KLで食べた中華

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KLは中華のメッカみたいなもんでありとあらゆる中華があって、何を食べるか考えてもなかなか決まりません。でも行きたい店ってやっぱり何件かありまして、それなりに今回も良い思いができました。

まずはここ。スバンのSS15にある鍋屋さん。BeeHo美好海鮮火鍋之家。ここでカニを食べました。それも今回は子持ちのカニ。友人に連れて行ってもらいました。

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このカニをマレーシアではなんと呼んでいるのか知りませんが、見た感じでは我らがオーストラリアはクイーンズランド州の名物の一つである「マッドクラブ」だと思います(自宅の前の川で捕まえることが出来る)。いわゆる日本で言うガザミの一種。

でもこれと同じものはオーストラリアでは食べられません。まずこれはメスであること。そして小ぶりであること。オーストラリアでは資源保護がうるさくて、カニもメスを捕まえてはいけないことになっています。カゴで捕りますがメスは放流。そしてサイズも一定以上じゃないと駄目でこのサイズも放流。オーストラリアってそういうことに関しては真面目で、川や海でボートに乗って釣りをしていても海上警察が臨検に来ます。で、アイスボックスを開けてみた時に、このようなカニ、あるいは他の魚でも捕っては行けない種類やサイズがあると即刻逮捕です。釣り道具は証拠として差し押さえられますし、以前、ボートまで差し押さえられたという話を聞いたことさえあります。

ですから、このカニは間違いなく美味しいのですが、なんだか後ろめたい気がしてしかたがありませんでした。(笑)

店につくと、鍋の準備が出来るまでということで注文したのがこのビーフン。二枚貝で味を出してあって、これが半端じゃなく美味しいと思いました。こんな美味しいビーフンは食べたことがありません。でも一緒に行った長男に言わすと、メルボルンには似たようなものがあるとのこと。まぁ、メルボルンとかシドニーって大都会で和食もそうですが、ゴールドコーストとは比べ物にならないんですね。メルボルンとゴールドコーストって、日本で言うと東京と湘南の違いみたいなもんでしょうか。(笑)

見た目はナニですが、本当に美味しかった~。

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そして鍋。上のカニとこの盛り合わせを鍋に投入します。

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確かに美味しいのですが、どうも中華の鍋って材料を綺麗に盛りつけるという習慣がないんですね。これはゴールドコーストにある火鍋屋も同じ。まぁ、慣れれば慣れるのでしょうが、私としては材料がテーブルに持って来られた時に「うわーーー、うまそ~~~」という驚きも欲しい性質なので、このように雑なてんこもりで来るとなんだかずっこけてしまいます。盛り付けなんて金が掛かるわけでもないし、ちょっと大きめの皿に綺麗に盛れば良いのにといつも思います。

でももしかしたら綺麗に並べて一つ一つ材料を吟味するほどの材料じゃないと言えるかもしれない。美味しくないという意味じゃなくて、結構火鍋の材料って「これ、スーパーで売ってた」なんてのが使われていますよね。あのお粥のスープで食べる有名な田園粥火鍋店もそうで、有名店でもそうなのはちょっとがっかりした覚えがあります。でもこの美好海鮮火鍋之家は材料を見ていくとこだわりがあるのを感じました。

ここではかなりビールを飲んだのですが、4人で12000円ぐらいだったでしょうか。はっきり覚えていませんが、やっぱり街なかのこういう店は本当に安いと思います。

ここでカニを食べるのが私のお気に入り。また、もう一軒。KLに行くと必ず行く店があります。スバンのCITTA Mallの中にある海鮮料理屋。Unique Seafood 奇怪海鲜酒家。

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ここの海鮮は、海鮮というとお約束のたくさん並べられた水槽の中に世界中から来た海鮮物があるのが特徴。

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我が家のルーツが魚河岸の仲買人ってことがあるからかもしれませんが、私はこういうのを見るとかなり真剣に見入ってしまい、どんな魚がどこから来て、なんて名前でいくらするのかを覚えようとする傾向があります。こういうのを見ているのって本当に飽きないんですよ。

