いかに手を抜いてカイワレ等を育てるか

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カイワレだのモヤシだの、またハイドロポニックス(養液栽培、水耕栽培)に興味がある読者はほとんどいないと思いますが、もし興味がある人、あるいは検索でいつか飛んでくるであろう方のためにもちょっと書いておこうと思います。

カイワレもモヤシも簡単に作れる。子供でもできるし子供用キットなんてのもあるくらい。

ところがですね、やっぱり奥が深くて、ただ単に育てるだけじゃなくて、次のことに拘りたいんですね。

○ 良い物を
○ 早く
○ 楽をして  ← これが非常に大事

今回久しぶりにカイワレだのモヤシだの作って気がついたのですが(一般的な水耕栽培の話ではなくて)、簡単と言う割には面倒だってこと。今までカイワレなんてカイワレ大根が主流で気が向いたら芽ネギぐらいしか育てませんでしたから、面倒という感じも無かったんです。

ところが今回はモヤシにしても二種類、それも育て方も二種類、そしてその他、ラディッシュだ蕎麦だ小豆だといろいろ実験していますし、プラスチックボックスで育てるにしても全部で9つにもなってしまいました。もしこれを常時収穫したいとなりますと最低でも二倍の数の面倒を見なければなりません。

考えただけでうんざり・・・・・

大豆モヤシの失敗でわかったことは、やっぱり水を頻繁に交換しなかったことで、腐らせてしまったってこと。水に注意していなければ失敗するのはわかりきったことですが、それほど一生懸命モヤシの面倒を見たいとは思わないわけです。とは言うものの、とりあえず作ってみるという遊びなら良いですが、今後は健康のことも考えて素性の分かった種子で変なケミカルも使わず、まともな食生活をしたいというのが発端ですから、サラダにするにしてもジュースにするにしても、それなりの量が必要なんですね。そして安定的に収穫するとなるとそれなりのノウハウが必要になってくる。

最低でもこの程度の規模で、種まきをずらして常時収穫できるようにしないと。

photo by mark

だからといって10も20もプラスチックボックスやトレイ、あるいはコンテナを並べて、毎日毎日様子を見て、水の取り替えも毎日3-4回するなんてまず続きませんよね(根が張るころになれば手抜きができる)。今の時点で9つのコンテナがありますが、それの面倒を見るだけでももう止めたくなってきたというのが本音です。

だからどうにか手抜きで作らなければ駄目。

最終目標としては、ベッドを用意して種を蒔いたら収穫までは放置ってのが良いですね。

でも発芽を揃えたり、カイワレで言えば芽が伸びてきてから日に当てたりしないとなりませんから、種子を袋から出して播種し、収穫まで放置はまず無理。ただ日にちが掛かっても良いとか、発芽が揃わなくても良いのなら播種前の仕事は楽になる。それでも播種前の作業なんてたいしたことはないからそれはやるべきだと思うのですが、問題はその後。毎日何度も水を替えたり、スプレーでシュワシュワと水やりをしないと駄目なんてことはやりたくない。

まずそこで考えることは、土に植えたとした場合、そんな面倒なことはしないのが普通ってことですよね。一日に何度も水をやるなんてことはしない。水耕栽培で言えばいかに自動給水をするかってことなんですが、カイワレだのモヤシだの作るのに溶液を入れたタンクを用意してポンプで・・・って、そこまでやるのはオタクでしかない。

ということで、土に植えるのと間を取って、ちゃんと培地を使うべきじゃないかと思うようになりました。本来、カイワレなんて豆腐のパックやテイクアウェイで使われているプラスチックボックスがあれば十分で、培地に悩む必要なんかなくてそれこそトイレットペーパーを下に敷く程度でも良いくらい。全く培地を使わない方法もあるけれど、それは給水が面倒になるのでパス。

検索してみると健康オタクはマイクログリーン、つまり芝生みたいに麦系を育ててジュースにして毎日飲む(日本で言う青汁?)をやっている人たちも多く、その中では本物の土を使う人も少なくないのね。大きめのトレイに3-5センチぐらいの土を使う。

