?と聞いても、マレーシアらしいものを食べたいという話は一切出てきません。

気になるのでどうしてか聞いてみたところ、いわゆる中華やマレー料理はシドニーに山のようにあるんですね。そしてそれらのグレードはかなり高い。近年は、ホテルのキッチンにもマレーシア人シェフが多く入って来ているのは私も知っていたし(評判は良い)、マレーシアではイマイチの「パパリッチ」ですが、オーストラリアのパパリッチはかなり美味しくて繁盛店とのこと。

私も先月シドニーに行って思ったことは、「中華の種類はマレーシアより多い」と思ったくらい(店舗数は当然、マレーシアのほうが圧倒的に多い)。これに驚く方も多いとは思うのですが、マレーシアって他民族国家で中華系の人も多くいますが、それは中華系であって中国人ではないのね。中心になる人たちは何世なのかわかりませんが、我々日本人でも「現代の日本人と現地の日系4世5世とはまるで違う」のはわかるはず。

つまり、シドニーには「外国出身の人達」がごっそりいるのね。そしてそういう人たちが中華なり他国の料理店を経営するわけです。それも世界中のありとあらゆる国から入ってきているし、中国人と一言で言っても、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン、台湾、そして中国本土の各地から集っているわけです。その人達が、それぞれのお国の料理を作る、あるいは経営するわけですから、多様性が凄いのね。

その点、マレーシアの中華というのは広がりに欠けると私は感じます。

またそれはローカルのスーパーを見てもわかるというのは前にこのブログに書きましたが、マレーシアのスーパーで売っている「中華食材が非常に少ない」のね。これも最初は不思議だと思ったのですが、でも考えてみるとマレーシアの中国人はマレーシア人であって、食材、調味料もマレーシアの物を多く使うようになったからだと思うのです。これはアメリカの日系人も同じで、家庭では白米を食べ、箸を使う食事をしても「なんとなく今の日本の食事とは違う」のね。これってまさに私のアメリカの親戚の話なんですが、4世、5世になると日本語さえも全くわからないのが普通だだし、寿司といえばカリフォルニアロールなわけですよ。当然、「お味噌にもいろいろ種類がある」なんてことさえ知らないのが普通。

そもそもマレーシアに限らず、海外のそこそこの和食店って、その地に古くから住んでいる日系人がやっている店じゃなくて、「日本人が日本から進出した店」がほとんどですよね。また古い日系人がやっている和食店って、私も何度も経験しましたが、いわゆる「田舎の食堂」みたいな(アメリカも40年前まではそういう和食店ばかりだった時代もある)。あるいは韓国人、中国人がやっているような和食店にそっくりだったりする。

私はそれと同じことがマレーシアでも起きていると思っていて、前に「甜麺醤」がなくて探し回っていた時に、中語系マレーシア人にそれを聞いたら「甜麺醤を知らない」のね。これには驚きで、後に台湾系の人たちが多く使うとか、スーパーでもノンハラルの売り場で売っていることがあるのがわかりましたが(なんと日本食材コーナーで日本からの甜麺醤、豆板醤が売られていることもある)、とにかく私が考える中国人とは全く違う食生活をしているのだと思いました。

そういう調味料は中国人が多く行くマーケットや地区にあると聞きまして、探しましたがやっぱり少ないと思った。

その点、オーストラリアは「一世の中国人」がごっそりいるわけですよ。それもそれこそアジアのあちこちから来ている。だから普通のスーパーでも中華調味料っていろいろあるし、中華食材専門店に行きますと(かなり大きな店がたくさんある)、「世界の中華圏からの商品がある」と言ってもいいくらいで、まぁ、見たこと無いものばかりがズラーッと並んでいる。当然、豆板醤や甜麺醤みたいなものでも多くの種類が並んでいてわけがわからないほど。でも中国人に言わすと豆板醤でも「お国の豆板醤が一番美味しい」みたいな言い方をするし、我々みたいに「豆板醤なら皆同じ」だなんてことは考えていないのね。