でも見ている内に腹が立ってくるのは、オーストラリア産の魚介類も当然あって、その値段がオーストラリアで食べるよりかなり安いってこと。今回なんて、中程度の大きさのオーストラリア産アワビを見つけましたが(食べてはいません 笑)、なんと1枚1500円ぐらい。嘘だろ~~~~って思いました。こちらでたまにアワビを買ってきて家で調理しますが、こんな値段では買えません。悔しいなんてもんじゃないですよ。この値段は調理込みの小売値段なんですから。

いつかKLに住むことになったら、顔見知りの店から調理せずにそのまま(安く)売ってくれるように話をつけるつもりです。今こうやって書きながらも、この価格のやすさを思い出すとイライラしてきます。(笑)

でも今回は注文に失敗しました。しっかりホテルで朝食を食べ、お昼時になってもお腹が空いていなかったこともありますが、絶対に食べたい活エビを蒸しただけのものも頼まず、適当に進められるままに注文してしまったこと。でもこのグルーパ(ハタの種類)の揚げ物は美味しかった。

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中華の難しさってここにあると思います。我々がメニューを見ても何を頼むべきかって良くわからないし、いつも似たようになるのが普通。だからやっぱりサジェスチョンを聞くなり、わかっている人と行かないと駄目なのね。

このグルーパもいつもならさっぱり味で蒸してもらうはずで、揚げ物にするという発想は自らは出てこなかったと思います。でも結果的にそれが大正解。

我が家の長男は変なやつで小さい頃から魚の頭が大好きで、目玉も大好物。喜んで食べていました。(笑)

この店も結構安くて、5人でビールも飲まずにお腹いっぱい食べて、いつも1万円ちょっとにしかなりません。海鮮モノを食べてもこの料金ってオーストラリアじゃ考えられないです。一品で100ドル以上なんてことも普通で、日本から友達が来ても中々良い所へ連れていけません。「ゴールドコーストは海産物で有名なんだってね~」なんて言われてもステーキにしちゃいます。(笑)

そういう意味でもKLは天国だ~~~。

他に行った店としては・・・・。ドラゴンアイ。

ドラゴンアイが1Utamaにあるのは知らなくて、偶然見つけたのですぐに入りました。昼食時。

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結構混んでまして並ぶんですが、番号を書いた紙を渡されました。32番だったかな。これで困るのが店の人が番号を中国語で呼ぶんですよ。私は麻雀で使うイー、リャン、サン、スーぐらいしかわかりませんが、店の人が呼んでる番号は聞いたことがない数字の読み方。これじゃわからないし困ったと思っていたら、メルボルンに6年間いて中国語も多少はわかるという長男が「まかせなさ~~い」と偉そうに言ってました。彼の大学時代の友人の多くは各地から来ている中国人が主で、次にマレーシア、シンガポール、日本人で、オージーの友人の話は聞いたことがありません。メルボルンの大学だけじゃなくて、ゴールドコーストも恐ろしい数の中国人留学生がいるのね。シドニーにいる次男坊も友人の多くは中国人だったし、オージーこそ留学しているような気分なのかもね。

で、やっぱり小籠包ですね~。私はどうも鼎泰豊って「早く食べろ」とせっつかれているみたいで(シドニーの店もそう)せわしなくて好きじゃないし、メニューもドラゴンアイのほうが食べたいのがいろいろあるんですよ。だから1Utamaにドラゴンアイを見つけた時には嬉しかった~~。

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息子が変なのを注文していました。巨大小籠包みたいな。

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これをストローでちゅーちゅー吸う。(笑)

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でも中にはスープだけで餡は入っていなかったらしい。スープを飲んで皮を食べるお化け小籠包。

後はドラゴンアイと言えば私の定番の担々麺。これ好きだわ~~。麺は3種類から選べるようになっていますが、今回は削りとる麺の刀削麺にしました。料理が出てきた時の見た目を結構気にする私にとって、この担々麺は見栄えがX(私の実家が飲食業だったからこういうのはどうしても気になります)。でも美味しかった~~~。

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それと大好きな豆苗。この豆苗は香港から来たものらしいですが、やっぱり美味しい。我が家で育てた筋っぽい豆苗とは大違い。(笑)