まぁ、これも面倒臭さから逃れるためだと思いますが、結局そうしないと続かないってことなんでしょうね。

でも私はやっぱり水耕栽培をやっていたし、なんだか今更土を使う気がしませんし、一軒家ならまだしもコンドミニアムの室内で土を使ったカイワレ栽培ってどうもピンと来ません。

ということで、とりあえずバーミキュライトを使ってみるのが良いんじゃないかと思うようになりました。本当はロックウールが良いはずなんですが、7-10日で収穫して培地は廃棄するわけですから、高いロックウールを使ったらコストが全く合いません。でもバーミキュライトなら良いかなと。バーミキュライトって石から作った工業製品ですが、普通の園芸でも土壌改良材として使うからご存じの方も多いと思います。また保水性抜群なので種まきのベッドに使ったり。

Vermiculite

これの保水性は抜群で、それこそトレイに入れて使ったとして、底の方に少量でも水があれば毛細管現象でその水を吸い上げて表面は常に濡れている状態に保ちます。だから種まきに最適なわけですが、それってカイワレにも最適ということだと思うんです。

極論を言えば、10センチの深さのバーミキュライトの培地に5,6センチの水位の水を入れておけば、もしかしたら収穫までに水の補給もいらないかもしれない。でもま、温度や湿度、風で蒸発しますから、完全放置は出来ないし、またそんな多くのバーミキュライトを使ったらこれまたコストが合わない。

ということで、培地をバーミキュライトにしたとしても精々深さは3センチ以内。でもそうなると水の自動補給をしなければならない。

さてどうするか?

ちょっと面倒ですが、2つのコンテナを重ねて使うのが良いんじゃないかと。下のコンテナには水を入れる。そしてそこから上のザルに毛細管現象を使って水を吸い上げる。それに使うのはそれこそキッチンペイパーでも良いし、フェルト、マイクロファイバー布でもOK。精々7-10日ぐらいで収穫ですからキッチンペイパーでも良いかもしれない。

そのキッチンペイパーの一端は水の中に浸し、もう一端を上のコンテナのバーミキュライトの中に入れる。つまり上のコンテナには穴を開けてそこにキッチンペイパーなりを通すってこと。

この方法は前にも紹介したことがあったと思いますが、考え方はペットボトルで水耕栽培をするのと一緒なのね。ペットボトルを上から40%程度のところで切って2つにして、上の部分を逆さにして下の部分にはめる。飲み口は下を向く格好になりますが、そこにフェルトとかキッチンペイパーを通して、下の水を毛細管現象で吸い上げて上に持ってくる方法。これをそのまま作っても良いんですが、大きさがあまりにも小さいですから、バットなりコンテナでこれを作る必要がある。同じ大きさのコンテナが2つあれば上のには底に穴を開け、重ねたところに何か挟んで浮かせればかなりのスペースを水タンクとして使えますよね。7-10日のカイワレなら楽勝のはず。

ペットボトルでの水耕栽培のやり方の例。

栽培日記   ← クリック

この方のやり方を見ればすぐにわかりますが、こういうものを作る。

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これと同じ理屈で大きな入れ物で作るという考え方。少量で良いのならまさにペットボトルでこのままでも良いはず。もしカイワレ大根を毎日食べるとしても、このように3本用意して日にちをずらして種を蒔けば十分のはず。でも麦系のスプラウトを大量に作って「青汁」を毎日飲むとなるとこの大きさじゃ無理ですね。

それともう一つ、考え方は同じなんですが、例えば30X20ぐらいの大きさのコンテナを使うとしますよね。これならかなりの量ができますが、このコンテナに合わせて28X18ぐらいの一回り小さなサイズの板を発泡スチロールで作る。あるいは浮力があるものなら何でも良いわけですが、それを水を入れたコンテナの中に浮かせるわけです。

で、その発泡スチロールをキッチンペイパーでぐるりと巻く。あるいはサイドを水の中に垂らす形でも良いはず。

これも毛細管現象で、下の水をキッチンペイパーが吸い上げて、発泡スチロールの上部にある場所は常に湿っている状態が作れるはず。そこに種を蒔けば、28X18の広さの浮遊農場の出来上がり。(笑)

これの方が簡単ですね。

もっと簡単なのは、大きさは関係無いですが、キッチンペイパーをかなりの厚さで敷き詰める方法。例えばこれで3センチの厚さを作れたとして、そこに2センチ分の水を入れれば、かなり持つはず。カイワレ大根なら途中に一度水を入れればOKかも。でもかなり大量のキッチンペイパーが必要になりますね。ああああ、吸水性抜群のスポンジがあれば、それをキッチンペイパーでぐるりと包んで置いておくだけで良いってことですね。これが一番コスパが良いかな?

