紹興酔雞を作ってみた

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私は鶏が大好きで、料理法としては蒸し鶏、茹で鶏、あの類いが特に好き。いわゆるハイナンチキンとか白蒸しとか言われるやつ。

低温調理に凝り出したのも鶏を美味しく食べたいのが切っ掛けと言っても良いくらいで、今ではちょうど良い感じに火を通すのは問題なく出来るようにはなったんですが、これも飽きてくるんですね。(笑)

で、中華で言うと本当に蒸しただけ(実は茹でている)のもありますが、醤油に浸けて色が茶色くなっている物、また紹興酒に浸けて味を付けている物などいろいろ。

私としてはほんのり紹興酒の香りがついている紹興酔雞が結構好きなので、それを作ってみることにしました。紹興酒は常備していますので簡単にできるだろうと思いましたし。

ところがユーチューブでレシピを調べてみるとやっぱりそんな単純じゃないのね。ま、当たり前と言えば当たり前ですが、様々な調味料を入れるのは中華料理が主食じゃない場合、家にそれがおいてあるはずもないんですね。

そんなときに、紹興酔雞に使うタレを売っているのを発見。値段は当然安く、その中には紹興酒も入っていて、そのタレに漬け込むだけで良いというフールプルーフ。これって紹興酒じゃなんじゃと買うより安くて味も確かめてみたかったので買ってみました。

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なめてみますと、紹興酒の味と香りのほかに出汁はきいているし、梅の香りもするようで甘くて酸っぱくて、なんとも言えず良い感じ。未知の食べ物に出会ったときの「オエッ、なんだこりゃ」という感じは皆無。ま、日本人には日本人の好みがあるし、自分にとってこれがベストとは思わないにしてもこれと似たような味付けをするのは簡単じゃないと思いました。紹興酒がとりあえずあればどうにか・・って感じじゃないのね。

まず、鶏のメリーランド、ボーンイン、スキンオンを買ってきました。ボーンインとはBone inで骨付き、Skin onは皮付きの意味。肉屋ではこのように言います。

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さてこれを茹でるべきか蒸すべきか、はたまたいつものように低温調理にするか。私にとってはもう慣れた低温調理が一番なのですが、なぜか「蒸すこと」「煮ること」の違いとかバリエーションを「関西食文化研究所」のサイトを見てちょっといろいろ試してみたくなりました。

ということで蒸すことに決定。ところがですね、なぜ中華では蒸し鶏と言いつつ実際には茹でるのか。ここに誰でも疑問を持つはずで、まぁ、ハイナンチキンのように煮汁を他に利用(ご飯を炊く)とかならわかりますが、煮汁は使わないとするならば蒸した方が良いはず。でも蒸してはだめだと書いてあるサイトもありました。蒸すと堅くなるそうです。

ほんとかなぁ。

私としてはそりゃガンガン蒸せばその通りだと思いますが、蒸しでも温度調節があるわけで、70-80度で蒸せば堅くなるわけがないだろうと思っています。蒸しでも温度調節をしないとならないのは、茶碗蒸しを結構作る日本人には常識ですもんね。蒸し方もいろいろ。でも私としては茹でる方が簡単だと思うわけで、レストランとか素人でもできあがりに大きな差が出来ないのが「茹で」かもしれないと思ったり。いつもの鍋にいつもの量の沸騰したお湯に入れ、再沸騰したら火を止めて何分とか。でも蒸すのって難しいと思います。スチームオーブンがあれば楽勝なのでしょうが、蒸すのって難しいと思うなぁ。

なぜ蒸そうと思ったかはこの図を見ればわかるはず。

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ですので、実際に温度は測りませんでしたが、多分こんな感じだろうと思う70-80度を維持する蒸し方(弱火でなおかつ蓋に隙間を作る)で30分蒸してみました。我が家には蒸し器がないので一番大きな圧力鍋を使いますが(圧力は掛けない)、お湯には紹興酒を入れ、台には多めの香菜(コリアンダー)を多めに敷いてみました。

