進化する我が家の「麻婆豆腐」

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麻婆豆腐はよく作りますし、これだけは自分でも美味しいと思うし、家族も美味しいと言ってくれる私の少ないレパートリーの一つ。

美味しいと思っても決して100点満点ではないし、とんでもなく美味しい麻婆豆腐を数年前にパブリカのあるお店で食べて(そのシェフはもういない)、それ以来、あの味を思い出しては進化しようと頑張っています。逆に、行った店に麻婆豆腐があると【必ず注文する】癖が付いています。勉強のためですが、今のところこれは美味しいと感動する麻婆豆腐には、上に書いた一軒以外、ありません。

今回ですが、使う調味料を在庫を含めて一つ一つ味見をしていろいろ考えていたのですが、絶対に使う「甜麺醤」「豆板醤」もブランドによって随分違うのがはっきりわかりました。そして大事な調味料である「豆鼓」も同じく。いやいやそれを言い出したら「唐辛子」もそうで、我が家はいつも「韓国の唐辛子」をごっそり入れるのですが、これがないとまるで違うものが出来上がるのね。

また使うべき調味料がわかっても駄目なんですよね。どんな料理も同じですが、入れるタイミングもあるし、「最初に油で炒めて香りを出さないとならない調味料もある」わけで、全部、混ぜて使えばよいというわけにもいかない。

ですから最近、豆板醤もいろいろ手に入れて使ってみていますし、今まで使っていなかった【醤】を足してみたり。

最近、良いなと思っているのはこれら。

豆板醤(トウバンジャン)。ピー県が豆板醤の発祥とのことで、これを使う(日本の)プロが多いのがわかって手に入れてみました。マレーシアでも通販なら中国産の本場物があるので、それの入荷待ち。

甜麺醤(テンメンジャン)。これは日本から買ったものですが、マレーシアでも手に入る「ユウキ食品」の甜麺醤より美味しいと思う。意外に日本で売れているものを試したほうが良いかもしれない。やっぱり日本人の趣向に合うように調整されているように感じます。マレーシアでは甜麺醤は「ノンハラル」ですので見つけるのも結構難しいですが(通販ならいろいろある)、ユウキの甜麺醤はマレーシアでも手に入ります。

柱候醤(チューホージャン)。(ちょっとだけ足す)のですが、どうしてこれを買ったのか忘れました。確かユーチューブで見た中華のプロが使っていたからだったか。

またどういうわけか「塩気が強い醤」が多いですから(甜麺醤も塩気が強い)、海鮮醤(カイセンジャン)(北京ダックの甘味噌)の代用も良いかもしれない。

またキーになる大事な調味料として「豆鼓」がありますが、どうも納得するものがみつからず、4,5種類の「豆鼓、豆鼓醤」を使っていたのですが、それでも美味しいと思うのがありませんでした。

でも最近、Lazadaで買ったこれは結構使えるのがわかったので(発酵食品らしい複雑な味がある)、今まで使っていた「ほとんど役に立たない豆鼓醤」は全て廃棄処分することに。

甜麺醤じゃ、豆板醤じゃ、豆鼓醤じゃと言いますが、ブランドによってまるで違うのが面白いし、難しい。

ただいろいろテストしている内に、段々と理想のものに近づいているので嬉しい。今回の麻婆豆腐はかなりうまくできたと思う。今までのベスト。

こういう情報ってどこで手に入れているかですが、ユーチューブが多いです。最近はプロの動画も多くて、中にはどうしてそれを使うのかの説明をするプロもいるし、説明がなくても動画でブランドがわかったらそれを使ってみるなんてことをやっています。また調味料にしても「入れるタイミング」とか食材の「火の通し方」が大事で、それは動画じゃないとわからないのね。

例えばこういう動画。このプロは麻婆豆腐だけでも4,5本の動画を出しているので大事なポイントが良くわかる。こういうことってクックパッドや家庭用の簡単レシピじゃ全くわからないんですね。

中華料理ではこの「中華一筋」というチャンネルは素晴らしくて、店での調理、店での従業員用のまかない料理、家庭で作る場合など、【かなり細かく本格的な説明をしながら調理する】ので非常に参考になります。彼らが使う食材・調味料がわかるし、ブランドの違いの説明もしていますが、ここが大事で同じものをマレーシアで探すわけです。どうしても見つからない場合は日本から取り寄せたり、似たようなものをマレーシアで手に入れて比べてみたり。そして自分なりに足したり引いたりして自分の気に入った味を見つけます。

絹ごし豆腐、炸醤、青蒜、軟白葱、郫県豆瓣醤、豆豉、大蒜、油辣椒、スープ、料理酒、醤油、花椒粉、胡椒、うま味調味料、花椒油、豆瓣老油

難しいのは「それぞれの調味料もブランドによって全く違う」ってことなのね。だから常に「どこで妥協するか」という調理になってしまう。花椒油にしてもいろいろ手に入れて試してみましたが、なかなかこれぞというのには出会えない。ただ私が一番気を使うのは、「豆板醤」「甜麺醤」「豆鼓醤」「花椒(ホワジャオ)」「唐辛子」です。これで「おいしい豆腐」があれば良いのですが、マレーシアでは探せずにいます。一丁600円ぐらい出せば日本の美味しい豆腐が手に入りますが、コスパが悪くて使えない。(笑)

