スープ作りに18時間掛けたらどんなのが出来るかの実験

先日、鶏肉をスロークッカーで10時間コトコトと煮込んだ所、鶏肉は柔らかいのを通り越して、味はすっかり抜け、パサパサのカスのようになってしまったのは書きました。でもスープは美味しかった。

ということは、時間を掛けてスープを作ったら良いということで、それの実験。(笑)

ふざけているように聞こえるかもしれませんが、本人は結構真剣で良い感じのスープができたら、それをもっと煮詰めてなおかつ手を掛けて、デミグラスソースでも作ろうと思っていたんですよ。エスパニュールにしてもデミグラスにしてもまともに作ったことなんかありませんから。

ということでお約束のミレポア、ニンジン、玉ねぎ、セロリを刻んでしっかり焼き目が付くまで炒めます。

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そして大事な牛の骨ですが、今日は初めての骨を使いました。ネックです。本当はマローボーン(骨髄の入っている足の骨とか関節)を使うのでしょうが、ネックを選んだのは気まぐれです。それもしっかり焼き目をつけます。これはどういうわけか、いつも知らん顔のヨメさんが手伝ってやってくれました。

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そして肉。ここが問題で、そこそこの肉を使おうと思ったのですが、いつもの大事なところでケチる性格が出てきまして(笑)、安い牛の「頬肉」を使いました。頬肉ってちょっと癖がありますので、うまくいかない可能性はあったものの、頬肉で美味しいスープが取れれば\(^o^)/となりますので、頬肉。これも焦げが付きやすいように刻んでしっかり炒めてこげ作り。

頬肉。

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これもしっかり焦げ目を付けます。

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これらを全てスロークッカーにぶち込みます。一番下にはミレポア、頬肉、そして首の骨。

このまま煮込めば良いのですが、また余計なことをしました。メチャクチャ安い値段で売っていた、鳥の手羽先です。あの先っぽだけ。鶏を入れたら駄目かな?とは思いましたが、様々な料理レシピを見ていますと、意外にチキンストックでもビーフストックでも良いみたいなのが多いですから、混ぜても美味しくはなってもまずくはなるまいと。

この手羽先もかなりの量でスロークッカーが溢れそう。これに水を入れ、ニンニクをいくつか投入。

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今回はスロークッカーはLOWではなくてHIGHにしました。スロークッカーのLOWとHIGHは温度の「低い」「高い」ではなくてワット数が「低い」「高い」の意味で、最終的に到達する「温度は同じ(メーカーのサイトで確認済み)」なんですね。ただしワット数が違いますから、LOWの場合は一定の温度に達するまでに時間が掛かる。この優しくゆっくり温度を上げるとことがミソなんですね。焼き芋もそうですし、豚肉なども「旨味が出る温度」があるようで、その温度を長くキープするようにすると美味しくなるという理論なんでしょう。

でも量が多いですし、今回は「コトコト煮る」のが目的ですから、その温度に早く達するHIGHの方が良いと判断しました。

そして時間は10時間。 (笑)

次の日ですが、見た目はちょっと怖いぐらいになっていました。

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頬肉とか野菜、手羽先とかちょっと味見をしてみましたが、予想通り、しっかり味が抜けています。(笑)

スープですが、塩気も何もないので「美味しい」という感じも「濃い味」もしません。でもやっぱり「牛系の味」。

骨はもちろん野菜も何も全て捨てて、スープを漉します。浮いている脂もしっかり取り除きます。

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この時点では味は強くないものの、やっぱり「動物臭さ」(牛の美味しい味?)があります。これって牛らしい味なのか、美味しい味なのか、それとも避けるべき動物臭い味なのか、そのへんの評価が私にはできません。でもヨメさんは「動物臭い」という評価。

でも失敗なのかどうかはわかりません。これはマロウボーンやオックステールを煮込んでもこういう味になりますし、きっと「美味しさ」と「牛臭さ(動物の匂い)」って紙一重かもしれないと思いました。でも決して上品な味ではありませんので、このまま塩コショウで味付けしても「雑」な感じはします。だからやっぱりここからまたミレポアを入れるんでしょうね。

でも考えてみると、良くネギや生姜を入れて「臭み取り」という言い方をしますが、臭みは取れないんですよね。化学反応を起こすとは私には思えなくて、それは「臭みをごまかす」方法だろうと思うのです。ショウガを入れたら臭みが消えたなんてことが起きるとは思えませんもの。

だからスープを取るときには素材が大事で、仔牛の骨、肉がベストというのかもしれないと思ったり。そういう意味では癖のある頬肉なんてとんでもないってことかも。また骨も「首は駄目なんだよ~」なんてプロは言いそう。(笑)

それと「煮込みすぎ」も駄目なんでしょうね。これは日本の出汁も同じですもんね。骨や肉も雑味がどんどん出てくるのかも。

ということで、再び少量のミレポアを投入。この時は炒めません。

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ここで初めてハーブ類を入れます。ベイリーフと適当に好きなハーブを入れて超弱火でまたコトコトと煮込んでいきます。3時間ぐらい煮たかなぁ。

ここで味見をしてみると、やっぱり牛臭さ、動物臭は弱くなって、甘みのある「美味しさ」の方が勝っているような気もします。またやっぱりハーブの力なんでしょうね。匂いが強いというのが旨さになっていく。

でもねぇ、使った材料、掛けた時間を考えますと「こんなもんか?」みたいな感じ。この程度の味ならオックステイルを煮込めば作るれるような気がします。多分どこかで間違えたのか、何か誤解があるんでしょう。

本来はこれも煮詰めて、またトマトペースト、もしかしたら小麦粉などを使ってデミグラスソースに近いものを狙うべきなのでしょうが、先に進むほどのこともなしと判断しました。つまり、ここでスープとして飲むことに決定。

ここでもまた濾して、野菜や細かいカスは極力取り除きます。でも布で濾すほどの意欲はもうなくなっていました。(笑)

塩コショウをしてイタリアンパセリを散りばめただけ。

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美味しいことは美味しいし、コラーゲンばっちりで「濃い感じ」はするのですが、手間ひまかけてこれじゃ合わない感じがしました。できたスープはこれの3杯分程度の量でしかありませんし。

でももしかすると洋食のスープってそんなものかもしれないと思うんです。例えばチキンストックとかビーフストックとか料理には買ってきたものを使いますが、ではそれを味見してみると、え?こんなに薄いの?っていつも思うんです。味があるとか旨味があるとか、ちょっとそれとは違う感じを受けます。そういう意味では日本の出汁の方がはるかに「強い」感じがします。

手間ひまかけてこの程度じゃやってられないってのが本音で、だからこそブイヨンじゃなんじゃ使うのかもしれないですね。

結局この実験は結論は出ず、という感じです。そもそも私には洋食の「出汁」、フォンと言うべきなのかもしれませんが、それがどういうものなのかの基本的なことがまるでわかっていないのがわかりました。私のベロも脳みそも結局、洋食の基本であるフォンがわかっていないのがはっきりした実験といえるかも。

でも決してまずいってわけじゃありません。これほど牛の味が出ているスープは飲んだこともないし、美味しいとは思うのですが、あれほど手間ひまかけて手に入れるほどのものではない。30分で出来るならまたやりますが、一日以上掛けて作るなんてもうイヤっ。(笑)

実験を楽しみながらの料理ですが、奥へ奥へと迷路が続く入り口に立っているような、あるいは絶対に登ることはできない山の麓に立って見えない頂上を見つめているような、そんな気がします。

いつかプロにちゃんとした理論と実践を習ってみたいです。

 

 
    

     
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