ま、そういう一世がオーストラリアにはごっそりいますから、食材店で売っているものの、また中華料理屋も本当にいろいろ。これは特にシドニーやメルボルンみたいに、「人種のるつぼ」だからそういうことが起きるのであって、田舎のゴールドコーストはまたちょっと違うんですね。私がシドニーやメルボルンに行くと、「外国に来たようだ」と感じます。

ただし、オーストラリアの中華にしてもマレー料理にしても、マレーシアみたいな「低価格」ということはあり得ない。そこがマレーシアの魅力であるのは間違いがないけれど、もし逆にマレーシアの飲食店が高かったらどうなのか考えてみると印象はかなり変わってくるのも間違いがない。意外に「こんなサービスでこの料理、この値段。冗談じゃないよ」なんて文句たらたらになる可能性ってかなり高いんじゃないかなぁ。そしてそんな時代も来るのかもしれない。

私達が「マレーシアの食事は美味しい」「マレーシアは素晴らしい」と思うのも、実は「安いから」というファクターがかなり影響していると私は考えていて、「マレーシアの物価は日本の3分の1」と未だに言う人もいるけれど、では「今の物価の3倍だったらどう思うか」を想像してみるのも面白いと思う。それでもマレーシアを絶賛するのだろうか。

そんなこんなでシドニーから来た次男坊は全く中華料理には興味がないようです。でもこの地域の特徴でもある、肉骨茶とかに興味があるんじゃないかと思ったらそれもなし(大都市には普通に肉骨茶の店があるらしい)。ただし、ジャランアローみたいな雰囲気は珍しいのだそうで、ジャランアローには行ってみようかと長男と話しています。私はのけもの扱いで、聞いてみると、ジャランアローと言うより、同じ地域のチャンカットブキビンタンで若者同士で飲んだくれようという話なのがわかる。(笑)

だからシドニーから来た次男坊を喜ばすとしたら、本当は「和食」なんですね。

オーストラリアはご存知のように、「検疫が非常に厳しい国」ですのでマレーシアにみたいに「週に二度、日本から鮮魚が届く」ということも無いのね(輸入禁止品目が多い)。日本から入ってくるものってかなり限定的で(乾物はいろいろある)、だからオーストラリア産、あるいはニュージーランド産の魚介類が全てと言ってもいいくらいで(日本からのものが皆無というわけでもない)、和食に関しては私はマレーシアの圧勝だと思うんです。

ところがですねぇ、次男坊は職業柄、シドニーでも結構良い店に接待で行くようで、彼が喜ぶであろうマレーシアの和食店に連れていくには敷居が高すぎて行けないというのが我が家の実情。

だから日本からの魚介類を貿易商から分けてもらって、我が家で彼の好きな「イクラ丼」「ウニ丼」なんて作ってやってごまかすわけです。(笑)

またWmartというスーパーで買った大きめの冷凍鰻もありますので、ちょっとオーストラリアでは食べられないような鰻重を作ってやろうか、なんて考えています。あるいはデサスリハタマスに「活ウナギ」を扱う店もあるからそこに行くとか。

あ、そうそう、日本から取り寄せた「ミズタコの足(生)」ですが、サッと茹でて刺し身にしてみました。ブヨンブヨンした皮は剥いで、足は白い棒状にします。で、吸盤は皮と一緒に取って、吸盤だけ別にする。この吸盤は刺し身でもいいし、これだけ串にさして焼いても最高。

真ん中の方は生で、タコらしい味のする美味しいタコでした。こういうのはマレーシアに来てから初めて食べました。オーストラリアでもミズタコの生が手に入る(タスマニア産)のはこのブログでも何度か書きましたが、この日本さんの方がかな~~~り美味しいと思いました。

我が家の息子達はこういうタコの刺身は食べたことがないはず。

日本にも行かず、マレーシアの高級店に行くこともなく、家でこういうものが食べられるようになったのは本当に嬉しいと思います。コスパ抜群ですし。

でも次男坊ですが、もし日本だったら、ちょっとレベルの高い回転寿司にでも行けば狂喜するんじゃなかろうか。それは私も同じ。(笑)

 
 
 

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