いとしんレストランはやっぱり良いわ

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ゴールドコーストのジャパレスもいろいろあって、一時期の勢いはとおの昔になくなっているものの今生き残っているお店はそれぞれ良いところがあるからでしょう。

で、我が家の好きなジャパレスの中に「いとしん」という店があります。もう20年来の付き合いですが、このいとしんレストランは和食の中では一番の成功を収めているんじゃないかと思ってます。

店はこんな感じ。持って行ったカメラのレンズが単焦点の50ミリだったので、店全体が入りきりません。全体の半分でこの広さ。

いつもと同じように開店時間ぎりぎりを狙って行ったのですが、もうすでに4,5組のお客さんが入っていました。全部オーストラリア人。この店が凄いところは、日本人客の比率が低いこと。海外ではいかに地元民に愛されるかがポイントで、どんなに美味しくても地元民が来ない店はすぐにつぶれるんですね。その点、この店のようなジャパレスって珍しいと思います。地元民だけじゃなくて日本人が喜ぶようなメニューもちゃんと持っているんですから。

まずは座ってビールで乾杯しましたが、その時にメニューを見て変なビールを発見。「こしひかり越後麦酒」とのこと。日本からの輸入ビールですが、これお米から作ったビールなんでしょうか。こんな名前をつけられたら一度は飲んでみないとしょうがないですよねぇ。罪作りなビールだわ。

普通の生ビールの方が美味しいかもという話でしたが、私はこれはうまいと思いました。でも一本500mlで15ドル。たかーーーい。

このいとしんに来たら食べるものは100%決まっていて、それは「いとしん鍋」。肉も3種、海産物も入った寄せ鍋なのですが、味付けは怪しいアジアの味。これのセットだけで十分なのはわかっていましたが、この店は刺身も頑張っているのでやっぱりそれを避けて通ることはできず、板場で頑張ってる息子さんに聞きました。「お奨めは何?」と。で、マグロが良いとのことでマグロを頼みました。確かに黒板のお奨めにも書いてある。中でもワクワクしたのが「Blue Fin Tuna」。いわゆるオーストラリアで畜養されている(養殖じゃなくて、子供を捕まえて大きく育てる)ミナミマグロ。いわゆる本マグロですね。これって昔と違って今はなかなか食べる機会がないから嬉しい~~~~。

出てきたのがこれ。

手前が本マグロ。後ろがキハダマグロ。それにサーモン、マロウェイ(スズキみたいな)、ホタテ。ヨメさんは九州の山育ちで刺身好きではなく、こういう時にも1枚2枚食べて終わり。後は全部私の胃袋へ。うーーむ、チト量が多い。

でもねぇ、美味しかった~~~~~~~~~。半端じゃなく美味しかった。こりゃ刺身大好き、刺身命の友人を誘わなくちゃです。独り占めにしたら怒られそう。

でねぇ、お酒も美味しかった。この店は本当に頑張ってると思います。酒の種類も豊富だし、良い物を揃えてる。まず最初はこれ。我々夫婦の大好きな「上善如水」。それの純米酒だとのこと。

良く好んで飲んでいた上善とこれは同じものかなぁ。ちょっと味が濃い感じがしました。私は上善のサラサラとのどを流れていく感じが好きなんですが、これはちょっと重いというか酒らしい酒。

ちょっと違うなぁ、なんて思っていたら、もう一つ上善があるのを発見。そりゃ飲み比べなくちゃしょうがないですよねぇ。大好きな銘柄だし。で、これは上善は上善でも純米吟醸。ランクが上。

たしかにフルーティで美味しいのだけれど、何かが違う。私は普通の上善が好きですわ。あの軽い感じの上善が。

で、このお店で頼む「いろしん鍋」ですが、セットで頼みます。で、セットの場合、その鍋とは別にアラカルトの中から一つ注文できる。そしてご飯とお味噌汁がついて、なおかつデザートも6種かな?その中から選べる。で、これもむかーしからのワンパターンで頼むものが決まってます。魚の南蛮漬けと鴨のロースト。デザートは抹茶アイスクリーム+つぶ餡。

これがまた美味しいのなんの。南蛮漬け。

これって鍋のオマケだし、魚の南蛮漬けと言っても魚の切り落としを使ったなんてことの無い料理に見えるんだけれど、半端じゃなく美味しい。この切り落としってところがミソなのかもね。

そしてこれ。鴨のロースト。このメニューを出している店は結構あって、好きだからどこでも頼むのですが、いとしんの鴨ほど美味しい鴨に出合ったこと無し。これは誰に聞いても同じ返事。絶品。本当に不思議だわ。