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このドラゴンアイで初めての体験をしました。隣のテーブルに座っていたオッチャンが変なお茶を飲んでいました。なんだあれ?とメニューを見てみると、茶碗の中で花が咲くお茶。2種類頼んでみましたが、面白いだけでなんてことのない味も殆ど無いお茶。少し時間を置いといたら美味しい味になるかと思いましたが、30分経ってもただのお湯みたいなお茶。(笑)

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このお茶の話を私の姉にしたところ「あの茶葉をどうやって作っているかテレビで見たことがあるんだけどさぁ、あれを見たら絶対に飲みたいと思わなくなるわよ」とのこと。なんだか非常に汚いところで、指で花を丸めてつくっていたそうな。姉ってこういうことを言って脅かすのが好きな性格。 (┰_┰)

でもやっぱりドラゴンアイは良いと思うなぁ。ここは食べたいメニューがいろいろあるので、何度行っても飽きることはないと思うし、あるいは大勢でいろいろ食べてみたいです。

その他に行った中華は・・・どこだっけ。

あ、そうそう、ブログの読者に教えていただいた飲茶が美味しいというお店。ワンワールドホテルから1Utamaに入ってすぐ右の店。Grand Imperial。ここは去年来た時にヨメサンと一緒に行った店です。世界一のアワビとフカヒレを食べた店。その日記はこれ(クリック)

あの時はちょこっとだけしか食べませんでしたので、今回はしっかりちゃんとしたものを食べてみました。昼間でしたし、点心が美味しいとのことでまずは定番のハーガォ(海老ギョウザ)から。

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見た目はどこにでもあるハーガォですが、中身はエビが丸のママ一匹。丸のママだから美味しいってことじゃないのですが、確かに「かなり」美味しかった。ゴールドコーストの点心とは格が違う。

この緑の点心も半端じゃなく美味しくて、最後にまたおかわりをしたくらい。

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そしてあれば必ず食べずにいられない小籠包。(笑)

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この小籠包を食べる頃に、この店の特徴がわかるようになりました。どれもとろみが強いのね。だからこの小籠包のスープもかなりねっとりした感じ。でもスープの角がとれて丸みがある味になるのね。これはこれで良いと思いました。

次に頼んだのがこれ。フカヒレの姿煮です。フカヒレ関係は何種類かありましたが、もうオーストラリアに帰る日も近づいていましたので、姿煮を大盤振る舞い。でも長男と半分ずつにしました。(笑)

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でもこれはちょっと微妙な感じがしました。ヨメサンと来た時に世界一のフカヒレをこの店で食べ、味付けは文句なしに良いと思ったのですが、どうもこれはなんとなく味が薄いんです。そして上に書いたようにこれもとろみが凄い。ドロリX2みたいなとろみ。そして姿煮にしては形が崩れていて、日本だったらこれを姿煮と言って出すところはないと思いました。まぁ、春雨だかなんだかわからない糸のようなフカヒレじゃないのは確かなんですが、どうも納得がいかず。

姉にちょっと小言を言った所、「値段を考えなさいよ」と言うのですが、日本ではこの中途半端の大きさのフカヒレって見たことがないし、もっと大きくて形も綺麗で、そして味も良いですから、この店のフカヒレが安いとは私は全く思いませんでした。日本ではこの倍ぐらいの大きさでも安く食べさせる店が色々ありますから。

実は私はフカヒレに凝っていた時期がありまして、新婚旅行も香港フカヒレ食い倒れの旅でした。ところが香港で美味しいフカヒレに出会うことがなかったんです。その時のことをこのフカヒレを食べて思い出しました。で、あの時は香港から帰ってきた日に日本の五反田にあるいつもの中華料理屋に行き、美味しいと思うフカヒレを頼み、香港との味比べをしたのですが、日本の勝ちでした。

ま、中華でも何でも日本のものは日本人の好みに合わせていますからこういうことが起きるのでしょうが、でも味の深みが違うような気がするんですよ。そもそもフカヒレなんて元に味がない食材ですから、煮こむ時にどう味付けするかで決まってしまう。で、日本のものは奥深いものを感じるんです。