30分後、万が一、中心部が生だと困りますので、取り出す前に温度計をブッスリ刺しまして中心部の温度を測ったところ75度。私にすると高すぎるくらい。

良い感じに蒸し上がりました。写真を撮り忘れましたが、低温調理オタクの私としてはちょっと火が入りすぎの様な気がしないでもありませんが、ちょっとでも赤い(血の固まる温度って結構高い)と大騒ぎするヨメサンがいますので(笑)、こんな程度が一般的なのかもしれません。

ユーチューブで中国人のレシピを調べて作ったわけですが、前に酔蝦を作ったときと同じで、火を通した後に氷水で急冷します。ここがなんとなく私には違和感があります。日本にも煮浸しという技術がありますが私は全然知りませんので、タレに漬け込むのに食材を冷やさなければならないのがどうもピンと来ません。それどころか「味は冷めるときに入っていく」という化学の大原則がありますので、暖かい内にツケダレに浸けた方が良いような感じさえします。なおかつここではそのツケダレも冷たいまま。

不思議ですが、食材を下準備する時にマリネするのと同じなんでしょうね。火を通してから冷やしてマリネ。面白い考え方だと思います。これは酔蝦も同じ。

ですからツケダレを自分で作った場合は一度沸騰させたりするわけですから、その場合はツケダレも冷やすってことなんですね。

今回は出来合いのツケダレを買ってきましたが、それには一切手を付けず、適当な大きさに切った鶏をタッパに入れて、そのツケダレをそのまま注いで入れただけ。超簡単です。(でも気持ちとしては一度沸騰させた方が良いような気がしてしょうがありません)

ところがですね。どのくらい漬け込むかがわからない。その辺はお好みってことなんでしょうが、紹興酔雞をしょっちゅう食べているわけでもないし、何時間浸けたらどうなるのかもわかりません。

そしてこれをどう保存するのか。私はこの蒸し鶏は常温が美味しいと思うんです。冷えると堅くなりますし、多分中華料理ではこれは前菜に出てくる冷盆の一つだと思っているのですが、かといって冷たいと美味しくないと思います。じゃぁ、室温で放置する?そんなことできませんよね。

しょうがないのでタッパに蓋をして冷蔵庫に入れました。

その後、2時間ぐらいしたら味見をしようと思っていたのですが、夜の夜中になってしまうのでそのまま。

冷蔵庫から出してみますと当然キンキンに冷えていまして、触るとかなり堅い。これじゃ美味しくないので皿に盛り、放置。汁は上から掛けておきます。そしてラップを軽く掛けておく。

付け合わせはキュウリをピーラーでむきまして、それを塩水に浸けるとしんなりしますので、それを添えてみました。そしてこちらには白ネギがなく、あの中途半端な万能ネギしかないのですが、それで白髪ネギもどきを作って上にのせました。

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赤いのはクコの実。ちょっと塩気を感じるキュウリ、そしてネギは絶対に必要だと思いました。これがないと気が抜けたビールのような感じ。

美味しかった~~~。と自画自賛したいのですが、一晩浸けておくと浸けすぎだと感じました。味が結構濃いんです。色的には濃くないのでそんな感じはしませんが、味がしっかり付きすぎです。

これってやっぱりツケダレに浸けて、もしかしたら30分ぐらいでも良いのかもしれません。それも常温を維持したまま。冷やしすぎないのは重要な点だと思うわけで、それだからこそプルンとしてジューシーな鶏を維持できるはず。一度でも冷やすとあの美味しさはなくなると思いました。美味しいハイナンチキンを買ってきて、冷蔵庫に入れて次の日に食べても美味しくないのと同じでしょう。ちょっと暖めてもあの美味しさはどこかへ消えている。

でもま、十分美味しかった~~~~。ご馳走様~~~~。やっぱり蒸し鶏は美味しい~~~~~~。

ああ、それと今回、なぜ骨付きを使ったかですが、どうも最近、やっぱり骨付きの方が美味しいような気がするんですよ。それと骨が付いていると肉が縮まないのね。今回は蒸して冷やした後に骨を取り除きましたが、中華料理店でよくあるように、そのまま出刃でぶつ切りにすればそれで良いかも。

でも骨を外さないとかさばってタッパに入らない。(笑)

 

 
    

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