きっとマレーシアでもローカルのマーケットに行けばおいしい豆腐があると思うのですが、それだけのためにマーケットに行こうとは思えず。

我が家は皆が麻婆豆腐好きで、これだけの量を一度に作っても直ぐになくなります。これで8人分ぐらいはあるんじゃないですかね。豚のひき肉は700グラム、豆腐も5~6丁使いますし。

余った分は冷蔵庫に入れて、ヨメさんが「そのうち豆腐を足して家族の一食分を作ろう」と計画していたら、いつのまにか余った分がまた半分以下になっていて怒っていました。息子が夜中に食べたのは100%間違いなし。(笑)

ごっそり作ってもあっという間になくなります。麻婆豆腐って「麻婆ラーメン」「麻婆春雨」も良いし、豆腐を入れずに保存しておけば、「麻婆茄子」にも出来るし、使い道は多いですね。ただ冷凍する場合には最初からその分は豆腐を入れずに作っておかないとならない。また「肉ミソ炒め(炸醤=ザージャン)(豆板醤、唐辛子は少しだけ)」を作っておけばとんでもない種類の料理に利用できる。ジャジャ麺とかもOKだし、即席ラーメンの具材にも抜群ですよね。

今回は本当に美味しくできましたが、それは私や家族が美味しいと思うだけで、「麻婆豆腐のあるべき姿」とはきっと大きく違うのだろうと思います。ただ麻(マー)の痺れと、辣(ラー)の辛さには拘っていて、花椒もマレーシアで良いのが見つけらないので日本のアマゾンで買っています(そもそも中華調味料は安いから問題ない)。また辣(ラー)の辛さに関しては「韓国唐辛子」は絶対に必要だと思っています。

私が使う韓国唐辛子はこれ。韓国食材店に行けばどこでも売っている。私達が想像する唐辛子の辛さはなくて、美味しいのね。唐辛子は一番最初に「油でしっかり炒める」のが重要で、日本的に「調味料として振る」感じだと味が出ないのね。面白いと思います。

今回は「魚醤」も入れましたが、私はこれも隠れた「立役者」だと思っていて、そのうちまたいろいろ試したいと思っています。

おまけ。

日本で麻婆豆腐を広めたのはあの有名な陳建一氏の父ですが、当時は「豆板醤」も「花椒」も無かったと言います。でもそれが逆に日本人にあったのかもしれませんね。でも時代とともに日本の麻婆豆腐も進化し、変化し、四川風、広東風の流行り廃りがあったとのこと。

我が家は四川風が好きですが、ガチの四川料理屋の麻婆豆腐って全く違うものみたいに感じます。だから結局は広東風を取り入れつつ「自分の家の味」になっていくわけですが、基本はこの陳建一氏の動画に沿っています。

面白いもので、初めてこれを見た時にはなるほどと思って同じ様に作ってみるのですが、イマイチなのね。調味料も全てを揃えることができないし。そこから試行錯誤が始まるわけですが、ある程度経ってからこの同じ動画を見ると、「なるほど、ここが大事なのね」というのがわかる。

例えば動画の中で陳さんが言っている「ここでしっかり炒める」という言葉を簡単に考えては駄目で、まさにそれがポイントだったり、調味料は全部まとめて入れちゃえば良いなんてことは絶対にありえないのがあとになってわかる。

今回、久しぶりにこの動画を見ましたが、改めてなるほどと思う部分もあって、料理って本当に奥が深いし、こういう鉄人の言う言葉って、一つ一つが重要で聞き逃してはならないのがよくわかる。おもしろいですね~。

これに自分が手に入れられる花椒(ホワジャオ)なり、花椒油、豆鼓、豆鼓醤、そして油辣椒に代わる美味しい韓国唐辛子をしっかり炒めるとか、自己流を足して行くと段々とそれらしくなっていくのだろうと思います。

しかし思い出すのはパブリカにあるある「中華と洋食が合体した店」で食べた麻婆豆腐。これが半端じゃなく奥が深く美味しかったこと。ある日、料理にはそこそこ五月蝿いヨメさんと一緒に行ったんですよ。ヨメさんなら私がわからない様々な調味料がわかるかもしれないと思って。

ところが残念ながらその時にはその麻婆豆腐を作ったシェフはもうおらず、スタッフに聞いてみたんですよ。そうしたら店を辞めてKLに移ったのこと。そのスタッフもそのシェフの力量が凄かったと言っていて、あの麻婆豆腐もスパイスは15種類程度使っているらしいと言っていました。またそのシェフは日本を含めて世界を歩いて勉強してきた人らしい。

今、きっとマレーシアの何処かの店であの逸脱した麻婆豆腐を作っているんでしょうね。是非、また食べてみたいです。

私が今、悩んでいることは、「麻婆豆腐は煮込み料理ではなくて焼く料理だ」ということ。これは陳建一氏も言うし他のプロも言う。要は「最後の仕上げに焼く」ということみたいで、鍋肌が焦げるぐらいに持っていくとのことですがこれが私にはできないのね。どうも普通のテフロン鍋と鉄鍋の違いがあるようで、それは上に紹介した中華一筋のシェフも言っている。まるで出来上がりが違うと。

ステーキにしても大好きなローストビーフも大事なポイントは「焼き」にあるのはわかるし、麻婆豆腐もそれが出来るとまるで違うものになるような気がしています。

でも鉄の中華鍋を手に入れようとは思わない。そもそも家のコンロは火力が弱いし、一気に焼くみたいなことはできないと思うから。

難しいですね~~。

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