この時点でもうヨメさんはお腹一杯宣言。

あのねぇ、鍋はこれから来るんですよぉ。

これとこれ。

前回きたのはいつだっただろうか。1年経ったかなぁ。その間にこのいとしん鍋の具が変わっているのがわかりました。種類は一緒。豚、牛、鶏、そして牡蠣、魚2種、海老、ホタテ、そしてつくね団子。この内容ってもう多分20年変わってないんじゃなかろうか。でも質が変わっている。それもかなりのグレードアップ。前とは雲泥の差がある。

これをどう食べるかですが、こういう中華の火鍋と同じ鍋。スープはどうも鴨で出汁を取っている様子。

そしてこのタレをスープで薄くして食べる。

葱、豆板醤、ニンニクのなんてことは無いように見えるのだけれど、この醤油らしきものが曲者なんですね。日本の醤油じゃなくて中華醤油。それに何かが入っている。見た目はしょっぱそうだけれどそうでもなく、また中華醤油みたいに甘ったるいこともない。これがいとしん鍋の一番の魅力だろうと思います。摩訶不思議なエスニックな味。

しかしまぁ、量が多くて、大食いの私も途中でギブアップ。結構残してしまいました。それどころかこの鍋セットに付いてくるご飯と味噌汁は断りましたし、鍋の最後に入れる中華めん(たまご麺)、これだけは食べないといとしん鍋を食べた気にならないので一人前だけ頼みました。そして最後のデザートも私が頼んだだけ。

まぁ、本当に量が多いです。でもねぇ、値段も良いのね。いとしん鍋セットは一人前60ドル。最低二人前だからこれだけで120ドル。

昔は家族4人で行っても100ドルを超えることはなかったのに、時代とともに変わりました。

ってのも実は見方一つなんですね。飲食店ってどこでもそうだけれど、安くするより量を増やしたほうが良いんですね。だから値段を上げるにしてもただ上げたんじゃ客から不満が出る。ところが質も上げて量も増やすと高くなったんだか安くなったんだかわからなくなる。

そもそもこのいとしん鍋セットを2人で食べきれるかというと、それってかなりの大食いペアじゃないと不可能なはず。それだけ量もあって質も段違いに上がっていれば、高くなったとは言えないのね。というか、これを二人前だと思うと高いのであって、我が家も昔からそうだったのだけれど、4人家族でこれを二人前頼んで、後は鶏肉とかつくね団子だとか追加で頼むわけです。そして最後の中華麺で腹の調節をするって感じでしょうか。そうやって食べると決して高くはならないのね。

実際に隣に座っていたオーストラリア人のカップルも鍋ではないけれどそういう食べ方をしていましたっけ。一つのメニューを2人で分けて、何か小さいものを追加するって感じで十分。

今回はお刺身の量も多すぎたし、これは4人で行ったとしても頼む量は今回と同じで十分で、ほんのちょっと追加で鍋の具を頼めば、これにご飯も味噌汁も付くし、最後の美味しい中華麺にしても追加でいくら頼んだところでたかが知れているわけですね。

今回はお酒も美味しくてガンガン飲みましたし、最後の最後はちょっとだけじゃなくて、カミさんは調子に乗って大きな瓶でまた違う酒を頼むし、

正直、お勘定は凄いことになっちゃいました。270ドル。ジャパレスでしかも2人でこういう料金を支払うのは久しぶりですが、このほぼ半分はお酒代。我が家にはウワバミがいますが、この店はBYOだし、お酒持参で行けば4人でもほとんど同じ内容で200ドル以内で収めることは可能なはず。

次回はあのいつものお仲間を誘っていかに効率よく安くあげられるか挑戦してみたいと思います。あの刺身好きの彼女にあのマグロを食べさせたい。涙を流して喜ぶだろうなぁ。

ということで、最後に記念撮影。

この長身のイケメンはアルバイトのキヨシ君。彼が小学校の頃からの知り合いで、ご両親や兄弟も旧知の仲。

下はいとしんのご主人、イトウのシンさん。(笑)

彼はゴルフ命。奥さんはテニス。2人とも人生を謳歌するのがうまい様で、ゴールドコーストのお店をやりながら日本の京都でもまた違う店を持っていて、仕事好きというより仕事を通してコミュニティ作りを楽しんでいるようにも見えます。ですから仕事一本やりというのも嫌なようでお店も飲食店には珍しく週休二日。人生を楽しんでいます。次の代の息子さんもやる気満々で店は絶好調だし、日系の移民の中では数少ない成功者の一人でしょう。素晴らしい家族です。

そして最後は酔いどれの2人。

息子さんがお父さんが中心でやっていた頃より刺身には力を入れているのが良くわかります。ただその日の仕入れ状況によっても当たりはずれがありますので、是非フェイスブックをチェックしてからきてほしいとのことでした。刺身の入荷状況を書いているようです。

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