ま、こんな感じで自動給水の方法を考えて手抜きをしないと、普通のやり方じゃ面倒くさくてまず間違いなく2,3度育てて終わりになるのね。

私としてはこのどれかの方法で、播種後は放置でOKというシステムを作ろうと思います。

あるいは、底面積が広くて背の低い大きなコンテナがあれば、そこにいくつかのコンテナを並べて、エアロポニックスをやろうと作戦を立てています。最近、ミストメイカーが非常に安くなっておりまして、USB接続で作動するのもあるんですね。これって加湿器として売っているんですが、コップの中に水を入れてその中に小さな円盤状のミストメイカーを浮かせておけば、その水を超音波の振動で細かいミスト状(霧みたいなもの)にすることができる。

つまり、大きなコンテナの中にいくつかコンテナを並べて、その中の一つには水だけ入れて、それにその加湿器を浮かべておけば、大きなコンテナの中は熱帯雨林状態になるってこと。これをタイマーで動作管理すれば楽勝。

こんなものがあるんですねぇ。Fogringという製品です。

これってもちろん携帯できますし、旅行に行く時には良いかもですね。ホテルが乾燥しててどうにもならないときってありますから。これの仕組みですが、水蒸気ではないんです。小さな振動板を超高速で振動させて、それによって水を霧状にしますから熱は出ません。

こういう商品がかなり出回ってきましたが、これって実は水耕栽培のなかでもエアロポニックスと呼ばれる分野で革命が起きるほどの商品なんですね。植物の根は溶液にも浸さず宙ぶらりんにした状態で育てる方法がエアロポニックスと呼ばれていますが、このミストを作るのにコストがかかるので、小さなスプリンクラーで水を撒くようにする方法が出回っています。でも本来はこういうミストでやるべきで、これだと植物の育ち方が違うという報告が昔から多数出ています。でも素人が簡単に手を出せるシステムじゃなかったんですね。それがこういう製品(似たようなのがいろいろある)が出てきたことによって、だれでも簡単にできるようになった。ちなみにこの機械、Fogringといいますが3000円位の物。

これに似たようなものでもっと簡単なのもあるのね。な、な、なんとミネラルウォーターのペットボトルの頭に取り付けるだけでミストが出るというものまで出てきた。

ペットボトル加湿器

私?当然買いました。 (笑)

私が買ったのはアマゾンで1009円のもの。1009円ですよ。でもこれはかなり適当な作りですぐ壊れるらしい。でもま、話の種として買ってみました。もしこれがちゃんと動けば、マジに個人の水耕栽培の世界に革命が起きる。(笑)

私が買ったのはこれ。

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でも実際には動作が不安定で動いていないなんてことが起きると大変なことになりますし、またちゃんとした水耕栽培では水には養分が入っていますから、それがこういう機械の振動板に凝結しちゃうんですね。だから何ヶ月も続けて使えない。ま、それはそれで酢やクエン酸で落とすとか、振動板だけ交換するとかしないとならないのですが、養分は基本的に使わないカイワレ系なら問題がないかもしれない。

まして旅行で持ち歩くにはこんな程度のもので良いのかもね。これ便利だと思うなぁ。ホテルって乾燥しまくるのが普通ですから。

これってアロマにも使えるし、実はマレーシアに行ったらこれでこの前紹介したニームオイルを成分を部屋に漂わせておいたらどうかと思うんですよ。まぁ、普通の加湿器でも良いんですが、これでデング熱を媒介する蚊の攻撃をかわすことができるんじゃなかろうかと。蚊取り線香の替わりに。(笑)

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