こんなウンチクを一緒に行った姉と話していたのですが、姉の答えは明快でした。

「中国は出汁の文化じゃないから、味の深さでは日本が勝つと。」

なるほどなぁと思いましたっけ。中華だってもちろん出汁スープを使いますし、有名な金華豚で出汁も取りますが、でも深みという点で日本とは違うのを感じます。その良い例がラーメンで、私は中華の店で美味しいスープの麺類を食べたことがありません。でも日本のラーメンは麺や具材以上に汁に金をかけますし、汁がうまいかどうかがラーメンの大事な要素ですが、そういう感じを本場の中華料理で感じたことがありません(だから安易に大量のMSGを使う店が多いのかと思ったり)。

でも面白いことに、バリ島で食べた中華や、マレーシア人が作る中華には奥深いものがあるのね。その理由も姉と話していて理解できたような気がします。出汁とか味の深さに拘る民族だってことなのね(海に囲まれイノシン酸、グルタミン酸は古代から使っている)。私が本場の中華より日本の中華が美味しいと思うのはそれが理由かも。そもそも中華にXO醤なる調味料が存在するのも出汁作りに弱い理由かも。日本人なら素材からあの味を創りだすのにね。中国で日式拉麺が流行るのもそこかもしれないし、なぜ中国人は日本の乾燥ホタテ、乾燥アワビを極上だというのか。

だからこの店のシェフは中国人なのかもだ。(笑)

そして次に来た料理でもそれが確認できました。大好きな北京ダックですが、半身があるというのでそれを注文。な、な、なんとRM33。いやー、勘違いかなぁ、これが1000円ちょっとってあり得ないですよね。

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ちゃんとテーブルまで持ってきて横で皮だけ削いでいました。

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肉は一切付いていない北京ダックじゃないと私は北京ダックじゃないと思うんですが、ここでは肉は付けずに綺麗に皮だけ削いでいたのでグッド。ただ、巻いてくれたのは良いんだけれど、甘味噌のホイシンジャンが半端じゃなく甘いんですよ。量も多かったのかも。

ちなみに良く肉屋にぶら下がっている鴨と北京ダックの値段を比べる人がいますが、全く意味がないんですよね。同じ材料でも調理法が全く違う料理で、あのぶら下がっているのはローストダック。でも北京ダックはああやってただローストするものじゃないから高いのは当たり前。でもそれにしてはこの北京ダックは安い。不思議だ~~。まさか普通にローストしたものを半分に割っただけだったり?(でも皮を見るとローストダックとは違う)

で、この後が面白いというか、この甘味が口の中からいつになっても消えないんですわ。そしてその甘味と一緒にMSG(味の素みたいな化学調味料)の味が口の中に広がっていついてしまいました。お茶を何杯のんでも駄目。

こんな経験って今まで無かったのでちょっとびっくりでした。やっぱり出汁に対する考え方がこの店はちょっと違うのかと思ったり。MSGを使いすぎ。

ただこの店のバンサにある店舗はこういうことはないとのこと。やっぱりドラゴンアイにしても支店によって味が違うというし、ましてやこういう中華をフルで作る店はそれなりのこだわりがあるシェフがいるんだろうし、支店間の味の差って結構あるのかもしれないと思いました。

それと姉の弁では、どの店もいつも同じ味ということはあり得なくて、でもそんなのはどこの国でも同じだけれど、この国はその差が大きいと言っていましたっけ。また新しくオープンして、最初は美味しくても大体3ヶ月で駄目になるわね、ですと。ほんと?

これはゴールドコーストでも同じで、好きな店があるんですが、大きな店で長時間オープンしているようだとその時その時のシェフが変わるんですね。だから同じ店なのに味が違うことが結構あります。シェフが変わったのかと思うと次は大丈夫だったり。またシェフが移動したのがすぐわかる店もあるし。

ま、和食も全く同じですが、やっぱり人なんですねぇ。私は好きな職人が出来ると、彼が店を変わった場合、私も新しい店にしか行かないなんてことをやりますし、中華の大きな店もきっと同じなんでしょうね。で、何年も変わらぬ美味しさを提供できるところがやっぱり老舗と言われるんだろうとあらためて思いました。

でもま、KLのお店はどこに行っても私には美味しいと感じるし、やっぱり天国ですわ。細かいことを言い出すときりがないのでしょうが、オーストラリアに比べたら段違いの美味しさ。マレーシアは凄い!

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